na2me84
DOODLE皆様オンラインイベントお疲れ様でした!十五夜アプデが来たので十五夜でお話を書いてみました。二人が餅つきに夢中でお月様を見てなかったので、お月見してもらおうと思って書きましたが、やはりあんまりお月見してないです。十五夜 ベランダの窓を開けると涼しい風が室内へと流れてくる。涼に誘われるように外へと出た。まだまだ日中は蒸し暑いけれど、夜は少し肌寒さを感じるようになってきていて、季節は確実に秋へと移り始めている。空には真ん丸な月。今夜は綺麗な満月だ。お月見団子も買ってくれば良かったな、とちょっと後悔する。見上げた月には餅つきする兎の影。他の国では蟹だったり、女性の姿だったりするらしい。ただの黒い影にも人は様々な思いを映すようだ。月面で餅つきする二匹の兎を想像して何だか僕たちみたいだな、と思う。そんなに可愛いらしいものじゃないのは自分でもよく分かっているけれど。室内でビールを呷る無精髭のおっさんを見ながら思わず口元が緩む。案外ウサギの耳も似合うかもしれない。
1994鯖目ノス
DONEゴスハンK暁小説エピローグ編です長々とお付き合いありがとうございました。これにて完結です。
K暁といいつつもおじさんのクソデカ感情が露呈しただけですが将来的にK暁になる予定だからオッケー(?) 9522
takeke_919
DOODLE #妖怪コロッケおじさん #gwtonly2022二日目のコロッケはソース掛けてから冷蔵庫で冷やして食べます✌︎('ω'✌︎ )
台風の日も祭りの日も、実質一緒だよね?(大量のコロッケを添えて)「よし、KK。コロッケを買いに行こう」
二人並んでソファにて寛いでいる時だった。
急に立ち上がった暁人が、徐に宣言したその内容に首を傾げずにはいられない。どうした暁人、いきなり荒ぶるんじゃあねぇ驚くだろうが。
「オイオイなんだよ、藪から棒に」
「ほらエドがデイルから聞いたって言ってたじゃないか。『日本では台風の日はコロッケを食べる風習らしい』って」
「あー……。」
そう言えば、何時ぞやのボイスレコーダーにてエドがそんな事を言っていた気がする。大量にコロッケを買い込んで帰ってきたデイルを『妖怪コロッケおじさん』と揶揄して。
「言ってた気もするが……。何で今それを思い出した?別に今日は台風の日でも何でもないぞ?」
1210二人並んでソファにて寛いでいる時だった。
急に立ち上がった暁人が、徐に宣言したその内容に首を傾げずにはいられない。どうした暁人、いきなり荒ぶるんじゃあねぇ驚くだろうが。
「オイオイなんだよ、藪から棒に」
「ほらエドがデイルから聞いたって言ってたじゃないか。『日本では台風の日はコロッケを食べる風習らしい』って」
「あー……。」
そう言えば、何時ぞやのボイスレコーダーにてエドがそんな事を言っていた気がする。大量にコロッケを買い込んで帰ってきたデイルを『妖怪コロッケおじさん』と揶揄して。
「言ってた気もするが……。何で今それを思い出した?別に今日は台風の日でも何でもないぞ?」
takeke_919
PROGRESS #gwtonly2022大遅刻ごめんなさい!!そしてめっちゃ途中展示ですが!!許しておくんなましぃ〜😭💦
そしてそして!ゴスワイWEBオンリー開催おめでとうございまーす!!👻🗼🎉✨
passは観月祭開催日です!(数字8文字) 7910
龍司さんの作品置場
DONEこちらは2022年9月10日に開催されたWebオンリーでの展示作品を全体公開したものとなります。BOOTHにて頒布中の同名冊子版と内容は同じです。
以下、諸々。
・本編後、K暁がゴーストハントをしながら様々な怪異と出遭います。
・息をするように全員生存、当然のように同棲。
・かなりオリジナル要素が強いので何でも許せる人向け。
・K暁のつもりだけどカプ要素はかなり薄いです。 18276
アカリ
MENU9/10開催のGW:T webオンリー広川神社観月祭様で予約販売を予定してますK暁本サンプルです。本編ED後に生還したKKと暁人のifルート話と、R-18話の二本立てとなっております。アジトメンバーも全員出てます(デイルも居ます)
A5サイズ/44P/¥500+送料(あんしんBOOTHパック) 5
takeke_919
DONE初めて本腰入れて書いたゴスワイのお話ということで、再掲にはなりますが展示として上げちゃいます。瞳の先に、桜花の幻影を見ゆ。人がごった返す渋谷スクランブル交差点前。
