下町小劇場・芳流
MEMO2023.3.25魔王軍オンリーイベント「魔王軍全員集合!2」合わせサンプル「地底魔城の花嫁1」サンプル 武装を解いたヒュンケルが地底魔城の中に戻ると、そこでは、ひと騒ぎ起きていた。
「はなしてっ!!」
地底魔城の廊下で、ミイラ男がマァムを捕らえ、その腕を後ろにねじり上げていた。腕を縛って地下牢に放り込んでいたはずの人質が、いつの間にか、拘束を外し、牢の外へと出ていた。
「どうした。」
「これは、これはヒュンケル様。お騒がせして申し訳ございません。」
ヒュンケルに気付くと、モルグは丁寧に頭を下げた。
マァムもまた、彼の姿を認めると、食って掛かったように叫んだ。
「ヒュンケル!
ダイは・・・ポップはどうなったの!?」
だが、ヒュンケルは、マァムの叫びを無視してモルグと会話を続けた。
「逃げられたのか。見張りはどうした。」
2983「はなしてっ!!」
地底魔城の廊下で、ミイラ男がマァムを捕らえ、その腕を後ろにねじり上げていた。腕を縛って地下牢に放り込んでいたはずの人質が、いつの間にか、拘束を外し、牢の外へと出ていた。
「どうした。」
「これは、これはヒュンケル様。お騒がせして申し訳ございません。」
ヒュンケルに気付くと、モルグは丁寧に頭を下げた。
マァムもまた、彼の姿を認めると、食って掛かったように叫んだ。
「ヒュンケル!
ダイは・・・ポップはどうなったの!?」
だが、ヒュンケルは、マァムの叫びを無視してモルグと会話を続けた。
「逃げられたのか。見張りはどうした。」
下町小劇場・芳流
MEMO2023.3.18ダイ&ヒュンケルオンリーイベント「一秒、一瞬」合わせ「硝子瓶に眠る銀砂」サンプル
「硝子瓶に眠る銀砂」サンプル テランでの激しい戦いの後、いったんパプニカに戻った一行であったが、その中で、ヒュンケルは、ひとり、修行に出る支度をしていた。
これまで愛用していた鎧の魔剣は、もう、ない。
新しく相棒となった鎧の魔槍を使いこなすには、ヒュンケルは、槍の扱いがあまりにも不得手であった。
パプニカ城で、彼にあてがわれた一室には、もともと最低限の家財道具しかなかった。
ヒュンケル自身の私物もほとんどなかったことから、部屋を片付けるのは容易であった。
不要なものは捨て、ヒュンケルは、着替えや、わずかな生活道具をリュックに詰めた。テントと寝袋は、クロコダインと旅をしていた時から使っていたものがあった。この数日間の間に、痛んでいたところは修理をした。
1448これまで愛用していた鎧の魔剣は、もう、ない。
新しく相棒となった鎧の魔槍を使いこなすには、ヒュンケルは、槍の扱いがあまりにも不得手であった。
パプニカ城で、彼にあてがわれた一室には、もともと最低限の家財道具しかなかった。
ヒュンケル自身の私物もほとんどなかったことから、部屋を片付けるのは容易であった。
不要なものは捨て、ヒュンケルは、着替えや、わずかな生活道具をリュックに詰めた。テントと寝袋は、クロコダインと旅をしていた時から使っていたものがあった。この数日間の間に、痛んでいたところは修理をした。
下町小劇場・芳流
MEMO2023.3.18ダイ&ヒュンケルオンリーイベント「一秒、一瞬」合わせ「おれの先生」サンプル
「おれの先生」サンプル 鬼岩城を撃退したものの、深手を負ったヒュンケルと、氷の海で一時期行方不明になっていたダイは、ベッドの中に押し込められ、休養を余儀なくされていた。
部屋から出ようものなら、寄ってたかって説教され、また病室に戻されるとあっては、さしものヒュンケルも観念して、おとなしくベッドの住人となっていた。
手持ち無沙汰だろうから、とクロコダインが、ヒュンケルに差し入れてくれたのは、もう何度も読んだ「アバンの書」だった。
だが、ヒュンケルは、何度通読したかわからないその書を、ベッドの上で、飽きることなくまた開き、読みふけっていた。
そして、時折、その面には穏やかな笑みが上っていた。
隣のベッドで、やはり手持ち無沙汰にしていたダイは、そんな長兄の様子を興味深げに眺めていた。
1558部屋から出ようものなら、寄ってたかって説教され、また病室に戻されるとあっては、さしものヒュンケルも観念して、おとなしくベッドの住人となっていた。
