Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    書いてみた

    Oa1n08re1A0hjSp

    DONEファウスト先生が呪屋の仕事をするお話。
    モブがいっぱい出てくるし胸糞の悪い話なのでご注意。
    私だって先生がお仕事してる姿を書いてみたかったんです。
    『真夏の夜の夢』

     あれから、どのくらいの間彷徨い続けて来たかわからない。
     ただ昔馴染みから「嵐の谷に行くといい。あそこには腕のいい呪屋がいるから」と声を掛けられたのだけを覚えている。
     男はその言葉だけを頼りに自我を保っていた。その一筋の希望がなければ、とっくの昔に彼は憎しみに我を忘れ。怪物にでも成り果てて居ただろう。
     呪屋が住むと言うその場所は。
     その名に反してひどく穏やかで、暖かかった。

    「とにかく何か口にしなさい」
     全身黒ずくめの呪屋は、まるで客が来るのがわかって居たかのようだった。
     待ち兼ねるように小屋の扉の前で自分を迎え、招かれるまま椅子に付くと。爽やかな琥珀色の飲み物をすすめられた。机の上にはオートミールのクッキーまで置いてある。
     久しく嗅いでいなかった日常の匂いに、少しばかり心が凪いでいく。
    「そういえば暫く何も口にして居ませんでした」
    「魔法使いとはいえ絶食は良くないな。粥でも拵えてやろうか?」
    「…、いえ。結構です」
     クッキーを口に含み水分で唇を潤すと、ようやっと自分が何をしにここにやって来たのか分かってきた。
     そうだった、自分は誰かを呪いたくて 3231

    ParAI_t

    DONE幻心痛 / クロアス

    なんとなく興が乗ったので、キバコさんが昨日続き見たいって言ってたと思しき話の候補全部書いてみたよシリーズその④

    影とかポケストの町遭遇イベ(心を惑わす魔物)前想定のあれそれ
    この状態のビス殿スキンシップどうなるんだろ、から色々派生しました
    美味しいように設定をあれそれ捏造しているので、色々気にしてはいけない
    ----------------------------------------------------------------------------------------------------































    全ての予定を完了した一日の終わり。
    アステルはクロービスの天幕を訪れていた。
    本日のレースは大荒れに荒れ、怪我を負ったクロービスは中で休んでいるはずだ。

    「クロービスさん、いますか?」

    声をかけるも返事はない。活躍が認められた辺りから、こういった無反応は日常になりつつあった。

    「クロービスさん、いないんですか?」

    中を確認しようと入口に手をかけると、開けるな、と短くも威圧感のある声が響く。アステルは一瞬怯んだものの、話をする絶好の機会にそのまま布を捲った。

    「開けるな、と言ったはずだ」

    強引に入ろうとした気配に気が付いたようで、入口から少し離れた薄暗闇にクロービスはいた。手当ての最中だったのか、上半身はシャツがはだけており、包帯が巻かれた素肌が露わになっている。右胸に固定された布には血が滲んでいた。痛々しさに反射的 1584

    ParAI_t

    DONEmirage / ノア家

    なんとなく興が乗ったので、キバコさんが昨日続き見たいって言ってたと思しき話の候補全部書いてみたよシリーズその③

    幼少期とかどうしよ…って色々悩んだ結果こうなりました
    両親の名前とか祖父母の関係とか、そもそものあの日とか例の件とか、出てきたらもっと捗るから頼んだぜ公式
    ----------------------------------------------------------------------------------------------------




















    父親に似たのかクロービスは物覚えの早い子だった。喃語から指差し、一語文、二語文と驚くほどのスピードで習得している。
    ただし、身体の発達は年齢並のため、乖離による葛藤も顕著だった。ぐずる理由は大抵その差が原因となっている。なおややこしいことに、見かねた大人が手を貸せば、邪魔をするなと泣き出すこともしばしばだった。
    故に今の状況は、苦節数ヶ月にしてようやく達成された悲願である。

    「…………」

    遠い国の国鳥を模したおまるで、愛らしい額にシワを寄せていきむ我が子を、母親はそっと見守る。長らく跨がるという動作に苦戦し続けていたが、今日は初めてそれを達成する事ができていた。通常であれば、オムツの交換の時間はそろそろだ。順調に進めば夫にまた一つ成長の喜びを伝えられそうである。
    時を待つ間、この気難しい子が大きくなったら、どんな大人になるのだろうと、幾度となく 709

    ParAI_t

    DONE計画的な夜の過ごし方とその破壊 / クロアス

    なんとなく興が乗ったので、キバコさんが昨日続き見たいって言ってたと思しき話の候補全部書いてみたよシリーズその②

    アステルちゃんが図々しいというかふてぶてしくないか?となってしまったが気にしてはいけない
    今回のシリーズで1番平和な話がこれ
    ---------------------------------------------------------------------------------------------
























    明日は久し振りに互いに何の予定もない日だった。
    部屋で話をして過ごすのも、城下のカフェに出掛けるのも悪くない。
    だからそれを見越してきっちり二時間前に寝るよう申しつけた。
    そう、指示していたはずなのだが。

