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PAST『たかすぎくんのきまぐれ』以前ピクブラに載せていた現パロ漫画ですがあっちを使うのをやめたのでこちらへ移動。
2016年作、成人向注意。
紙本として再録しイベントで当時の新刊のおまけで無配として配布(既に終了)
https://poipiku.com/30731/4754054.htmlの絵は紙版の表紙でした。 23
sweets_m0gum0gu
DONE高銀2023年銀時誕生日話
※『三百円の料理』というお話の続きになります。そちらを読んでからの方が内容が分かり易いと思われます。
十月九日 子の刻数日前、高杉から文が届いた。
内容はたった一行。
十月九日 子の刻
差出人の記載もない。
けど、字を見ればわかる。多分ヅラと辰馬に見せても高杉からの文だってわかる。
まあそんな事は置いといて……今回ないのよ、アレが。
「んだよアイツ、今回文だけ? 依頼料なきゃ茶ァくらいしか出せないんですけど」
初回に言った事もあってか、高杉からの文には大抵依頼料も一緒に届く。なかなかいい金額を貰えるので少しだけ懐に入れては良い肉を買って鍋にしたり、俺にしたら高級魚の煮魚を作ってやったりしている。
それに慣れてきた頃合いの今、ここに来て文だけが送られてきた。
もしかして、ただ俺に会いに来るだけ?
「……んなワケあるかよ馬鹿馬鹿しい。ジャンプ買いに行こ」
2367内容はたった一行。
十月九日 子の刻
差出人の記載もない。
けど、字を見ればわかる。多分ヅラと辰馬に見せても高杉からの文だってわかる。
まあそんな事は置いといて……今回ないのよ、アレが。
「んだよアイツ、今回文だけ? 依頼料なきゃ茶ァくらいしか出せないんですけど」
初回に言った事もあってか、高杉からの文には大抵依頼料も一緒に届く。なかなかいい金額を貰えるので少しだけ懐に入れては良い肉を買って鍋にしたり、俺にしたら高級魚の煮魚を作ってやったりしている。
それに慣れてきた頃合いの今、ここに来て文だけが送られてきた。
もしかして、ただ俺に会いに来るだけ?
「……んなワケあるかよ馬鹿馬鹿しい。ジャンプ買いに行こ」
@mr_tkgy
MAIKING銀ちゃん誕生日おめでとう〜!まだ全然序盤で書きかけですがせっかくなので上げます!続きはゆっくり、10月中には上げたいな...
高銀ですが、うっすら土→銀要素ありです
『恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす』異常気象と騒がれているがこのところ急激に気温が下がり、むしろ例年よりも早く衣替えを始めた木々に囲まれてその小さな家は静かに佇んでいた。
「あ痛てっ!」
と思えばそんな悲鳴が聞こえてくる。
Amazonesで購入した箒を伸ばし瓦葺き屋根から雨樋に積もった赤や黄の葉をはたき落としていた際、小石が銀時の頭を直撃したのだ。次いでぶつぶつと悪態が続く。普段であればこんなところまで丁寧に掃除などしないが今日はそうでもしていなければ落ち着かなかった。
十月十日。十五夜に共に月を見る約束をした男はいまだ帰っては来ない。
「別にいいけどね〜一々献立に気ぃ遣わなくて済むし。用意しといた圓七の月見饅頭、俺が全部食っちまうもんね」
3805「あ痛てっ!」
と思えばそんな悲鳴が聞こえてくる。
Amazonesで購入した箒を伸ばし瓦葺き屋根から雨樋に積もった赤や黄の葉をはたき落としていた際、小石が銀時の頭を直撃したのだ。次いでぶつぶつと悪態が続く。普段であればこんなところまで丁寧に掃除などしないが今日はそうでもしていなければ落ち着かなかった。
十月十日。十五夜に共に月を見る約束をした男はいまだ帰っては来ない。
「別にいいけどね〜一々献立に気ぃ遣わなくて済むし。用意しといた圓七の月見饅頭、俺が全部食っちまうもんね」
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MAIKING【高銀♀】やや肌色ラフ〜線入れまでの落書き。
起きたらまた色塗りしたいなぁと思ったり思わなかったり。
こういう夫婦のおたのしみタイムを描くのか大変好きです。
いとよろし。 3
レイさん
MOURNINGむかし書いてほっぽり出てたのが発掘されたので供養。吉原の中で勉強や楽器、勝負事を教えている訳あり高杉と、そこに売られてきた仔銀ちゃんの話し。モブが出しゃばるしとっても冒頭だけです。ちなみに銀ちゃんの育ての親は松陽先生で、亡くなって身寄りがないから売られてきた的な感じです
吉原に住む訳あり杉×売られてきた仔銀ちゃ「旦那ァ、この子、買っちゃァくれやせんか?」
「…………あ?」
思わず眉を寄せて男を見た。汚い、痩せた顔が媚びるように上目で使いで笑っていた。見知った女衒を思わずまじまじと見つめてしまう。
「お前、とうとう頭までやられたか。俺ァ楼主じゃねえって事まで忘れちまったたァな」
「いえいえ、違ぇんですって旦那。旦那が女郎屋じゃねぇのは百も承知。その上でコイツを買って欲しいんです」
何を言ってるのだろう、この男は。本当に頭がやられてしまったのか、と本気で心配になっていると、女衒は、実はね、と目を伏せて語り始めた。
「いえ、このガキはね、旦那。ここから遠く、西国の方で買ったんです。しっかしコイツぁ、そっからずっともっとちいせぇ子供の面倒を見てくれてたんですよ、ええ。他の子がもう歩けねぇって泣き出した時にゃぁおんぶなんかもしちまって」
3939「…………あ?」
思わず眉を寄せて男を見た。汚い、痩せた顔が媚びるように上目で使いで笑っていた。見知った女衒を思わずまじまじと見つめてしまう。