手持ち無沙汰だろうから、とクロコダインが、ヒュンケルに差し入れてくれたのは、もう何度も読んだ「アバンの書」だった。
だが、ヒュンケルは、何度通読したかわからないその書を、ベッドの上で、飽きることなくまた開き、読みふけっていた。
そして、時折、その面には穏やかな笑みが上っていた。
隣のベッドで、やはり手持ち無沙汰にしていたダイは、そんな長兄の様子を興味深げに眺めていた。
ムーンストーン
DONEダイの大冒険 リア連載時から疑問だったバルトスの敵討ちについて書き連ねました。以下バルトスファンとヒュンケルファンには申し訳ない話しが続きますが個人の感想なのでお許し下さい。
ハドラー(造物主)のから信頼より子への愛情を取って責任追及された事をメッセージに残す=ハドラーへ遺恨を残すことになりませんかとか魔物と人間とは騎士道精神は共通なのねとか。
ダイ大世界は生みの親〈〈〈育ての親なのかも。
20.審判(ヒュンケル/ランカークス村)〜勇者来来「勇者が来るぞ」
「勇者に拐われるから魔城の外に出てはならんぞ」
懐かしい仲間たちと父の声が地底魔城の地下深く、より安全な階層に設えられた子ども部屋に木霊する。
この世に生をうけ二十年余りの人生で最も満ち足りていた日々。
ヒュンケルがまだ子どもでいられた時代の思い出だ。
「暗くなる前に帰んなさい!夜になると魔物がくるよ!」
黄昏に急かされるようにランカークス村のポップの家へ急いでいた時、ふいに聞こえてきた母親らしい女の声と子供の甘え混じりの悲鳴を聞いてヒュンケルとダイは足を止めた。
ヒュンケルが声の主はと先を覗うと見当に違わず若い母親と4〜5才の男の子が寄り添っていた。
半ば開いた扉から暖かな光が漏れ夕食ができているのだろうシチューの旨そうな匂いが漂う。
2661「勇者に拐われるから魔城の外に出てはならんぞ」
懐かしい仲間たちと父の声が地底魔城の地下深く、より安全な階層に設えられた子ども部屋に木霊する。
この世に生をうけ二十年余りの人生で最も満ち足りていた日々。
ヒュンケルがまだ子どもでいられた時代の思い出だ。
「暗くなる前に帰んなさい!夜になると魔物がくるよ!」
黄昏に急かされるようにランカークス村のポップの家へ急いでいた時、ふいに聞こえてきた母親らしい女の声と子供の甘え混じりの悲鳴を聞いてヒュンケルとダイは足を止めた。
ヒュンケルが声の主はと先を覗うと見当に違わず若い母親と4〜5才の男の子が寄り添っていた。
半ば開いた扉から暖かな光が漏れ夕食ができているのだろうシチューの旨そうな匂いが漂う。
まさのき
PASTポップメガンテ前後のif話です。ディーノは父さんと幸せに暮らすことでしょう。あとたくさん人が死ぬ生きもののにおい『まあおまえの匂いは日向のキラーパンサーってとこだな』
『―――は―――のにおいがするよ』
『なんだそれ。全然説明になってねえじゃねえかよ』
ぼくが「こわい」って言ったら、〈とうさん〉がぼくをこわがらせるものをみんななくしてくれたので、それで、ぼくはうれしくなりました。
ここに来てからは、こわいことの連続でした。
知らないおねえちゃんや、おにいちゃんが、ぼくにこわいことをさせようとします。あぶないものを持たされたり、つきとばされたりして、ぼくはすごく心細いおもいをしました。ぼくは何回も、いやだっていったのに。
それで、ぼくは頭の中で、「こわい人たちがぼくをいじめるから、だれか助けて」ってたくさんお願いしました。そうしたら〈とうさん〉が来てくれて、こわい人たちをみんないなくしてくれました。〈とうさん〉はすごく強くて、かっこよくて、〈とうさん〉ががおおってすると、風がたくさんふいて、地面がぐらぐらゆれます。気がついたときには、こわいおねえちゃんも、よろいを着たひとも、大きいきばのいっぱいついたモンスターも、誰もぼくをいじめなくなりました。
1965『―――は―――のにおいがするよ』
『なんだそれ。全然説明になってねえじゃねえかよ』
ぼくが「こわい」って言ったら、〈とうさん〉がぼくをこわがらせるものをみんななくしてくれたので、それで、ぼくはうれしくなりました。
ここに来てからは、こわいことの連続でした。
知らないおねえちゃんや、おにいちゃんが、ぼくにこわいことをさせようとします。あぶないものを持たされたり、つきとばされたりして、ぼくはすごく心細いおもいをしました。ぼくは何回も、いやだっていったのに。