待ち合わせ時間よりもやや早くに到着してしまった暁人は通行人の邪魔にならないよう傍に避けつつ、手頃な花壇の縁に腰掛ける。
スマホに目を落としている人、同行者と会話に花を咲かせている人、通話している人、多様な人々が足速に自分の前を通り過ぎて行く。
いつもとなんら変わらない見慣れた光景をぼんやりと眺めていると体の前に掛けたボディバッグから僅かな振動が伝わった。…きっと待ち人からの連絡だろう。
鞄の中からスマホを取り出しホーム画面を確認するとメッセージアプリに新着メッセージが届いている。
『悪い、5分遅れる』
内容は至極簡潔。
『分かった、駅前の花壇のとこね』
待ち人──KKからの連絡に自身の所在も含めてメッセを返すと数瞬のうちに『了解』と返事が来た。そのことを確認してから再びボディバッグにスマホを仕舞う。
12589待ち合わせ時間よりもやや早くに到着してしまった暁人は通行人の邪魔にならないよう傍に避けつつ、手頃な花壇の縁に腰掛ける。
スマホに目を落としている人、同行者と会話に花を咲かせている人、通話している人、多様な人々が足速に自分の前を通り過ぎて行く。
いつもとなんら変わらない見慣れた光景をぼんやりと眺めていると体の前に掛けたボディバッグから僅かな振動が伝わった。…きっと待ち人からの連絡だろう。
鞄の中からスマホを取り出しホーム画面を確認するとメッセージアプリに新着メッセージが届いている。
『悪い、5分遅れる』
内容は至極簡潔。
『分かった、駅前の花壇のとこね』
待ち人──KKからの連絡に自身の所在も含めてメッセを返すと数瞬のうちに『了解』と返事が来た。そのことを確認してから再びボディバッグにスマホを仕舞う。
32honeymoon
DONE◆勝手にお誕生日お祝い企画◆@krsmbk 様の漫画「転生小学生Kと人生に疲れたリーマン暁」に触発されて
書かせて頂いたものになります。
(事後ですが許可は取りました!アヤコ様ありがとうございます!!)
どちらも記憶アリ転生している設定。そしてやっぱりKが暁くん好きすぎるマン。
毎度紆余曲折の末ハピエンに落ち着く話しか書けない奴ですみません。K暁を幸せにし隊隊員なもので・・・(定期)
「君と世界を、もう一度この手に」 「―暁人!」
不意に後ろからその名前を呼ばれて、僕は咄嗟に立ち止まってしまった。
もう「僕」はその名で呼ばれた人物ではないのに。
そして「彼」もまた、僕の記憶に残るその人ではないと、言うのに。
「待てよ、暁人!!」
どくどくと鳴る心臓を他所に、その声の主は走ってこちらに近づいてくるようだった。
ああ、どうして見つけてしまったの。
あの時とは違う、高いボーイソプラノが遠くから自分を、否、自分だったものを、呼んでいる。
でも振り返りはしない。そう、人違いだと、そのまま諦めてくれたらー
ぐい。祈りも虚しく、強い力で腕を引かれる。
ああ、懐かしいな。あの時もそうやって僕の手を取ってくれたっけ。
でも、でもねー
もう僕は、あんたの知ってる僕じゃ、ない。
7811不意に後ろからその名前を呼ばれて、僕は咄嗟に立ち止まってしまった。
もう「僕」はその名で呼ばれた人物ではないのに。
そして「彼」もまた、僕の記憶に残るその人ではないと、言うのに。
「待てよ、暁人!!」
どくどくと鳴る心臓を他所に、その声の主は走ってこちらに近づいてくるようだった。
ああ、どうして見つけてしまったの。
あの時とは違う、高いボーイソプラノが遠くから自分を、否、自分だったものを、呼んでいる。
でも振り返りはしない。そう、人違いだと、そのまま諦めてくれたらー
ぐい。祈りも虚しく、強い力で腕を引かれる。
ああ、懐かしいな。あの時もそうやって僕の手を取ってくれたっけ。
でも、でもねー
もう僕は、あんたの知ってる僕じゃ、ない。
32honeymoon
DOODLE◆@kon_desuuu 様のワードパレット13番より:「君色に染まる」ずるい、雨、タイミング
およそ1か月ぶりに書いたらもうなんか文章力の低下が著しい。でもここから
もっかいスタートのきもちでがんばります。
なのに内容がえげつない・・・相変わらずのヤバいおじさんKKです。
ちなみにKK肉体ありif世界です。
いっぱいリアクション頂いたら続きのえろシーンも書きたいな~。 6494
takeke_919
DONE以前Twitterにて本文をちまちま投稿していたものを纏めた土着信仰の第一幕です。まだ題名は決まりません……ww
第二幕はWEBオンリー、広川神社観月祭にて投稿出来たらなぁ〜と考えております。間に合えば……!!
