kikhimeqmoq
เสร็จแล้ว桐智 2025/06/06 らくがき付き合ってない。大学生。飲みの帰り道。後半オマケです。
ここでキスして「つかぬことをお伺いするんやけども」
「はあ」
「要くんは、キスしたことあるん?」
「その質問、俺が答えるメリットあります?」
「そうやなあ、特に思いつかんし、大した影響はないな。要くんってキスしたことがない坊やなんや、って俺に思われるくらいや」
「別に桐島さんにキスしたことないって思われるぐらい、大した影響はないですけど、俺は坊やではないですよ?」
「ほお、大人の男アピールか」
「わざわざ大声で言うようなことでもないですけど、普通に成人してますよ。大学生ですから」
「ほんなら、大人の要くんにお願いがあるんやけど」
「おねがい……?」
「要くんと違て、俺はお子ちゃまやから、キスしたことないねん。やり方を教えてくれへんか?」
980「はあ」
「要くんは、キスしたことあるん?」
「その質問、俺が答えるメリットあります?」
「そうやなあ、特に思いつかんし、大した影響はないな。要くんってキスしたことがない坊やなんや、って俺に思われるくらいや」
「別に桐島さんにキスしたことないって思われるぐらい、大した影響はないですけど、俺は坊やではないですよ?」
「ほお、大人の男アピールか」
「わざわざ大声で言うようなことでもないですけど、普通に成人してますよ。大学生ですから」
「ほんなら、大人の要くんにお願いがあるんやけど」
「おねがい……?」
「要くんと違て、俺はお子ちゃまやから、キスしたことないねん。やり方を教えてくれへんか?」
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เสร็จแล้ว桐智 2025/06/02大学生の桐智の小話。智将1年。友情出演寺門さん。
天気予報「要くん、俺のこと好き?」
「明日の天気は晴れですね」
「ふーん、ほな傘はいらんか」
そっすね、と適当な相槌を打ちながら要くんはボトルの水を飲んだ。次の練習メニューのことを考えているのか、要くんはノートを手放さない。
「で、俺のこと好き?」
「最高気温は三十度近いらしいんで、ちゃんと水分とった方がいいみたいです」
分かった分かったサンキューな。
俺が頷くと、要は少々わざとらしく、再度水を飲んだ。まあなんだ、実際、暑いんやけどな。
要くんが壊れたアレクサみたいな答えをすることに気がついたのは、同じ大学になって三日目のことだった。何回聞いても、しれっと何事もなかったかのような真顔で天気予報を返してくるから、狂ってんのは俺の頭の方なのではないかと不安になったのも、今や懐かしい記憶だ。俺は俺のことが好きかどうか質問してるつもりやけど本当は「今日の天気なに?」って聞いてるんかもしれん俺のことが好きかどうか聞いてるつもりなんは俺だけなんかな春なのにホラー体験かよ、と混乱した俺が慌てて部室にいた寺ちゃんに「俺のこと好き?」って聞いたところ我が親友は間髪入れずに「好きに決まってるでしょ!」とハグアンドキスを授けてくれたので、おかしいのは俺の頭じゃなくて要くんの方やって確信が持てたあの日のことも忘れない。寺ちゃんありがとうさすが俺の心友。でも前から言ってるけどキスのあとに髭でゴリゴリすんのはやめといてんか。俺のお肌は羽二重餅並にやわやわやからな。頼むで。
1165「明日の天気は晴れですね」
「ふーん、ほな傘はいらんか」
そっすね、と適当な相槌を打ちながら要くんはボトルの水を飲んだ。次の練習メニューのことを考えているのか、要くんはノートを手放さない。