「お前、とうとう頭までやられたか。俺ァ楼主じゃねえって事まで忘れちまったたァな」
「いえいえ、違ぇんですって旦那。旦那が女郎屋じゃねぇのは百も承知。その上でコイツを買って欲しいんです」
何を言ってるのだろう、この男は。本当に頭がやられてしまったのか、と本気で心配になっていると、女衒は、実はね、と目を伏せて語り始めた。
「いえ、このガキはね、旦那。ここから遠く、西国の方で買ったんです。しっかしコイツぁ、そっからずっともっとちいせぇ子供の面倒を見てくれてたんですよ、ええ。他の子がもう歩けねぇって泣き出した時にゃぁおんぶなんかもしちまって」
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DONE高銀紅桜後の二人です。
真ん中誕生日の味これっぽっちもないけれど、この日に高銀を上げられた事に意味がある、と言い聞かせて上げました。
内容は結構気に入っています。
三百円の料理「あー……いてェ」
今日の依頼はちょっと危ない臭いがしたから新八と神楽を言いくるめて一人でこなしてきたんだけど、無傷では済まなかったと言うか脚に銃弾受けて絶賛流血中。
とりあえず帰ってから処置しようと思いながら歩き、なんとか家に着いた。
「銀ちゃん!」
「銀さん!」
心配そうにかけつける二人を見て気が緩んだのか、急に視界が霞む。
「悪ィ、布団まで連れてって」
「それより血の臭いがするネ! どうしたアルか?!」
「脚怪我してるじゃないですか! とりあえず病院に……」
病院に連れて行こうとする新八を止める。
「どうしてですか?!」
「あんま、大事にしたくねェ」
「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!」
「頼む、新八。経験上これくらいなら寝てれば治るから……」
3598今日の依頼はちょっと危ない臭いがしたから新八と神楽を言いくるめて一人でこなしてきたんだけど、無傷では済まなかったと言うか脚に銃弾受けて絶賛流血中。
とりあえず帰ってから処置しようと思いながら歩き、なんとか家に着いた。
「銀ちゃん!」
「銀さん!」
心配そうにかけつける二人を見て気が緩んだのか、急に視界が霞む。
「悪ィ、布団まで連れてって」
「それより血の臭いがするネ! どうしたアルか?!」
「脚怪我してるじゃないですか! とりあえず病院に……」
病院に連れて行こうとする新八を止める。
「どうしてですか?!」
「あんま、大事にしたくねェ」
「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!」
「頼む、新八。経験上これくらいなら寝てれば治るから……」
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DONE高銀全て終わった後なんやかんやあってくっついてるけど別々の家で暮らしている設定。
銀時が高杉の為に色々動いて誕生日を祝うお話。
2023年高杉誕生日話師を救う為に動いていたら、幼馴染達と合流し、共に戦ったり、また別れたり……
結局俺は師を救えたのかはわからないけど、最後に立派になったな、と笑って去って行ったから、救えたって事にしておく。
そしてあの時、もう一人失った者がいる。
失ったはずのそいつは今、町外れの一軒家で静かに暮らしている。
それを知った時はチートだなんだって困惑したけど、この町では俺も今まで色んな目に遭ってきた。だから細かい事を気にする事はやめにした。
師がそいつに拳骨でも与えて黄泉から現世に戻したんだと思えば合点がいく。
季節は夏になった。
もうすぐそいつこと高杉の誕生日だ。今日は高杉がうちに来る。
神楽達には事情を話して出払ってもらい、高杉に渡そうとしている紙切れを懐に入れて来訪を待つ。
3803結局俺は師を救えたのかはわからないけど、最後に立派になったな、と笑って去って行ったから、救えたって事にしておく。
そしてあの時、もう一人失った者がいる。
失ったはずのそいつは今、町外れの一軒家で静かに暮らしている。
それを知った時はチートだなんだって困惑したけど、この町では俺も今まで色んな目に遭ってきた。だから細かい事を気にする事はやめにした。
師がそいつに拳骨でも与えて黄泉から現世に戻したんだと思えば合点がいく。
季節は夏になった。
もうすぐそいつこと高杉の誕生日だ。今日は高杉がうちに来る。
神楽達には事情を話して出払ってもらい、高杉に渡そうとしている紙切れを懐に入れて来訪を待つ。
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DONE隠居高銀全て終わった後なんやかんやでくっついた二人。
二人の隠居宅でJOY4が同窓会をする、会話がメインのお話です。
よく書いてる隠居話の続きと言えばそうですが、読んでなくても問題ないです。
第二回攘夷志士同窓会「高杉君と銀時君の幸せを願って、乾杯!」
「乾杯!」
押しかけてきた馬鹿二人のやり取りを呆れながら眺める俺と銀時。
「テメェら馬鹿共に願われなくたって普通に暮らしてるよ」
淡々とそう言いながら銀時は料理を自分の皿に盛っている。
「普通に?! お前らが?!」
辰馬がでかい声で銀時に問う。
「あーもーうっせーよ、唾飛ばすな馬鹿」
手で辰馬の顔を押さえつける銀時。するとヅラが辰馬の隣に寄る。
「坂本が驚くのも無理はない。お前達が普通に暮らすなど、十年前は想像もできんからな」
「そうそう、顔を合わせりゃ喧嘩ばかりしちゅう。わしの頬は何度お前らの拳に殴られた事か……」
そりゃテメェが間に入るからだろ。
