朝日
ポリフェ
DONEなゆれんwebオンリー「朝日で光る七つ星」同棲なゆれん小話2
9/11のスタコンフェス2で企画されたなゆれんお題小説アンソロに寄稿いたしました、「好きがあふれて」の0話みたいなものです。これ単体で読めます。
⚠️モブと少しの捏造が有ります!!
蓮くんの誕生日の話 16
1875BP
MAIKING『この世の果てでもどうかよろしく』の世界線のオリジナルBL葉二と朝日が脇役で出ます/つづきます
見える人×ゼロ感の幼馴染BL二岡文也(ふみや)…「お仏壇のナガタニ」で働いている。ゼロ感。あんまり考えていない。八尋とは小1からの付き合い
泊八尋(やひろ)…「あだたら石材」で墓を売っている。見える人。考えてばかりいる。小1の頃から文也くんが大好き
その他:
荻原…新宿にある葬儀屋の社員。愛想がいい。
寺島…世田谷にある寺のお坊さん。顔がいい。
-----------------------------------------------------
どうせ取引先の人と焼肉行くならせめてトラジとかにすればいいのに。
と、幼馴染の八尋がため息をつくのを聞き流しながら文也が予約した店は「焼肉きんぐ」である。食べ放題のコースが大層安い。
「今日出て来る寸前まで『マジできんぐにすんの?』って!俺と荻原君のこともろくに知らんくせに良く言うぜ」
6433泊八尋(やひろ)…「あだたら石材」で墓を売っている。見える人。考えてばかりいる。小1の頃から文也くんが大好き
その他:
荻原…新宿にある葬儀屋の社員。愛想がいい。
寺島…世田谷にある寺のお坊さん。顔がいい。
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どうせ取引先の人と焼肉行くならせめてトラジとかにすればいいのに。
と、幼馴染の八尋がため息をつくのを聞き流しながら文也が予約した店は「焼肉きんぐ」である。食べ放題のコースが大層安い。
「今日出て来る寸前まで『マジできんぐにすんの?』って!俺と荻原君のこともろくに知らんくせに良く言うぜ」
mana1mona12
PASTアベソレ合同誌『臥待月は朝日を見るか』(2020/12 発行)に寄稿していた漫画です。好き勝手しました。
お手に取ってくださった皆様、ありがとうございました!楽しかったです!! 4
motax0028w
DOODLE自探索者×ハロウィン寒川雪路🎃吸血鬼
鳴神雷🎃フランケン
夕立小雨🎃マミー
岸波海霧🎃ゴースト
月暈夜雲🎃ジャックオーランタン
夕立七虹🎃マミー
陽中晴人🎃狼男
東雲朝日🎃黒猫
朝霧透靄🎃ゾンビ
日暮夕凪🎃死神
東風雲雀🎃シスターゾンビ
オーロラ・アルペングロー🎃魔女
風花白夜🎃骸骨 2
ゆうや
DONEファウ晶♀朝日の中で糸を緩め合うふたり
本日も良い日和のようで朝食の匂いも漂ってこない早朝。
木葉が風に揺らめく音と、早起きな小鳥の羽ばたきしか聞こえない人気のない中庭で、ファウストは古書を読み耽っていた。
しかし真剣な眼差しとは裏腹に、頁を捲る指は鈍い。
ファウストは戦いの最中だった。化石のような古書の難文と、肩にしなだれかかる柔い熱に毒されないよう、いままさに戦っている。
いつもより少し早く目覚めてしまっただけの、ありふれた朝のはずだった。
部屋の窓から覗く中庭に猫が何匹か寝転がっていたから、たまには外でモーニングコーヒーでも飲もうかと柄に無いことをしたのが悪かったのかもしれない。
読みかけだった古書と、仕込み中だったシェフに淹れてもらったコーヒーを手に。くつろぐ猫たちと共に過ごしていた時、ふらりと晶が現れたのだ。
1769木葉が風に揺らめく音と、早起きな小鳥の羽ばたきしか聞こえない人気のない中庭で、ファウストは古書を読み耽っていた。
しかし真剣な眼差しとは裏腹に、頁を捲る指は鈍い。
ファウストは戦いの最中だった。化石のような古書の難文と、肩にしなだれかかる柔い熱に毒されないよう、いままさに戦っている。
