hisoku
REHABILI杉元に充電して貰う尾の話前世記憶なし、尾語り、リハビリに書いたので手癖丸出しで、支部にある「ドゥラウン」のsgoの続きみたいな感じです
charging
すけべ描写があるので R18
成人(高校生不可)の方ですか? 5560
hisoku
DOODLE # sgo1000文字第12回のお題『イベント前夜/イベント/イベントその後』をお借りして書きました。以前書いた1000文字掌篇「先ずは謝れ」「こうやってするものなのか」と同じ杉や尾の話で、恋愛経験はないのに拘りだけはあるピュア尾の話です。クリスマスとか大晦日とか正月とか誕生日とか 慣れてはきたが、ともすると連中は直ぐに俺の家へ集まろうとする。その上、年末年始はイベントが多くて少し適わない。
今夜の鍋はすき焼きで隣を陣取って座る杉元の横顔を見つめる。今夜も鍋奉行を務めていて愉しそうに見えた。
クリスマスなのにすき焼きかぁ。
胡座から正座になった白石が言葉とは裏腹に愉しそうな声で呟き、それを聞いた房太郎がビールを手酌しながら、チキンよりも牛肉の方が豪華で良いじゃないか、と云って白石の背中を景気好く叩く。
クリスマスねえ。普段は信仰心の信の字も持ち合わせていないくせになんで皆クリスマスに集まるのだろう。
見ず知らずの他人の誕生日に酒飲んで飯も気合いを入れて用意して愉しいか?
食台に肘をついてグラスを揺らしながら呟くと杉元が苦笑いをする。
1080今夜の鍋はすき焼きで隣を陣取って座る杉元の横顔を見つめる。今夜も鍋奉行を務めていて愉しそうに見えた。
クリスマスなのにすき焼きかぁ。
胡座から正座になった白石が言葉とは裏腹に愉しそうな声で呟き、それを聞いた房太郎がビールを手酌しながら、チキンよりも牛肉の方が豪華で良いじゃないか、と云って白石の背中を景気好く叩く。
クリスマスねえ。普段は信仰心の信の字も持ち合わせていないくせになんで皆クリスマスに集まるのだろう。
見ず知らずの他人の誕生日に酒飲んで飯も気合いを入れて用意して愉しいか?
食台に肘をついてグラスを揺らしながら呟くと杉元が苦笑いをする。
ポイピクミッシェルさん
DONE今年は月イチでSS書くぞ!と決めたので早速書きました。タイトルはそのまんまなので味気ないです😂
セッフレのsgoが恋人になるハピエンのお話です。
2023年1月「…」
「あ、おかえり」
「…ただいま」
また尾形が帰ってきた。
帰ってきた、というのは少し違う感じだが、帰ってきた。
「冷蔵庫、開けるぞ」
ぼそりと呟くように言って尾形は冷蔵庫から麦茶のボトルを取り出した。
「はい」
俺が花柄のコップを差し出すと「ありがと」と言って受け取り居間まで行ってそれをテーブルに置き、自分も座った。尾形は自分で注いだ麦茶を一口飲んで、肺ごと出てくるんじゃないかというほどの大きなため息をついてテーブルに伏せった。
尾形はこの家の住人じゃない。お隣さんだ。だから帰ってきた、はおかしい。そして俺たちは家族でも恋人でもない。まあ友だちと言えば友だちだが何もないと言えば嘘になる…そんなちょっと後ろめたい間柄だ。小学校の頃からのツレで「目つきが悪い」とか「態度が悪い」とかいう理由で喧嘩から始まった腐れ縁、だったはず。詳しい所は忘れてしまったくらい過去の話だ。その割にはいい歳になった今でも何となくずるずるとここまで来た感じ、と多分尾形は思っている、と思う。
4958「あ、おかえり」
「…ただいま」
また尾形が帰ってきた。
帰ってきた、というのは少し違う感じだが、帰ってきた。
「冷蔵庫、開けるぞ」
ぼそりと呟くように言って尾形は冷蔵庫から麦茶のボトルを取り出した。
「はい」
俺が花柄のコップを差し出すと「ありがと」と言って受け取り居間まで行ってそれをテーブルに置き、自分も座った。尾形は自分で注いだ麦茶を一口飲んで、肺ごと出てくるんじゃないかというほどの大きなため息をついてテーブルに伏せった。
尾形はこの家の住人じゃない。お隣さんだ。だから帰ってきた、はおかしい。そして俺たちは家族でも恋人でもない。まあ友だちと言えば友だちだが何もないと言えば嘘になる…そんなちょっと後ろめたい間柄だ。小学校の頃からのツレで「目つきが悪い」とか「態度が悪い」とかいう理由で喧嘩から始まった腐れ縁、だったはず。詳しい所は忘れてしまったくらい過去の話だ。その割にはいい歳になった今でも何となくずるずるとここまで来た感じ、と多分尾形は思っている、と思う。
みっけ
DOODLE仕事で行き詰まってくるとsgoについて考えるシリーズ。ノンケの遊び人尾ちゃんがゲイ杉に甘えすぎておそわれるときに尾が殴って鼻血が尾ちゃんの白い肌にパタパタ落ちるのを杉が舐めるっていうのを妄想したのでざかざかアナログ。
見ようとしているそこのあなたは20歳以上ですか??