「そんなんお前が間に入らなきゃ良かったんじゃねーの」
2461「乾杯!」
押しかけてきた馬鹿二人のやり取りを呆れながら眺める俺と銀時。
「テメェら馬鹿共に願われなくたって普通に暮らしてるよ」
淡々とそう言いながら銀時は料理を自分の皿に盛っている。
「普通に?! お前らが?!」
辰馬がでかい声で銀時に問う。
「あーもーうっせーよ、唾飛ばすな馬鹿」
手で辰馬の顔を押さえつける銀時。するとヅラが辰馬の隣に寄る。
「坂本が驚くのも無理はない。お前達が普通に暮らすなど、十年前は想像もできんからな」
「そうそう、顔を合わせりゃ喧嘩ばかりしちゅう。わしの頬は何度お前らの拳に殴られた事か……」
そりゃテメェが間に入るからだろ。
「そんなんお前が間に入らなきゃ良かったんじゃねーの」
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DONE高銀全て終わった後二人はくっついたけど別々に暮らしている設定
祭りの話今日は万事屋と鬼兵隊のメンバーでかぶき町の祭りに来ていた。神楽が皆で行きたいっつーから高杉に話して実現したってわけ。
折角行くんだからと皆浴衣を着ている。
「また子! あっちで射的やるネ!」
「射的なら負けないッスよ!」
「それは私の台詞ヨ!」
勝負する気満々な二人を見て苦笑する。だって、こいつらが射的なんかしたら景品なくなるか破壊して終わりだろ。
「新八ィ」
「はいはい、わかってますよ銀さん」
「おー、あの二人頼むわ」
そんなやり取りをしていると、高杉が女子達の方に近付く。
「また子、神楽、これ使え」
何を渡すのかと思いきや、財布から札を数枚差し出した。
「やった! 晋ちゃんありがとう!」
「ちょ、晋助様、こんなにいただけません」
2774折角行くんだからと皆浴衣を着ている。
「また子! あっちで射的やるネ!」
「射的なら負けないッスよ!」
「それは私の台詞ヨ!」
勝負する気満々な二人を見て苦笑する。だって、こいつらが射的なんかしたら景品なくなるか破壊して終わりだろ。
「新八ィ」
「はいはい、わかってますよ銀さん」
「おー、あの二人頼むわ」
そんなやり取りをしていると、高杉が女子達の方に近付く。
「また子、神楽、これ使え」
何を渡すのかと思いきや、財布から札を数枚差し出した。
「やった! 晋ちゃんありがとう!」
「ちょ、晋助様、こんなにいただけません」
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DONE【高銀♀】※やや肌色 ※8/10追加暑いからと旦那の着物を拝借しつつ本当は旦那を帰らせたくない夏バテ嫁。
連日の酷暑のなか、高銀♀ならどう過ごすかなぁと。まぁただの確信犯夫婦でしたね。
嫁のムチムチボディを描くのはとても楽しい…ムフムフ
そして仲直りちゅうの嫁のtkbが見えそうで見えない…それもスケベ…ムフフフ 2
煩のう_gntm
INFO<通販お知らせ>JBFES 両眼2023にて発売しました、漫画「ラーメンと休日」を
フロマージュさんで通販開始しました!
よろしくお願いいたします。
A5/本文22p(全30p)
▶︎通販ページ(フロマージュ)
https://www.melonbooks.co.jp/fromagee/detail/detail.php?product_id=2002533 6
sweets_m0gum0gu
DONE隠居高銀の七夕話星形の贈り物今日は七夕だ。
と、さっき眺めてたテレビがそう言っていた。
食事も風呂も済ませて寝るまでの自由で穏やかな時間の中、縁側で紫煙を燻らせながら夜空を見る。
なかなか見事な星空だ。
今夜は天の川ってのも見れるかもしれねェ。
などと思っていると、背後から足音が近づいてきた。
「おー、今日はいい夜空だな」
声の主はそう言いながら隣に腰掛ける。
「銀時」
「ほい酒」
側に置かれた小さめの盆には徳利と猪口が二つ乗っているのを見て、煙管を片付けた。
猪口を取ると自然な動作で酒を注がれる。俺も銀時に注いでやりたいと思ったが、自分のは自分で注ぎやがる銀時に心の中で舌打ちをする。
「今日は特別なつまみがあるぜ」
そう言った後、後ろに隠してあったらしい小鉢を見せる銀時。小鉢にはオクラと長芋の和え物が盛られている。
1443と、さっき眺めてたテレビがそう言っていた。
食事も風呂も済ませて寝るまでの自由で穏やかな時間の中、縁側で紫煙を燻らせながら夜空を見る。
なかなか見事な星空だ。
今夜は天の川ってのも見れるかもしれねェ。
などと思っていると、背後から足音が近づいてきた。
「おー、今日はいい夜空だな」
声の主はそう言いながら隣に腰掛ける。
「銀時」
「ほい酒」
側に置かれた小さめの盆には徳利と猪口が二つ乗っているのを見て、煙管を片付けた。
猪口を取ると自然な動作で酒を注がれる。俺も銀時に注いでやりたいと思ったが、自分のは自分で注ぎやがる銀時に心の中で舌打ちをする。
「今日は特別なつまみがあるぜ」
そう言った後、後ろに隠してあったらしい小鉢を見せる銀時。小鉢にはオクラと長芋の和え物が盛られている。
@mr_tkgy
DONE6月25日JUNE BRIDE FES 2023高銀オンリーで出せなかった無配です。新刊の内容の続きで当たり前のように高銀の子がオリキャラとして出ているのでご注意ください。時期は五月中旬?頃のイメージです。六月の花婿季節は梅雨に差し掛かろうとする頃だった。中庭の小さな池の周りでちらほら紫陽花が咲き始めていることに気がつきながら、銀時は薄花桜の着物を襷掛けにして洗濯物を干していた。それを眺めながら高杉は縁側に腰掛けて腕に抱いた娘に苦戦しながら哺乳瓶でミルクを与えている。初めこそ、その腕に抱いた時はそれはもう見たことがないほどおっかなびっくりだったのに、随分マシになってきたものだと銀時はちらっと振り返り笑みを溢した。まあ最初から神楽が抱くよりはだいぶマシだったが、危なっかしくて見てられないと言う月詠やお妙、噂を聞きつけやって来たさっちゃんにどうにか娘の父親として認めてもらおうと奮闘していたしな。