それで、ぼくは頭の中で、「こわい人たちがぼくをいじめるから、だれか助けて」ってたくさんお願いしました。そうしたら〈とうさん〉が来てくれて、こわい人たちをみんないなくしてくれました。〈とうさん〉はすごく強くて、かっこよくて、〈とうさん〉ががおおってすると、風がたくさんふいて、地面がぐらぐらゆれます。気がついたときには、こわいおねえちゃんも、よろいを着たひとも、大きいきばのいっぱいついたモンスターも、誰もぼくをいじめなくなりました。
ムーンストーン
DONEダイの大冒険 ダイポプです。さいとも2に滑り込みしたいと頑張りました。
連戦に次ぐ連戦のなかで、遠出はできないけど二人だけの散歩デートで潤って欲しいと書きました。
雲の上の散歩珍しく魔王軍の攻撃がない日、アバンの使徒たちはパプニカ城の中でも、城に仕える人々もあまり近づかない寂れた中庭で思い思いの修行に勤しんでいた。
兵士の訓練場を借りる方法もあったが、アバンの使徒たちの攻撃力は一般兵士とは比べ物にならない。
アバンストラッシュの流れ弾に当たろうものなら死傷者がでるのが明らかなのでダイたちが気にせず修行できる場所としてレオナが確保してくれたので安心して修練に励むことができた。
長兄ヒュンケルは槍の極意を目指すため少し離れた場所で大岩を的に一人鍛錬しており、末弟ダイは紋章無しでトベルーラで思い通りのスピードを安定してだす鍛煉の為にパプニカ城上空をヘロヘロと飛び回っている。
トベルーラの指導は次兄ポップが務め、昨日レオナに許可を得て借りた王家所蔵の貴重な魔導書を読みながら、魔法力のバランスが悪い、目線は下に向けるな進行方向を見ろなどとアドバイスしていた。
4441兵士の訓練場を借りる方法もあったが、アバンの使徒たちの攻撃力は一般兵士とは比べ物にならない。
アバンストラッシュの流れ弾に当たろうものなら死傷者がでるのが明らかなのでダイたちが気にせず修行できる場所としてレオナが確保してくれたので安心して修練に励むことができた。
長兄ヒュンケルは槍の極意を目指すため少し離れた場所で大岩を的に一人鍛錬しており、末弟ダイは紋章無しでトベルーラで思い通りのスピードを安定してだす鍛煉の為にパプニカ城上空をヘロヘロと飛び回っている。
トベルーラの指導は次兄ポップが務め、昨日レオナに許可を得て借りた王家所蔵の貴重な魔導書を読みながら、魔法力のバランスが悪い、目線は下に向けるな進行方向を見ろなどとアドバイスしていた。
chiepu
DONEダイくんが生きてることを伝えるのは、やっぱりあの子しかいないよねそしてあの子が現れるなら……という連想から思いついたお話です
兆し「今日はスパイスになる木の実と、野草を探しにいくぞ!」
そういって隊長さんがおにこぞう2ひきを連れて出かけたのは、朝メシを食ってすぐのことだった。
さほど広くはないデルムリン島だが、何かを探しながら回るとなるとそれなりに時間がかかる。だから昼メシどきに現れなかった隊長さんのことを、誰も心配はしていなかった。
オヤツどきになっても隊長さんはもどってこず、異変を感じたブラス老がパピィとバタコに空からの捜索を依頼した。隊長さんならオヤツを逃すはずがないとはマリべぇの談だが、その場にいた全員が納得していたし、かくいうオレも同意見だ。
パピィとバタコが帰ってきて、隊長さんが空から見える場所にはいないことが確定した。
2030そういって隊長さんがおにこぞう2ひきを連れて出かけたのは、朝メシを食ってすぐのことだった。
さほど広くはないデルムリン島だが、何かを探しながら回るとなるとそれなりに時間がかかる。だから昼メシどきに現れなかった隊長さんのことを、誰も心配はしていなかった。
オヤツどきになっても隊長さんはもどってこず、異変を感じたブラス老がパピィとバタコに空からの捜索を依頼した。隊長さんならオヤツを逃すはずがないとはマリべぇの談だが、その場にいた全員が納得していたし、かくいうオレも同意見だ。
パピィとバタコが帰ってきて、隊長さんが空から見える場所にはいないことが確定した。
koryuhi
SPUR MEめちゃくちゃ書きかけの本編終了後のレオ♂ダ♀ちゃん(まだ再開すらしてない)いつかそのうち書き上げたいです……!