passは観月祭の開催日(数字8文字)でーす( ✌︎'ω')✌︎ 14567
ウジムシ蛾
DONEこんばんはーーー!!!! K暁です。往生際の悪いおじさんの話。好きだから同じようなのばっかり書いちゃう。楽しい~!!!!恋とは難儀なものらしい「お前も若けぇんだから、色んなやつにあって遊んだりしとけよ。こんなおっさんとばかりいねぇでな」
よく言われる言葉だ。
しかも好きな人からのもの。
伊月暁人は言われてから、少し間を置いてから「うん」とだけ呟いた。もはや反射のように頷くことが癖になっている。
好きな人・KKは一歩先を歩きながら煙草に火を付けている。
KKとはここ一年ほど前に知り合った。
渋谷が変な霧に覆われて、人々の記憶が欠落した一夜。今でも原因は謎のまま。都市伝説のように色々と言われている一件。
あの日、ある狂った男が死にゆく家族の為にあの世とこの世を繋げようとした。
儀式の一環で渋谷中の人が肉体を消されて魂となった。それを使って、儀式を完成させこの世が死の世界になるところだった。
3357よく言われる言葉だ。
しかも好きな人からのもの。
伊月暁人は言われてから、少し間を置いてから「うん」とだけ呟いた。もはや反射のように頷くことが癖になっている。
好きな人・KKは一歩先を歩きながら煙草に火を付けている。
KKとはここ一年ほど前に知り合った。
渋谷が変な霧に覆われて、人々の記憶が欠落した一夜。今でも原因は謎のまま。都市伝説のように色々と言われている一件。
あの日、ある狂った男が死にゆく家族の為にあの世とこの世を繋げようとした。
儀式の一環で渋谷中の人が肉体を消されて魂となった。それを使って、儀式を完成させこの世が死の世界になるところだった。
ウジムシ蛾
DONEこんにちはーーー!!!!狐の話の続き的な何かです。K暁のパロです。狐と出会った話 2※パロです。
※強めの幻覚。
【それからの二人】
「ほらよ」
KKは暁人の目の前に大きな箱を置いた。
戸惑うような暁人を尻目に、箱のロックを外して中身を取り出した。
折り畳み式のそれを出して、暁人に渡す。慌てて受け取ったそれをまじまじと見つめてから、暁人はKKの方へと視線を戻した。
「なに、これ」
「化け物専用の武器だ。弓とこっちが矢。矢は知り合いから取り寄せてる。なくなりそうになったら取りにいけ。話はつけてる」
そう言って、連絡先が書いてある紙を一緒に渡した。例の化け猫がオーナーのバーだ。
暁人から連絡が来たのは、連絡先を渡してから一週間後のことだった。思っていたより早い。
そこからアジトメンバーにも話を付けて、ここへ呼んだのがさらに二日後。指定した時間通りに暁人はアジトへとやってきた。
9121※強めの幻覚。
【それからの二人】
「ほらよ」
KKは暁人の目の前に大きな箱を置いた。
戸惑うような暁人を尻目に、箱のロックを外して中身を取り出した。
折り畳み式のそれを出して、暁人に渡す。慌てて受け取ったそれをまじまじと見つめてから、暁人はKKの方へと視線を戻した。
「なに、これ」
「化け物専用の武器だ。弓とこっちが矢。矢は知り合いから取り寄せてる。なくなりそうになったら取りにいけ。話はつけてる」
そう言って、連絡先が書いてある紙を一緒に渡した。例の化け猫がオーナーのバーだ。
暁人から連絡が来たのは、連絡先を渡してから一週間後のことだった。思っていたより早い。
そこからアジトメンバーにも話を付けて、ここへ呼んだのがさらに二日後。指定した時間通りに暁人はアジトへとやってきた。
ウジムシ蛾
DONEこんにちはーーーー!!!! しぶの方に置いてある狐の話をこっちに持ってきました。乗せてる分です。一緒。K暁でパロです。狐と出会った話 1※パロです。
※強めの幻覚。
【狐と出会った話】
「くそっ、しつけぇな」
KKは走りながら悪態を吐いた。
超常現象や怪異を調べる研究者たちと知り合ったのが運のつきだった。
自分は霊やら妖怪が見える適合者というやつらしい。今までは感じる程度だったのに、何やら実験されてエーテルとかいうもんを扱えるようになった。
お蔭で攻撃できるようになり、対処する術を得たが、ゴーストハントという仕事が増えてしまった。
とりあえず自分を実験体にした研究者はなにやら良からぬことを考えていたらしいから証拠を集めて牢にぶち込んでおいた。警察官として当然のことだ。平和を維持するのも簡単じゃない。
今は研究者、八雲凜子やエド、デイルの元で依頼をこなしている。
9864※強めの幻覚。