みっけ
DOODLE仕事で行き詰まってくるとsgoについて考えるんだけど、今日は🐎上位で杉の🍌を見て「すげぇ…ここまではいるぞ」そのあと🍑で🍌をスリスリする誘い尾ちゃんを妄想してたのアナログざかざか具現化。ところであなたは20歳以上ですか?
hisoku
DOODLE下らない会話をするsgoです杉元語り
過去作のリライトです
朝一番に見えるもの 春眠暁を覚えず、とはいえ、もう初夏だ。カーテンから漏れる朝の光が眩しい。少し乱暴なくらいだ。スマートフォンを掴み時間を確認する。午前九時だ。よく寝た。隣にいる尾形はまだ寝ているのか、呼び掛けてみると向けられていた背中が動いてこちらに向き直る。
鎖骨あたりに三つ、昨夜の情事の痕が残っていて見つめてしまう。色がレンゲソウや木苺みたいだ。こうやって綺麗に簡単につくから、ついつけたくなる。これでセックスをしたのは三回目で、昨日も俺から誘った。
はよ。
ん。
朝の尾形はいつにも増して気怠そうに見える。仰向けになると尻をずらして隣り合う身体が触れるくらいに近付いてきて、肩と肩とがぶつかる。外は天気が良いし、今日はこれから尾形と何をして過ごそうか。ぼんやり考えながら頭の下に手のひらを差し込み、寝室の蛍光灯のシーリングライトを見上げた。
1800鎖骨あたりに三つ、昨夜の情事の痕が残っていて見つめてしまう。色がレンゲソウや木苺みたいだ。こうやって綺麗に簡単につくから、ついつけたくなる。これでセックスをしたのは三回目で、昨日も俺から誘った。
はよ。
ん。
朝の尾形はいつにも増して気怠そうに見える。仰向けになると尻をずらして隣り合う身体が触れるくらいに近付いてきて、肩と肩とがぶつかる。外は天気が良いし、今日はこれから尾形と何をして過ごそうか。ぼんやり考えながら頭の下に手のひらを差し込み、寝室の蛍光灯のシーリングライトを見上げた。
みっけ
Deep Desire🐇さんの尾形を描きたくて、本能の赴くままに描いたらこうなりました🙌全部杉元がやってるので杉尾です!!
ざかざか描いてるので見にくかったらごめんね!!!でも描いてるこっちはむちゃくちゃ楽しいので😅
ところであなたは20歳以上ですか???