書きかけのレオ♂ダ♀ちゃん再開話窓の外から聞こえてくる鳥のさえずりで、目が覚めた。まだ重たい瞼をゆっくりと開きながら、頭を傾けて窓の方へと視線を動かす。
カーテンの隙間から射す陽の光は確かに朝の光であるのだけれれど、しかしその光はカーテン越しだという事を含めてもまだ弱弱しく、辺りは薄暗い。早朝も早朝。夜が明けたばかりだ。
ベッドから身を起こす前に、深く息を吐き出して、今日もあたしはゆっくりと自分の名前を小さく呟く。これが今のあたしの毎朝の日課だ。
……変な事をしていると思われそうだけれど、これにはあたしなりの理由がある。実はあたしには、一年以上前の記憶がなかったりするのだ。
去年のちょうど今頃。この村の近くの森の中で、あたしは大怪我をして倒れていたらしい。モンスターにでも襲われたのか、それとも事故か何かにあったのだろうか。何せ怪我をしていた本人に記憶が無いのだから、一年が経った今でも詳しいことは何も、誰にも分かっていない。
27275カーテンの隙間から射す陽の光は確かに朝の光であるのだけれれど、しかしその光はカーテン越しだという事を含めてもまだ弱弱しく、辺りは薄暗い。早朝も早朝。夜が明けたばかりだ。
ベッドから身を起こす前に、深く息を吐き出して、今日もあたしはゆっくりと自分の名前を小さく呟く。これが今のあたしの毎朝の日課だ。
……変な事をしていると思われそうだけれど、これにはあたしなりの理由がある。実はあたしには、一年以上前の記憶がなかったりするのだ。
去年のちょうど今頃。この村の近くの森の中で、あたしは大怪我をして倒れていたらしい。モンスターにでも襲われたのか、それとも事故か何かにあったのだろうか。何せ怪我をしていた本人に記憶が無いのだから、一年が経った今でも詳しいことは何も、誰にも分かっていない。
ムーンストーン
DONEダイの大冒険 ハドアバ前提のアバン○にネタですご注意ください。バーン大戦から数十年後にアバンの最後を看取るヒュンケルと、地上の人間とモンスターの後を託されたダイとポップです。
待つ人と待たれる人、待っているはずの人たちを綴りました。
もう数時間でダイ大アニメが最終回を迎えるかと思うと一睡もできないのでこのテンションのままアップします! 10769
まちゃーし@やってみた
PAST【ポイピクやってみた43日目】さあ!新たな大冒険に出発だ!!
「ドラゴンクエスト ダイの大冒険ー魂の絆ー」
1周年おめでとうございます‼️🎉🎊🥳
ピラちゃんとマイキャラ絆の勇者ちゃん
アップもくっつけました
このイラストは“魂の絆”がリリース開始した時に
お祝いで描いたものです👍✨
下町小劇場・芳流
MEMO以前ふせったーに載せた師弟考察ヒュンケル&アバン。これは、92話「天地魔闘の構え」でのアバンの「誇りです」を中心に書いたもの。師弟考察②ヒュンケル&アバン 「誇りです」の解釈92話「天地魔闘の構え」でのアバンの「誇りです」を振り返る。かなり主観が入りまくっているので、ご注意ください。
令和アニメでは、ヒュンケル視点だったので、アバンがなぜこの言葉を選んだのかは、はっきりと描写されなかった気がする。
そこで、語られなかったアバン視点を考えてみた。
以前も書いたが、アバンにとってヒュンケルは、一番弟子というだけではなく、特殊な立ち位置の弟子だ。
それは、世界を救った勇者アバンが、その救った世界と引き換えに、不幸にしてしまった少年がヒュンケルだということ。
この世界の矛盾を一身に引き受けてしまったわずか6歳の少年を、16歳だった勇者アバンは一番弟子として引き取り、育てることを決意した。
1159令和アニメでは、ヒュンケル視点だったので、アバンがなぜこの言葉を選んだのかは、はっきりと描写されなかった気がする。
そこで、語られなかったアバン視点を考えてみた。
以前も書いたが、アバンにとってヒュンケルは、一番弟子というだけではなく、特殊な立ち位置の弟子だ。
それは、世界を救った勇者アバンが、その救った世界と引き換えに、不幸にしてしまった少年がヒュンケルだということ。
この世界の矛盾を一身に引き受けてしまったわずか6歳の少年を、16歳だった勇者アバンは一番弟子として引き取り、育てることを決意した。
下町小劇場・芳流
MEMO以前、ふせったーであげたヒュンケル&アバンの師弟考察。ふたりの「救済」について。
師弟考察①ヒュンケル&アバン ふたりの「救済」についてヒュンケルはダイのネガとして作られた存在だろうとは思っている。つまり、ダイを裏返した存在。めぐりあわせによっては、こういう運命をたどっていたであろう、ダイの持っていたもう一つの裏の可能性。それが、ダイから見たヒュンケルだと思う。
だけど、アバンを通してみると、もっと違う側面がある。
何度も書いたけど、世界を救ったはずのアバンが救いきれなかった少年が、一番弟子であるヒュンケルというこの皮肉というか、苦悩。子どもは世界の宝だと語り、子どもたちの未来のために戦ってきたのが、勇者としてのアバンだった。そのアバンが世界を救った引き換えに、たった一人の家族を奪って不幸にしてしまった少年が、ヒュンケルなのだ。