【狐と出会った話】
「くそっ、しつけぇな」
KKは走りながら悪態を吐いた。
超常現象や怪異を調べる研究者たちと知り合ったのが運のつきだった。
自分は霊やら妖怪が見える適合者というやつらしい。今までは感じる程度だったのに、何やら実験されてエーテルとかいうもんを扱えるようになった。
お蔭で攻撃できるようになり、対処する術を得たが、ゴーストハントという仕事が増えてしまった。
とりあえず自分を実験体にした研究者はなにやら良からぬことを考えていたらしいから証拠を集めて牢にぶち込んでおいた。警察官として当然のことだ。平和を維持するのも簡単じゃない。
今は研究者、八雲凜子やエド、デイルの元で依頼をこなしている。
アカリ
MEMO素敵お題「初デート」書かせていただきました!付き合って間もない二人設定です。二人で名所デートしてほしい…#毎月25日はK暁デー
それは青い春にも似て「………変じゃねえよな」
日曜日の昼間、人通りがピークに達している渋谷駅前。待ち合わせのメッカにもなっているガチ公前にKKは所在なさげに突っ立っていた。
行き交う人々を眺めつつ、彼等と見比べるように自分の着ている服を何回も確かめたりして我ながらとても落ち着かない。私服で誰かと何処かへ出掛けるといった事が久しく無く果たしてこの服装が最適解なのかもわからずさっさと答え合わせをしたくて堪らなくなっている。
らしくない、と自分で自分に呆れてしまうが仕方がない。暁人が「もし良かったら今度の日曜にKKと出掛けたい」とそれはそれは遠慮がちに言ってくるものだからKKは二つ返事で了承してしまったのだ。
一応自分と暁人は交際しているはずなのにデートらしきものをした事が未だになく──それに関してはKKは申し訳なさすら感じている。仕事が忙しい、なんて常套句どころか二人揃って忙しい日々だ。マレビト達は休みなんかくれやしない。
3496日曜日の昼間、人通りがピークに達している渋谷駅前。待ち合わせのメッカにもなっているガチ公前にKKは所在なさげに突っ立っていた。
行き交う人々を眺めつつ、彼等と見比べるように自分の着ている服を何回も確かめたりして我ながらとても落ち着かない。私服で誰かと何処かへ出掛けるといった事が久しく無く果たしてこの服装が最適解なのかもわからずさっさと答え合わせをしたくて堪らなくなっている。
らしくない、と自分で自分に呆れてしまうが仕方がない。暁人が「もし良かったら今度の日曜にKKと出掛けたい」とそれはそれは遠慮がちに言ってくるものだからKKは二つ返事で了承してしまったのだ。
一応自分と暁人は交際しているはずなのにデートらしきものをした事が未だになく──それに関してはKKは申し訳なさすら感じている。仕事が忙しい、なんて常套句どころか二人揃って忙しい日々だ。マレビト達は休みなんかくれやしない。
na2me84
DOODLE #毎月25日はK暁デーお題【初デート】
参加させて頂きました。宜しくお願いします。お題が可愛すぎて悩みました…
渋谷駅前、かの有名な交差点は深夜になっても人も車も途切れることはない。煌々と輝くモニター画面には雑多な情報が流され続け、色鮮やかなLEDに彩られた看板は星の光をかき消すように輝いている。夜の闇さえ寄せ付けない光の奔流は、月の存在までも薄く儚いものに変えてしまったようだ。
信号が青に変わると一斉に人の流れが動き始め、それぞれの進行方向へと、人々が双方向に入り交じりながら滔々と流れていく。その人混みから少し離れて道路を眺めていた青年が、隣に立つ男に話しかけた。
「ここだったよね、KK」
「ああ、そうだったな」
あの夜、二人が『運命的』に出会った場所がここだった。
「ねぇ、夜の散歩に行かない?」
暁人がそう声をかけてきた。正直なところ面倒だな、とKKは思った。もう飯も食って風呂もはいって、後は寝るだけ、という状態だ。出来ることならこのまま暁人を寝室まで引っ張って行って、さっさと押し倒したいところだが。まるで飼い主に散歩をねだる犬のような目で見つめられては、異を唱えることなど出来ようはずがない。甘いな、俺も。そう思いながら答える。
2638信号が青に変わると一斉に人の流れが動き始め、それぞれの進行方向へと、人々が双方向に入り交じりながら滔々と流れていく。その人混みから少し離れて道路を眺めていた青年が、隣に立つ男に話しかけた。
「ここだったよね、KK」
「ああ、そうだったな」
あの夜、二人が『運命的』に出会った場所がここだった。
「ねぇ、夜の散歩に行かない?」
