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    #マイ武

    tonanashi_1074

    DONEマイ武ドロライ5

    お題 花見/花の雨より、花見をお借りしました。

    マイに喜んで欲しいみっちの話

    加筆修正してあります
    さくら不良はお祭り好きである、たぶん。
    オレの偏見である。皆で集まってワイワイ騒ぐことが好きな連中が多いから、その口実になりそうなことは大概なんでも好きなのだ、と思う。もちろん花見もその一つで、テレビで開花予報が流れはじめると同時に東卍のなかで「満開になったら花見しようぜ!」という浮き足だった声が上がったのも当然と言えば当然であった。それももう、一ヶ月ほど前の話だけれど。



    「桜、もうぜんっぜん残ってないじゃん!!」

    ピンク色などもうほとんど見当たらない、綺麗な緑色の葉を繁らせる桜の木々を前に怒りの声を上げる我らが総長、佐野万次郎。その姿を横目に、武道はそっとため息をついた。
    時が過ぎるのはいつだってあっという間だ。命知らずにも東卍の隊員にちょっかいをかけてきたどこぞのチームの連中を万次郎たちが叩きのめすまでの間に、桜の見頃はとっくに過ぎ去ってしまったのである。結果、お祭り騒ぎをしたい心だけが取り残された彼らはそれでも花見を決行することにしたのだが、万次郎はすっかりふて腐れていた。つまらない連中のせいで、楽しみにしていた祭りのメインが奪われたことが気にくわないのだろう。
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    96noScull

    DONE最近こちらに投稿してなかったなぁと思って。表向きビデオ屋裏でころしややってる記憶なしみっちとそんなみっちを愛しく思うまいきの話が読みたい…とついったでぼやいて悶々考えた末に出来た産物。まちるだ、せいへきゆがむよね…
    マチルダは微笑む「花垣く~ん?
    またDVDの中身が違うと苦情が来たんですが洋画のコーナーは君担当でしたよねぇ~?」
    答えなくてもわかっていると言わんばかりに年下の店長がねっとりした口調で責め立てる。
    愛想笑いしながらすみません、と頭を下げれば「はいまた口だけぇ~」とあてこすられる。
    謝る以外に道がないが、謝らなければ謝らないで「どうしたんですかぁ~その口は飾りですかぁ~考える脳みそないんですかぁ~」と嫌味が倍増すること請け合いである。
    なんでこんなところにいるんだろ。バイトならいくらでもあるのに。
    でもなぜだかここから離れられない。若い店長は使えない年上のバイトなんかさっさとクビにしたいみたいだが。
    いつも店に最後まで残るのは武道だ。DVDの中身のチェックを終えると一番最後に見るものがある。お気に入りの洋画。腕利きの殺し屋がアパートの隣人の少女を汚職警官から庇い、共に過ごしていくうちに絆が芽生えるストーリー。端的に言えばハッピーエンドではない。殺し屋なんて生業である以上、主人公は幸せになるべきではないんだろう。少女に金を遺し、自分は少女の家族の仇を道連れに死ぬ。
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    tonanashi_1074

    DONEマイ武 みっち視点
    ご都合主義な未来軸の話です。
    何てことの無い日々を生きるマイ武の話ですが、マイは一言も話しません。
    「ぐっ…うぅ……?」

     武道は腹部の重苦しさに、ぼんやりと昼寝から目を覚ました。

     武道は先日、レンタルビデオ店の平社員から店長に昇進したばかりだが、名ばかりの管理職の役割は主に出勤簿の穴を埋めることであり、生活は不規則の極みと言うべき惨状であった。

     一方、龍宮寺たちと共にバイク店を営む万次郎もなかなかに多忙な日々を送っており、同棲しているとはいえ、ここ最近は共に過ごす時間の少ない毎日である。


     そんな中、今日は久しぶりに互いの休日が重なるため、昼前に食糧などの消耗品の買い出しを終わらせ、午後からバイクで流しにでも行くか、と予定を立てていた。

     公正なるじゃんけんの結果、珍しく敗北し、買い出しに出掛けた万次郎の帰りを待つつもりが、いつの間にか寝入ってしまったようだ。まだ覚醒しきっていない意識の中で視線を彷徨わせると、自身では掛けた覚えのない薄い毛布と、この世で一等大好きな人が眠っている姿が目に入った。自分が床で大の字になり、爆睡している間に万次郎は帰宅しており、毛布まで掛けてくれたようだ。唯我独尊、傍若無人と謳われた元総長様にこうして世話を焼いて貰うことは気恥ずかしくもある一方で、愛されている、という確かな充足感を与えてくれる。
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