アバンの願った「戦火の中で生まれた子どもこそ平和に生きるべき」と思った子どもたちの中には、ヒュンケルもいたはずなのだ。
642だけど、アバンを通してみると、もっと違う側面がある。
何度も書いたけど、世界を救ったはずのアバンが救いきれなかった少年が、一番弟子であるヒュンケルというこの皮肉というか、苦悩。子どもは世界の宝だと語り、子どもたちの未来のために戦ってきたのが、勇者としてのアバンだった。そのアバンが世界を救った引き換えに、たった一人の家族を奪って不幸にしてしまった少年が、ヒュンケルなのだ。
アバンの願った「戦火の中で生まれた子どもこそ平和に生きるべき」と思った子どもたちの中には、ヒュンケルもいたはずなのだ。
なりひさ
DONEオールキャラ。新旧勇者一行が不思議なダンジョンで出会う。どちらも最深部のアイテムを探しており、競争することになるが……不思議なダンジョン この世界には不思議なダンジョンがあるという。入るたびに地形が変わり、罠やアイテムの場所さえ変化する。二つと同じ構造はなく、冒険者はこぞって最深部を目指すという。
そのダンジョンに挑む者たちがいた。
「ねえ、ほんとにこっちで合ってるのかな?」
ダイは松明をかざした。現在は十五階。ここまでは難なく進んできたが、階段を見つけられないでいた。
「ここに印が付けてあるから間違いねぇよ」
ポップは壁の印を指差して言う。ダンジョンで迷わないために一度通った場所には印をつけるようにしていた。これはアバンから習った方法であり、ポップは覚えていたそれを実践していた。
「でもこっちにも印があるわ」
マァムは進もうとしていた方向の壁に触れる。そこにはポップが書いていた印と同じものがあった。それを見てポップはおかしいなと首を傾げる。
16823そのダンジョンに挑む者たちがいた。
「ねえ、ほんとにこっちで合ってるのかな?」
ダイは松明をかざした。現在は十五階。ここまでは難なく進んできたが、階段を見つけられないでいた。
「ここに印が付けてあるから間違いねぇよ」
ポップは壁の印を指差して言う。ダンジョンで迷わないために一度通った場所には印をつけるようにしていた。これはアバンから習った方法であり、ポップは覚えていたそれを実践していた。
「でもこっちにも印があるわ」
マァムは進もうとしていた方向の壁に触れる。そこにはポップが書いていた印と同じものがあった。それを見てポップはおかしいなと首を傾げる。
愚劣のKIWAMI
INFO『ガールズストラッシュ!』開催おめでとうございます!&リンク踏んで下さりありがとうございます!そんなあなたに、特別にダイ大オンリー(12月18日SPARK17内)で発行予定の新刊をちょい見せ!
平成ギャルのハドラーとアバンが織りなす日常系友情コメディ4コマ漫画です。
※CP本ではありませんが、特定のキャラに好意を寄せる描写はあります
※二人以外は女体化していませんが年齢操作はあります 4
コノハ(happanical)
DONEsweet typhoonエイミ&メルル、恋する乙女sのシスターフッド
sweet typhoon「なんだかね、敵わないな、って思っちゃうのよね…」
昼下がりのカール城下のカフェで、あたたかな紅茶にため息が混ざった。
「それ、分かります…」
胸の奥がほろ苦いのは、僅かに焦げたクッキーのせいだけではない。
ダイを探す旅の途中、一同は情報交換のためにカールに集った。久しぶりに見る弟子たちの姿に嬉しさを抑えきれないアバンは、公務を華麗に放り投げ、自らケーキを焼きジュースを搾り歓待したのだった。勿論、エイミとメルルも招待されていたのだが。(ちなみにラーハルトは「馴れ合いに興味はない」と早々に別行動をとった)
「アバンの使徒、かぁ…」
それはあの戦いにおける英雄達の呼び名である。大魔王とその軍勢を打ち破ったのは、彼らの強い絆の力だ。遠く離れていてもその魂は確かに結びついていて、だからこそダイの生存を確信出来ている。
2303昼下がりのカール城下のカフェで、あたたかな紅茶にため息が混ざった。
「それ、分かります…」
胸の奥がほろ苦いのは、僅かに焦げたクッキーのせいだけではない。
ダイを探す旅の途中、一同は情報交換のためにカールに集った。久しぶりに見る弟子たちの姿に嬉しさを抑えきれないアバンは、公務を華麗に放り投げ、自らケーキを焼きジュースを搾り歓待したのだった。勿論、エイミとメルルも招待されていたのだが。(ちなみにラーハルトは「馴れ合いに興味はない」と早々に別行動をとった)
「アバンの使徒、かぁ…」
それはあの戦いにおける英雄達の呼び名である。大魔王とその軍勢を打ち破ったのは、彼らの強い絆の力だ。遠く離れていてもその魂は確かに結びついていて、だからこそダイの生存を確信出来ている。
コノハ(happanical)
DONEスシ・レストランオールキャラのわちゃわちゃです。日常回大好き!