暁人がそう声をかけてきた。正直なところ面倒だな、とKKは思った。もう飯も食って風呂もはいって、後は寝るだけ、という状態だ。出来ることならこのまま暁人を寝室まで引っ張って行って、さっさと押し倒したいところだが。まるで飼い主に散歩をねだる犬のような目で見つめられては、異を唱えることなど出来ようはずがない。甘いな、俺も。そう思いながら答える。
倉庫です
DOODLE「暁人があんまりあーだこーだわがまま言わないタイプだから結構苦労した」「昔っから物欲無かったから」
(ヨダカ)
「あ~暑い」
「・・・」
蝉の鳴き声がうるさい。汗を拭いながら、俺はいつものように暁人の手を繋いで歩いている。麦わら帽子を被っている暁人の手は、少しだけ湿っていた。顔は相変わらずの無表情だが暑さのせいか、どこかぼうっとしているようにも見える。
「おーい」
「・・・何?」
ワンテンポ遅れて反応する。これは完全に上の空だな。
「今日はもう帰るか」
「ん」
そう言って俺達は家へと向かって歩き出す。おもむろに暁人が鞄から何かを取り出した。
「日傘か?」
「うん、持ってたけど忘れてた」
それは白いレースのついた可愛いデザインの日傘だった。女性向きのデザインだが、それを差して歩くと余計目立つ気がするが、まぁいいだろう。今の暁人の服装にもぴったりだしな。
2529「・・・」
蝉の鳴き声がうるさい。汗を拭いながら、俺はいつものように暁人の手を繋いで歩いている。麦わら帽子を被っている暁人の手は、少しだけ湿っていた。顔は相変わらずの無表情だが暑さのせいか、どこかぼうっとしているようにも見える。
「おーい」
「・・・何?」
ワンテンポ遅れて反応する。これは完全に上の空だな。
「今日はもう帰るか」
「ん」
そう言って俺達は家へと向かって歩き出す。おもむろに暁人が鞄から何かを取り出した。
「日傘か?」
「うん、持ってたけど忘れてた」
それは白いレースのついた可愛いデザインの日傘だった。女性向きのデザインだが、それを差して歩くと余計目立つ気がするが、まぁいいだろう。今の暁人の服装にもぴったりだしな。
na2me84
DOODLEメーカーで出た『軟禁』で書きました。怖くない感じで書いてます。大丈夫です。 一人薄暗い部屋の中、何度も繰り返し手のひらの液晶画面を見る。スリープ状態になる度に点灯させ、通知の無いのを確認する。数分毎に吐き出されるため息も、数えるのがもはや馬鹿馬鹿しい程だ。
『会いたい』
たった4文字が、言葉でも文字でも伝えられない。面倒くさい奴だとか重たいとか思われたくない。男同士だからまぁ、気持ちは分かる。恋人にべったりと依存されるのは精神的にも良い事ではない。
でも仕方ないだろ。会いたくて仕方ないんだから。また一つ、肺の奥から空気が吐き出される。
「今日は一人にゃのかい?兄さん」
寝不足の身には、眩し過ぎる陽光を浴びながら歩く道すがら、猫又に声をかけられた。唐草模様の風呂敷包みを手に、ふわふわと浮かんでこちらを見下ろしている。
3404『会いたい』
たった4文字が、言葉でも文字でも伝えられない。面倒くさい奴だとか重たいとか思われたくない。男同士だからまぁ、気持ちは分かる。恋人にべったりと依存されるのは精神的にも良い事ではない。
でも仕方ないだろ。会いたくて仕方ないんだから。また一つ、肺の奥から空気が吐き出される。
「今日は一人にゃのかい?兄さん」
寝不足の身には、眩し過ぎる陽光を浴びながら歩く道すがら、猫又に声をかけられた。唐草模様の風呂敷包みを手に、ふわふわと浮かんでこちらを見下ろしている。
romuro_01
DOODLE彼岸のあなたへ本編軸後の暁人くんがお盆を迎えた後にKKに電話する話。
お盆に合わせてUPしたかったのに気づいたら過ぎていた…。
K暁表記でしたが、よく考えたらK←暁です。
原産地がK暁の人間なのでK暁表記にしています。
2022/06/25~2022/06/30
8/19加筆
ハローハロー『もしもし、聞こえてる?。暁人です。なんだか改めて電話するのは恥ずかしい気がするけど、他に思いつかなくて。
そっちはどう? あれからしばらく経ったけど、みんな元気でやってる? って死んでるんだから元気も何もないだろなんて言わないでよ。まあ、定例的な挨拶だよ。
こっちは変わらず。エドもデイルもボクも、相変わらず調査と化け物退治と妖怪助けで忙しくしてるよ。