いつもより少し早く目覚めてしまっただけの、ありふれた朝のはずだった。
部屋の窓から覗く中庭に猫が何匹か寝転がっていたから、たまには外でモーニングコーヒーでも飲もうかと柄に無いことをしたのが悪かったのかもしれない。
読みかけだった古書と、仕込み中だったシェフに淹れてもらったコーヒーを手に。くつろぐ猫たちと共に過ごしていた時、ふらりと晶が現れたのだ。
木崎✈︎
DOODLE「明日の朝日を拝めなくていいやつから出てこいコラ!!!」「ヒメさんカオ、顔が悪人!!!」
「やめとけ喜ぶ」
女顔って言われたく無いから逆方向だとよろこぶ可能性。
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京都行きたいね
pon69uod
REHABILIビッグウエーブに乗り遅れたほくろの話無いとは言わせない「コンミスは黒子が好きなのか?」
「へ?!」
ずい、と大きな一歩を詰めて問う彼の顔は真剣だ。近すぎる距離から見上げる首が緊張で震える。彼――鷲上源一郎が穏やかで丁寧な性格をしていることを知っていてなお、このような真剣な顔をされると朝日奈は一瞬ぎくりと身構えてしまう。そんな朝日奈の動揺を察したのだろう。源一郎は怒ったり気に障ったりしたのではないということを示すかのように、やんわりと朝日奈の手を取る。大きく暖かな手と、意図して下げてくれたであろう目元に、縮こまった心がゆるゆるとほどけていく。そうだ、彼は単純に、興味から、質問をしているのだろう。
「ほくろ……ってあの黒子??なんで??」
「成宮と話をしているのを聞いた」
1722「へ?!」
ずい、と大きな一歩を詰めて問う彼の顔は真剣だ。近すぎる距離から見上げる首が緊張で震える。彼――鷲上源一郎が穏やかで丁寧な性格をしていることを知っていてなお、このような真剣な顔をされると朝日奈は一瞬ぎくりと身構えてしまう。そんな朝日奈の動揺を察したのだろう。源一郎は怒ったり気に障ったりしたのではないということを示すかのように、やんわりと朝日奈の手を取る。大きく暖かな手と、意図して下げてくれたであろう目元に、縮こまった心がゆるゆるとほどけていく。そうだ、彼は単純に、興味から、質問をしているのだろう。
「ほくろ……ってあの黒子??なんで??」
「成宮と話をしているのを聞いた」
333
DONE【鷲上源一郎×朝日奈唯】スタオケ版深夜の60分コンサートのお題【記念日】で
源唯を書かせていただきました。
anniversary鷲上源一郎×朝日奈唯
今日は朝から唯の様子がどこかおかしい。
どこか落ち着きがない、それでいて自分の様子をチラチラと伺っては目が合うとふい、と逸らされてしまう。
何か唯にとって、バイオリンの演奏もそぞろになってしまう程気がかりなことがあって、その原因に自分が大きく関わっているであろうことまで、源一郎は見当がついていたが、肝心の原因については皆目見当がつかなかった。
「コンミス、俺は何か気に障ることをしただろうか?」
源一郎にそう切り出されると、唯の肩がピクリと跳ねた。
「……やっぱり、源一郎君は今日が何の日か忘れてるよね」
「今日?」
気落ちしたような唯の言葉に、源一郎は片方の眉を上げて思案を巡らせる
何か特別な約束をした覚えはないし、唯の誕生日はこの間祝ったばかりだ。
1272今日は朝から唯の様子がどこかおかしい。
どこか落ち着きがない、それでいて自分の様子をチラチラと伺っては目が合うとふい、と逸らされてしまう。
何か唯にとって、バイオリンの演奏もそぞろになってしまう程気がかりなことがあって、その原因に自分が大きく関わっているであろうことまで、源一郎は見当がついていたが、肝心の原因については皆目見当がつかなかった。
「コンミス、俺は何か気に障ることをしただろうか?」
源一郎にそう切り出されると、唯の肩がピクリと跳ねた。