「で、俺のこと好き?」
「最高気温は三十度近いらしいんで、ちゃんと水分とった方がいいみたいです」
分かった分かったサンキューな。
俺が頷くと、要は少々わざとらしく、再度水を飲んだ。まあなんだ、実際、暑いんやけどな。
要くんが壊れたアレクサみたいな答えをすることに気がついたのは、同じ大学になって三日目のことだった。何回聞いても、しれっと何事もなかったかのような真顔で天気予報を返してくるから、狂ってんのは俺の頭の方なのではないかと不安になったのも、今や懐かしい記憶だ。俺は俺のことが好きかどうか質問してるつもりやけど本当は「今日の天気なに?」って聞いてるんかもしれん俺のことが好きかどうか聞いてるつもりなんは俺だけなんかな春なのにホラー体験かよ、と混乱した俺が慌てて部室にいた寺ちゃんに「俺のこと好き?」って聞いたところ我が親友は間髪入れずに「好きに決まってるでしょ!」とハグアンドキスを授けてくれたので、おかしいのは俺の頭じゃなくて要くんの方やって確信が持てたあの日のことも忘れない。寺ちゃんありがとうさすが俺の心友。でも前から言ってるけどキスのあとに髭でゴリゴリすんのはやめといてんか。俺のお肌は羽二重餅並にやわやわやからな。頼むで。
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บันทึก・忘バ。腐向け。なんでも許せる人向け。・暗いしぶっ飛んでるし設定が凝ってたりする。
・皆さんの作品やポストで湧き出てきたネタたちを羅列。
・神々の名前勝手に出してます。すみません。お世話になってます。
・CPは、桐智多め。次点で圭圭(主智)。夏圭、葉流圭、凪圭は少しだけ。 7489
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เสร็จแล้ว桐智 2025/05/19付き合ってる大人の桐智が指輪を買いに行く話。
プロ軸。ふたりともプロなんですけど、チームはバラバラです。
結構いい趣味してるじゃん開店前の清掃を終えた。ショーケースに並ぶリングやネックレスは、今日も新しい持ち主に選ばれるため、丁寧に整えられ、陳列されている。準備の仕上がりに満足し、今日の予約のお客様を確認する。お昼前は、店長が打ち合わせに出ているので、可能な限り一人で接客しないといけない。
今日は開店直後に予約の方がおひとり。要圭さんとおっしゃる方で、店長が野球選手だというから調べたら本当に野球選手だった。私はスポーツ全般に全く興味がない。学校の体育の時間に良い思い出がない。子供の頃の鬼ごっこだって、楽しくなかったし……などとスポーツという単語だけで自分の嫌な記憶を呼び覚ましてしまうくらいにはコンプレックスを抱いているため、あまり他人が競技をしているのにも関心がなかった。
6620今日は開店直後に予約の方がおひとり。要圭さんとおっしゃる方で、店長が野球選手だというから調べたら本当に野球選手だった。私はスポーツ全般に全く興味がない。学校の体育の時間に良い思い出がない。子供の頃の鬼ごっこだって、楽しくなかったし……などとスポーツという単語だけで自分の嫌な記憶を呼び覚ましてしまうくらいにはコンプレックスを抱いているため、あまり他人が競技をしているのにも関心がなかった。
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ข้อมูล桐智アンソロジーの全感想です!本当に楽しいご本をありがとうございます!!