    「あ、クロービスさん。お疲れ様です」

    既に寝入っているはずのアステルはベッドへうつぶせになり当然のごとく起きていた。ポテトチップスを片手に、雑誌を読みふけっている真っ最中だ。無造作に晒されている肌は室内灯に照らされている以上に眩しい。
    クロービスは、あまりの光景にどこから注意したものかと溜め息をつく。

    「寝るのではなかったのかね」
    「『すぐ』っておっしゃってたので待ってようと思って」
    「むぅ……。眠る直前に間食はよしたまえ。一人で一袋も食べたらカロリーオーバーだ」
    「これ三袋目です」
    「……読むなら座って読みたまえ」
    「雑誌はこうやって読むのが楽 1116

    ParAI_t

    DONE※死ネタ
    継がれるべきは / 三柱

    なんとなく興が乗ったので、キバコさんが昨日続き見たいって言ってたと思しき話の候補全部書いてみたよシリーズその①
    元ネタの影響で私にしては珍しくビス殿が死んでる話になります。今回のシリーズだと二番目に暗いお話かなぁ。
    初めて書く三柱の話これでいいのかしらん、てなったけどそういや大昔にクリスマス書いてたから何も問題ないな←
    ----------------------------------------------------------------------------------------------


















    第三次グランロット攻防戦。
    長きに渡る戦いは、ある黒魔道士の死をもって一応の終結を迎えていた。
    葬儀は国を挙げてしめやかに行われ。
    空いた席は生前目にかけていた者が座る事が決まり。
    そうして、彼の掲げた理想は日常と同化しつつある。
    苦楽を共にした二人の時を、あの日に置き去りにしたままで。

    「次の魔道士長は、どんな人になるのだろうね」
    「そうですねー。穏やかな人柄だとは聞いていますがー」

    リーンハルトとサシャは、この部屋の次の主を話題にしつつ、遺品の整理を続ける。元々私物の少ないクロービスの元執務室は、手をつけてしまえばあっさりと片付いていった。部屋に差し込む日の高さは、つい先ほど数ヶ月振りに入った時とそう変わってはいない。

    「あっ、これはレジェンドラの遺跡で発見した石版ですねー」
    「興味ないって言っていたのに取っていたのか」
    「確か魔法薬の付け置きには使えそ 1160

    マママ

    MOURNING昼間話してた殺人ルツ書いてみた①
    これは類バージョン
    司バージョンも書いてますが上がるかは……()
    君と共犯〜類の場合〜



    「なにを、している?」

    「……見られてしまったかい」


    類は作業の手をやめて司の方を見る。司は、顔を青くして類を見るそれはそうだ。


    類が触っていたのは、ヒトだったのだから。


    返り飛んだ血飛沫を見て司は、ああ、これは類がやったのだと否が応でもわかり、震える声を絞り出した。


    「なに、してんだよ……ッ」

    「……ごめんね。流石の司くんにも話せないよ」

    「なぁ、オレが何も知らないとでも思っていたか……?こいつ、ストーカーだろ…オレの……」

    「……。」

    「なぁ、なんで、ッ類が」

    「来ないで。」


    類は近寄ろうとする司に声を張って静止した。


    「だめだよそれ以上入れば司くんがこれを見たことになる。……帰って、もう僕のことは、」

    「そんなの…できるわけないだろ……?!」

    司はグッっとこぶしに力を込めて握っていた。

    そしてポツリと

    「類……一緒に逃げよう、このまま消えろだって……?お前のことを忘れろだって……?無理に決まっているだろう?!?!」

    「でも、僕は君にまだ輝いていて欲しいんだ。そんな君を引きずりこませるなんてできない。君はまだ 1370

    nnym_blackstar

    REHABILIR/E/D見てて思いついた、敵対するスパイ同士の恋的なやつをジェイドで。
    書きたいとこだけ書いてみたけど、ほんとにこういうのがっつり読んでみたい。
    「ごめんね、ジェイド」
    綺麗な笑顔だった。
    次の瞬間走った痛みに咄嗟に視線を下げて、自分の胸に突き立てられた銀色を見つけなければ。
    それを握っていたのが、彼女の嫋やかな手でなければ。
    きっと、惹かれてやまなかった美しい表情だったのに。

    わかっていたのだ、いつかこういう日が来ることは。
    自分も、彼女も、掌の上で他者の命を弄ぶ存在で。
    その対象がいつお互いになるともしれないと承知の上で、それでも触れずにはいられなかったのだから。
    よろり、と一歩下がる。
    胸に深く突き立ったナイフをよく見れば、鈍く輝く銀にうっすらと紫色がまとわりついていた。
    ――毒、か。
    さすが、用意周到なことだ。
    単に胸を刺しただけでは飽き足らず、確実に命を奪うよう念を入れているとは。
    じわりと胸に沁みだした液体はそのままに、顔を上げる。
    ほんの数秒前まで、離れたくないとばかりに強く自分の首に腕を絡めて、想いの深さを刻むように蕩けた瞳で唇を重ねていた彼女は、今やその顔から一切の表情を消してこちらを見つめていた。
    ――嗚呼。
    視界が滲む。
    身体の末端から徐々に力が入らなくなって、更によろけた身体は欄干にぶつかった。
    背後に 1909