スシ・レストランここはギルドメイン大陸東岸のとある港町。ダイとポップ、そして城を抜け出したレオナは、中心部から少し離れたところに構える寿司店を訪れていた。
手渡されたメニューには親切心なのか単にデザイン上の都合か、魚の生体を背景に、新鮮そうな彩りで寿司が描かれている。
(…姫さんはともかく、ダイのやつ、寿司なんか食べたこと無ぇだろうな…まあそういうおれだって、いつかの誕生日祝いで食べたきりなんだけどよ…)
「おいダイ、コーンマヨとか手巻きナットーはどうだ?」
緊張した面持ちで店内を見渡したあとポップは、メニューの魚の群泳をまじまじと見つめるダイに語りかけた。
「おれ、このマチを頼むよ!」
「ま、マチ?」
魚の1匹を指差して、ダイはきっぱりと告げた。
1997手渡されたメニューには親切心なのか単にデザイン上の都合か、魚の生体を背景に、新鮮そうな彩りで寿司が描かれている。
(…姫さんはともかく、ダイのやつ、寿司なんか食べたこと無ぇだろうな…まあそういうおれだって、いつかの誕生日祝いで食べたきりなんだけどよ…)
「おいダイ、コーンマヨとか手巻きナットーはどうだ?」
緊張した面持ちで店内を見渡したあとポップは、メニューの魚の群泳をまじまじと見つめるダイに語りかけた。
「おれ、このマチを頼むよ!」
「ま、マチ?」
魚の1匹を指差して、ダイはきっぱりと告げた。
コノハ(happanical)
DONE怪談オールキャラのわちゃわちゃです。アニメの文化祭回のノリで書きました。
怪談ーーー戦いから数年後、一同はカールのハロウィンイベントで行う肝試しのトライアル要員として集められたーーー
カール近郊の森にて一同が注目するなか、コホン、と軽く咳払いをするとアバンが説明を始めた。
「えー、我がカール王国のハロウィンでは、肝試しが恒例となっています。今日はその予行演習なワケですが、クジで決まった男女のペアで、森の中を歩いてゴールまでたどりついてもらいます。」
「途中、モンスターに扮した人々が脅かしてくるので、びっくりしたらお菓子をあげてくださいね。」
…ごく普通の街の人々だから、絶対倒しちゃあダメですよ、とアバンは何名かに視線を送った。
「それでは皆さんお待ちかね、クジ引きタイムです!!」
1番手を引き当てたポップとエイミは、ランプひとつの灯りを頼りに砂利道を進んでいた。
3118カール近郊の森にて一同が注目するなか、コホン、と軽く咳払いをするとアバンが説明を始めた。
「えー、我がカール王国のハロウィンでは、肝試しが恒例となっています。今日はその予行演習なワケですが、クジで決まった男女のペアで、森の中を歩いてゴールまでたどりついてもらいます。」
「途中、モンスターに扮した人々が脅かしてくるので、びっくりしたらお菓子をあげてくださいね。」
…ごく普通の街の人々だから、絶対倒しちゃあダメですよ、とアバンは何名かに視線を送った。
「それでは皆さんお待ちかね、クジ引きタイムです!!」
1番手を引き当てたポップとエイミは、ランプひとつの灯りを頼りに砂利道を進んでいた。
コノハ(happanical)
DONE後悔原作終了後の話。
ラーハルトとヒュンケルの旅の終わりです。
後悔後悔などしない。力を尽くしたのだから。
だが、実を結ばなかったこの道のりに、意味はあるのだろうか。
「エイミは宿に送ってきた。酔いが回ったから先に休む、そうだ」
「そうか」
「……気をつかったんだろうな」
ギルドメイン山脈北方の街の小さなバーで、ラーハルトとヒュンケルはグラスを交わした。旅の中で何度となく繰り返された光景だが、今夜は特別な意味を持っている。
明日、ラーハルトは魔界に旅立つ。ポップ、それにクロコダインとともに。
大魔王バーンとの戦いからもうすぐ4年。地上の隅々まで巡りダイの行方を探ってきたが、発見には至らなかった。しかしながら、捜索は先日大きく進展を見せた。失われた古代秘術を封じた勾玉に呼応して、ダイの剣の宝玉がギルドメイン山脈を示して光ったのだ。
3589だが、実を結ばなかったこの道のりに、意味はあるのだろうか。
「エイミは宿に送ってきた。酔いが回ったから先に休む、そうだ」