『あの眼鏡の女には伊賀での借りがあるが、他の奴らには何故あんな目で見られるのか分からねぇ。』
2759『あの眼鏡の女には伊賀での借りがあるが、他の奴らには何故あんな目で見られるのか分からねぇ。』
sweets_m0gum0gu
DONE高銀全て終わった後だけど二人は別住まい。
※『良い米で炊く飯は甘い』の続きの話ですが読まなくても大丈夫
金目鯛の煮付け銀時の風邪が完治してから数週間が経った。今日は万事屋へ行く約束をしている。
贔屓にしている魚屋で目についた金目鯛の切り身を二枚包んで貰い、それを手土産に万事屋に向かう。
呼び鈴を押して反応を待った。
「よう、待ってたぜ」
銀時が出迎えてくれる。家の中に入ってから魚屋の袋を渡した。
「何これ、魚屋の包み?」
「あァ。贔屓にしてる店の金目鯛だ」
「えっ、高級魚じゃん」
「高級って程でもねェがな。俺ァ煮付けが食いたくなっちまった」
そう言って口角を上げると、銀時は納得したような表情をした後少し考え込む。
「なるほどね……あー、でも生姜がねェな。高杉君が買ってきてくれたら銀さん美味しいの作っちゃうけど」
ねだるようにそう言われて火を着けようとした煙管をしまう。
1869贔屓にしている魚屋で目についた金目鯛の切り身を二枚包んで貰い、それを手土産に万事屋に向かう。
呼び鈴を押して反応を待った。
「よう、待ってたぜ」
銀時が出迎えてくれる。家の中に入ってから魚屋の袋を渡した。
「何これ、魚屋の包み?」
「あァ。贔屓にしてる店の金目鯛だ」
「えっ、高級魚じゃん」
「高級って程でもねェがな。俺ァ煮付けが食いたくなっちまった」
そう言って口角を上げると、銀時は納得したような表情をした後少し考え込む。
「なるほどね……あー、でも生姜がねェな。高杉君が買ってきてくれたら銀さん美味しいの作っちゃうけど」
ねだるようにそう言われて火を着けようとした煙管をしまう。
CarpeDiemAS
DONEファイナルの最後に、たった一つの願い事を抱いてしまった高杉と銀時の高銀。共輪廻生まれ変わっている。
そう気づいたコレは、たぶん二回目の人生ではなかった。自覚が芽生えるよりもずっとずっと昔から、何度も同じようなことを繰り返しているのだと、誰も教えてはいないのに勝手にそれを理解した。一度折り目をつけた紙はどうやっても真っさらには戻らないのと同じように、この魂には痕が残っている。折り目が重なっている。
「…なんだ、それは」
そのことを伝えた高杉の表情は驚愕に満ちていて、とりあえずその反応でああ今回はこのパターンかと、この先の流れを絞り込む。場合によっては俺は魔女裁判だか異端審問だかに掛けられてそのまま殺されることもあるのだけど、幸いにも今回はそこまで過激な世界線ではないらしいので即ゲームオーバーということもないだろう。まあ宗教色が弱いだけで命の価値は軽そうなので、長生き出来るかは怪しいが。
2451そう気づいたコレは、たぶん二回目の人生ではなかった。自覚が芽生えるよりもずっとずっと昔から、何度も同じようなことを繰り返しているのだと、誰も教えてはいないのに勝手にそれを理解した。一度折り目をつけた紙はどうやっても真っさらには戻らないのと同じように、この魂には痕が残っている。折り目が重なっている。
「…なんだ、それは」
そのことを伝えた高杉の表情は驚愕に満ちていて、とりあえずその反応でああ今回はこのパターンかと、この先の流れを絞り込む。場合によっては俺は魔女裁判だか異端審問だかに掛けられてそのまま殺されることもあるのだけど、幸いにも今回はそこまで過激な世界線ではないらしいので即ゲームオーバーということもないだろう。まあ宗教色が弱いだけで命の価値は軽そうなので、長生き出来るかは怪しいが。
sweets_m0gum0gu
DONE高銀(督白)攘夷戦争時代の些細な出来事のお話
ちょっとこっちに来い「鬼兵隊が帰還したぞー!」
そんな声が聞こえて半分寝ていた瞼が上がる。
あー、て事は高杉帰ってきたのか。挨拶がてらちょっかい出しに行ってもいいかって思ったけど、ヅラに報告とかあるだろうし、総督様はしばらく忙しいだろ。そう思って再び寝る事にして瞼を下げたものの、なんか大きめの足音がどんどん近づいてくる。俺の部屋の前で止まったと思った瞬間、スパン!と音を立てて戸が開いた。
「うおっ! えっ、何?」
「ちょっとこっちに来い」
「はあ?」
「いいから来い」
「やだね。俺は寝るつもりだったんですぅ」
そう言ってやると、無言でズンズン部屋に入ってくる高杉。
「おいおい、マジで入ってくるヤツあるか?」
なんだかよくわからないけど高杉の圧に負けて後ずさる。俺の背に壁がついた後、高杉は俺を軽く抱きしめて胸の辺りに顔を近づけてくる。
926そんな声が聞こえて半分寝ていた瞼が上がる。
あー、て事は高杉帰ってきたのか。挨拶がてらちょっかい出しに行ってもいいかって思ったけど、ヅラに報告とかあるだろうし、総督様はしばらく忙しいだろ。そう思って再び寝る事にして瞼を下げたものの、なんか大きめの足音がどんどん近づいてくる。俺の部屋の前で止まったと思った瞬間、スパン!と音を立てて戸が開いた。
「うおっ! えっ、何?」
「ちょっとこっちに来い」
「はあ?」
「いいから来い」
「やだね。俺は寝るつもりだったんですぅ」