「……やっぱり、源一郎君は今日が何の日か忘れてるよね」
「今日?」
気落ちしたような唯の言葉に、源一郎は片方の眉を上げて思案を巡らせる
何か特別な約束をした覚えはないし、唯の誕生日はこの間祝ったばかりだ。
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DONE【鷲上源一郎×朝日奈唯】診断メーカー想像して…ほらかわいい…のお題より
【陽に当たるとすぐ赤くなっちゃう源唯 日焼け止めクリーム塗ろうね 帽子もかぶろうか 倒れると大変だから水分と塩飴も持っていこうね】
おだいじに鷲上源一郎×朝日奈唯
それは梅雨明け間近の横浜が、今年の最高気温を更新した週末の出来事だった。
「源一郎君、大丈夫?!」
外れかかった木蓮館の二階の窓枠を修繕した源一郎が脚立を片付けて談話室に戻って来ると、
タオルを持って待っていた唯は半ば悲鳴のような声を上げた。
強い日差しの中で作業をしていた源一郎の白かった襟首は、痛々しく真っ赤に日焼けをしている。
「毎年の事だ、大した事はない」
「いやいや、大した事あるって!ちょっと待ってて!!」
パタパタとスリッパを鳴らして唯は談話室を飛び出した。
東北生まれの源一郎は子供の頃から、日に焼けても黒くならず、いつも赤く炎症を起こしてしまう体質だ。
これまではさほど気にした事もなかったが、唯がまるで我が身の様に心配するのは存外悪い気はしなかった。
1035それは梅雨明け間近の横浜が、今年の最高気温を更新した週末の出来事だった。
「源一郎君、大丈夫?!」
外れかかった木蓮館の二階の窓枠を修繕した源一郎が脚立を片付けて談話室に戻って来ると、
タオルを持って待っていた唯は半ば悲鳴のような声を上げた。
強い日差しの中で作業をしていた源一郎の白かった襟首は、痛々しく真っ赤に日焼けをしている。
「毎年の事だ、大した事はない」
「いやいや、大した事あるって!ちょっと待ってて!!」
パタパタとスリッパを鳴らして唯は談話室を飛び出した。
東北生まれの源一郎は子供の頃から、日に焼けても黒くならず、いつも赤く炎症を起こしてしまう体質だ。
これまではさほど気にした事もなかったが、唯がまるで我が身の様に心配するのは存外悪い気はしなかった。
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DONE【鷲上源一郎×朝日奈唯】スタオケ版深夜の60分コンサートテーマ【札幌】で書かせていただきました。
8章walk台詞ネタがあります。
Tennessee Waltz鷲上源一郎×朝日奈唯
昼間は制服だけで過ごせる陽気だが、10月ともなれば北海道の夜風はそれなりに冷たい。
「うう、今度来るときは源一郎君のアドバイス通り帽子を持って来ないとだね」
そう言いながら唯は少し大げさに両手で肩をさすりながら源一郎を見上げた。
「俺がきちんと、横浜に居る時に伝えておくべきだった……すまない」
「源一郎君のせいじゃないよ、今だって源一郎君が風上に立ってくれてるおかげで寒さをしのげてるし」
「ああ、俺は生まれが青森だし京都も冬が厳しかったからな、寒さには慣れている
君の風よけになっているのなら良かった」
そう言いながら風上に立ってくれる彼のおかげで、幾分寒さがましとは言えども、
やはり冬の制服一枚では防寒と言うには心許ない。
853昼間は制服だけで過ごせる陽気だが、10月ともなれば北海道の夜風はそれなりに冷たい。
「うう、今度来るときは源一郎君のアドバイス通り帽子を持って来ないとだね」
そう言いながら唯は少し大げさに両手で肩をさすりながら源一郎を見上げた。
「俺がきちんと、横浜に居る時に伝えておくべきだった……すまない」
「源一郎君のせいじゃないよ、今だって源一郎君が風上に立ってくれてるおかげで寒さをしのげてるし」
「ああ、俺は生まれが青森だし京都も冬が厳しかったからな、寒さには慣れている
