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    チュン

    kumaneko013

    DONEアルハン♂で朝チュンしてます。
    ア教の事なら提督に聞くのが一番手っ取り早いと思うんだけど、勝手に個人情報を聞き出すのも悪い気がするな…ってのと、提督の事は好きだけどそれとは別に何かこう悔しさみたいなのがあるから聞かない…って気持ちは小僧の中にあると思います。でも当たり障りのない、ちょっとした事なら聞いちゃうかも。
    【欲張りだからもっと知りたい】 目を開けると、窓の外は明るくなり始めていた。
     寝ぼけ眼のアラタはベッドで横になったまま何度か瞬きを繰り返し、隣を見上げる。そこには未だ熟睡しているアルローの姿。
     自分とは違う褐色の肌も、目尻に刻まれたシワも、左目の上を走る大きな傷も、どれもが愛おしくて。アラタはほんの少し表情を緩ませながら、傷跡にそっと触れてみる。

     この傷、いつ出来たんだろう。
     傷に限った話じゃないけど、俺はアルローさんの事をまだ全然知らない。
     もっともっと知りたいなあ。
     それこそ、好きな人の事だったらいくらでも──

    「……おまえさん、俺の傷がそんな気になるのか?」
     唐突に聞こえたアルローの声により、思考が中断された。びくりと肩が跳ね、傷跡をなぞっていた指も慌てて離す。
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    キラライ

    TRAININGフォーチュンドール番外編
    フォーチュンドール3章番外編ここは蛇を崇拝する者たちの住む村、先祖代々蛇を崇拝している。蛇神様からかなり恩恵を受けており、村では争いごとも少なく、作物も不良になることもなく、村の人たちはみな美男美女である。そんな村では、蛇神様からパートナーとなる蛇を授かることもあり、それが決まるのは村で生まれた子が3歳になるまでに蛇神様からの手紙が届くのだという。その手紙には選ばれた子が3歳になったら、蛇の教会に赴くことが書かれているようだ。そしてある年にその蛇を授かる儀式が行われた。選ばれたのは鶴花という女の子であるが、一つイレギュラーが発生していた。本来、一つ前の年に来るはずだった、兄である誉が4歳でこの蛇の教会に入るという。まぁ、一年ずれたとことで特に問題はないのだが、ビビりな鶴花はなかなか教会の中に入ろうとしないのである。そこで、誉が鶴花の手を取り、お兄ちゃんから離れるんじゃないぞと言わんばかりに固く手を握り、教会の中に入っていく。教会の中は薄暗く、今にも泣きだしそうな鶴花は誉の右腕にしがみつき、誉は歩きにくそうに前に進んだ。そして、教会の中の広くいくつかの廊下につながっている部屋にたどり着くと、壁にかかっているいくつものろうそくの火でその部屋が照らされている。いくつもある廊下の向こうから大量の大蛇が顔をのぞかせ、目を光らせると、兄妹は2人とも目を見開き、硬直した。先に動いたのは鶴花である。鶴花は誉の腕から手を放し、大泣きして来た道を戻り、教会の外に逃げてしまったのである。一方、誉は目を輝かせ、一番近くの蛇に挨拶し、戯れる。ある程度戯れたら次の蛇、またある程度戯れたら次の蛇、次から次へと挨拶を繰り返し、そして、ある蛇と目が合うと時間が止まる。誉はこの蛇に間違えないと運命を感じ、手を伸ばす。その蛇、呪いの大蛇もそれに答えるように尻尾を差し出した。これが彼らの出会いである。その後、誉には鶴化に託すはずだった蛇壺を持たせ、呪いの大蛇とともに教会から出るのであった。その日の夜、誉は疲れからか呪いの大蛇に包まれながらぐっすりと寝ていたという。しかし、この後、人間の子育てに慣れた呪いの大蛇でも想像がつかないほどの子に誉は育つのである。
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    キラライ

    TRAININGフォーチュンドール本編18
    フォーチュンドール3章2話火桜夜は嫌われ者である。

    貝森第二高校は能力者を集められた学校であるが、能力者ではない魔法使いも数多くいるのである。そんな魔法使いや魔導士たちの中で強い魔力を持つものでも、夜の体質である驚異的な魔法抵抗力に敵わないからである。相手にすると魔法で勝つことはほぼできないため、このチーム決めの期間は成績を上げるためや相手したくないためにチームに夜を誘うものもかなり多いのだ。そしてその情報を知ってるのはだいたい前の年からいる2年生以上である。
    夜は呆れていた。戦うことが好きな彼であるが、ラクして成績をあげたいという魂胆が見えている生徒多いからである。3年生にもなると、まともに成績をあげたい生徒ならチームワークのいい仲良しメンバーで組むことがほとんどで、話しかけられることも少ない夜が、こういうときだけ話しかける生徒が気に入らなかった。しかし、戦うなら誰かしらと組む必要がある。何を基準にメンバーを決めるべきか、夜は悩んでいたところだが、夜の周りに人だかりができている教室の扉が思いっきり開き、その乱暴な音にその場にいたほぼ全員が扉のほうを振り向く。そして拡声器を使ったバカみたいに大きな声が廊下まで響いた。
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