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    アカデミー

    ゆんゆん

    DONE・設定ガバガバなオメガバースパロのビリグレです
    ・後からグレイがアカデミー時代にモブから性暴力を受けた描写が出てきます
    ・時系列は10章後のつもりですが今後の展開と食い違う可能性があります。ガバガバ設定なので許してください。
    ・その他色々注意なので閲覧は自己責任でお願いします
    ガバガバースなビリグレ① 甘い、匂いが包む。

    橙色の髪を揺らしながら青年は顔を上げた。スン、と鼻を鳴らして空気を吸い込む。

    (甘い……?)

    首を傾げた。こんなに甘美に香るものが、この部屋にあっただろうかと。
    濃いオレンジ色のレンズ越しに辺りを見渡す。ルームメイトとも完全に打ち解けてゴーグルを外す頻度も増えたとはいえ、長年の癖はなかなか抜けるものではない。彼の視界は既に色づいた世界の方に慣れきってしまっている。そんなわけで今日もまた例に漏れず、彼は愛用のゴーグルでその瞳を覆っていた。
    横たわっていたハンモックから身を起こして一つ伸びをし、考える。
    自身の小綺麗なスペースに置いてあるものはだいたい把握している。ここにある甘いものといえばキャンディくらいであるが、どのフレーバーも自分が気になるほどの香りを発するものでは無いはずだ。
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    れんこん

    DONE第6回ベスティワンドロ用
    お題「手料理」
    アカデミー捏造のフェイビリです。
    窓からカーテン越しに差し込む光が、もう夜が明けてしまったのだと伝えてくる。
    朝といっても、もうきっと世の中の一般の人達は遅いと言う時間だろう。ほんの少しだけ重い瞼を持ち上げて、日差しの差し込み加減から勝手に時間を判断すると、ゆっくりと伸びをした。
    ……あぁ、お腹空いた。

    ほんの少しだけ腰に軋むような痛みがあるけれど、きっと普通に過ごしていたら忘れてしまう。
    ゆっくりとベッドから降りて、ベッドサイドにきちんと畳んでおいた下着を身につけて。
    今日はホリデー。制服に着替える必要も無いから、適当な服で良いかな。
    緩めのパーカを選んで袖を通し、あくびをしながら部屋にひとつだけ付いている洗面台へ。
    いつもみたいに顔を洗ってから歯磨きをして。
    それからベッドサイドに置かれていたゴーグルを取っていつものように隙間なくきっちりとつける。ゴムで締め付けられて変な形になった髪の毛を、鏡を見ながら整えて。最後に馴染みの黒い手袋……これは洗濯したての新しいやつを出してきて身につける。
    これでいつものオイラの完成。

    ベッドのゴミ箱に捨てられている様々な痕跡は、同室の子が帰ってくる前に、忘れる前に処分しなくちゃ 4276

    epep3579

    DONE例えば君が恋をして(アキウィル)
    アキ(→)←ウィルな両片想い
    アカデミー時代の捏造と、モブがめっちゃ喋る。
    子どもの行動は唐突だ。本人を突き動かした原因なんて、本人以外には分かりやしない。

    その日は雨が降っていた。レンは家族の用事ができて、アキラの家で二人で遊んだ。家の中でできる遊びはとうに尽き、子ども向けの番組もない中帰るには早く二人でぼうっとテレビを眺めていた。
    箱の中の男女は想いを通わせ口付けをする。その表情は幸せに満ちており、輝かしいものに見えた。

    「ぼくもこんな感じになれるのかな」

    ぽつりと溢れた言葉は本心だった。強い大人になって、好きな女性を守れる逞しい男性。今のぼくには程遠い存在。

    「ウィル」

    名前を呼ばれて隣のアキラを見る。「なに?」そう言おうとした口は塞がれてしまい、それ以上音を零すことはなかった。
    小さな水音をたてて離れた唇からは、何も言われない。炎の様に燃える瞳に吸い込まれるように見つめれば、何事も無かったように視線はテレビへと戻る。
    「どうしてキスしたの?」なんて、居心地が悪くて聞けなかった。

    『ヒーロー』を目指すアカデミーに入学する歳になった今でも、その疑問を口にすることはできないでいた。


    ーーー
    「アキラ、ちゃんと宿題やったの?前も提出して無かった 4567