君の風よけになっているのなら良かった」
そう言いながら風上に立ってくれる彼のおかげで、幾分寒さがましとは言えども、
やはり冬の制服一枚では防寒と言うには心許ない。
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DONE【鷲上源一郎×朝日奈唯】多分一番最初に書いた源唯ちゃんです。
subject鷲上源一郎×朝日奈唯
子供の頃、母が作った俺のアルバムを見ながら、親戚の大人たちはどれも同じ顔で写る俺を見て、目を丸くしていた
感情がない訳ではないが、確かに人よりも表情に出にくい性質だとは自覚している。
そのせいだろうか、家族以外で俺にカメラを向ける者はほとんど居なかった。
──カシャ、カシャカシャ
小説を読んでいると横でシャッターを切る音が響き、源一郎が顔を上げるとスマホの画面を見ながら口元が緩んでいる唯の顔があった。
「あ、ごめんね源一郎君、読書の邪魔だったよね」
「いや構わない、ちょうどお茶でも淹れようと思っていたところだ、君も一緒にどうだ?」
読みかけのページに栞を挟むと、源一郎はそう言って立ち上がった。
1506子供の頃、母が作った俺のアルバムを見ながら、親戚の大人たちはどれも同じ顔で写る俺を見て、目を丸くしていた
感情がない訳ではないが、確かに人よりも表情に出にくい性質だとは自覚している。
そのせいだろうか、家族以外で俺にカメラを向ける者はほとんど居なかった。
──カシャ、カシャカシャ
小説を読んでいると横でシャッターを切る音が響き、源一郎が顔を上げるとスマホの画面を見ながら口元が緩んでいる唯の顔があった。
「あ、ごめんね源一郎君、読書の邪魔だったよね」
「いや構わない、ちょうどお茶でも淹れようと思っていたところだ、君も一緒にどうだ?」
読みかけのページに栞を挟むと、源一郎はそう言って立ち上がった。
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DONE鷲上源一郎君お誕生日おめでとうございます!!!!台詞だけですがスタオケメンバー全員登場させられたかな
(抜けてる人がいたらそっとおしえてください)
とりあえず日付が変わるのが待ち遠しくて待ち遠しいですッッ
Have a good one!源一郎お誕生日SS
八月二十七日金曜日、横浜の朝は今日も蒸し暑い。
「ちょっとコンミス、朝からそんな辛気臭い溜息吐くのやめてくれない?!」
浜辺に打ち上げられたくらげのように萎れて、盛大なため息と共に食堂の机に突っ伏す朝日奈の姿に、凜は露骨に眉間に皺を寄せた。
「コンミスちゃんどうしたの~、悩み事でもあるんさ~?」
「はあ……どうせ明日、鷲上の誕生日にあげるプレゼントが決まらないとか、そう言う事でしょう」
「う゛ッッ!」
「三上さん の 口撃 こうか は ばつぐんだ」
「流星、なにポケモンみたいに実況してんの」
「鷲上さんなら、先輩がプレゼントすれば何でも喜んでくれそうですけどね……ちなみに俺も、先輩からのプレゼントなら何でも大歓迎ですよ」
2377八月二十七日金曜日、横浜の朝は今日も蒸し暑い。
「ちょっとコンミス、朝からそんな辛気臭い溜息吐くのやめてくれない?!」
浜辺に打ち上げられたくらげのように萎れて、盛大なため息と共に食堂の机に突っ伏す朝日奈の姿に、凜は露骨に眉間に皺を寄せた。
「コンミスちゃんどうしたの~、悩み事でもあるんさ~?」
「はあ……どうせ明日、鷲上の誕生日にあげるプレゼントが決まらないとか、そう言う事でしょう」
「う゛ッッ!」
「三上さん の 口撃 こうか は ばつぐんだ」
「流星、なにポケモンみたいに実況してんの」
「鷲上さんなら、先輩がプレゼントすれば何でも喜んでくれそうですけどね……ちなみに俺も、先輩からのプレゼントなら何でも大歓迎ですよ」