そう言ってやると、無言でズンズン部屋に入ってくる高杉。
「おいおい、マジで入ってくるヤツあるか?」
なんだかよくわからないけど高杉の圧に負けて後ずさる。俺の背に壁がついた後、高杉は俺を軽く抱きしめて胸の辺りに顔を近づけてくる。
sweets_m0gum0gu
DONE高銀全部終わった後なんやかんやで万事屋で一緒に住んでいる設定です。
多勢に無勢万事屋の長椅子に座って一枚の文を眺めていた。
「依頼か?」
隣に座る高杉が顔を寄せてそう尋ねる。
「あー……うん。なんか、港で秘密裏の取引を止めに来て欲しいって」
「そいつァ頼む場所間違ってねェか。万事屋じゃなくて警察だろ」
「警察に言いづらいヤツなんだろ。ま、たまにあるよ、こういうのも」
そう言いながら文を封筒にしまい、社長机の引き出しに入れる。
「行くのか?」
「貴重な依頼だしね。でも俺一人で行ってくる。神楽達には飲みに行ってるとでも伝えといて」
木刀を腰に差して玄関に向かった。
高杉からの鋭い視線に気づかないフリをしながら。
+++
港の倉庫に着いた。依頼主からの指定の場所だ。
広い倉庫の真ん中辺りまで進むと、依頼主が現れる。見た目は正にチンピラを表したようなチンピラだった。
2769「依頼か?」
隣に座る高杉が顔を寄せてそう尋ねる。
「あー……うん。なんか、港で秘密裏の取引を止めに来て欲しいって」
「そいつァ頼む場所間違ってねェか。万事屋じゃなくて警察だろ」
「警察に言いづらいヤツなんだろ。ま、たまにあるよ、こういうのも」
そう言いながら文を封筒にしまい、社長机の引き出しに入れる。
「行くのか?」
「貴重な依頼だしね。でも俺一人で行ってくる。神楽達には飲みに行ってるとでも伝えといて」
木刀を腰に差して玄関に向かった。
高杉からの鋭い視線に気づかないフリをしながら。
+++
港の倉庫に着いた。依頼主からの指定の場所だ。
広い倉庫の真ん中辺りまで進むと、依頼主が現れる。見た目は正にチンピラを表したようなチンピラだった。
sweets_m0gum0gu
DONE高銀全て終わった後で高杉とは別住まい。
銀時が風邪を引き、高杉がかぶき町で買い物をするお話です。
良い米で炊く飯は甘い今日は銀時の家である万事屋に行く日だった。
昼過ぎに携帯で『これから向かう』とメッセージを送信してから万事屋に着くまでに返信はない。どうせ寝てるか漫画でも読んでいるかしているのだろうと思い、返信の有無は気にしていなかった。
しかしあいつの好きそうな菓子を手土産に万事屋の呼び鈴を押しても反応なし。流石に首を傾げる。
「まだ寝てんのか? 鍵は……かかってねェな」
不用心だな、と溜息を吐いた後中に入る。
「おい銀時、いねェのか?」
そう言いながら広間に行くも、誰もいない。
片っ端から部屋見てくしかねェなと思った時、隣の部屋から俺を呼ぶ弱々しい声が聞こえてきた。声のする部屋を開けると熱があるらしく、顔の赤い銀時が布団からいつも以上にぼんやりした表情で俺を見ている。
3100昼過ぎに携帯で『これから向かう』とメッセージを送信してから万事屋に着くまでに返信はない。どうせ寝てるか漫画でも読んでいるかしているのだろうと思い、返信の有無は気にしていなかった。
しかしあいつの好きそうな菓子を手土産に万事屋の呼び鈴を押しても反応なし。流石に首を傾げる。
「まだ寝てんのか? 鍵は……かかってねェな」
不用心だな、と溜息を吐いた後中に入る。
「おい銀時、いねェのか?」
そう言いながら広間に行くも、誰もいない。
片っ端から部屋見てくしかねェなと思った時、隣の部屋から俺を呼ぶ弱々しい声が聞こえてきた。声のする部屋を開けると熱があるらしく、顔の赤い銀時が布団からいつも以上にぼんやりした表情で俺を見ている。
sweets_m0gum0gu
DONE隠居高銀前回書いた『続・昼寝』の続きとして書いたけど読まなくても大丈夫です。
隠居家にヅラが来る話朝の家事が終わって普段なら縁側で少し休憩してる時間だが、昼飯の支度をしている。
「んー、美味い。さっすが俺」
ほぼ完成した煮物の味を確認していると、背後に気配を感じた。
「煮物か?」
「そ。好きだろ、お前もあいつも」
そう言いながら菜箸で鍋から大根を一つ取ってそのまま同居人の口へ運ぶ。そいつは何の躊躇もなくそれを食べた。
「……うめェ」
「高杉君お行儀わるーい」
「テメェが寄越したんだろ」
そんなくだらないやり取りをしながら鍋に蓋をした。飯は炊いたし、具沢山の味噌汁も作った。漬物は冷蔵庫にある。
「ま、こんだけありゃ、うるせェあいつだって文句もねェだろ」
「文句言ったら代わりに殴ってやる」
「それはそれで見物だな」
それからテーブルを拭き、茶を飲みながら迷惑な客人を待つ事数十分。約束の時間より少し前に呼び鈴が鳴った。
2793「んー、美味い。さっすが俺」
ほぼ完成した煮物の味を確認していると、背後に気配を感じた。
「煮物か?」
「そ。好きだろ、お前もあいつも」
そう言いながら菜箸で鍋から大根を一つ取ってそのまま同居人の口へ運ぶ。そいつは何の躊躇もなくそれを食べた。
「……うめェ」
「高杉君お行儀わるーい」
「テメェが寄越したんだろ」
そんなくだらないやり取りをしながら鍋に蓋をした。飯は炊いたし、具沢山の味噌汁も作った。漬物は冷蔵庫にある。
「ま、こんだけありゃ、うるせェあいつだって文句もねェだろ」
「文句言ったら代わりに殴ってやる」
「それはそれで見物だな」
それからテーブルを拭き、茶を飲みながら迷惑な客人を待つ事数十分。約束の時間より少し前に呼び鈴が鳴った。
HARUMAKI
DONE冗談だとおっしゃっていましたが、ノリと勢いで作りました!赤飯さん、設定借りパクして申し訳ありません!でも楽しかったです!
