ティア
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-26『招待』 アスターとサミュエルが昼寝から目を覚ます時間に、その訪問者は唐突に現れた。ピンポーンと鳴るチャイムの音に玄関を開けると、そこには五年半ぶりに見る懐かしい顔があった。
「リドルさん、お久しぶりです」
「ジェイド……キミ」と、僕が顔を引き攣らせれば、彼はフロイドより細かなギザリとした歯を見せて、含みのある視線を僕に向ける。
「僕たちの父が、どうしてもリドルさんに会いたいと言っていまして、ですのでお迎えにあがりました」
出会った時から唐突だったこの男は、相変わらず唐突で。理由を教えてくれもしない。
「会いたいって……」どういう意味なんだと、頭が混乱していると、ジェイドの後ろ、長いストレートの腰までの黒髪に、明るいオリーブの少し目尻が垂れた瞳をした女性が立っていた。美しい肢体に白いマーメードラインのワンピースを着た女性は、僕の顔を見てニコリと微笑む。
2793「リドルさん、お久しぶりです」
「ジェイド……キミ」と、僕が顔を引き攣らせれば、彼はフロイドより細かなギザリとした歯を見せて、含みのある視線を僕に向ける。
「僕たちの父が、どうしてもリドルさんに会いたいと言っていまして、ですのでお迎えにあがりました」
出会った時から唐突だったこの男は、相変わらず唐突で。理由を教えてくれもしない。
「会いたいって……」どういう意味なんだと、頭が混乱していると、ジェイドの後ろ、長いストレートの腰までの黒髪に、明るいオリーブの少し目尻が垂れた瞳をした女性が立っていた。美しい肢体に白いマーメードラインのワンピースを着た女性は、僕の顔を見てニコリと微笑む。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-25『宣戦布告』「オレに、金魚ちゃんを自由にする力をください」
「クソ野郎! そんな理由で頭を下げんじゃねぇ!! 一生に一度の、テメェの人生を左右することを、そんなやつのために選んでも、絶対にお前は気分じゃなくなったら飽きて放おり出すにきまってる!!」
「しない。今度こそオレは、金魚ちゃんを見失ったりしない」
フロイドの真っ直ぐな目が、父親を見つめる。
その顔に、コイツがあの時の事をどれだけ後悔して、思い悩んで、ハーツラビュルに転寮していったかを僕に理解させるに十分だった。
なのに、リドルに手を貸し逃した僕を疑い問い詰めることもせず、卒業後、世界を回ってリドルを探し。リドルと再会して、すべてを知り、なのに隠していた僕に、あんなふうに笑って、ああ言えたフロイドに、僕が同じ立場なら、同じことが出来ただろうかと、考えてしまう。
3731「クソ野郎! そんな理由で頭を下げんじゃねぇ!! 一生に一度の、テメェの人生を左右することを、そんなやつのために選んでも、絶対にお前は気分じゃなくなったら飽きて放おり出すにきまってる!!」
「しない。今度こそオレは、金魚ちゃんを見失ったりしない」
フロイドの真っ直ぐな目が、父親を見つめる。
その顔に、コイツがあの時の事をどれだけ後悔して、思い悩んで、ハーツラビュルに転寮していったかを僕に理解させるに十分だった。
なのに、リドルに手を貸し逃した僕を疑い問い詰めることもせず、卒業後、世界を回ってリドルを探し。リドルと再会して、すべてを知り、なのに隠していた僕に、あんなふうに笑って、ああ言えたフロイドに、僕が同じ立場なら、同じことが出来ただろうかと、考えてしまう。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-24『自由にする力』「ジェイド、くっちゃべってねぇでさっさと連れて来い」
部屋の奥から響く怒気の籠った低い男の声音に、僕の心臓は縮み上がった。珊瑚の海、ナイトレイブンカレッジ、そして夕焼けの草原……今までそれなりにガラの悪い連中と対峙してきたつもりでいたが、この声はなんだ。こんな、声だけで肝が冷えるなんてありえない。
「さぁこちらに」なんて案内しようとするジェイドの頭を張っ倒して逃げる想像をしてはみたが、それを見越してバタリと閉じられた扉に、僕はもう腹を決めるしかなかった。
ジェイドとフロイドの後をついて初めて対面した馬鹿ウツボの父親は、二人の顔を混ぜ、厳しさを滲ませた凄味のある顔をしていた。二人の髪を更に短くカットしたターコイズブルーの短髪に、ゴールドの両目がギッと吊り上がった目尻に、一瞬ジェイドが重なる。が、全体的に見るとフロイドに近い印象を持つその顔に睨まれれば、漁師の網にかかった魚のように、僕は身動きが取れなかった。