そういえば、KKが書いていた報告書はボクが引き継いだんだ。名前はKKの名前をそのまま借りて書いているけど、最近、書いている人が変わったんじゃないかって言われているらしい。KKのファンがいるみたいでちょっと嬉しいよ。え? なんでって、KKの調査報告書がネットに出回ってるみたいだよ。妖怪の間でも人気だし、KKはちょっとした有名人だよ。
1753そっちはどう? あれからしばらく経ったけど、みんな元気でやってる? って死んでるんだから元気も何もないだろなんて言わないでよ。まあ、定例的な挨拶だよ。
こっちは変わらず。エドもデイルもボクも、相変わらず調査と化け物退治と妖怪助けで忙しくしてるよ。
そういえば、KKが書いていた報告書はボクが引き継いだんだ。名前はKKの名前をそのまま借りて書いているけど、最近、書いている人が変わったんじゃないかって言われているらしい。KKのファンがいるみたいでちょっと嬉しいよ。え? なんでって、KKの調査報告書がネットに出回ってるみたいだよ。妖怪の間でも人気だし、KKはちょっとした有名人だよ。
na2me84
DOODLEフォロワーさんとお話してた、冥食を食べ過ぎて冥食になっちゃった暁人くんのお話を書いてみました。最後まで書くとZ指定になっちゃうので、途中までです。若干ですが、カニバリズムっぽい表現があるので、ご注意下さい。若干です。捕食 人の身体は食べたもので作られる。
そんな言葉を聞いたことがある。あの夜、俺が取り憑いた相棒は、怪異たるマレビトと戦い、そのダメージから回復するために普通の食べ物だけではなく、冥界の食べ物をも口にした。半分死んだ身体で、それらを大量に摂取した結果、あいつの身体は向こう側の存在へと傾いてしまったらしい。それも、ただ冥界側に寄ったのではない。冥府の者の糧になる身体、要するに連中の餌として、だ。見た目も人格も何一つ変化はない。ただ、怪異連中にとって『美味そうな』存在になってしまったのだ。あの夜、般若を阻止し、何があっても生き抜くと家族に誓ったあいつにとって、あまりにも皮肉な運命だろう。あの時からあいつは、捕食対象として、執拗に怪異たちから狙われるようになった。
2117そんな言葉を聞いたことがある。あの夜、俺が取り憑いた相棒は、怪異たるマレビトと戦い、そのダメージから回復するために普通の食べ物だけではなく、冥界の食べ物をも口にした。半分死んだ身体で、それらを大量に摂取した結果、あいつの身体は向こう側の存在へと傾いてしまったらしい。それも、ただ冥界側に寄ったのではない。冥府の者の糧になる身体、要するに連中の餌として、だ。見た目も人格も何一つ変化はない。ただ、怪異連中にとって『美味そうな』存在になってしまったのだ。あの夜、般若を阻止し、何があっても生き抜くと家族に誓ったあいつにとって、あまりにも皮肉な運命だろう。あの時からあいつは、捕食対象として、執拗に怪異たちから狙われるようになった。
鯖目ノス
DONE神様K暁の短い話思い立って3時間くらいで書き上げたやつ。
其れは朝月夜と共に来る呼び声あれ?と思ったのはなんの気もない時だった。
夢から覚めてパチンと目を開けた瞬間。
起き上がって身支度を整えようとした時。
いつも通りの格好を鏡で見ている間。
何も変わらない自分。何も異変のない自分。なのに拭えない何か。
違っていないのに違っている。何かが引っかかる感覚。
しかしてそこに不安はない。違和感はあるけれど。
うーん?と首を捻ってみるもわからず思案に耽っていると、寝室の戸がすらりと開いた。
思考が尾を引きつつもそちらに目線を移すと、日頃から世話を焼いてくれるお歯黒べったりの山茶花が三つ指をつきながら深々と頭を下げてそこにいた。
「おはようございます奥様。今朝は随分と遅起きでいらっしゃますね」
「おはよう山茶花。起きてはいたんだけどね…なんかちょっと考え事してた」
5136夢から覚めてパチンと目を開けた瞬間。
起き上がって身支度を整えようとした時。
いつも通りの格好を鏡で見ている間。
何も変わらない自分。何も異変のない自分。なのに拭えない何か。
違っていないのに違っている。何かが引っかかる感覚。
しかしてそこに不安はない。違和感はあるけれど。
うーん?と首を捻ってみるもわからず思案に耽っていると、寝室の戸がすらりと開いた。
思考が尾を引きつつもそちらに目線を移すと、日頃から世話を焼いてくれるお歯黒べったりの山茶花が三つ指をつきながら深々と頭を下げてそこにいた。
「おはようございます奥様。今朝は随分と遅起きでいらっしゃますね」
「おはよう山茶花。起きてはいたんだけどね…なんかちょっと考え事してた」
