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    Hakuaisan(GWT)

    @Hakuaisan

    二次創作てんこ盛り野郎

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    Hakuaisan(GWT)

    SPUR MEヨダカな暁人くん。書きたいところだけ書いてるやつ。読みたい方はご自由に
    僕は優しくされるのが嫌いだ。皆んなが僕に向ける視線は同情や哀れみといった感情ばかりで、僕のことをちゃんと見てくれる人なんて誰もいない。だから僕は一人でいることを選んだ。誰かに頼ることもしなかった。両親が死んでからは妹と二人で生きていかなければいけなかったけど、それでも妹の前では明るく振舞っていた。でも、そんな生活も長くは続かなかった。
    「いつまで逃げてるの?」
    その言葉を聞いた瞬間、胸の奥底にある冷たいものに触れた気がした。あの時からずっと心の中に巣食っていて、何度振り払っても気がつくとすぐ側にいて、何度も何度も僕の心を蝕んでいく。もう限界かもしれないと思った時、あの力が発現した。黒い泥に体を覆われて、翼を広げて飛ぶ姿を見たときは自分の体が変わってしまったことにショックを受けた。でも不思議と恐怖はなかった。このときは自分が自分でなくなったようで少し怖かったけれど、もう慣れてしまった。どうせ誰とも関わらずに生きてきたんだ、これからも一人ぼっちで生きるだけだ。醜い夜鷹のように。KKと引き離された僕は、一人ビルの屋上で佇んでいた。KKの力を使えない今、この力を使うときが来た。誰にも言えない秘密の力だけれど、今はそんなことどうだっていい。とにかくKKを探さなきゃいけないんだ。
    1954