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    Norskskogkatta

    Valentine主くり♂くり♀のほのぼのバレンタイン
    料理下手なくり♀が頑張ったけど…な話
    バレンタインに主にチョコ作ろうとしたけどお料理できないひろちゃんなので失敗続きでちょっと涙目で悔しそうにしてるのを見てどうしたものかと思案し主に相談して食後のデザートにチョコフォンデュする主くり♂くり♀
    チョコレートフォンデュ一人と二振りしかいない小さな本丸の、一般家庭ほどの広さの厨にちょっとした焦げ臭さが漂っている。
    執務室にいた一振り目の大倶利伽羅が小火になってやいないかと確認しにくると、とりあえず火はついていない。それから台所のそばで項垂れている後ろ姿に近寄る。二振り目である妹分の手元を覗き込めば、そこには焼き色を通り越して真っ黒な炭と化した何かが握られていた。
    「……またか」
    「…………」
    同年代くらいの少女の姿をした同位体は黙り込んだままだ。二振り目である廣光の手の中には審神者に作ろうとしていたチョコレートカップケーキになるはずのものがあった。
    この本丸の二振り目の大倶利伽羅である廣光は料理が壊滅的なのである。女体化で顕現したことが起因しているかもしれないと大倶利伽羅たちは考えているが、お互いに言及したことはない。
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    ゆりお

    Valentine中学時代の二人。架空の女の子が出てきます。
    まおりつ/あんスタ「そういえば、今日ってバレンタインだったな!」
     上擦ったわざとらしい声だった。凛月は隣を歩く真緒をじろりと睨みつけた。
     目を泳がせる真緒の手には、綺麗にラッピングされたピンク色の包みがあった。先程、校門を出るところで女子に声をかけられ、ろくに話す間も無く押しつけられたものだった。彼女はすぐに踵を返し、近くにいた数人の女子たちと共に、キャアキャア声を上げながら小走りで立ち去った。
     中身は言わずとも知れた。彼の言う通り、今日はバレンタインなのだから。
     学ランの上に濃紺のピーコートを着て、キャメルのマフラーを巻いた真緒は頬を赤く染め、少し浮かれていることを自覚していた。今日のことを忘れていたわけではなかった。むしろ思春期の少年らしく、浮ついていたというのが正しい。けれどもこういう日に限って、ひとつ上の幼馴染は朝からしっかりと登校し、休み時間のたびに真緒の教室に来ては隣に座ってべったりと身体を寄せた。真緒に向ける甘く媚びた瞳も、いざ他人に視線を移すと冷たい硝子玉に成り下がる。凛月は同性の真緒から見ても美しい容姿をしていたが、そういった奇行から周りに遠巻きにされていた。
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    Lien0725

    Valentineカゲハン♀  うちのハンテァが出る、名前がヤエ
    カゲロウさんのキャラ崩壊 ギャグ 注意
    翌日ヨモギに心配されたロンディーネは商売上手だ。カゲロウはにわかに騒がしい里を眺めながらそう思った。外つ国のとある行事、たしか「ばれんたいんでい」。もとはある司祭が処刑されてしまった日だそうで、その司祭の活躍と名が今の「ばれんたいんでい」の元になったのだとか。女性から意中の男性へ、その逆も、はたまた同性同士や家族も。とにかく恋や感謝の思いを伝えるにぴったりな日なのだと、そうヨモギが目を輝かせて語って聞かせてくれたのだ。
    ロンディーネからヨモギ、そして彼女からと伝え聞いた好奇心旺盛な里の娘たちは、見事に彼女から材料を買って調理へ臨んでいるらしい。その中に「探している」顔がなかったのが、少しだけカゲロウは残念であった。
    カカオ特有の香りが混ざった風が吹いている。今日が「ばれんたいんでい」の暦らしい。あちこちで「ちょこれいと」を渡す人々の声が聞こえてくる。そんなカゲロウも里の面々から渡された。そんな中でもあの人はまだ顔どころか姿すら見せない。はて。彼女はここ数日狩猟に行っていない筈だが。「ハンターさんに渡した」という会話が聞こえてきて、カゲロウはやはり彼女は里にいることを確信した。
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