ウジムシ蛾
DONEこんにちは!!!! K暁と麻里ちゃん好きなんですよねーーーー!!!! 強めの幻覚です。伊月兄妹とKKの家の話【始まり】
「やっぱりキッチンはちゃんとしたところがいいな。コンロ一つじゃ足りないからね」
「そうだね。三人分の食事作らないとだもんね」
テーブルの上に所狭しと置かれた物件情報を見ながら、楽しそうに会話をしている男女。
それを見ているのはどう軽く見積もっても40前後の男性一人。無精髭を生やしていて、火のついていない煙草を咥えてブラブラと揺らしている。火をつけないのはそこで話している男の方に部屋で吸うなと厳しく言われているからだ。
男―KKは煙草を指で摘まんで口から離してから「なぁ」と声を掛けた。
すぐに二人ともKKの方を向く。
男女は兄妹だ。伊月暁人とその妹・麻里。
兄の暁人は切れ長の瞳に口角の上がった唇を持つ中々の美形。
7668「やっぱりキッチンはちゃんとしたところがいいな。コンロ一つじゃ足りないからね」
「そうだね。三人分の食事作らないとだもんね」
テーブルの上に所狭しと置かれた物件情報を見ながら、楽しそうに会話をしている男女。
それを見ているのはどう軽く見積もっても40前後の男性一人。無精髭を生やしていて、火のついていない煙草を咥えてブラブラと揺らしている。火をつけないのはそこで話している男の方に部屋で吸うなと厳しく言われているからだ。
男―KKは煙草を指で摘まんで口から離してから「なぁ」と声を掛けた。
すぐに二人ともKKの方を向く。
男女は兄妹だ。伊月暁人とその妹・麻里。
兄の暁人は切れ長の瞳に口角の上がった唇を持つ中々の美形。
na2me84
DOODLEお盆なので、暁人くんがKKと再会するお話を書いてみました。端境「おまえさえ幸せなら、俺の事なんて忘れちまっても構わねぇよ」
明け方の浅い眠りの中で見た夢の中、彼は言う。
嘘だ。
そう言いながらも僕の夢の中に出てきては、あの夜の事を、そして彼自身の事を思い出させる。忘れられる筈がない。
夢なんて僕が勝手に見ているもので、自分の願望が表れているだけだって事は分かってる。でもあまりにも鮮明なその声に、本当はまだ側にいるんじゃないかと疑ってしまう。そして、そうであって欲しいと願ってしまう。
こんな事じゃ駄目だと、頭では分かっていても僕はそんなに強くはない。全てを失ってもなお、前を向き続けるなんて無理だ。両親も、守りたかった妹も、共に在りたかった相棒も、何もかもがこの手からすり抜けていった。いつだって、何かを手に入れようとしても結局、僕の手に残されるのは、忘れる事の出来ない痛みだけなんだ。
4522明け方の浅い眠りの中で見た夢の中、彼は言う。
嘘だ。
そう言いながらも僕の夢の中に出てきては、あの夜の事を、そして彼自身の事を思い出させる。忘れられる筈がない。
夢なんて僕が勝手に見ているもので、自分の願望が表れているだけだって事は分かってる。でもあまりにも鮮明なその声に、本当はまだ側にいるんじゃないかと疑ってしまう。そして、そうであって欲しいと願ってしまう。
こんな事じゃ駄目だと、頭では分かっていても僕はそんなに強くはない。全てを失ってもなお、前を向き続けるなんて無理だ。両親も、守りたかった妹も、共に在りたかった相棒も、何もかもがこの手からすり抜けていった。いつだって、何かを手に入れようとしても結局、僕の手に残されるのは、忘れる事の出来ない痛みだけなんだ。
鯖目ノス
DONE6月中に書き上げたかった神様K暁の祝言話。名無しモブ男視点。
気がついたら違う話が入ってきて話が逸れているのはいつも通り
旅人語るところには*旅人語るところには
しくじった、と男はじくじく痛む体を捩りながら土の上に転がった
見上げた時に目に入ったのは、いくらかの枯れ木とその隙間から覗き見える大きな月のみ
どうにか起き上がろうとして打ち付けた背中が悲鳴を上げるので、仕方なくまた転がる。先ほど痛みで目を覚ましてからずっと芋虫よろしく起き上がると転がるを繰り返していた。
男は旅人である。と言っても明確に何か目的があるわけでもなくただただ流浪するだけの根無し草だ。
まあ、もとを正せば働くわけでも田畑を起こすわけでもない男を郷の者たちが追い出したというだけなのだが
さて、そんな彼であるがつい二刻ほど前まではもう少し真面な道を歩いていた。一応最後の温情で必要最低限の荷物を持たされていた男が焼いた芋片手にひょうひょうとした顔でふらついていたところ、何者かもわからない輩に衣類以外の荷物をはがされた挙句斜面に突き飛ばされ山中に転がされたわけだ。