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DONE【一ノ瀬銀河×朝日奈唯】銀河君に「今まで散々待ったんだ……今更、待てとか言うのなしだろ」
って言わせたくて書いた銀唯。
車のシートごと押し倒すシチュエーションが好きです。
夢見る少女じゃいられない一ノ瀬銀河×朝日奈唯
仰げは尊し わが師の恩
教えの庭にも はや幾年
思えばいと疾し この年月
今こそ別れめ いざさらば
銀河が菩提樹寮に着いたのは、時計の針が二十三時を指す少し前だった。
「ったく篠森の野郎~、こんな日にまで書類書類ってさあ……」
卒業式が終わり、木蓮館で教え子達の卒業の感慨に耽る間もなく
銀河はたまりにたまった書類を提出するために、篠森に連行されてしまった。
ようやく解放された銀河は憔悴しきった顔で菩提樹寮へと戻って来た。
「はあ~……何か食いもん残ってねえかな」
とぼとぼと食堂に向かうと、なぜか灯りが点いている。
「お前、何してんだこんなところで」
「ん~……あ、お帰り銀河君」
テーブルの上には白いクロスがかけられた皿が置かれていて
2405仰げは尊し わが師の恩
教えの庭にも はや幾年
思えばいと疾し この年月
今こそ別れめ いざさらば
銀河が菩提樹寮に着いたのは、時計の針が二十三時を指す少し前だった。
「ったく篠森の野郎~、こんな日にまで書類書類ってさあ……」
卒業式が終わり、木蓮館で教え子達の卒業の感慨に耽る間もなく
銀河はたまりにたまった書類を提出するために、篠森に連行されてしまった。
ようやく解放された銀河は憔悴しきった顔で菩提樹寮へと戻って来た。
「はあ~……何か食いもん残ってねえかな」
とぼとぼと食堂に向かうと、なぜか灯りが点いている。
「お前、何してんだこんなところで」
「ん~……あ、お帰り銀河君」
テーブルの上には白いクロスがかけられた皿が置かれていて
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DONE【一ノ瀬銀河×朝日奈唯】多分スタオケの処女作であるはずの銀唯。
アプリをインストした当時、チュートリアルガチャで銀河君のSSRが出てくるまで30分くらいリセマラし続けたのも今では良い思い出です。
(そしてすり抜けを重ねて一番最初に恒常で完凸してくれました)
銀河君のRストの破壊力は何なんでしょうか…色んな意味でズルい男だ
春の嵐一ノ瀬銀河×朝日奈唯
「銀河君、頼まれた楽譜持ってきたよ」
バスのドアを開けて中を覗いても、肝心の銀河君の姿がない。
鍵がささっていないとは言え、車のロックをかけないままどこかに行くなんて
不用心にも程があると言うものだけど銀河君のことだ、きっとカップ麺のお湯を求めて菩提樹寮の台所にでも行っているのだろう。
自分で楽譜を頼んだくせに、本当そう言うところはちっとも変わってない。
いつもふらりと現れて、そして気が付けばふらりとどこかへ行ってしまう
ふわふわと掴みどころのないまるで雲のような存在、それが一ノ瀬銀河と言う人間だ。
「毛布も出しっぱなしにして……」
座席に乱雑に置かれた毛布を畳もうとした時、テーブルの上に散らばった譜面に沢山の注釈が書き加えられていることに気が付いた。
1177「銀河君、頼まれた楽譜持ってきたよ」
バスのドアを開けて中を覗いても、肝心の銀河君の姿がない。
鍵がささっていないとは言え、車のロックをかけないままどこかに行くなんて
不用心にも程があると言うものだけど銀河君のことだ、きっとカップ麺のお湯を求めて菩提樹寮の台所にでも行っているのだろう。
自分で楽譜を頼んだくせに、本当そう言うところはちっとも変わってない。
いつもふらりと現れて、そして気が付けばふらりとどこかへ行ってしまう
ふわふわと掴みどころのないまるで雲のような存在、それが一ノ瀬銀河と言う人間だ。
「毛布も出しっぱなしにして……」
