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    ひわ@turoporfali

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    #F蘭ワンドロ お題:うさぎ。

    うさぎの気持ち「そういえば最近、陸岡はニンジンを生では食べないのか」
     夕食のカレーを口にしながらうるうが聞いた。もっとも夕食だろうが朝食だろうが、ここBar Fではカレーしか出ないのだが。
    「 今でも生で食えるけど、あれは緊張してたんだよ。はじめはうるうのこと、物静かで頼れるお兄さんみたいだなって勘違いしてたから」
     すまし顔のうるうを横目で軽く睨みながら、樹果が応える。
    「勘違い…意外に手厳しいな」
    「猫かぶってたんじゃねえのか」
     自分好みに味をツボスコで調整しながら焔が言った。
    「次にその下品な液体を僕のカレーにふりかけたなら、今度こそ絶対に殺す」
     言い放つうるうの口元に焔が反射的にカレーの匙を突き出す。勢いに押されて、うるうは激辛カレーを口にしてしまう。
    「お、おい! 普通よけるだろ!」
     慌てた焔がタンブラーの水を差し出す。
    「勝負を挑まれて逃げ出すのは性に合わない」
     うるうがやっと返事をした。水をひとくち飲んでもまだ頬の赤みが消えていない。
    「樹果くん、頼れるお兄さんやったらここにもおるで〜」
    「うさんくせー。だいたい、本当に頼れるお兄さんはそんなこと自分から言わない」
     小動物どうしが毛づくろいしあっているような、他愛無い会話が楽しく思えてきたのはいつからだろう。
     蘭丸は、ただニコニコとしてカレーを食べ続けている。頼れるお兄さん、そんなひとが自分にもいたらいいなと思いながら。いないなら、自分が頼れるお兄さんになるしかないのか、それはよくわからないけれど。
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