2813部屋の奥から響く怒気の籠った低い男の声音に、僕の心臓は縮み上がった。珊瑚の海、ナイトレイブンカレッジ、そして夕焼けの草原……今までそれなりにガラの悪い連中と対峙してきたつもりでいたが、この声はなんだ。こんな、声だけで肝が冷えるなんてありえない。
「さぁこちらに」なんて案内しようとするジェイドの頭を張っ倒して逃げる想像をしてはみたが、それを見越してバタリと閉じられた扉に、僕はもう腹を決めるしかなかった。
ジェイドとフロイドの後をついて初めて対面した馬鹿ウツボの父親は、二人の顔を混ぜ、厳しさを滲ませた凄味のある顔をしていた。二人の髪を更に短くカットしたターコイズブルーの短髪に、ゴールドの両目がギッと吊り上がった目尻に、一瞬ジェイドが重なる。が、全体的に見るとフロイドに近い印象を持つその顔に睨まれれば、漁師の網にかかった魚のように、僕は身動きが取れなかった。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-23 『リーチ兄弟』 大昔の珊瑚の海には、自分の場所となる巣穴があっても、陸のようにきっちりとした土地という概念はなかった。昔の人魚は人間とは違い、海の秩序が保たれていれば良く、まるで魚と同じ、仕事なんて事すら考えず、自由気ままに生きていたらしい。
そんな人魚が、今や陸に住む人間と同等の学問を学び、職に付き、法律を作り上げ、個々の土地に家を作り、商店やリストランテ、大型商業施設が出来上がって陸と変わらない生活を過ごしている。もちろん、スマートフォンも普及して、陸と変わらず通話もできるし、マジカメだって流行っている。
そう……人魚がそうやって海の中に陸と変わらない娯楽を得られたのも、気ままな人魚に法律という概念を作り上げたのも、大昔に陸の王子と結婚した人魚の姫に手助けした海の魔女のおかげだ。そして、その海の魔女には手助けした下僕がいた。それがリーチの祖先だと囁かれている。
3877そんな人魚が、今や陸に住む人間と同等の学問を学び、職に付き、法律を作り上げ、個々の土地に家を作り、商店やリストランテ、大型商業施設が出来上がって陸と変わらない生活を過ごしている。もちろん、スマートフォンも普及して、陸と変わらず通話もできるし、マジカメだって流行っている。
そう……人魚がそうやって海の中に陸と変わらない娯楽を得られたのも、気ままな人魚に法律という概念を作り上げたのも、大昔に陸の王子と結婚した人魚の姫に手助けした海の魔女のおかげだ。そして、その海の魔女には手助けした下僕がいた。それがリーチの祖先だと囁かれている。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-22 『車内にて②』「つかさぁ……アスターとサミュエル、金魚ちゃんに似過ぎじゃね?」
「僕もさすがに自分と同じ顔でルールなんて口にしてるのは違和感が凄い」
「アスターのアレは面白過ぎたわ」
面白過ぎたと言うフロイドに、からかわれる度にムキになって反応するアスターを思い出す。容姿は僕に似ているのに、中身はリドルそっくりに育ったアスターは、僕の子供の頃と比較しようのない程、純粋で真面目な性格だ。さらに少々頑固なところもあって、そんな何でも真正面から受け止める性格のアスターは、フロイドからしたらさぞいじりがいがあるだろう。
「あまりアスターをからかうな、あの子はリドルさんに似て真面目なんです」
「ん〜まぁ、それは約束できねぇかなぁ……それよりさぁ、サミュエルはアズールから見てどんな子?」
5046「僕もさすがに自分と同じ顔でルールなんて口にしてるのは違和感が凄い」
「アスターのアレは面白過ぎたわ」
面白過ぎたと言うフロイドに、からかわれる度にムキになって反応するアスターを思い出す。容姿は僕に似ているのに、中身はリドルそっくりに育ったアスターは、僕の子供の頃と比較しようのない程、純粋で真面目な性格だ。さらに少々頑固なところもあって、そんな何でも真正面から受け止める性格のアスターは、フロイドからしたらさぞいじりがいがあるだろう。
「あまりアスターをからかうな、あの子はリドルさんに似て真面目なんです」
「ん〜まぁ、それは約束できねぇかなぁ……それよりさぁ、サミュエルはアズールから見てどんな子?」
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-21 『車内にて①』 部屋のクローゼットの前、今日着るスーツを選ぶ。白いYシャツに、薔薇の王国にある老舗の生地ブランドが時間をかけて丁寧に織り上げた濃いグレーのストライプの生地を、陽光の国、高級テーラーが軒を連ねる一帯で一番の腕の職人に仕立てさせたスーツだ。完成度の高いカッティングに、着心地もよく見た目も僕の体系を良く見せてくれるここ最近一番お気に入りのスーツだった。