嘘の嘘は真 四月一日の午前中、好きだと告白された。俺も想っていた奴に。相手は同姓で、昔から知っている奴で、鬼神の如くと評されているような奴だった。一生涯の片想いだと信じて疑わなかったというのに。
俺は柄にもなく、唇が少し震えていた。体温が上がっていくのがわかる。少しの間があって漸く口を開き、言葉を発しようとした、その時。
"嘘に決まってンだろ!"
エイプリルフールだと、お前を好きになるわけがないと言われた時、俺は出しかけていた言葉を飲み込んだ。多分ここ数年で、最も気力を振り絞っただろう。
一つ悪態をつき、朝日に輝く山へと足を向けた。いまだ赤い顔を隠すために。感情に任せていらぬことまで口走ってしまわないように。
1998俺は柄にもなく、唇が少し震えていた。体温が上がっていくのがわかる。少しの間があって漸く口を開き、言葉を発しようとした、その時。
"嘘に決まってンだろ!"
エイプリルフールだと、お前を好きになるわけがないと言われた時、俺は出しかけていた言葉を飲み込んだ。多分ここ数年で、最も気力を振り絞っただろう。
一つ悪態をつき、朝日に輝く山へと足を向けた。いまだ赤い顔を隠すために。感情に任せていらぬことまで口走ってしまわないように。
sekiaka_10s
DONE『高銀週一企画』より、お題『エイプリルフール』、『嘘吐き』で書かせて頂きました。ずっと坂田の事が好きだった総督と、遂に告白した長年の想いをエイプリルフールの嘘だということにしてしまった白夜叉の話です。
⚠︎︎白の嘘告シーン
⚠︎︎逆告(受けから攻めへの告白)
⚠︎︎匂わせで終わり完結しない
最終的にはちゃんとハッピーエンドです。…多分。
エイプリルフール「高杉、お前のことがすきだ」
四月一日の、辰の刻。銀時のそっと零したその一言で、桜色の時は静かに止まった。
春の生暖かい風に髪を撫でられ、身を包まれながら、銀時は火照った顔を隠すようにして俯いている。そして高杉の方も、其の口元は若干震えており、顔は銀時に負けない程に赤く染っていた。
__二人は、両片想いだったのだ。
だがそんな彼の想いも知らず、銀時は伏せていた顔を勢いよく上げ、高杉の期待を大きく遮断した。
「こ、こんなん嘘に決まってンだろ!エイプリルフールだよ、エイプリルフール!俺がお前を好きになるかっつーの!!」
「は……、」
目を閉じたまま一息で言い切られたそれは、攘夷戦争中に銀時が放った、一度目の大きな嘘である。
1029四月一日の、辰の刻。銀時のそっと零したその一言で、桜色の時は静かに止まった。
春の生暖かい風に髪を撫でられ、身を包まれながら、銀時は火照った顔を隠すようにして俯いている。そして高杉の方も、其の口元は若干震えており、顔は銀時に負けない程に赤く染っていた。
__二人は、両片想いだったのだ。
だがそんな彼の想いも知らず、銀時は伏せていた顔を勢いよく上げ、高杉の期待を大きく遮断した。
「こ、こんなん嘘に決まってンだろ!エイプリルフールだよ、エイプリルフール!俺がお前を好きになるかっつーの!!」
「は……、」
目を閉じたまま一息で言い切られたそれは、攘夷戦争中に銀時が放った、一度目の大きな嘘である。
sekiaka_10s
DONE『高銀週一企画』より、お題『桜』、『花見』で書かせて頂きました。古高銀なので殆ど花見と関係無くなってしまいましたが、いつか2人に幸せな日々が訪れると願って。
⚠︎︎オチなし
桜 麗らかな桜の花が舞う、満月の晩の事である。
いつもの飲み屋でいつもの様に飲んだくれた銀時は、気の向くままに、ひとりぶらぶらと夜の公園を歩いていた。
月明かりに照らされる桜達はどれも満開で、風に靡いて揺れては、その淡色な春を舞わせている。木々が隠すように覆う遠くの景色には、先程まで銀時のいた町の、賑やかな灯りが垣間見えていた。
「…ぅ…っぷ、……ぉえ…」
一刻も早く、寝たい、帰りたい、定春をもモフりたい…酔いどれの銀時は桜に殆ど目をくれず、そんな事ばかりを繰り返し唱えては、今にでも出そうなその吐物を堪えていた。これから続く話はそんな曖昧なぼやけた景色の中で銀時が見たもののことなので、もしかすれば本当に合った出来事ではないのかもしれない。
903いつもの飲み屋でいつもの様に飲んだくれた銀時は、気の向くままに、ひとりぶらぶらと夜の公園を歩いていた。
月明かりに照らされる桜達はどれも満開で、風に靡いて揺れては、その淡色な春を舞わせている。木々が隠すように覆う遠くの景色には、先程まで銀時のいた町の、賑やかな灯りが垣間見えていた。
「…ぅ…っぷ、……ぉえ…」
一刻も早く、寝たい、帰りたい、定春をもモフりたい…酔いどれの銀時は桜に殆ど目をくれず、そんな事ばかりを繰り返し唱えては、今にでも出そうなその吐物を堪えていた。これから続く話はそんな曖昧なぼやけた景色の中で銀時が見たもののことなので、もしかすれば本当に合った出来事ではないのかもしれない。
HARUMAKI
DONE@tkgn_one週一投稿企画に参加してみましたー!
企画って参加した事なかったので楽しい!
