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    三人称

    カピ(あね)が掘った墓穴

    DONE春の星を見る会 ソンヒ+ハン(三人称練習用)

    バックアップ用に一旦全文ポイピクにダンクしました。
    まとめて読みたい人向けです。
    ※独自の設定あり
    ※ハンの性格が悪い
    ※モブもいる
    春の星を見る会春の星を見る会

     薄暗く無機質な通路に固い足音が響く。コツ、コツと強くしっかりとした足音が扉の前でぴたりと止まった。続いてバタバタと不規則で慌ただしい気配がそれを追いかける。青いスクラブに白衣を引っかけた青年はひぃ、はぁと空気を絶え絶えに吐き出してから顔を上げた。彼の目には、病室のネームプレートに穏やかな眼差しを向ける、平素とは異なるコミジュル総帥の姿があった。
     すぅ、と息を整えてから、青年は身なりを整えて姿勢を正した。慌てて起きたのか髪はぴょこぴょこと跳ねている。
    「ソンヒ、今日はもう遅いのでできればご遠慮いただきたく……」
     慌てて後を追いかけてきた青年は、コミジュル医療班の当直である。そして、この病室には特別な患者が隔離されていた。収容当初に比べればかなり落ち着きを取り戻したのだが、何かあったときに医療班の手には余るため拘束していた。そんな危険極まりない患者の病室の前で、彼の指揮系統の最も高い位置にいるソンヒが武装もせずに仁王立ちしているのだ。万が一何かあれば、自分の命も無い。
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    ソノメ

    DONEヴィが生き物から異様に嫌われてる姿とロが生き物と触れ合う姿を見たくて纏めてコネコネした結果、何故かこんな感じになりました

    CP要素自体はほぼ無いですが書き手がヴィロ派なので、一応苦手な方は注意して下さい…🙏🏻

    ⚠個人的な解釈の一人称三人称が含まれてます
    (このお話時点での2人はそこまで親密…?ではないです、原作時点で言うなら3,4日目あたりのイメージ)
    とある料理店裏での出来事「……勤務中にそんなことが出来るなんて、お前はよっぽど暇なようだな」

    背後から不意に声を掛けられ、オレは一瞬肩を跳ねさせてしまった。幸いなことにどうにか声をあげることは無かったので、現在進行形でオレへ痛いほどの視線を向けてきているだろう彼には、オレが驚いたということには気づいていないと願いたい。

    「はは……ヴィンセントさん聞いてください、オレは別にサボろうとしてた訳じゃ無いんです、ただ、その───」

    「私はお前の言い訳が聞きたくて声を掛けたんじゃない」

    彼──ヴィンセント、オレの働くレストランのオーナーだ───に、咄嗟に今こうして裏にいる理由を話そうとしたが、呆気なく遮られてしまう。きっとこのまま黙っていれば彼から説教を食らうだけでは済みそうにない気がして、どうにか再び事の顛末を話すことを彼の方へ振り返りつつ試みる。
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    あまや

    TRAINING習作/凪茨(主人公ジュン、下二人メイン)
    ⚠︎パラレル。アイドルしてません
    三人称の練習兼、夏っぽいネタ(ホラー)(詐欺)

    登場人物
    ジュン…幽霊が見える。怖がり
    茨…ジュンの友達。見えない。人外に好かれやすい
    おひいさん…ジュンの知り合い。祓う力がある(※今回は出てきません)
    閣下…茨の保護者
    三連休明けの学校ほど億劫なものはない。期末テストも終わりあとは終業式を残すのみではあるのだが、その数日さえ惜しいほど休暇を待ち遠しく思うのは高校生なら皆そうだろう。ジュンはそんなことを思いながら今日もじりじりと肌を焼く太陽の下、自転車で通学路を進んでいた。休みになれば早起きも、この茹だるような暑さからも解放される。これほど喜ばしいことはない。
    「はよざいまーす」
    所定の駐輪場に止め校舎へ向かっていると、目の前によく知った背中が現れた。ぽん、と肩を叩き彼の顔を覗き込むとそれは三連休の前に見た七種茨の顔とはすっかり変わっていた。
    「ひええ!?」
    「ひとの顔を見てそうそう失礼な人ですね」
    不機嫌そうな声と共にジュンを振り返ったのはおそらく七種茨であろう人物だった。特徴的な髪色と同じくらいの背丈からまず間違いなくそうだろうと思い声をかけたのだから、振り返った顔はジュンのよく知るメガネをかけた、男にしては少し可愛げのある顔のはずだった。が、見えなかったのだ。間違った文字をボールペンでぐるぐると消すように、茨の顔は黒い線でぐるぐる塗りつぶされていた。
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