「そうか」
「……気をつかったんだろうな」
ギルドメイン山脈北方の街の小さなバーで、ラーハルトとヒュンケルはグラスを交わした。旅の中で何度となく繰り返された光景だが、今夜は特別な意味を持っている。
明日、ラーハルトは魔界に旅立つ。ポップ、それにクロコダインとともに。
大魔王バーンとの戦いからもうすぐ4年。地上の隅々まで巡りダイの行方を探ってきたが、発見には至らなかった。しかしながら、捜索は先日大きく進展を見せた。失われた古代秘術を封じた勾玉に呼応して、ダイの剣の宝玉がギルドメイン山脈を示して光ったのだ。
nume_numeri
DONEラーハルトとヒュンケルの話。エロ無し健全。
原作後の話になるのでネタバレご注意ください。
灰と燃えさし思えば、その日は朝からろくな事がなかった。
愛用の毛皮には虫が湧き、道具袋の留めは壊れ、携行食にはカビが生えていた。もともと運勢などは信じないほうだが、ここまで不運が続くなら慎重になった方がよかったのかもしれない。
きっかけは、ちょっとした近道だった。
長く曲がった道を省略するために草地を突っ切った後、ヒュンケルが体調を崩すまで数時間もかからなかった気がする。おそらく草地に埋もれて足元がよく見えなかったのだろう、鋭い草や木板の釘で足を切ると、そこから病魔が入るのだと聞いたことがある。
足取りもおぼつかない友の肩をかつぎ、手頃な廃屋に寝かせてよくよく症状を問いつめてみれば、それらしい切り傷と高熱が想定した病と合致した。
2848愛用の毛皮には虫が湧き、道具袋の留めは壊れ、携行食にはカビが生えていた。もともと運勢などは信じないほうだが、ここまで不運が続くなら慎重になった方がよかったのかもしれない。
きっかけは、ちょっとした近道だった。
長く曲がった道を省略するために草地を突っ切った後、ヒュンケルが体調を崩すまで数時間もかからなかった気がする。おそらく草地に埋もれて足元がよく見えなかったのだろう、鋭い草や木板の釘で足を切ると、そこから病魔が入るのだと聞いたことがある。
足取りもおぼつかない友の肩をかつぎ、手頃な廃屋に寝かせてよくよく症状を問いつめてみれば、それらしい切り傷と高熱が想定した病と合致した。
nume_numeri
DONEブロック消滅直後あたりのハドラー×アルビナスです健全プラトニック
羅針かつて、変化とは私の周囲を彩るものにすぎなかった。
雨の日も雪の日も、誰が生まれた日も死んだ日も、鉱物の私にとっては変わらない。この世で最も硬く変質しにくいといわれるオリハルコンの身には、噴火や落雷さえ些事にすぎない。
まして生身の生物など、あっという間に死に墓も朽ちて忘れられていく存在だろう。私だけは何があっても変わらない、変わることはないとそう思ってきた。
それが、あの日――
バーンパレスで起きた一連の出来事を境に、我々の立場はまるで変わってしまった。かつて、再び魔王を名乗り地上の全てを取り戻すがよいと揚言した大魔王とは袂をわかち、寄る辺のない身として潜伏に甘んじている。
しゃら、しゃらら。
雲ひとつない夜空の下、凪いだ海から来る潮風がかすかに私の髪を鳴らしている。
6140雨の日も雪の日も、誰が生まれた日も死んだ日も、鉱物の私にとっては変わらない。この世で最も硬く変質しにくいといわれるオリハルコンの身には、噴火や落雷さえ些事にすぎない。
まして生身の生物など、あっという間に死に墓も朽ちて忘れられていく存在だろう。私だけは何があっても変わらない、変わることはないとそう思ってきた。
それが、あの日――
バーンパレスで起きた一連の出来事を境に、我々の立場はまるで変わってしまった。かつて、再び魔王を名乗り地上の全てを取り戻すがよいと揚言した大魔王とは袂をわかち、寄る辺のない身として潜伏に甘んじている。
しゃら、しゃらら。
雲ひとつない夜空の下、凪いだ海から来る潮風がかすかに私の髪を鳴らしている。
ムーンストーン
DONEダイの大冒険 ハドアバで現パロですがほとんど現代らしい所がでてこない。ハドラーとの出会いから別れを手紙で回想するアバンです。
二人は転生して若干容姿も変わり、名前も変わりましたが出会った瞬間に最速で結ばれた設定(生かされていない)