ジャケットを羽織る前に、今朝リドルに貰ったオクタヴィネルのあの寮服を思い起こさせるような色合いに、僕はクスリと笑ってネクタイを締めた。鏡に映せば、このスーツに中々よく合う色合いに、僕の最悪だった気分が少し上がった。
大丈夫、僕はまだ努力できる。そして、努力すればきっと、この幸福を失わずにいられる。絶対に渡すものかと、僕はぎゅっと、リドルから贈られたネクタイに手をおいて覚悟を決めた。
2890ジャケットを羽織る前に、今朝リドルに貰ったオクタヴィネルのあの寮服を思い起こさせるような色合いに、僕はクスリと笑ってネクタイを締めた。鏡に映せば、このスーツに中々よく合う色合いに、僕の最悪だった気分が少し上がった。
大丈夫、僕はまだ努力できる。そして、努力すればきっと、この幸福を失わずにいられる。絶対に渡すものかと、僕はぎゅっと、リドルから贈られたネクタイに手をおいて覚悟を決めた。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-20 『それはあまりにも幸福な……』 抱き上げたサミュエルと共に帰路に着く。僕の肩に甘えるように額を擦り付けるサミュエルに、子供たちを見つめて愛しいと微笑むリドルの面影があった。リドルはアスターやサミュエルを『父親に似た』という事が多いが、僕からしてみれば二人はリドルにそっくりだ。感情豊かに笑って、全力で生きるその姿は、まさに僕が好きになったリドル・ローズハートそのものじゃないか。
毛先の赤いターコイズブルーの頭を撫でてやると、サミュエルがニコリと笑う。
「とうさん、大好き!」
母さんもアスターも、おじいちゃんもおばあちゃんも大ばあちゃんも、みんなみんな大好きと、そう微笑むサミュエルに、「僕もお前が好きだよ」と返せばギュッと首にしがみつくサミュエルが嬉しそうに鼻をグズグズと鳴らしてまた小さく泣いていた。
2964毛先の赤いターコイズブルーの頭を撫でてやると、サミュエルがニコリと笑う。
「とうさん、大好き!」
母さんもアスターも、おじいちゃんもおばあちゃんも大ばあちゃんも、みんなみんな大好きと、そう微笑むサミュエルに、「僕もお前が好きだよ」と返せばギュッと首にしがみつくサミュエルが嬉しそうに鼻をグズグズと鳴らしてまた小さく泣いていた。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-19 『本当の……』 ジェイドと別れ、僕の頭の中に残る嫌な予感に、早急にこの土地を離れたほうがいいのでは? という考えが頭をよぎる。ジェイドとの再会……僕とリドル事をリーチがある程度把握している可能性が確定になった。元々、義父から『リーチのボスには知られていると思うよ』とは言われていた。情報だけを収集して、もし何かあったときのために迅速に動けるようにといったところだろう。その何かあったときというのは、きっとフロイドや、その血を引き継いだサミュエルのことだ。もし、サミュエルがフロイドの子で、リーチの直系とバレれば、いくらでも利用価値がある。そうならないために収集された情報には、どこまでが含まれているのだろうか?
「クソ!」グッと奥歯に力を込めれば、ギリギリと音がする。何より、ジェイドはどうして僕に接触してきた? 本当に偶然だった? んなわけない、あの男が好奇心抜きで動くことなんて絶対にない。
2903「クソ!」グッと奥歯に力を込めれば、ギリギリと音がする。何より、ジェイドはどうして僕に接触してきた? 本当に偶然だった? んなわけない、あの男が好奇心抜きで動くことなんて絶対にない。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-18 『家族』 リドルと子供達との生活は、僕にとって未知そのものだった。
三人と暮らす前に、子供との接し方を勉強して、職場の子持ちに聞いてはみたが、現実は予測していたその一〇〇倍大変で……再会して初っ端、油断した僕への二人による全力のタックルに始まり、食事するのも、話をするのも、体中のエネルギーを爆発させて動く未知の生き物のようにさえ思えた。
書斎で勉強中。意味のわからない奇声が階段から聞こえて、驚いて様子を見に行けば、二人が階段をどの高さから飛び降りて着地するかという遊びに勤しんでいた。
「危ないからそんな遊びはやめろ!」
