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    スレ違い

    ggg_totsu

    DOODLE現パロ すれ違い サウ
    少しずつ書き足していきます(24/4/19加筆)
    タイトル未定買ったばかりの時はあんなにはしゃいで喜んで使っていたこのベットも、今は寝心地が悪くってしょうがない。最後に二人で寝たのっていつだったっけ。寝具に染み付いたかすかなデス・ライトの香りも、眠気を著しく妨害してきやがる。夜は調子が出ない。暗いことばかり考えてしまって、視界が狭くなる。おれをいつも奮い立たせてくれる勇ましきキャプテンの精神は、どうやら日中限定での活動だったようだ。気づいたら身体が芋虫のように丸まっていた。サンジは虫が嫌いだから、芋虫になったおれを見たら嫌われるかも。人間が虫になるなんてあり得ないのに。でも、サンジに嫌われたくなんてないな。今どこにいるんだよ。明かりもつけない部屋で一人広いベットに寝ていると、どうしようもない寂寥感に苛まれる。それもこれも、みんなサンジのせいだ。最近帰りが遅いし、せっかくのデートだって他の女と楽しそうに話すから。俺の話なんて上の空で、俺にも言ったことないような甘い言葉を、今日会ったばかりの見ず知らずの人間にかけるから。あまつさえ「君がいてくれたら何もいらないくらいだ」なんて。じゃあ、おれは。おれは一体どうなるんだ。彼女がお前のそばにいたら、おれはもういらないの?おれはこんなに好きなのに。おれってお前のなんなんだよ。そういえば、サンジから好きと言われたことも、愛してると囁かれたこともなかった。恋人になれたと浮かれていたのは、おれだけだったんだ。そりゃそうか。だって、相手がおれじゃあな。必死になって眠りに入ろうとしていた身体はいつのまにか起き上がって、リサイクルショップで買った能天気な柄のトラベルバックに荷物を押し込んでいた。彼とお揃いのキーホルダーは見ないことにした。
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    mith3308

    DONE2024年5月5日SUPER COMIC CITY 31に発行予定の
    ファウ晶♂の新刊サンプルです。一章を公開しています!
    親愛と恋慕で葛藤する晶くんと、それを知っていて遠ざけるファウストの話です。
    たくさんすれ違いさせたいです。ハッピーエンドです。
    魔法使いたちを書くの楽しいんですが読める代物が書けているのか心配ですが…
    覗いてくださっただけで嬉しいです!楽しんでいただけるように頑張ります。
    Night and Day. 真っ青な大空が地の果てまで続いている。遥か遠くにある荒々しい岩肌を持つ山々が、大空に喰らいつくように、剣を天に衝き立てたような稜線を重ねていた。昼を過ぎて傾いた太陽の光が、雄麗な山脈を白く光らせている。尾根を境目に、影絵のように片方の面が、黒く塗りつぶされていて、稜線を重ねたいくつもの山が、一枚の黒い大きな岩のようにも見えた。
     晶は、雄大な景色を見渡しながら、この山の一部になるような気持ちで、大きく息を吸った。草の香りを多く含んだ空気は瑞々しく、身体が満たされていく。あまり、元の世界では身近になかった空気だった。
    「賢者!」
     澄んだ空気を、楽しげな声が伝ってくる。
     晶は、山脈から視線を外して振り返った。短い草が生えた急な斜面を、運搬用のそりに乗って、ものすごいスピードで滑り降りているシノが、手を振っている。
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    ikura_hanken

    DONEちょっと前に書き上げて、pixivに載せてたやつ。
    フォ学時空。
    付き合ってないし、すれ違い気味のネファ。
    ファウストに関する色んなことで一喜一憂してしまう、まだちょっと幼げなネロの話。
    モブのストリートチームメンバーが元気に喋ってます。

    個人的にフォ学ネファのネロ視点っぽいなーと、思ってる曲を聴きながら書きました。
    そのうちファウスト視点も書きたい。
    雨が止んでも持っていて窓がノックされる音に気がついて、ガラス越しに空を見ようとするも水滴で視界が歪んでいた。雨だ。
    今日は曇り止まりで雨の予報はなかったのに。
    もう少しでうちにくる今日の俺の先生、もとい面倒見のいい先輩ファウストに想いを馳せた。
    今日は俺の家で勉強会だ。
    ファウストが俺の家に来るのは秋ぶりだったけど、まだ家の場所は忘れていないようで、駅まで迎えに行くと言ったら寒いから家で待っていなさいと返された。
    準備のいいあの人のことだ、きっと折り畳み傘を持って…………………いないかも。
    そうだ、確か一昨日あたりに壊れたとぼやいて、持ち手が取れたそれを見せてくれた。
    なんでも、突風に煽られて反射的に強く引っ張ったらばきりといったらしい。触れれば壊れそうな見かけによらず、パワフルなところは相変わらずだ。
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    melisieFF14