30086しくじった、と男はじくじく痛む体を捩りながら土の上に転がった
見上げた時に目に入ったのは、いくらかの枯れ木とその隙間から覗き見える大きな月のみ
どうにか起き上がろうとして打ち付けた背中が悲鳴を上げるので、仕方なくまた転がる。先ほど痛みで目を覚ましてからずっと芋虫よろしく起き上がると転がるを繰り返していた。
男は旅人である。と言っても明確に何か目的があるわけでもなくただただ流浪するだけの根無し草だ。
まあ、もとを正せば働くわけでも田畑を起こすわけでもない男を郷の者たちが追い出したというだけなのだが
さて、そんな彼であるがつい二刻ほど前まではもう少し真面な道を歩いていた。一応最後の温情で必要最低限の荷物を持たされていた男が焼いた芋片手にひょうひょうとした顔でふらついていたところ、何者かもわからない輩に衣類以外の荷物をはがされた挙句斜面に突き飛ばされ山中に転がされたわけだ。
romuro_01
DONE森で迷ったり神様にちょっかい出されたりするK暁。捏造ありあり。
空腹はすべてに勝る パキリと、足元で枝が割れる乾いた音がした。
ちょっと前にも同じような道で、同じように枝を踏んだ。最早既視感という言葉では誤魔化せない光景に、そろそろ焦りを感じ始めた頃だった。
前を歩くKKの背中を見ながら、ぐるりと周りを見回すが景色は一向に変わらない。
目の前には人が一人通れる程度の幅しかなく、踏み固められた道が真っ直ぐ続いている。そのけもの道を邪魔するように左右から生えてきているのは、葉っぱの形状からしてシダ系の植物だろう。低木は少なく、樹木の間隔も広いため、以外と視界は広い。目線を上げると、頭上高くに枝を伸ばす高木が太陽の強い日差しを遮り、森の中は柔らかい光で満ちている。恐らくコナラやクヌギだろうか。樹木に詳しくないため、はっきりとは分からない。
10465ちょっと前にも同じような道で、同じように枝を踏んだ。最早既視感という言葉では誤魔化せない光景に、そろそろ焦りを感じ始めた頃だった。
前を歩くKKの背中を見ながら、ぐるりと周りを見回すが景色は一向に変わらない。
目の前には人が一人通れる程度の幅しかなく、踏み固められた道が真っ直ぐ続いている。そのけもの道を邪魔するように左右から生えてきているのは、葉っぱの形状からしてシダ系の植物だろう。低木は少なく、樹木の間隔も広いため、以外と視界は広い。目線を上げると、頭上高くに枝を伸ばす高木が太陽の強い日差しを遮り、森の中は柔らかい光で満ちている。恐らくコナラやクヌギだろうか。樹木に詳しくないため、はっきりとは分からない。
takeke_919
DONE昨日呟いてた『夢』にまつわる話をお一つ。今回はK受肉しておりませんが、K暁でお送りしております✌︎('ω'✌︎ )
悪夢から転じて。 ぼんやりと、閉じていた瞼を持ち上げる。
途端に眼前に広がるは、一寸先すら危ぶまれる程の闇、闇、闇───
ただただ暗く、それでいて重い。
どろりと澱んだ重苦しい闇の蔓延る空間、その中を暁人はただ茫然と歩いていた。
行き先なんてものは端から分からない。そもそも終着点があるのかすら怪しい闇の中、それでも自身の両脚が止まる事はなく。
指先、ともすれば足先から深淵に呑み込まれてしまいそうな錯覚を覚える程の深い深い闇の中、其処はとてもではないが居心地が良いとは言えず。頭や両肩にずしりと圧し掛かる重苦しい空気が、まるで肺まで圧迫しているかの様に。一歩一歩、歩みを進める度に身体は息苦しさを覚え、知らぬ間に息が上がっていく。それでも暁人はその歩みを止めず、ずるずると引き摺る様に両脚を前へ前へと押し進めていく。
4024途端に眼前に広がるは、一寸先すら危ぶまれる程の闇、闇、闇───
ただただ暗く、それでいて重い。
どろりと澱んだ重苦しい闇の蔓延る空間、その中を暁人はただ茫然と歩いていた。
行き先なんてものは端から分からない。そもそも終着点があるのかすら怪しい闇の中、それでも自身の両脚が止まる事はなく。
指先、ともすれば足先から深淵に呑み込まれてしまいそうな錯覚を覚える程の深い深い闇の中、其処はとてもではないが居心地が良いとは言えず。頭や両肩にずしりと圧し掛かる重苦しい空気が、まるで肺まで圧迫しているかの様に。一歩一歩、歩みを進める度に身体は息苦しさを覚え、知らぬ間に息が上がっていく。それでも暁人はその歩みを止めず、ずるずると引き摺る様に両脚を前へ前へと押し進めていく。