そうやって怒っても「ごめんなさ〜い!」と階段を駆け下りて逃げる二人は、毎日家の中を全力で駆け回っていた。走って転んで、それでも泣くどころか笑っている。そうやって仲良く暴れていたかと思えば、掴み合って喧嘩もして、リドルがその度に二人の間に割って入り、まるで裁判官のように二人の話を聞いて、平等に裁く。その姿に、リドルが二人をどうやって育ててきたのかを見せられた。
2945三人と暮らす前に、子供との接し方を勉強して、職場の子持ちに聞いてはみたが、現実は予測していたその一〇〇倍大変で……再会して初っ端、油断した僕への二人による全力のタックルに始まり、食事するのも、話をするのも、体中のエネルギーを爆発させて動く未知の生き物のようにさえ思えた。
書斎で勉強中。意味のわからない奇声が階段から聞こえて、驚いて様子を見に行けば、二人が階段をどの高さから飛び降りて着地するかという遊びに勤しんでいた。
「危ないからそんな遊びはやめろ!」
そうやって怒っても「ごめんなさ〜い!」と階段を駆け下りて逃げる二人は、毎日家の中を全力で駆け回っていた。走って転んで、それでも泣くどころか笑っている。そうやって仲良く暴れていたかと思えば、掴み合って喧嘩もして、リドルがその度に二人の間に割って入り、まるで裁判官のように二人の話を聞いて、平等に裁く。その姿に、リドルが二人をどうやって育ててきたのかを見せられた。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-17 『洗礼』 家の二階、子供部屋と僕の書斎の内装や家具を選び終え、次はリドルと僕の寝室だ。リドルと寝室が別だと、夫婦なのにと疑われるかもしれない。だから、ベッドは二つに分けたとしても、部屋は一緒にすることにした。リドルにはまだ話していないが、流石に理解してくれるだろうと、そう思うことにした。
壁紙は寝室ということもあって、灰がかった薄紫色にした。ベッドは……リドルと言えば赤だが、壁紙の色に合わせるならグレーが合う。それにあのビルの中、リドルの部屋のベッドシーツは真っ白だった。ハーツラビュルのあの色に特別リドルがこだわっていないのなら、僕の好きにしてしまってもいいだろう。ただ、天蓋はいるだろうか? と、そこは考えてしまう。
2278壁紙は寝室ということもあって、灰がかった薄紫色にした。ベッドは……リドルと言えば赤だが、壁紙の色に合わせるならグレーが合う。それにあのビルの中、リドルの部屋のベッドシーツは真っ白だった。ハーツラビュルのあの色に特別リドルがこだわっていないのなら、僕の好きにしてしまってもいいだろう。ただ、天蓋はいるだろうか? と、そこは考えてしまう。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-16 『父』「アーシェングロット、なんで仕事辞めるんだ? 第二王子に何か言われたんなら、いつでもオレらが抗議してやるからさぁ……」
僕が仕事を辞めると上司に伝えれば、すぐさま社内の人間に話が伝わり、こうやって皆が僕を職場に残るよう説得するようになった。最初はあれほど僕を仲間はずれにして厄介者扱いしていたのに、最初と今の雲泥の差に思わず笑ってしまう。
「仕事に関しては言いたいことはまだありますが、妻子と輝石の国で一緒に住む事になったんです。こちらは、もう皆さんでも充分掘り進めていける、僕はお役御免です」
妻子と一緒に暮らすと言えば、彼らの中の妄想の僕の身の上や、女性や家族を特に大事にする気質の彼らは、もうそれ以上何も言えなくなった。更にはあなたたちなら目標を達成できると信じていますと言えば諦めた顔で笑い「嫁さんと子供を大事にしてやれよ」と僕の背を叩いた。
2289僕が仕事を辞めると上司に伝えれば、すぐさま社内の人間に話が伝わり、こうやって皆が僕を職場に残るよう説得するようになった。最初はあれほど僕を仲間はずれにして厄介者扱いしていたのに、最初と今の雲泥の差に思わず笑ってしまう。
「仕事に関しては言いたいことはまだありますが、妻子と輝石の国で一緒に住む事になったんです。こちらは、もう皆さんでも充分掘り進めていける、僕はお役御免です」
妻子と一緒に暮らすと言えば、彼らの中の妄想の僕の身の上や、女性や家族を特に大事にする気質の彼らは、もうそれ以上何も言えなくなった。更にはあなたたちなら目標を達成できると信じていますと言えば諦めた顔で笑い「嫁さんと子供を大事にしてやれよ」と僕の背を叩いた。
poco_nazo
DONE今更ですがTAMAコミ8&コミティア148ありがとうございました!…この太もも見せるポーズ大好きすぎてよく描いちゃうな…!!