#高銀
#高銀週一企画
二人だけの桃源郷人生はどうなるかわからない、とはよく言ったものの、ここまでとは思わなかった。
というか誰がこの未来を想像するというのだ。
まさか年老いた花魁のために国崩しをすることになるとは。過去に形だけ攘夷志士となってはいたが、本当にお上に盾突くことになるなんて。
傍から見ればめでたしめでたしで終わった今回の騒動だが、その裏にはあまりにも不可解な点が多々あった。
その最たる例が、前将軍の急死である。病死と発表されてはいるが、明らかにタイミングがおかしい。
『……今更俺が何考えても無駄か…』
そして今、その騒動の中心人物だった男は、珍しく物思いに耽っていた。
彼ーー銀時は、先の件で大変な深手を負い、自宅で療養していた。いや、監禁されているといっても過言ではないと本人は思っているようだが。
5167というか誰がこの未来を想像するというのだ。
まさか年老いた花魁のために国崩しをすることになるとは。過去に形だけ攘夷志士となってはいたが、本当にお上に盾突くことになるなんて。
傍から見ればめでたしめでたしで終わった今回の騒動だが、その裏にはあまりにも不可解な点が多々あった。
その最たる例が、前将軍の急死である。病死と発表されてはいるが、明らかにタイミングがおかしい。
『……今更俺が何考えても無駄か…』
そして今、その騒動の中心人物だった男は、珍しく物思いに耽っていた。
彼ーー銀時は、先の件で大変な深手を負い、自宅で療養していた。いや、監禁されているといっても過言ではないと本人は思っているようだが。
sweets_m0gum0gu
DONE高銀ろくでなしバンドパロ①
②があるかはまだわからないけれど、念の為①にしました。
ろくでなしバンドパロ①俺はROCK-dnsってバンドのボーカルやってる坂田銀時。本名で活動してて、ファンからは銀時や銀ちゃんって呼ばれてる。
同じバンドで活動してるのがギターの高杉晋助ってヤツで、俺の幼馴染、腐れ縁……まあ、色々。
ボーカル俺なのにあいつの方が顔も声もいいからってファンがいっぱいいるんだよなあ……バンドの顔はボーカルなんですけど。でもまあ、あいつの顔がいいのは俺も認めてるからいいんだけどね。
んで、今はライブが終わってスタッフ達と食事中。画面には今日のライブ映像が映っている。
「あっ、ほら! こん時の俺、カッコよくない?」
「んな事自分で言うか?」
「自分のカッコイイところくらいわかってなきゃこんな仕事できねーだろ」
2567同じバンドで活動してるのがギターの高杉晋助ってヤツで、俺の幼馴染、腐れ縁……まあ、色々。
ボーカル俺なのにあいつの方が顔も声もいいからってファンがいっぱいいるんだよなあ……バンドの顔はボーカルなんですけど。でもまあ、あいつの顔がいいのは俺も認めてるからいいんだけどね。
んで、今はライブが終わってスタッフ達と食事中。画面には今日のライブ映像が映っている。
「あっ、ほら! こん時の俺、カッコよくない?」
「んな事自分で言うか?」
「自分のカッコイイところくらいわかってなきゃこんな仕事できねーだろ」
えこり
DONE個人的解釈強めな高銀八(硬八)です!あまりカプ色は強くないですが、私の中の二人の解釈は今のところこんな感じですという。
ラブラブな二人も大好きなんですけどね。
このクソッタレな世界で「銀時ィ」
「銀八先生、だろ」
机に向かう高杉の手元には、開いた形跡が殆どない国語の教科書と、真っ白なプリント。椅子にふんぞり返って筆箱を取り出す気すらないような様子に、銀八がため息を吐いた。
「何のために休日出勤して補習してやってると思ってんだ。さっさと問題解け。そして俺を帰らせろ」
「別に頼んでねぇよ」
「クラスから留年する奴が出ると査定に響くんだよ。給料が下がるの」
「なあ銀八、タバコ吸って良いか」
「お前なあ人の話聞いてた? あと未成年が煙草吸うんじゃねぇよ」
相も変わらずマイペースな教え子に、銀八は疲れ切ったような表情をして右手で眉間を揉む。高杉は少し体を前に出し、そんな銀八の顔を下から覗き込んできた。
2140「銀八先生、だろ」
机に向かう高杉の手元には、開いた形跡が殆どない国語の教科書と、真っ白なプリント。椅子にふんぞり返って筆箱を取り出す気すらないような様子に、銀八がため息を吐いた。
「何のために休日出勤して補習してやってると思ってんだ。さっさと問題解け。そして俺を帰らせろ」
「別に頼んでねぇよ」
「クラスから留年する奴が出ると査定に響くんだよ。給料が下がるの」
「なあ銀八、タバコ吸って良いか」
「お前なあ人の話聞いてた? あと未成年が煙草吸うんじゃねぇよ」
相も変わらずマイペースな教え子に、銀八は疲れ切ったような表情をして右手で眉間を揉む。高杉は少し体を前に出し、そんな銀八の顔を下から覗き込んできた。
sweets_m0gum0gu
DONE高銀八です。3Zの設定ですが、都合上、高3でなく高2のお話です。まだ付き合っていない、高杉→→銀八のような内容です。
ある日の放課後の出来事高校二年も後半になったある日の放課後。
俺は教室で一人、白衣の野郎を眺めている。
「で、ここがこういう意味だからこうなって……」
片肘をついて揺れる白衣を眺めていたが、くるりとこちらを向いたそいつと目が合う。
「お前さあ、俺の話聞いてる?」
「あァ」
「嘘つけ。教科書のページ、合ってないだろ」
「あァ」
同じ返事しかしない俺に呆れながら溜め息を吐いた後、持っていたチョークを置いて俺の前の席に腰掛ける。
「お前が留年しないように時間取ってやってるのに、これじゃ意味ねェだろ。ったく、テストの日だけはちゃんと来いよな」
「向かってたら隣の学校の野郎に絡まれた」
「まさかまた喧嘩したのか?」
「してねェ。けど、それからもう行くのめんどくさくなってやめた。別に、留年するならするで俺ァ構わねェ」
