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    食事

    高間晴

    DOODLEぼんど800字。チェズモク。ED後、入院中の食事風景。■いたれりつくせり


     BONDの四人は揃って入院生活を余儀なくされた。四人とも大怪我を負っていたが、中でも重傷だったのはモクマだ。今でも彼は鎮痛剤を打たれて、ほとんどずっと眠っている状態である。
     ルークとアーロンは持ち前の若さと体力で早々に病床から離れ、日中は中庭で二人過ごしていることが多いようだ。
     そろそろ昼食の時間だ。チェズレイはベッドから身を起こす。カーテンがふわりと揺れて、暖かな光が射し込む。
     鎮痛剤が切れ始めたのか、隣のベッドでモクマが身じろぎする。
    「目が覚めましたか、モクマさん」
    「ん……腹減ったなって思って」
     それを聞いたチェズレイは嬉しくてくすくす笑う。空腹を覚えるのは生きている証だからだ。
     ルークとアーロンも戻ってきて、看護師が四人のベッドに食事を運ぶ。
    「チッ。こんな精進料理みたいなんじゃ治るもんも治らねえっつうの。肉食わせろってんだ」
    「さすがに我慢してくれよ、アーロン。スイさんが差し入れしてくれた果物、僕の分も食べていいから」
     梅干しの入った薄味の粥をすすりながら、二人はやいやい言っている。その様子をよそにチェズレイは玉子焼きを箸で食べていた。 817