▼御礼感想記事
https://puchinazo.stars.ne.jp/2024/06/13/7309/
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-15 『了』 脆くなった地盤を輝石の国の企業と共同開発した硬化剤で強化し、流動するエネルギーは黎明の国の研究所と魔力がなくても使える杭型の結界で囲んで包囲した。硬い岩盤は、国内企業と共同開発のパイルバンカーで砕きあともう一歩で皆の数十年の悲願が達成される、その目前まで僕たちはやってきていた。
今日は、事務所に引っ込んでいる連中も、非番のはずの掘削員も総動員して掘り進めていた。砕いた硬い岩も、マントル深くで作業できる小型重機のお陰ですんなり回収できた。この周辺の深さにある硬い岩盤からは、かなりの高確率で純度の高い魔法石が取れ、なるべく多く回収するようにとお達しが出ていた。
掘削員の「いけいけ!やっちまえ!!」というテンションの高い声が飛び交う中、順調に掘り進め、最後の最後、今までで一等分厚い岩盤にパイルバンカーを叩き込めば、その硬さに杭が途中で止まってしまった。機械の調子が悪いのか、はたまたこれを撃ち抜くにはさらに強い力が必要なのか……職員が手書きで数式を割り出す傍ら、夕焼けの草原の歴史的瞬間の可能性に現場に呼ばれていたレオナが「オイ」と僕を呼び止めた。
4485今日は、事務所に引っ込んでいる連中も、非番のはずの掘削員も総動員して掘り進めていた。砕いた硬い岩も、マントル深くで作業できる小型重機のお陰ですんなり回収できた。この周辺の深さにある硬い岩盤からは、かなりの高確率で純度の高い魔法石が取れ、なるべく多く回収するようにとお達しが出ていた。
掘削員の「いけいけ!やっちまえ!!」というテンションの高い声が飛び交う中、順調に掘り進め、最後の最後、今までで一等分厚い岩盤にパイルバンカーを叩き込めば、その硬さに杭が途中で止まってしまった。機械の調子が悪いのか、はたまたこれを撃ち抜くにはさらに強い力が必要なのか……職員が手書きで数式を割り出す傍ら、夕焼けの草原の歴史的瞬間の可能性に現場に呼ばれていたレオナが「オイ」と僕を呼び止めた。
nagekino1
DONE脱ぎかけうぉうぉかみ。おやおや、かんぼ…?ニップレス外しバージョン。明日以降開設のふぁんてぃあ(有料)にて上脱ぎ(+下も剥がれ)バージョンアップ予定です。むっちり描くの楽しいなぁ
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-14 『誕』 あの結婚式も、もう数ヶ月も前の事で。夕焼けの草原のこの職場に戻った僕は仕事をこなす傍ら、パーティーや営業に出てはアイテムの共同開発やその出資者を探して回っていた。ああいったパーティーに出る面子は、どうも運を手繰り寄せる力が強く、僕は誘われたカードゲームで一体どれだけ負けを重ねたか分かったもんじゃなかった。あまりに腹が立って、ボードゲーム部以来自引きする練習を重ね、やっとゲームに勝てたことで話を聞いてもらえたりもした。
さらに、彼らに混ざる為に葉巻煙草や酒も嗜んだ。そうやって、ゲームに勝ち、たまに負けてやって、酒と煙草の煙の社交の場で、世界経済の話しをする。それはもちろん、灰に染まった話しを笑みを貼り付けた顔の下、知略を総動員して腹を探り合う。
3105さらに、彼らに混ざる為に葉巻煙草や酒も嗜んだ。そうやって、ゲームに勝ち、たまに負けてやって、酒と煙草の煙の社交の場で、世界経済の話しをする。それはもちろん、灰に染まった話しを笑みを貼り付けた顔の下、知略を総動員して腹を探り合う。
ぱぴこ
DOODLE5/28イズルード、6/6クレティアンの誕生日だったので神殿騎士団メンズを。ついでにティータにも彼らの衣装を着せてみたら描くのが楽しくて楽しくて、今年はこのきせかえを少し続けてみたいかと思います。 3
r18_wasabi
DONEリクエスト有難うございました!大変お待たせしてしまってすみません~!ポルティアのヒギンズさんです。
追加されたイベントも、ヒギンズーーーー!!!!って感じでとても良いキャラですね(語彙力がなさ過ぎてすみません)
描かせてくださって有難うございました!重ねてになりますが、本当お待たせしてすみません!
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-13 『嫌悪』 翌日、僕は朝からやたらと張り切った母さんたちに連れられて、街の教会に連れて行かれた。観光地ど真ん中の結婚式のためだけにある教会は、やたらと胡散臭い神父が経営する、マフィアの結婚式もウェルカムだと、どんな結婚も仕切ってきた教会だ。何があっても大丈夫な様に、防弾・魔防のガラスを使っていて、「ここなら大丈夫だろう?」と僕の機嫌をとる様に言ってきた義父の高い革靴の先を、僕はうっかり踏んでやった。
母さんが呼んだドレススタイリストが、数点の真っ真っ白いタキシードを持って現れ。大きな姿見の前に立った僕に次々スーツを当てがった。
自分で選ぶならまだしも、横に母さんがくっ付いてあれやこれやと言われると気恥ずかしさに「もうなんでもいいから!」と叫ぶと、母さんは僕の気持ちなんかちっとも分からなくて「なんでもいいわけないでしょ!」と怒られる羽目になった。
2828母さんが呼んだドレススタイリストが、数点の真っ真っ白いタキシードを持って現れ。大きな姿見の前に立った僕に次々スーツを当てがった。
自分で選ぶならまだしも、横に母さんがくっ付いてあれやこれやと言われると気恥ずかしさに「もうなんでもいいから!」と叫ぶと、母さんは僕の気持ちなんかちっとも分からなくて「なんでもいいわけないでしょ!」と怒られる羽目になった。
シャケ
DONEヒギンズリクエスト、ありがとうございました~!まさかヒギンズさん来るとは思わなくてうれしかったです!