座席に乱雑に置かれた毛布を畳もうとした時、テーブルの上に散らばった譜面に沢山の注釈が書き加えられていることに気が付いた。
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DONE【笹塚創×朝日奈唯】タイトルはキッチン狂想曲です。
8章のアレがあまりにも可愛くてカッとなって書きました。
元々笹塚さんみたいな何考えてるか分かんない天才大好物なので、これからも本編で活躍して欲しいです
Küche rhapsodie笹塚創×朝日奈唯
今日も朝日奈はネオンフィッシュのアジトこと、笹塚宅のキッチンに立っていた。
「ごめんね唯ちゃん、笹塚ってば制作に没頭しちゃってここ何日かろくに食事もとってないんだ……君の手料理なら、あいつも興味を示すと思うから何か作りに来てくれないかな?」
仁科からそんな風に頼まれれば、朝日奈も悪い気はしない。
アジトへ向かう途中にスーパーで買ってきた食材を、勝手知ったる他人の家のキッチンで広げながら朝日奈は真剣な顔で唸っていた。
(う~ん、今日もシチューじゃ代わり映えしないよね)
人並みに料理が出来るとは言え、そこまでレパートリーが多いわけでもない。
そして、先日の鍋の中でミイラ化したカレーだかおでんだかの惨状を思い出せば、キッチンの調理器具を勝手に漁る勇気も失せてしまう。
1611今日も朝日奈はネオンフィッシュのアジトこと、笹塚宅のキッチンに立っていた。
「ごめんね唯ちゃん、笹塚ってば制作に没頭しちゃってここ何日かろくに食事もとってないんだ……君の手料理なら、あいつも興味を示すと思うから何か作りに来てくれないかな?」
仁科からそんな風に頼まれれば、朝日奈も悪い気はしない。
アジトへ向かう途中にスーパーで買ってきた食材を、勝手知ったる他人の家のキッチンで広げながら朝日奈は真剣な顔で唸っていた。
(う~ん、今日もシチューじゃ代わり映えしないよね)
人並みに料理が出来るとは言え、そこまでレパートリーが多いわけでもない。
そして、先日の鍋の中でミイラ化したカレーだかおでんだかの惨状を思い出せば、キッチンの調理器具を勝手に漁る勇気も失せてしまう。
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DONE【浮葉御門×朝日奈唯】7章が終わってカッとなって書いた浮唯。
柚木様とはまた違うけど一筋縄ではいかない浮葉様…
あの後半PUガチャが無かったときの絶望感と言ったらなかったですね。
でもホーム台詞だと割といつも唯ちゃん傍に置きたがってるし、何でもやってあげたい系なので実装が楽しみです!
さしも知らじな 燃ゆる思ひを浮葉御門×朝日奈唯
お願いだから、そんな顔で私を見つめないで
何もかもを捨てて、貴女を攫ってしまいたくなるではないですか。
「おやおや、名高いスターライトオーケストラのコンサートミストレスが、こんな遅くに独りでそぞろ歩きとは感心しませんね」
ええ、知っていますよ、貴女が随分前からこの門の前に立って居た事は。
泡沫の夢を奏でるその手が、可哀想な程真っ赤になっている。
「あ、えっと……」
「すみません、意地悪な物言いでしたね……少し暖まって行きませんか、京の夜は冷えますから」
私の言葉にホッとしたような表情を浮かべる貴女は、出会った頃と少しも変わらない。
彼女を客間に通して、二人分の茶を淹れる。
火鉢の炭が赤く弾けて崩れると、彼女は湯飲みに口を付けて湯気の立つ緑茶を啜った。
2353お願いだから、そんな顔で私を見つめないで
何もかもを捨てて、貴女を攫ってしまいたくなるではないですか。
「おやおや、名高いスターライトオーケストラのコンサートミストレスが、こんな遅くに独りでそぞろ歩きとは感心しませんね」
ええ、知っていますよ、貴女が随分前からこの門の前に立って居た事は。
泡沫の夢を奏でるその手が、可哀想な程真っ赤になっている。
「あ、えっと……」