桐智アンソロジー全感想高級桐智フルコースの満腹アンソロをありがとうございます。大好きです。一生の宝物だわ…。
作者ごとのおうちに、作者ごとの解釈の桐智が住んでいて、贅沢です。あと皆んな上手すぎます。歴戦のおたく達に愛してもらえる桐智の存在よすぎる。ありがたい。自CPはこの世に存在していてくれて本当にありがとう。
以下は感想です。微妙にずれた、変な感想を書いている自覚はあるのですが、はらすの癖だと思って聞き流してやってください。120%わたしの癖に従って忖度なく感想を書いています。こういうところが刺さる人もいるんだな、とへんないきものを見る目で許していただけると助かります。すみません。
◆イラスト
●Where Love Lives きなこさん
10330作者ごとのおうちに、作者ごとの解釈の桐智が住んでいて、贅沢です。あと皆んな上手すぎます。歴戦のおたく達に愛してもらえる桐智の存在よすぎる。ありがたい。自CPはこの世に存在していてくれて本当にありがとう。
以下は感想です。微妙にずれた、変な感想を書いている自覚はあるのですが、はらすの癖だと思って聞き流してやってください。120%わたしの癖に従って忖度なく感想を書いています。こういうところが刺さる人もいるんだな、とへんないきものを見る目で許していただけると助かります。すみません。
◆イラスト
●Where Love Lives きなこさん
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เสร็จแล้ว桐智 2024/05/03 桐智アンソロ発行おめでとうございます。ちはつちが桐智推しなので、参加してたら可愛いなと思って書いた、ちはつちの登場しない桐智の話。有明のイベント「あれ、なんの集団やろうな」と桐島さんがさも不思議そうに呟いた。運転席の桐島さん越しに外を見れば、道沿いに女性たちが立っていた。しかも、道から溢れんばかりの大人数で。彼女たちは一様に大きな鞄を抱え、キャリーケースを持つ者も多い。ただでさえ荷物が多いのに、それらの鞄には多くの装飾がぶら下がっていた。
ああ、ここ、有明だっけ。
むかしむかし、高校時代に土屋さんから浴びるほど聞かされたオタク文化を思い出す。朝から並んで買うって言っていたやつだろう。ということは、あの女性たちは全員、土屋さんと同類なのか。あんな、数えきれないぐらいの女性たちが。
「宇部に聞いたら分かりますよ」
俺の回答に桐島さんは一瞬、無の顔になり、呆れたように「そういうやつか」と呟いた。どうやら理解したらしい。
1470ああ、ここ、有明だっけ。
むかしむかし、高校時代に土屋さんから浴びるほど聞かされたオタク文化を思い出す。朝から並んで買うって言っていたやつだろう。ということは、あの女性たちは全員、土屋さんと同類なのか。あんな、数えきれないぐらいの女性たちが。
「宇部に聞いたら分かりますよ」
俺の回答に桐島さんは一瞬、無の顔になり、呆れたように「そういうやつか」と呟いた。どうやら理解したらしい。
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เสร็จแล้ว桐智 2025/04/15高三の智将と大一の桐秋で智将のお誕生日に付き合い始める桐智。
誕生日も記念日もロマンチストも悪くない四月十五日の午前〇時。十八歳の誕生日。日付のうえで十八歳になったからといって、身長が突然一八〇センチになるわけでもない。当面高校生なので主人の好きなエロ動画を大っぴらに見れるわけでもない。特になんの変化もないが、主人が闇雲に増やした友達から、やたら沢山メッセージがくるもんだから、スマホの通知が止まらない。無視する……のは自分が楽しくないことに最近気がついてしまったが、時間が無駄にかかるのも嫌なので、せっせとコピペで返信している。
「ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。」