    トーナ

    MOURNING一度は書いてみたかった門梶♀信号が赤から青に切り替わったのを機に、止めていたハンドルを動かす。時刻はすでに終電を迎える頃だった。遅くまでかかった残業を思うとはらわたが煮え繰り返る。同僚の立会人のせいで事後処理が遅れたのだ。必ず、この恨みは後日に晴らすとして。
    『門倉さん?』
    「聞こえていますよ。大丈夫です」
    『なんだか、機嫌悪くないですか?』
    「そりゃあ、どっかのバカのせいで仕事する羽目になりましたからね。せっかくの半休が台無しです」
    スピーカーホンにしたスマホから漏れる彼女のの乾いた笑い声がした。おそらく梶の脳裏には急務の報せを受けて凶相になった私を思い浮かべたかもしれない。
    『本当に、お疲れ様です…。門倉さんにしか出来ないことだから、仕方ないですよ』
    梶の宥めるような声がささくれ立った私を落ち着かせてくれる。
    「梶、眠くないん?」
    『んん…、もう少しだけ』
    「また薄着のままでいたら、あかんよ」
    『でも、かどくらさんとはなして、いたい…』
    どこか力が入らなくなってきてる彼女の声に眉をひそめる。共に過ごせなかった半日を名残惜しむのはいいが、前科があることを忘れてはいまいか。
    「明日、無理やり休みもぎ取ったから、い 1173

    moonlight_32111

    DONEパピコ レオマレ 
    ベッタ再録
    TLでみたパピコネタが素敵すぎて自分でも書いてみた。
    マ様無自覚片思いで、お近づきになろうと努力してるんだと思う。
    全部裏目になるけど。
    マレウスは今日こそはと意気込んでいた。
    その手には紙袋が。
    サムのところで買ったパピコが溶けないように、持ち歩いている紙袋に氷魔法をかけて、
    植物園に向かった。

    植物園につくと、探していた人物はすぐに見つかった。
    起こさないようにし、足音は小さく相手の近くまで向かう。
    自分の気配には気づかない程寝入っているのか起きる気配がなさそうだ。
    マレウスは顎に右手をつき、少し悩んだ。
    魔法をかけているとはいえ、午後からの授業があるのだ。
    相手が起きてくるのを待っていたら、日が暮れるだろう。
    胸にあるマジカルペンを手にすると、相手に当たるか当たらないかの位置に
    雷を落とした。
    寝ていた相手は不穏の気配を感じたのか、ぱっと目を覚まし上半身を起こした。
    そして気配の感じる方を向くと、ガルルっと唸りながら睨みつけてきた。
    「何しやがる!!!トカゲ野郎!!!!!」
    起きたことに満足そうに頬を軽く緩め、怒っている相手に気づかず、
    マレウスは隣に腰を下ろした。
    目的を果たすことしか頭に無いマレウスは手に持っていた袋から、パピコを取り出す。
    いそいそと2つに分けながら、レオナの方に片方のパピコを差し出す。
    903

    moonlight_32111

    DONE診断 ■レオマレ■
    ベッター再録 支部にも上げたかも???
    診断やってレオマレを書いてみた。
    初レオマレ。久々に書いたので支離滅裂感やばい。(´・ω・`)
    ↓診断結果
    【レオマレの場合】

    愛してると突然言われた。泣きだしそうな声だった。聞きたくなかったよね、という言葉に緩く首を振る。ばかだなあ、ずっと聞きたかった言葉だよ、と言いながら。
    いつも顔を合わせるだけで喧嘩になってしまうが、本当は普通に話をしたい。
    キングスカラーの顔を見るとどうにも素直になれない。
    ただこの思いを心に秘めたままではいられない。
    自分は学園生活が終われば、茨の谷を治めなければならないのだから。
    この思いに区切りをつけなければ・・・。


    決意を胸にマレウスはサバナクロー寮へ向かうため、転移魔法を使った。
    寮長である自分が真正面から向かうといつもと同じく言い争いになるかもしれないと思い、
    直接レオナの部屋まで移動した。
    マレウスがレオナの部屋に向かったときには、月が空高くなっていた。


    自室のベットでくつろいでいると、萌黄色の光がひらひらと花びらのように舞い始め、
    突然バルコニーにマレウスが現れた。
    いつも急に現れてくることには慣れていたが、レオナが訝しげに声をかけた。
    「・・・・こんな夜中に何のようだ。トカゲ野郎。」
    普段ならすぐに、否定してくるのに何の反応もない。
    様子がおかしい。
    マレウスはレオナに訝しげにされているのも気づいていないようだった。
    ずっと部屋に来てからレオナの方を見ずに、床を見つめている。
    そのせいで表情をしてるのかさえわ 1370