「すみません、意地悪な物言いでしたね……少し暖まって行きませんか、京の夜は冷えますから」
私の言葉にホッとしたような表情を浮かべる貴女は、出会った頃と少しも変わらない。
彼女を客間に通して、二人分の茶を淹れる。
火鉢の炭が赤く弾けて崩れると、彼女は湯飲みに口を付けて湯気の立つ緑茶を啜った。
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DONE【堂本大我×朝日奈唯】スタオケ版深夜の60分コンサート 【花束】で書かせていただいた堂唯
タイトルは未必の故意とか秘密の恋とかそう言うのをかけてます。
堂本君絶対沼しかない男子なので、実装お待ちしてます……
みひつのこい堂本大我×朝日奈唯
コンサートが終わり制服に着替えた朝日奈が控室を出ると、廊下に緊張した面持ちの男子生徒が立っていた。
「あの、朝日奈さん、あなたのヴァイオリンのファンですッッ!これ、受け取ってください!」
そう言って半ば強引に押し付けられた衝撃で花束の花からひらりと一枚花びらが落ちる。
「えっと……あ、ありがとうございます」
その気迫に気圧された朝日奈がそう答えると、男子高生は顔を紅潮させて
「スタオケ、応援してます!!」
そう言って朝日奈が止める間もなく走り去って行った。
丁度グランツの控室から出てきた堂本は、あっけに取られている朝日奈の背中に声を掛ける事もせず、自販機のある反対側の曲がり角へと足を進めたのだった。
1511コンサートが終わり制服に着替えた朝日奈が控室を出ると、廊下に緊張した面持ちの男子生徒が立っていた。
「あの、朝日奈さん、あなたのヴァイオリンのファンですッッ!これ、受け取ってください!」
そう言って半ば強引に押し付けられた衝撃で花束の花からひらりと一枚花びらが落ちる。
「えっと……あ、ありがとうございます」
その気迫に気圧された朝日奈がそう答えると、男子高生は顔を紅潮させて
「スタオケ、応援してます!!」
そう言って朝日奈が止める間もなく走り去って行った。
丁度グランツの控室から出てきた堂本は、あっけに取られている朝日奈の背中に声を掛ける事もせず、自販機のある反対側の曲がり角へと足を進めたのだった。
333
DONE【堂本大我×朝日奈唯】スタオケ版コンミス受け60分ライブ【ヴァイオリン】で書かせていただいた堂唯です。
タイトルのPaederiaは悪臭と言う意味ですが、これはヘクソカズラの学名から取りました。
花言葉が人嫌い、意外性って堂本君にぴったりでは?!と思ってます。(名前はアレですが)
Paederia Paradox堂本大我×朝日奈唯
それはそれは甘やかなヴァイオリンの音色。
あのお嬢さんの奏でる音は、どこまでも甘ったるくて、まるで絵空事のようで、その音色に酷く虫唾が走る。
「そんなに彼女の音が気に入りませんか?」
「ああ、気に入らないね」
中庭の紅葉が散り終わるのを眺めながら微笑む浮葉に、堂本大我はそう吐き捨てた。
気に入らない、あれは深淵など知らない、地獄など見たことのない、甘っちょろい夢物語を音楽に重ねているヤツの音だ、と堂本は脳にこびりつく朝日奈唯の音を評した。
堂本はそう言う人種が一番嫌いだ。
「随分と、良く見ているのですね、彼女を」
「……喧嘩売ってんのか、浮葉様ぁ~」
「いいえ、ただ私は、あなたが誰かに関心を向けるなんて久しぶりだと思っただけですよ」
1301それはそれは甘やかなヴァイオリンの音色。
あのお嬢さんの奏でる音は、どこまでも甘ったるくて、まるで絵空事のようで、その音色に酷く虫唾が走る。
「そんなに彼女の音が気に入りませんか?」
「ああ、気に入らないね」
中庭の紅葉が散り終わるのを眺めながら微笑む浮葉に、堂本大我はそう吐き捨てた。
気に入らない、あれは深淵など知らない、地獄など見たことのない、甘っちょろい夢物語を音楽に重ねているヤツの音だ、と堂本は脳にこびりつく朝日奈唯の音を評した。
堂本はそう言う人種が一番嫌いだ。