    DONE両片想いのすれ違いもだもだしてる付き合う前のメリレオ。
    Hit on恋焦がれるようにその身体に触れたい、声を自分にだけ聴かせてほしいと、その目に映るのは自分だけでありたいと願うことをやめられないまま、紫混じりの黒髪と赤紫の気の強そうな眼差しをいつも追い求めている。それは仲間に対して向けることを到底許される感情ではないことを理解していて、当人には察知されないように気を張るようになっていた。
    であればその欲望の捌け口はどこへ行くのかと言えば、恋う人と似た容姿の女へと向けていた。とはいえ共通点など黒髪だけだとか、目元や表情が似ているからなど、部位のみ投影して後は補完し、何も知らない女たちへ欲を吐き出していた。声ばかりはどうしても違い過ぎるので、春を売る女たちに声は出さなくて良いと伝えていたが何やら勝手に盛り上がられて喘がれることもしばしば。聴きたくもない声音を情事の最中に手で塞ぐのはナンセンスだったので唇で塞ぐことが多かったのがメリジにとっては煩わしかった。欲の捌け口でしかないから相手を思いやる気持ちなど一切なく、ただの性欲処理の行為に快楽などある訳もなかろうに。実際メリジには性感による気持ち良さなどなかった為、彼女たちに対して情を持ち合わせることもなければ穴としか見ていなかったことも事実だ。
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    mayo

    DONEさめしし。ししさんが血縁のない子どもの世話をする話。さめ先生の来訪とすれ違い。雑用係ががんばります。
    世界はそれを、(④) 暖かい日がつづいたかと思えば急に涼しくなる。村雨は出入り口に近づくほど冷えていく廊下の空気に顔をしかめた。二日前は半袖でも通用する気温だったため、ジャケットを羽織っただけで出勤していた。
     職員用駐車場に足を進めるあいだも、寒風は容赦なく吹きつけてきた。二十四時間を超える勤務を終えて疲弊しきった体にはこたえる。びゅうびゅうと鳴る秋風に「お医者様は痩せすぎなんじゃねえの? オレみたいに筋肉つければあったかいぜ」という声が混ざった気がした。たしかに彼はあたたかい。ここにはいない熱を思い出した一瞬だけは、寒さを忘れることができた。その幻想はすぐに木枯らしが散り散りに吹き飛ばしていったが。
     運転席のドアを掴むと、鋼板の冷たさがひときわこたえた。激務のあいだ放置された車内も風が遮られるだけいくらかましだ。とはいえ、冷えきった体にはたいした慰めにもならない。レザーシートがじわじわと体温を奪う。うまく動かなくなってきた頭が心地のよい熱を求めていた。ナビの行き先を自宅の次に登録した場所へと設定したのは、ほとんど無意識によるものだった。
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    DOODLE類はオレに復讐をしに来たのだ。
    な類司です。
    捏造ありモブあり
    こっからすれ違いがあり類と司はバラバラになります。数年後アメリカで成長した司が出会ったのは、同じくアメリカで新進気鋭の演出家として活躍する類でしたが、すれ違ったあの事件がきっかけで類は司に対して恋心と言うにはドロドロしすぎたような感情を抱いています。
    まだ起承転結の起でもないです。

    引用は三島由紀夫の終わりの美学から。
    復讐類司A組の教室内は昼休みに入っていた。1人で気ままにランチを楽しもうと、弁当を持って廊下に出る。階段を登ろうとしたその時、司の耳に聞きなれた声が届く。
    「司くん」
    B組からこちらまでやってきたのだろう、ふらっと現れた類が司に向かってくる。遠くに見えた類はゆるい猫背のせいかすこし小さく見えるが、すぐ近くまでくると流石に大きい。もうすこしきちんと立てばもっと見栄えも良くなるのにと司は常に思っていた。
    類はショーキャストの癖に普段の外見にはひどく無頓着だ。舞台の上にいるみたいに胸を張り、背筋を伸ばせば、類の魅力はもっと校内中に知れ渡るだろう。コソコソと噂され遠ざけられるには惜しい人材だ。
    しかしこの無頓着さやある種の複雑性も類の個性の一つだと思い直す。そうしてそんなことを思う度に、学校中の皆が類を一般人とは違う、常軌を逸した変人だと一線を引いてしまう今の状況もつられて思い出してしまうのだ。
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