山田からは「今日は智将の要くんだね!」と秒で返事があり、藤堂からは「今後ともよろしくお願いしまって、サラリーマンかよ」とツッコミがあった。千早からは「コピペですよね」と指摘があったが、そこに返事はしなかった。葉流火は返信が既読にならない。メッセージ送信後、ちゃんと寝たようだ。
2320「ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。」
山田からは「今日は智将の要くんだね!」と秒で返事があり、藤堂からは「今後ともよろしくお願いしまって、サラリーマンかよ」とツッコミがあった。千早からは「コピペですよね」と指摘があったが、そこに返事はしなかった。葉流火は返信が既読にならない。メッセージ送信後、ちゃんと寝たようだ。
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เสร็จแล้ว桐智 20240412アラサーくらいの大人の桐智。付き合っていて、同棲している。ピアスのことを書きたかった。
夜は覚悟しときや「桐島さん、これお願いしたいんですけど」
差し出されたものを確認したが、おおよそ要から見せられるとは思ってもない代物だった。きみ、これ、どこで買うてきたん? 知っとったんか、存在を。
「同居人が外出から帰ってくるなり、耳に穴を開けてくれってお願いしてくる人生があるとは思ってへんかったわ」
「そうですか? 想定が甘くないですか?」
「てか、これ、耳で合ってるやんな? もしかして、臍に穴を開けろってことやった?」
「耳専用って書いてあります。ちゃんと見てください」
「なんで俺が怒られることになってんの?最初に無茶振りされたん俺やのに、上手いこと話にのってることを褒めてくれや」
「さすがきりしまさんですね」
「棒読みやねん!」
2000差し出されたものを確認したが、おおよそ要から見せられるとは思ってもない代物だった。きみ、これ、どこで買うてきたん? 知っとったんか、存在を。
「同居人が外出から帰ってくるなり、耳に穴を開けてくれってお願いしてくる人生があるとは思ってへんかったわ」
「そうですか? 想定が甘くないですか?」
「てか、これ、耳で合ってるやんな? もしかして、臍に穴を開けろってことやった?」
「耳専用って書いてあります。ちゃんと見てください」
「なんで俺が怒られることになってんの?最初に無茶振りされたん俺やのに、上手いこと話にのってることを褒めてくれや」
「さすがきりしまさんですね」
「棒読みやねん!」
@nyam04151210
กราฟฟิตี้【桐智】ハンドクリームにまつわる話⚠️桐智⚠️
大学バッテリー、寮、同室。
短いのでサラッと流してください
【桐智】ハンドクリームにまつわる話「ほい、要くん」
「え、」
寮の自室でノートに向かっていた圭が、いきなりぽいと目の前に置かれたのは、ハンドクリームだった。化粧品の部類には詳しくない圭だが、その圭が見てもドラッグストアなどで売っているハンドクリームとは装いが違うことがわかる。
「なんですか?ハンドクリーム?」
「気付いとる?手ぇカサカサなっとるで?」
「え?」
桐島にそう言われ、シャーペンを握る自分の手をふと見てみると、たしかに関節のあたりがカサカサとしている。
「あ……」
「キャッチャーも手ぇは大切やろ〜?ちゃんとケアせんとなぁ、それ塗っとき」
「……じ、自分のやつがありますから、大丈夫です」
「なんやつまらんなぁ、こういうときはありがとうございますぅ♡って塗ったらええねん、ほら手ェかして」
1191「え、」
寮の自室でノートに向かっていた圭が、いきなりぽいと目の前に置かれたのは、ハンドクリームだった。化粧品の部類には詳しくない圭だが、その圭が見てもドラッグストアなどで売っているハンドクリームとは装いが違うことがわかる。
「なんですか?ハンドクリーム?」
「気付いとる?手ぇカサカサなっとるで?」
「え?」
桐島にそう言われ、シャーペンを握る自分の手をふと見てみると、たしかに関節のあたりがカサカサとしている。
「あ……」
「キャッチャーも手ぇは大切やろ〜?ちゃんとケアせんとなぁ、それ塗っとき」
「……じ、自分のやつがありますから、大丈夫です」