ヒギさん好きなんですけど、描くとなると難しいのできっかけもらえて
よかったです~!❤ポルティアも早く遊び直したいです♪
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-12 『母』 今日の僕は、黒い式典服を纏った面々の代表として、この壇上に上がっていた。四年前このナイトレイブンカレッジに入学した僕らは卒業する。
本来なら、きっとここでスピーチをするはずだったリドルのことを考えながら、僕は一ヶ月前から考えたスピーチを淀み無く言い終え。拍手の向けられる中、ステップ階段を降りたその時、ハーツラビュル寮生の列の中、あのターコイズブルーがこちらを見た気がした。
僕は、その視線に何も気づかぬフリをして、その視線をすり抜けた——
* * *
あの日、レオナに言われてからの僕は、取引先にできるであろう企業を調べ上げリスト化し、夕焼けの草原の企業や資産家に片っ端から接触して回った。レオナと共にパーティーに出向き名刺を渡して回ることもあれば、レオナの代わりに一人でパーティーや社交場に顔を出した。
3838本来なら、きっとここでスピーチをするはずだったリドルのことを考えながら、僕は一ヶ月前から考えたスピーチを淀み無く言い終え。拍手の向けられる中、ステップ階段を降りたその時、ハーツラビュル寮生の列の中、あのターコイズブルーがこちらを見た気がした。
僕は、その視線に何も気づかぬフリをして、その視線をすり抜けた——
* * *
あの日、レオナに言われてからの僕は、取引先にできるであろう企業を調べ上げリスト化し、夕焼けの草原の企業や資産家に片っ端から接触して回った。レオナと共にパーティーに出向き名刺を渡して回ることもあれば、レオナの代わりに一人でパーティーや社交場に顔を出した。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-11 『計画』 レオナがここまで乗ってきた車は、第二王子が乗るにふさわしい公用車かと思えば、こじんまりとしたオフロードオープンカーだった。一国の王子がこんな車でいいのかと眉間に皺を寄せれば、ラギーさんが助手席に乗り込み、運転はレオナ自身がするようだ。後部座席に滑り込みながら、どうか車酔いしない運転をしてくれと目線で訴えながらシートベルトをすると、レオナがエンジンを掛け車を発進させた。
「どこに行かれるんです?」と聞くと、レオナの代わりにラギーさんがくるりと振り返る。
「レオナさんお気に入りのカフェっすよ! あ〜、何食おっかなぁ」
浮かれたラギーさんを見ると、スラム出身なのに王宮では問題なく仕事をこなせているようだ。元々ラギーさんは器用に何でもこなすタイプで、給料の良い王宮というインターン先なら、余計に気合も入って多少のことなど気にならないだろう。
2885「どこに行かれるんです?」と聞くと、レオナの代わりにラギーさんがくるりと振り返る。
「レオナさんお気に入りのカフェっすよ! あ〜、何食おっかなぁ」
浮かれたラギーさんを見ると、スラム出身なのに王宮では問題なく仕事をこなせているようだ。元々ラギーさんは器用に何でもこなすタイプで、給料の良い王宮というインターン先なら、余計に気合も入って多少のことなど気にならないだろう。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-10 『襲来』 僕が学生の身でありながら妻と子供がいるという話は、一瞬で部署全体に広がり、それから少し皆の態度が変わった。
お高く澄ましたボンボン校の人魚から、年若い妻と子供の為に必死に働く人魚とイメージが変われば、何かと僕を気にかけてくれるようになった。
獣人は女性ファーストで、なおかつ情に厚い彼らは、この手の三・四十年前のドラマの様な泥臭い展開に胸打たれるようだ。僕は特になにか訂正する事なく、彼らの好意を受け入れていた。今まで散々邪険に扱われたんだ、これぐらい受け入れても問題ない。
それに、周囲の対応や現場の士気が変わったお陰で、僕の言葉に耳を傾けるようになった。先日も掘削現場で使用している流動するエネルギーを探知する年季の入ったソナーが故障し、僕が機械の代わりに魔法で探知しますと言えば、一瞬疑いはされど、以前のように余計なことはするなと無視されたりせず、「やってみろ」と言ってくれるのは正直一歩どころかかなり前進したとさえ思える。
1759お高く澄ましたボンボン校の人魚から、年若い妻と子供の為に必死に働く人魚とイメージが変われば、何かと僕を気にかけてくれるようになった。
獣人は女性ファーストで、なおかつ情に厚い彼らは、この手の三・四十年前のドラマの様な泥臭い展開に胸打たれるようだ。僕は特になにか訂正する事なく、彼らの好意を受け入れていた。今まで散々邪険に扱われたんだ、これぐらい受け入れても問題ない。
それに、周囲の対応や現場の士気が変わったお陰で、僕の言葉に耳を傾けるようになった。先日も掘削現場で使用している流動するエネルギーを探知する年季の入ったソナーが故障し、僕が機械の代わりに魔法で探知しますと言えば、一瞬疑いはされど、以前のように余計なことはするなと無視されたりせず、「やってみろ」と言ってくれるのは正直一歩どころかかなり前進したとさえ思える。