1592俺は教室で一人、白衣の野郎を眺めている。
「で、ここがこういう意味だからこうなって……」
片肘をついて揺れる白衣を眺めていたが、くるりとこちらを向いたそいつと目が合う。
「お前さあ、俺の話聞いてる?」
「あァ」
「嘘つけ。教科書のページ、合ってないだろ」
「あァ」
同じ返事しかしない俺に呆れながら溜め息を吐いた後、持っていたチョークを置いて俺の前の席に腰掛ける。
「お前が留年しないように時間取ってやってるのに、これじゃ意味ねェだろ。ったく、テストの日だけはちゃんと来いよな」
「向かってたら隣の学校の野郎に絡まれた」
「まさかまた喧嘩したのか?」
「してねェ。けど、それからもう行くのめんどくさくなってやめた。別に、留年するならするで俺ァ構わねェ」
sweets_m0gum0gu
DONE高銀全て終わった後なんやかんやで隠居している二人。
先日UPした『昼寝』という話の続きですが、読まなくても大丈夫です。
続・昼寝今日も外は良い天気。気温もちょうど良くて縁側で昼寝するには最適な気候。
なんだけど……
「で、何してんのお前」
胡座をかいている俺の膝にムカつく程サラッサラの髪がついた頭を乗せて目を閉じている同居人に問う。
「黙って枕してろ」
「えっ、ここで寝るつもり?」
めずらし、という言葉は言わずに飲み込んだ。
そしてこないだ来た猫みたいだなーなんて思うと少し笑えてきた。
「何笑ってんだ」
「何でもない。けど俺の膝借りるならレンタル代取るけどいい?」
「いくらだ?」
うわ、躊躇しないで値段聞いてきやがった。ったく、これだからボンボンはよー……
「……栗入りどら焼き」
「わかった、後で買ってきてやるから今は寝かせろ」
そう言って寝モードに入る高杉。
804なんだけど……
「で、何してんのお前」
胡座をかいている俺の膝にムカつく程サラッサラの髪がついた頭を乗せて目を閉じている同居人に問う。
「黙って枕してろ」
「えっ、ここで寝るつもり?」
めずらし、という言葉は言わずに飲み込んだ。
そしてこないだ来た猫みたいだなーなんて思うと少し笑えてきた。
「何笑ってんだ」
「何でもない。けど俺の膝借りるならレンタル代取るけどいい?」
「いくらだ?」
うわ、躊躇しないで値段聞いてきやがった。ったく、これだからボンボンはよー……
「……栗入りどら焼き」
「わかった、後で買ってきてやるから今は寝かせろ」
そう言って寝モードに入る高杉。
D373motion
DONE【高銀♀】※R18先日の逢瀬3日目の高銀♀(落書き)
を色塗りしました✍️
そして嫁と旦那の乳首や性器の色付に悩む今日この頃…。
原稿はモノクロなのでいざ色付となると悩みましたね。
絶倫いちゃこら熟練夫婦め…!(笑顔)
(パスは旦那と嫁のバースデー半角八桁)
sweets_m0gum0gu
DONE高銀全て終わってなんやかんやで隠居している二人のお話。
昼寝「はー……いい天気だなあ」
家事を済ませて縁側で横になった。冬で寒いけど、今日は天気が良くて縁側にいると暖かい。
家事もひと段落したし、ちょっと休憩……と思いながら目を閉じる。睡魔に支配されて心地良くなってきた頃、近くでにゃあという鳴き声が聞こえてきた。薄ら目を開けると、黒猫がこっちを見ている。
「んー、お前も昼寝しに来たの?」
言葉が伝わらないとわかっていても話しかけてみる。すると伝わったのか、こっちに近寄って来た。
「お、来た。お前、警戒心ないのね」
横になったまま近寄って来た猫に手を伸ばすと、それにすり寄っている。額を撫でたら心地良さそうに鳴いた。
「ふふ……銀さんこれからひと眠りするけど、お前も寝る?」
560家事を済ませて縁側で横になった。冬で寒いけど、今日は天気が良くて縁側にいると暖かい。
家事もひと段落したし、ちょっと休憩……と思いながら目を閉じる。睡魔に支配されて心地良くなってきた頃、近くでにゃあという鳴き声が聞こえてきた。薄ら目を開けると、黒猫がこっちを見ている。
「んー、お前も昼寝しに来たの?」
言葉が伝わらないとわかっていても話しかけてみる。すると伝わったのか、こっちに近寄って来た。
「お、来た。お前、警戒心ないのね」
横になったまま近寄って来た猫に手を伸ばすと、それにすり寄っている。額を撫でたら心地良さそうに鳴いた。
「ふふ……銀さんこれからひと眠りするけど、お前も寝る?」
えこり
DOODLE遅刻猫の日2023詳細は省くが俺らの四天王に耳が生えたらしい よく晴れ渡った、気持ちの良い朝。
いつもの癖で目が覚めた俺は、まだ眠っている仲間の布団の横を通って廊下に顔を出した。今日は出陣もなければ、早朝の当番にも当たっていない。だからもっと眠っていても良かったのだけれど、何となくそれも勿体無いような気がする。
まだ肌寒い空気にブルリと身を竦め、板張りの廊下を歩く。
この先には道場と台所がある。運が良ければ攘夷四天王の誰かに出会えないだろうかと、微かな期待もあった。
この攘夷戦争をずっと生き残ってきた彼らは、もはや生きる伝説のようになっている。
俺のような一兵卒がおいそれと関われるような人たちではなかったが、拠点などで偶然出くわしたときには、皆気さくに話しかけてくれた。
2222いつもの癖で目が覚めた俺は、まだ眠っている仲間の布団の横を通って廊下に顔を出した。今日は出陣もなければ、早朝の当番にも当たっていない。だからもっと眠っていても良かったのだけれど、何となくそれも勿体無いような気がする。
まだ肌寒い空気にブルリと身を竦め、板張りの廊下を歩く。
この先には道場と台所がある。運が良ければ攘夷四天王の誰かに出会えないだろうかと、微かな期待もあった。
この攘夷戦争をずっと生き残ってきた彼らは、もはや生きる伝説のようになっている。
俺のような一兵卒がおいそれと関われるような人たちではなかったが、拠点などで偶然出くわしたときには、皆気さくに話しかけてくれた。