「なんやつまらんなぁ、こういうときはありがとうございますぅ♡って塗ったらええねん、ほら手ェかして」
@nyam04151210
เสร็จแล้ว【桐智】桐島が智将を落とす話【2025桐島誕】⚠️桐智⚠️
桐島の誕生日の話。
エッチなしです。
【桐智】桐島が智将を落とす話【2025桐島誕】「あの、桐島さん」
「なに〜?圭クン♡」
「……あ、の、これ。」
桐島の一人暮らしのマンションの一室。2人でディナーを終えて、ソファでくつろいでいる最中、圭は席を立ったかと思うと小さな包みを持って、桐島の元へ戻って来た。
今日は、桐島秋斗の誕生日だった。「今日は一緒に過ごそう」と誘われた圭は、彼の家にお邪魔し、ぼんやりTVを見たりして過ごし、2人で作った夕食を食べ終えた。食後に誕生日を祝うケーキは登場しなかった。
圭は、今日が桐島の誕生日だと知らなかった訳ではない。もちろんチームメイトの基本データとして頭には入っていたが、「今日、桐島さんの誕生日ですね」と、あえて口に出せずにいた。そんなところに、桐島から一緒に過ごしてくれと誘われたのだ。桐島も、「自分の誕生日だから」とは言わなかった。二人はバッテリーでチームメイトで、でもただのチームメイトでは収まらないような、お互い好ましい空気は感じているような……そんな微妙な関係だった。圭は、何かと理由を付けられては桐島の家に連れ込まれていた。それくらいには、二人は親しい間柄なのだ。
4103「なに〜?圭クン♡」
「……あ、の、これ。」
桐島の一人暮らしのマンションの一室。2人でディナーを終えて、ソファでくつろいでいる最中、圭は席を立ったかと思うと小さな包みを持って、桐島の元へ戻って来た。
今日は、桐島秋斗の誕生日だった。「今日は一緒に過ごそう」と誘われた圭は、彼の家にお邪魔し、ぼんやりTVを見たりして過ごし、2人で作った夕食を食べ終えた。食後に誕生日を祝うケーキは登場しなかった。
圭は、今日が桐島の誕生日だと知らなかった訳ではない。もちろんチームメイトの基本データとして頭には入っていたが、「今日、桐島さんの誕生日ですね」と、あえて口に出せずにいた。そんなところに、桐島から一緒に過ごしてくれと誘われたのだ。桐島も、「自分の誕生日だから」とは言わなかった。二人はバッテリーでチームメイトで、でもただのチームメイトでは収まらないような、お互い好ましい空気は感じているような……そんな微妙な関係だった。圭は、何かと理由を付けられては桐島の家に連れ込まれていた。それくらいには、二人は親しい間柄なのだ。
@nyam04151210
เสร็จแล้ว【桐智】ホワイトデーのお返しに智将が身体を捧げる話【2025WD】【桐智】
同棲してる2人。
『ホワイトデーのお返しは俺』をする智将です。
桐島のキャラが解釈違いかもしれません。わからん。
パスワード▶︎▶︎アルファベット小文字3文字
本当に18歳以上かつ地雷は無いですか?
(y or N) 19506
chrosite_10
กราฟฟิตี้桐智。大学生で同棲設定。ふんわり設定。
大阪弁はふんわり。単語が下品です。
キスの仕方なんて知らない「要クン。一年経ったし、そろそろ白状してもらうで」
圭と秋斗が二人で暮らすアパートのダイニングキッチン。そのダイニングテーブルで圭と向かい合い、秋斗はにこやかに笑いかけた。
テーブルには酒を注いだグラスが二つある。グラスを満たしているのは以前知り合いから譲り受けて飲んだところ、圭の反応がよかった桃の果実酒だ。今日のためにわざわざ通販で取り寄せたその酒は、圭が白状しやすいようにとの秋斗なりの気遣いと、尋問するのは多少心が痛むのでその詫びを兼ねたもの。
とろりとしたクリーム色の酒をグラスに注いだときの圭の目は、少しばかり喜色を帯びていたが、秋斗の言葉で一気に真顔に戻った。口が引き攣らないように努力している様子さえある。圭と大学野球部で共に過ごすようになってから早三年。二人きりのときはこうして表情が表に出るようになった。圭の思考は表情に出ていなくても概ね分かるが、出ている方が秋斗の好みだ。秋斗以外は圭のこんな感情を知らないという軽い優越感が理由の一つ。あともう一つは、本人が秋斗の前だけ表情筋の動きが違うことを理解していないのがオモロ……ではなく、可愛いからだ。