nagekino1
DONEコ●ケ新刊的なやつ。その2。サークル名:ズカオ.クボ
新刊 ラブホリック
たくみ✕わどるど、ポリゴン✕わどるど、コウタン✕わどるどのオムニバス18禁マンガ。
ポロリ版はファンティアにアップ予定です。
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-9 『指輪』 リドルと揃いの指輪をはめて出社したその日、挨拶してすれ違う面々がギョッとしたり二度見して、コソコソと部屋の隅で僕の話しをしている。僕は、その鬱陶しい視線を無視して、本日の掘削計画表に目を通した。この馬鹿みたいにアナログな職場は、毎日部署の面々に掘削計画表が紙で手渡される。いちいち紙にプリントなんて……と最初は思っていたが、すぐさま理由がわかった。
この部署で行っている仕事は、毎朝配られるこの計画表に目を通し、その後現場に向かってそこの監督と本日の掘削角度を入念に話し合い、ガス状のエネルギーがあるであろう場所に向かって人力で井戸を掘り進めていく。その地中深く電波の届かない場所では、スマートフォンやタブレットといった媒体は全く使用できないから、いまだ紙を使用していた
2812この部署で行っている仕事は、毎朝配られるこの計画表に目を通し、その後現場に向かってそこの監督と本日の掘削角度を入念に話し合い、ガス状のエネルギーがあるであろう場所に向かって人力で井戸を掘り進めていく。その地中深く電波の届かない場所では、スマートフォンやタブレットといった媒体は全く使用できないから、いまだ紙を使用していた
テン🦡
DOODLEXから離れて久しいですがエルガドや龍識船でモンスター狩りながらFedibirdで元気に生息してますティアダム一周年前後から去年の今頃を思い出しながらぼちぼち二周目の続きをやっていますが、一年前とは違う気付きがあったりして楽しいです
やはりティアダムとリンゼルは良い
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-8『地獄のインターンシップ』 朝、カーテンのない部屋は強烈な朝日が差し込み、僕の眼球を焼いた。
目をショボショボさせて起き上がると、立て付けの悪い窓の隙間から砂が入ってきたのか、ベッドシーツやデスク、床の上にうっすらと砂が溜まっていた。髪の毛にも砂がついているのか、なんだか埃っぽくい。もちろんスプリングの悪い古いベッドは、寝心地最悪。翌朝、疲れなんてひとメモリも減っていない、そんな最悪の目覚めだ。
昨日は清潔化の魔法で綺麗にしたはずのベッドも、入って横になったらダニに噛まれ身体を掻きむしることになった。それだけじゃない、小さな羽虫が耳元を耳障りな音を立てて飛んでいたかと思えば刺された。そして急激な痒みに、また体を掻きむしる羽目になった。
3302目をショボショボさせて起き上がると、立て付けの悪い窓の隙間から砂が入ってきたのか、ベッドシーツやデスク、床の上にうっすらと砂が溜まっていた。髪の毛にも砂がついているのか、なんだか埃っぽくい。もちろんスプリングの悪い古いベッドは、寝心地最悪。翌朝、疲れなんてひとメモリも減っていない、そんな最悪の目覚めだ。
昨日は清潔化の魔法で綺麗にしたはずのベッドも、入って横になったらダニに噛まれ身体を掻きむしることになった。それだけじゃない、小さな羽虫が耳元を耳障りな音を立てて飛んでいたかと思えば刺された。そして急激な痒みに、また体を掻きむしる羽目になった。
リク@マイペース
DOODLE0601少し前に実況者さんのティアキン生放送アーカイブ見てたらまたハマりました
気が済むまでやるぞおおおおお
やっと破魔の根全開放しました!!(1年ちょい)
ゲーム寄り垢に投稿するのが止まんねえええええ(いつもの)
ゲームも創作も…というか何ごともドハマりして気が済むまでやって満足して一段落ついて休憩(充電)してゆっくりしてまたハマって気が済むまで…の繰り返しなんですね…モチベも上がったり落ち着いたり…忙しいな
…とまあこんな感じですがこれからもマイペースにやっていきます~
今日から6月…天気に左右されることもあるけど適度にテキトーにやっていきましょ…
0602→髪にかかる所他修正したのを2枚目にup 2
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-7『夕焼けの草原』 その日の闇の鏡の前には、インターンに向かう有象無象で溢れかえっていた。人数が多いため、地方に分けてタイムテーブルが組まれ、夕焼けの草原に向かう生徒が集まる時間に向かえば、大半が獣人ばかりで僕は頭が痛くなった。
「あれぇ!? アズールくん何してんすか??」
大きなカバン一つの生徒の中に、特大のトランクを三つも引きずる僕が目立ったのか、ラギーさんが声をかけてきた。
「今は夕焼けの草原に向かう連中が集まる時間っすけど、この列に並んでるってことは、まさかアズールくんも?」
「そのまさかですよ」