アバンの前世の善行のお陰と、種族差だの性別だの年の差だの細けーこたあいいんだよ障害は無くしたから後は自分で頑張れと人間の神様がハドラーの最後の祈りをくんでくれました。
逝き去りし貴男へ貴男へ
貴男に手紙を書くのは初めてですね。
あの頃は手紙を書くのも届けるのも一苦労。
便箋なんて中々売っていないし、書けたとしても送る手段が限られ相手のいる近くに行く用がある、信頼できる商人や旅人に託すしかない。
その上長旅の途中で紛失したり商売の都合で渡すタイミングが遅れたり、返事は期待しない方が精神衛生上良い位。
手紙に花言葉のような惹句をつけるとすれば「不確実」でしょうか。
それでも人は手紙を書くのです。
相手の為より自分の為に。
そもそも貴男の場合長い間宛先、というか住処が分からなかったですし。
私も修業の為に世界中を旅していましたからもし貴男が私に手紙を書いたとしても届けようが無かったと思えば…あぁ貴男は鏡にメッセージを書けましたね。
2222貴男に手紙を書くのは初めてですね。
あの頃は手紙を書くのも届けるのも一苦労。
便箋なんて中々売っていないし、書けたとしても送る手段が限られ相手のいる近くに行く用がある、信頼できる商人や旅人に託すしかない。
その上長旅の途中で紛失したり商売の都合で渡すタイミングが遅れたり、返事は期待しない方が精神衛生上良い位。
手紙に花言葉のような惹句をつけるとすれば「不確実」でしょうか。
それでも人は手紙を書くのです。
相手の為より自分の為に。
そもそも貴男の場合長い間宛先、というか住処が分からなかったですし。
私も修業の為に世界中を旅していましたからもし貴男が私に手紙を書いたとしても届けようが無かったと思えば…あぁ貴男は鏡にメッセージを書けましたね。
mzonpixiv
DONE‼️‼️‼️全裸注意‼️‼️‼️♀ラーさん、いろいろ修正試みましたこれ以上どうにもならないので諦めました。もっとアン・ハサウェイみたいにかっこかわいせくしーにしたかった…!
一応修正前、ラフ画、下書き諸々残しときます。 8
shikazosumu
MOURNING一回目の大魔王戦。もし諸々の順序等が違い、ハドラーたちの脱出が先だったら。のIF。
CP無しです。
ポップが大ピンチなのを書きたかっただけです。
或る意味、魔王軍×ポップかな?
自分用メモなので非公開でしたが、多分続きは書けないから公開しときます。
魔法使いの仕事 完敗だった。
大魔王と二人の側近には、勇者ダイだけでなく誰一人として歯が立たなかった。
せめて脱出をと瞬間移動呪文を唱えたが、大魔宮全体を包み込んだ結界がそれを許さなかった。
(どう、すれば……)
このままでは敗北どころか、全滅だ。
「きゃああっ?!」
マァムの悲鳴に振り返ると、大魔宮の先端部分が崩壊して落ちていく。マァムと、彼女のそばで意識を失っているダイにごく近い。
助けようと手を伸ばそうとし、気付く。
結界があるといっても先程から崩れた外壁などはどんどん落ちていっている。移動呪文での出入りは不可能でも、瓦礫と一緒に重力に逆らわず落ちるなら脱出が可能かもしれない…!
(バーンたちの目は、小物でしかないおれやマァム、戦意喪失したダイにももう向いてねえ。下は海だ。何とか…何とか助かってくれ!)
2597大魔王と二人の側近には、勇者ダイだけでなく誰一人として歯が立たなかった。
せめて脱出をと瞬間移動呪文を唱えたが、大魔宮全体を包み込んだ結界がそれを許さなかった。
(どう、すれば……)
このままでは敗北どころか、全滅だ。
「きゃああっ?!」
マァムの悲鳴に振り返ると、大魔宮の先端部分が崩壊して落ちていく。マァムと、彼女のそばで意識を失っているダイにごく近い。
助けようと手を伸ばそうとし、気付く。
結界があるといっても先程から崩れた外壁などはどんどん落ちていっている。移動呪文での出入りは不可能でも、瓦礫と一緒に重力に逆らわず落ちるなら脱出が可能かもしれない…!
(バーンたちの目は、小物でしかないおれやマァム、戦意喪失したダイにももう向いてねえ。下は海だ。何とか…何とか助かってくれ!)