2512圭と秋斗が二人で暮らすアパートのダイニングキッチン。そのダイニングテーブルで圭と向かい合い、秋斗はにこやかに笑いかけた。
テーブルには酒を注いだグラスが二つある。グラスを満たしているのは以前知り合いから譲り受けて飲んだところ、圭の反応がよかった桃の果実酒だ。今日のためにわざわざ通販で取り寄せたその酒は、圭が白状しやすいようにとの秋斗なりの気遣いと、尋問するのは多少心が痛むのでその詫びを兼ねたもの。
とろりとしたクリーム色の酒をグラスに注いだときの圭の目は、少しばかり喜色を帯びていたが、秋斗の言葉で一気に真顔に戻った。口が引き攣らないように努力している様子さえある。圭と大学野球部で共に過ごすようになってから早三年。二人きりのときはこうして表情が表に出るようになった。圭の思考は表情に出ていなくても概ね分かるが、出ている方が秋斗の好みだ。秋斗以外は圭のこんな感情を知らないという軽い優越感が理由の一つ。あともう一つは、本人が秋斗の前だけ表情筋の動きが違うことを理解していないのがオモロ……ではなく、可愛いからだ。
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เสร็จแล้ว桐智 2025/02/14バレンタイン小話。大学生で付き合っている桐智。
バレンタインにチョコなんていらない「チョコないん?」
「ないです」
「なんでやねん。今日はバレンタインやぞ。ないのはおかしいやろ」
「あんな体に悪いものを用意する方が、頭おかしいですよ」
「さり気なくおかしさのレベルが上がっとんのやけど」
「そのくらい体にも頭にも悪いってことでしょ。値段も高くて懐にも優しくない。悪徳の塊ですよね」
「こんな日くらい甘いもん食べたってええやんか」
じゃあ、と聞こえた気がしたが、確かめる暇はなかった。 要の口が俺の唇を塞ぎ、強引に割り込んで口ん中をめちゃくちゃに掻き回したから。
要の舌が俺の舌に絡み、ほどけ、歯列を確認して口蓋をなぞった。強引な舌の動きと気持ちよさに唾液が溢れ、口端から垂れていった。
「たまに思うんですけど」
1140「ないです」
「なんでやねん。今日はバレンタインやぞ。ないのはおかしいやろ」
「あんな体に悪いものを用意する方が、頭おかしいですよ」
「さり気なくおかしさのレベルが上がっとんのやけど」
「そのくらい体にも頭にも悪いってことでしょ。値段も高くて懐にも優しくない。悪徳の塊ですよね」
「こんな日くらい甘いもん食べたってええやんか」
じゃあ、と聞こえた気がしたが、確かめる暇はなかった。 要の口が俺の唇を塞ぎ、強引に割り込んで口ん中をめちゃくちゃに掻き回したから。
要の舌が俺の舌に絡み、ほどけ、歯列を確認して口蓋をなぞった。強引な舌の動きと気持ちよさに唾液が溢れ、口端から垂れていった。
「たまに思うんですけど」
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เสร็จแล้ว桐智 2025/01/24 桐秋誕桐秋高三、智将高二の桐秋誕です。まだ付き合ってない。
予想外のおくりもの「桐ちゃん」
「ん?」
「おめっさん」
「わお、寺っち愛してる♡」
ばーか、という明るい含み笑いと、ごそごそという布団に潜り込む音が同時に聞こえた。直後、部屋はすごく静かになった。俺たちは昼間、とんでもなくうるさい。だから、寺門が先に寝てしまうと、昼とのギャップで部屋は無音のようになる。寺門は顔に似合わず赤ん坊みたいに早く寝るのに、今日は「誕生日おめでとう」を言うために、日付変更線まで起きていたらしい。「良え奴」っていうのはこういう奴のことを言うんだろう。大事なツレだ。マジで愛してる、って卒業式には必ず言うと決めている。
日が変わると同時に、メッセージをくれる奴らもいる。みんな良え奴や。ボーイズ時代の仲間、クラスのツレ、なんとなく仲良くしている生徒会の連中。野球部の中では、こういうメッセージを送らないことになっている。その代わり、朝になると「おはようございます」と言わず「おめでとうございます」と挨拶してもらえる。三年生だけの特権だが。