そう返せば、ラギーさんはあり得ないと驚いた顔で僕を見た。それはそうだろう、いまだ僕が一番あり得ないと思っている。
ラギーさんのインターン先は、夕焼けの草原の王宮らしい。これもレオナさんがラギーさんを侍従にすると決めて王宮の侍従長に掛け合ったようだ。それを聞いた僕は、どうして僕がそっちじゃないんだと叫びそうになった。あの男の侍従なんてなりたくもないけれど。
2673「あれぇ!? アズールくん何してんすか??」
大きなカバン一つの生徒の中に、特大のトランクを三つも引きずる僕が目立ったのか、ラギーさんが声をかけてきた。
「今は夕焼けの草原に向かう連中が集まる時間っすけど、この列に並んでるってことは、まさかアズールくんも?」
「そのまさかですよ」
そう返せば、ラギーさんはあり得ないと驚いた顔で僕を見た。それはそうだろう、いまだ僕が一番あり得ないと思っている。
ラギーさんのインターン先は、夕焼けの草原の王宮らしい。これもレオナさんがラギーさんを侍従にすると決めて王宮の侍従長に掛け合ったようだ。それを聞いた僕は、どうして僕がそっちじゃないんだと叫びそうになった。あの男の侍従なんてなりたくもないけれど。
nagekino1
DONEコ●ケ参加サークルの新刊的なやつ。※全て捏造です。サークル名:fifty world
新刊 ANEMONE
KUN✕あぼぼ谷←毒状態のNTR18禁小説。
A5/FC表紙/52p/
細かい設定などはファンティアにアップしました
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-6-2 『求婚』 リドルが作った家庭的な味のミネストローネを食べて終えて、泣き出した赤子にリドルはすぐさま親の顔になって、まだ小さな赤子二人を抱きかかえてリビング脇にある、リドルの部屋に行くと言った。
マグカップに注がれた、リドルと僕の食後のお茶をトレーに乗せて部屋に入れば、リドルの腕の中、隣で兄弟が大声で泣くのも気に留めずすやすやと眠る、サミュエルと名付けられたフロイドとの子をベッドに寝かせ、自分のベッドに腰掛けたリドルは、手慣れた手つきでワンピースのフロントボタンとブラジャーのホックを外して、僕の前だというのに真っ白い胸をさらけ出し、僕との子……アスターに母乳を与えた。
急に見てしまった女性体のリドルの胸に慌てて視線をそらすと、リドルがクスリと小さく笑った声が聞こえた。
2953マグカップに注がれた、リドルと僕の食後のお茶をトレーに乗せて部屋に入れば、リドルの腕の中、隣で兄弟が大声で泣くのも気に留めずすやすやと眠る、サミュエルと名付けられたフロイドとの子をベッドに寝かせ、自分のベッドに腰掛けたリドルは、手慣れた手つきでワンピースのフロントボタンとブラジャーのホックを外して、僕の前だというのに真っ白い胸をさらけ出し、僕との子……アスターに母乳を与えた。
急に見てしまった女性体のリドルの胸に慌てて視線をそらすと、リドルがクスリと小さく笑った声が聞こえた。
しおの
SPUR MEティアキンEDの後にリーバルが生き返ってきて、リンクと紆余曲折を経てくっつく捏造話の冒頭。これはブレワイ本編の百年前の話。百年前のリンクなのでしゃべり方がいつもより真面目(なはず)一応書き終えてあるので、ティアキンマスワ購入後の見直しから逃げないよう尻叩き。ブレワイのところだけは先に公開してもいい気がしてる。
追記 マイピク限定で公開しています 1951
おわり
SPUR MEミーティア3️⃣ Az-6-1 『双子』 三年になった僕は、継続してオクタヴィネル寮長を続け、ひたすら目の前の仕事をこなしていた。同時にモストロ・ラウンジの支配人、そして今まで首席であるリドルの名前があった場所にアズール・アーシェングロットと名前を刻み、更には四年から開始するインターンので必要な知識、そして会社の改善点を書き出しては、忙殺されヘトヘトの顔を笑顔の下に隠し、必死に日々を送っていた。
そんな中、年も明け少しした頃、義父から連絡が入った。義父とのやり取りは、全て履歴の残らないメッセージアプリで行っていた。ロック解除コードを打ち込んで確認すれば、そこには慌てた様子の義父からメッセージが何通も届いていた。
出産予定日がまだずいぶん先のはずのリドルが急に破水し、そのまま分娩室に運ばれたこと。早産で急な出産の中産まれた子供が無事だったこと。僕の[[rb:黄金の契約書 > イッツ-ア-ディール]]が発動し呪いが無事に引き剥がされたこと。そして、子供が父親違いの双子だったこと……
1961そんな中、年も明け少しした頃、義父から連絡が入った。義父とのやり取りは、全て履歴の残らないメッセージアプリで行っていた。ロック解除コードを打ち込んで確認すれば、そこには慌てた様子の義父からメッセージが何通も届いていた。
出産予定日がまだずいぶん先のはずのリドルが急に破水し、そのまま分娩室に運ばれたこと。早産で急な出産の中産まれた子供が無事だったこと。僕の[[rb:黄金の契約書 > イッツ-ア-ディール]]が発動し呪いが無事に引き剥がされたこと。そして、子供が父親違いの双子だったこと……