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    スレ違い

    sbjk_d1sk

    CAN’T MAKEすれ違いラブコメに挑戦しようとして大失敗しました。
    キメラ 身長は可も不可もないが、不摂生と体質から肉付きはよろしくない。顔つきはとびきり美人でも可愛らしくもない。肌の色素は薄いが、顔色が悪い方が目立つ。宝石のような瞳でもないし、髪に自信があるわけでもない。頭脳は大勢に褒められたり恐れられたりなど非凡であるものの、経歴はほぼ白紙の記憶喪失。職業は、ロドス作戦部部門長にして戦争屋。あんまりである。
     ドクターは、そもそも自身が善良なる者と同じ盤上には決して立てないことを理解していた。同族はおらず、何者にも当てはまらないということは、何者でもないかもしれないということだ。唯一特出した頭脳はあれど、愛嬌という点ではかえって無用の長物だ。
     故に、ドクターは他人に嫉妬をしないと決めている。嫉妬ではなく、羨望に留めることを常に意識している。羨望も立派なネガティブ感情だが、それくらいは許してほしい。だって仕方がないだろう。ふわふわの耳も、艶やかな羽も、輝かしい光輪も、しなやかな尾も、妬んだところで手に入らない。何者でもない自分がそれらをアクセサリーとして付与できたら、どんなに良かっただろう。
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    bros801

    TRAINING🍣ブラフェイ🎧(全年齢)🔰05

    2022.08.21🍣がエリチャンに投稿した内容を見た🎧の心境(🍣←←←🎧)を妄想したら心がしんだので、すれ違い🍣→←🎧にマンデーナイトリーディング兄弟回を添えてみました。

    🌭や🌱の面倒を見る兄の姿、に、何も思わない子だったなら、これまで数々の拗らせ反応を見せてこなかったはず(逆説)だと思っています。妄想です。
    # ただ一言の 誘いすら◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



     もしも を考えた瞬間が、なかったとは言えない。

     いだいた憧れを憧れのまま、口にした夢は夢のままで、あのキッズテントの中にそっとしまい込んでおいたなら。同じ道を歩もうとせずに、目指さずにいたなら。

     あのやわらかな眼差しとやさしい温もりに包まれた日々は、今も変わらず、そこにあったのだろうか。

     当たり前のように与えられていた愛情を疑うこともなく、相手に受け入れられないことなど想像もせずに全身で伝えていた愛は拒まれることなく、今日まで過ごしていたのだろうか。

     ブラッドの隣に並び立ち、支え、忠義を尽くすことを揺らぎない指針としているオスカーを――その逞しい背中を見送って。多忙を極めながら、たまに実家に顔を出す二人それぞれから、互いの活躍を聞かせてもらう。そんなもしもが、あったのだろうかと。
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    yomoya_32

    DOODLE「現パロ同棲しているけど忙しくてすれ違い生活気味なふたりがひさしぶりにデートに出かけたらお互いへのドキドキが増し増しになってしまうというベタな月鯉」という最高のお題をいただいて書きました
    date. 二人の休みが合ったのは、じつに一ヶ月半ぶりだった。
     
     わたし──鯉登音之進は、コンサルティングファームでコンサルタントとして働いている。最近はもっぱらテレワークで、出社することはあまりない。
     恋人は刑事で名を月島基という。近頃は盗人の捜査をしていたらしく、昼夜関係なく妙な時間に帰ってきては、わたしを驚かせた。何しろいろんな格好をしていたので。
     
     一緒に住んで長いが、お互い仕事の話はほとんどしない。が、月島が、わざとらしくはないが妙なコスチュームで帰宅するのを三度ほど目にしたとき、流石に何をやっているのかと聞いた。どうやら二四時間体制で容疑者を尾行していたらしい。様々なスーツ、オフィスカジュアルに、作業着、遊び人みたいなラフな格好に、つなぎ……一番興奮したのは、そうだな──大工なのか鳶職なのか、そういう服だ。季節は残暑の厳しい九月で、汗や粉塵で薄汚れた月島が職人のようないでたちで束の間の休息のためと家に戻った。その後すぐ顧客対応がなければ、急用だ何だと理由をつけてきっと一時離席していたと思う。
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    まっぴーの残念創作

    REHABILI【楽の日記 6日目/颯の闇】

    楽の日記というタイトルではありますが、今回は楽ちゃんの幼なじみで同期で兄弟弟子でもある颯ちゃんの日記です。楽が思う颯と颯が思う楽のすれ違いが書いてみたかったので。

    本編に直結している内容なので、ひとりで勝手に切なくなってしまいました。今回も暇つぶしになれば。
    楽の日記 6日目/颯の闇 私には自信があった。

     馬術も武術も読み書きも全てにおいて同期たちより卒なくこなせ何でも一番である自信。睿様や先輩方もそのように認めて下さるし、兄弟姉妹たちからは羨望の眼差しを向けられる。いつからなのか。その心地よさに慣れてしまっていたといえば否定できない。だが当然だと思った。事実私は優秀だ。否定できる者がいるか?

     しかし物心ついた頃から私の隣にいた楽は全くの正反対だった。体も小さくて自分たちより少し幼く見えた楽は何をやっても上手くできない。いつも私の後にぴったりとくっついて離れず、何をやるにも見よう見まねで私に食いついてきた。そして人よりずっと遅れて出来た時覚えた時、彼はまず私に報告をしてきたのだ。満面の笑みで。最初は鬱陶しかった。私まで不出来に見えるのではと思った。しかしそれが私の引き立て役になると気付いた時、初めて兄弟弟子としての愛情が沸いた。だからそう割り切ってからは楽の隣はとても居心地が良かった。優越感からだとわかっている。私はなんと狡い男なんだろう。
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