1864「ん?」
「おめっさん」
「わお、寺っち愛してる♡」
ばーか、という明るい含み笑いと、ごそごそという布団に潜り込む音が同時に聞こえた。直後、部屋はすごく静かになった。俺たちは昼間、とんでもなくうるさい。だから、寺門が先に寝てしまうと、昼とのギャップで部屋は無音のようになる。寺門は顔に似合わず赤ん坊みたいに早く寝るのに、今日は「誕生日おめでとう」を言うために、日付変更線まで起きていたらしい。「良え奴」っていうのはこういう奴のことを言うんだろう。大事なツレだ。マジで愛してる、って卒業式には必ず言うと決めている。
日が変わると同時に、メッセージをくれる奴らもいる。みんな良え奴や。ボーイズ時代の仲間、クラスのツレ、なんとなく仲良くしている生徒会の連中。野球部の中では、こういうメッセージを送らないことになっている。その代わり、朝になると「おはようございます」と言わず「おめでとうございます」と挨拶してもらえる。三年生だけの特権だが。
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เสร็จแล้ว桐智 2024/12/22 アイドルパロ付き合ってるアイドルの桐智が楽屋でいちゃいちゃしているネタです。
ライブ後の楽屋で「ステージでキスするの、やめてくださいって前々から言ってるじゃないですか?」
「ええやん、ファンの子はみんな喜んどるし」
汗で色が変わったTシャツを脱ぎながら、桐島さんはそう言った。持っていたタオルで胸元の汗を乱暴に拭く。桐島さんの白い肌はまだ熱で火照っていた。アンコールでは花道だけでなく客席も駆け回り、最後に逆サイドのステージからメインステージまで超ダッシュ。スライディングで思いきり俺にぶつかって、勢いよく口づけてきた。ホール中が歓声と悲鳴で溢れ、轟音と興奮でステージが揺れた。
慌てて離れようとしたのに、一瞬の隙があったんだろう。振り向けば、メインスクリーンにキスの瞬間がデカデカと映し出されていた。怒りと恥辱で俯くと、客席から「かわいい~!」という大歓声が起こった。くそ、今思い出しても腹が立つ。
2000「ええやん、ファンの子はみんな喜んどるし」
汗で色が変わったTシャツを脱ぎながら、桐島さんはそう言った。持っていたタオルで胸元の汗を乱暴に拭く。桐島さんの白い肌はまだ熱で火照っていた。アンコールでは花道だけでなく客席も駆け回り、最後に逆サイドのステージからメインステージまで超ダッシュ。スライディングで思いきり俺にぶつかって、勢いよく口づけてきた。ホール中が歓声と悲鳴で溢れ、轟音と興奮でステージが揺れた。
慌てて離れようとしたのに、一瞬の隙があったんだろう。振り向けば、メインスクリーンにキスの瞬間がデカデカと映し出されていた。怒りと恥辱で俯くと、客席から「かわいい~!」という大歓声が起こった。くそ、今思い出しても腹が立つ。
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เสร็จแล้ว桐智 2024/11/11同じ大学で付き合ってる桐智。ポッキーの日です。
ポッキーの日つんつん、と頬を突く感触がした。桐島さんと二人きりの部室だ。相手は決まっている。
一気に振り向きたい衝動を抑え、できるだけゆっくりと横を向く。気をつけないと桐島さんは小学生でもしないような悪戯をしかけてくるから。
あれだ。振り向くと指を突き刺してくるやつとか。
俺が引っかかると宝くじでも当たったみたいに手を叩き、踊り、大袈裟に喜ぶ。腹がたつので俺は黙って呪いをかける。好きなパンを目の前で逃す呪いだ。
まあいい。今日は腹立つ踊りは回避した。
「なにしてんすか?」
「今日はあれの日やろ」
用心しながら振り向いた俺の目の前には、茶色の棒がふらふらと揺れていた。ほんのり甘い香りもする。どこをどうみても日本で知らない人はいない棒型チョコだった。
1040一気に振り向きたい衝動を抑え、できるだけゆっくりと横を向く。気をつけないと桐島さんは小学生でもしないような悪戯をしかけてくるから。