「随分と、良く見ているのですね、彼女を」
「……喧嘩売ってんのか、浮葉様ぁ~」
「いいえ、ただ私は、あなたが誰かに関心を向けるなんて久しぶりだと思っただけですよ」
yui_ame_o
DONE7章の京都組+朝日奈傘を忘れた朝日奈に貸してやる浮葉。
東京へ向かう新幹線の中の大我と浮葉。
弟子への想い。
地獄に降る雨「今日は、これで仕舞いといたしましょう」
やわらかな声が、けれど有無を言わさずにひとつ線を引く。
浮葉と源一郎の三人で練習や街頭演奏をするとき、たいていは彼のこの一言で終わりになった。源一郎が異を唱えるはずもなく、朝日奈ひとりがすこし物足りない顔をするのが最近のお約束となっていた。
この言葉を聞くたび、浮葉はスタオケの仲間ではないのだと思い出させられている気がして、朝日奈の胸の奥にある焦燥が鳴りを大きくするのだ。
「もう……ですか?」
「ふふ、名残を惜しむあなたはいとけなくて、私にできるすべてをしてあげたくなるようだ」
冗談とも本気ともつかない微笑みも、わずかに低められた声も、あわい甘さをまとっている。彼の庭で大輪の花を見せてもらったときに香ったあの、あるかなきかのほのかな甘さともすこし似ていた。月夜に香る寒牡丹――見たこともない光景が朝日奈の心に浮かぶ。きっと、彼のこの声と同じように静かに心の奥深くへ染みわたり、蕩けさせるのだろう。
3831やわらかな声が、けれど有無を言わさずにひとつ線を引く。
浮葉と源一郎の三人で練習や街頭演奏をするとき、たいていは彼のこの一言で終わりになった。源一郎が異を唱えるはずもなく、朝日奈ひとりがすこし物足りない顔をするのが最近のお約束となっていた。
この言葉を聞くたび、浮葉はスタオケの仲間ではないのだと思い出させられている気がして、朝日奈の胸の奥にある焦燥が鳴りを大きくするのだ。
「もう……ですか?」
「ふふ、名残を惜しむあなたはいとけなくて、私にできるすべてをしてあげたくなるようだ」
冗談とも本気ともつかない微笑みも、わずかに低められた声も、あわい甘さをまとっている。彼の庭で大輪の花を見せてもらったときに香ったあの、あるかなきかのほのかな甘さともすこし似ていた。月夜に香る寒牡丹――見たこともない光景が朝日奈の心に浮かぶ。きっと、彼のこの声と同じように静かに心の奥深くへ染みわたり、蕩けさせるのだろう。
yui_ame_o
DONE7章の途中朝日奈が、浮葉や源一郎と練習をするようになった頃の風景
憧憬 強い風が吹いた。
ひときわつめたいその手に引かれた朝日奈の指が強張り、あいまから音がばらばらとこぼれ落ちてゆく。
やわらかく響いていたクラリネットの音が枝にとまる鳥の翼のようにゆったりと広がってから収束し、それにつき従うオーボエがさえずりを止めた。
浮葉と源一郎の視線がこちらを向く。視線を向けるときでさえ、源一郎は浮葉の後に従うことを是としているようだった。
「すこし、休憩にいたしましょう」
「すみません……」
「どうかお気になさらず。私も指が冷えてまいりました。良い頃合いでしょう」
すべてを赦すような静かな微笑みとともに浮葉は、たおやかに指を朝日奈へ伸ばす。
「どうも、あなたは紅葉に好かれるようですね」
945ひときわつめたいその手に引かれた朝日奈の指が強張り、あいまから音がばらばらとこぼれ落ちてゆく。
やわらかく響いていたクラリネットの音が枝にとまる鳥の翼のようにゆったりと広がってから収束し、それにつき従うオーボエがさえずりを止めた。
浮葉と源一郎の視線がこちらを向く。視線を向けるときでさえ、源一郎は浮葉の後に従うことを是としているようだった。
「すこし、休憩にいたしましょう」
「すみません……」
「どうかお気になさらず。私も指が冷えてまいりました。良い頃合いでしょう」
すべてを赦すような静かな微笑みとともに浮葉は、たおやかに指を朝日奈へ伸ばす。
「どうも、あなたは紅葉に好かれるようですね」