あれだ。振り向くと指を突き刺してくるやつとか。
俺が引っかかると宝くじでも当たったみたいに手を叩き、踊り、大袈裟に喜ぶ。腹がたつので俺は黙って呪いをかける。好きなパンを目の前で逃す呪いだ。
まあいい。今日は腹立つ踊りは回避した。
「なにしてんすか?」
「今日はあれの日やろ」
用心しながら振り向いた俺の目の前には、茶色の棒がふらふらと揺れていた。ほんのり甘い香りもする。どこをどうみても日本で知らない人はいない棒型チョコだった。
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เสร็จแล้ว桐智と夏秋 2024/11/03夏彦から見た桐智の話ですが、キスするのは智将と夏彦です。前半は夏彦高一、後半は夏彦高二です。
俺の前からひらりと去っていった「秋斗!晩ご飯には帰ってくるんでしょ。七時だからね」
「あー、たぶん、大丈夫」
「多分やなくて、ちゃんと帰ってくるんやで!正月くらいウチでご飯食べや!すき焼きやで!」
へいへい、と適当に返事をしながら、秋斗は靴の爪先をならした。とんとん。
「出かけるんか」
「お前には関係ないやろ」
「質問したらあかんのか」
苛立った夏彦が壁を叩いた。面倒くさそうにしていた秋斗は、糸目の笑顔に切り替わった。言い争うつもりはないらしい。
「シニア時代の奴らとマクド行くだけや」
「東京やったらお前もマックって言っとるんやろ。ウザ」
夏彦はなにやら嬉しそうなニヤけた声で煽った。
「マックなんて言うてへんわ。そもそも、寮以外で飯なんか食わんやろ」
3210「あー、たぶん、大丈夫」
「多分やなくて、ちゃんと帰ってくるんやで!正月くらいウチでご飯食べや!すき焼きやで!」
へいへい、と適当に返事をしながら、秋斗は靴の爪先をならした。とんとん。
「出かけるんか」
「お前には関係ないやろ」
「質問したらあかんのか」
苛立った夏彦が壁を叩いた。面倒くさそうにしていた秋斗は、糸目の笑顔に切り替わった。言い争うつもりはないらしい。
「シニア時代の奴らとマクド行くだけや」
「東京やったらお前もマックって言っとるんやろ。ウザ」
夏彦はなにやら嬉しそうなニヤけた声で煽った。
「マックなんて言うてへんわ。そもそも、寮以外で飯なんか食わんやろ」
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เสร็จแล้ว桐智 大学生で付き合っている桐智。事後のいちゃいちゃです。地獄の門「死んだら無ですよ。静寂もクソもない」
賢者タイムを「死んだみたいに静かや」って言う男がおってんけどな。別に返事がほしいわけではなく、沈黙が嫌だったから思いついたことを口からそのまま垂れ流しただけなのに、何気なく漏らした話題の返事が「無」とは。もうちょっと言いようがあるやろ。
「死ぬ話なら、生まれ変わっても一緒にいたい、とか言うたらどうや。その方が可愛ええのに」
「可愛いのは桐島さんでしょ。生まれ変わってもなんて、ロマンチストの言うことですよ」
「ふはっ。そうか。俺はロマンチストか」
俺に向かってロマンチストやなんて言うやつは、要くらいしかおらんやろ。おかしくなって喉で笑うと、目の前の男は不思議そうに目を細めた。目尻と一緒に動く泣きぼくろ、やっぱエロいな。
1582賢者タイムを「死んだみたいに静かや」って言う男がおってんけどな。別に返事がほしいわけではなく、沈黙が嫌だったから思いついたことを口からそのまま垂れ流しただけなのに、何気なく漏らした話題の返事が「無」とは。もうちょっと言いようがあるやろ。
「死ぬ話なら、生まれ変わっても一緒にいたい、とか言うたらどうや。その方が可愛ええのに」
「可愛いのは桐島さんでしょ。生まれ変わってもなんて、ロマンチストの言うことですよ」
「ふはっ。そうか。俺はロマンチストか」
俺に向かってロマンチストやなんて言うやつは、要くらいしかおらんやろ。おかしくなって喉で笑うと、目の前の男は不思議そうに目を細めた。目尻と一緒に動く泣きぼくろ、やっぱエロいな。