hisoku
DOODLE # sgo1000文字第13回のお題「来週の予定を聞く」をお借りして書き納めを、尾語り
来週なんて来週だけど。
ふいにそう杉元に訊かれた。が、来週と聞くと、ついその週の労働についての方を、抱えている案件の進捗の方を思い浮かべてしまう。スーツを着ている時に訊かれれば尚更だ。それでうっかり顔を曇らせてしまったのだが、杉元はきっとなんでそんな嫌そうにするんだよと思っただろうと思う。顔を見て、違うんだ、という気持ちでついた溜め息を聞いて杉元が今度は萎縮して、何でもない、と云い止してしまい、俺も何を訊こうとされていたのか訊くに訊けなくなってしまった。短い沈黙が流れ、お疲れ、と言い合って解散をした。来週、末のことだろうか。来週は第四週だ。
歩きながら足元を見下ろして、落ちていた小石を白線を越えないよう遠くまで蹴ることが出来たなら、次はちゃんと受け答えが出来る、と願を掛けて蹴り、歩いて追い付いた小石が白線の上にあるのを見て、線上を内側に含むか含まないかまでは決めていなかったと目を閉じた。
1048ふいにそう杉元に訊かれた。が、来週と聞くと、ついその週の労働についての方を、抱えている案件の進捗の方を思い浮かべてしまう。スーツを着ている時に訊かれれば尚更だ。それでうっかり顔を曇らせてしまったのだが、杉元はきっとなんでそんな嫌そうにするんだよと思っただろうと思う。顔を見て、違うんだ、という気持ちでついた溜め息を聞いて杉元が今度は萎縮して、何でもない、と云い止してしまい、俺も何を訊こうとされていたのか訊くに訊けなくなってしまった。短い沈黙が流れ、お疲れ、と言い合って解散をした。来週、末のことだろうか。来週は第四週だ。
歩きながら足元を見下ろして、落ちていた小石を白線を越えないよう遠くまで蹴ることが出来たなら、次はちゃんと受け答えが出来る、と願を掛けて蹴り、歩いて追い付いた小石が白線の上にあるのを見て、線上を内側に含むか含まないかまでは決めていなかったと目を閉じた。
hisoku
DOODLE昔書いた元日に二人で出掛ける杉と尾の話をリライトしました。尾語り。初御空 光が柔らかい朝の八時だ。
運転中、カーステレオからストリングスが聴こえてきた。洋楽だ。ヴァイオリンを中心とした弦楽器の音の重なりが心地好く響いて円い明るい色をした感情を胸の中に呼んでくる。連れてきて高揚した気分になる。それを聴いて、泉の底の方から澄んだ清らかな水がこんこんと湧き出でてくるように気宇壮大な人格となれている今こそ、杉元に逢いたいと思う。素直に接することが出来るんじゃないかと思う。可愛げのある態度の一つも取れるんじゃないか。今、この瞬間に奴の前に立てれば、こんな俺でも少しはましに見えるかもしれない。いいな。この曲はまた聴きたい。しかしラジオで偶然に聴いたものだから曲名は聞き取れなかった。
3140運転中、カーステレオからストリングスが聴こえてきた。洋楽だ。ヴァイオリンを中心とした弦楽器の音の重なりが心地好く響いて円い明るい色をした感情を胸の中に呼んでくる。連れてきて高揚した気分になる。それを聴いて、泉の底の方から澄んだ清らかな水がこんこんと湧き出でてくるように気宇壮大な人格となれている今こそ、杉元に逢いたいと思う。素直に接することが出来るんじゃないかと思う。可愛げのある態度の一つも取れるんじゃないか。今、この瞬間に奴の前に立てれば、こんな俺でも少しはましに見えるかもしれない。いいな。この曲はまた聴きたい。しかしラジオで偶然に聴いたものだから曲名は聞き取れなかった。
hisoku
DOODLE走り書きあまり長篇小説では書いていないけど喫煙家の尾も好きです
キス 換気扇の回る音がしていた。杉元の住む部屋の台所にあるその換気扇は羽根の色が明るい金茶色をした、紐を引いて起動させるプロペラファンタイプで俺がつけた。煙草を吸おうと思ってその紐を引き、コンロで火も拝借しようと考えていた。あ、という声がして視線を上げると、杉元がどかどかと足早にこちらにやってくるなり、俺の持ってきていた煙草の箱を奪って三角コーナーに投げ入れて、コンロの火を消す。余りに無駄のない動きに思わず見惚れて拍手をすると、間髪を入れず指と指の間に挟んで持っていた残りの一本も取り上げて握り潰し、そいつも三角コーナーの中へ放り込んだ。
その態度に怒りよりも面白いものを見た気がして杉元の顔を見る。こいつは嫌煙家だったけか。そうだと意識はしたことはなかったが、それでも気を利かせて場所を選んで吸おうと思ったのにまだ配慮が足りなかったか。咥える予定で半開きになっていた口を杉元が凝視してくる。
810その態度に怒りよりも面白いものを見た気がして杉元の顔を見る。こいつは嫌煙家だったけか。そうだと意識はしたことはなかったが、それでも気を利かせて場所を選んで吸おうと思ったのにまだ配慮が足りなかったか。咥える予定で半開きになっていた口を杉元が凝視してくる。
閉じます
PROGRESSつづき。まだ鈴川のターン【杉尾】胡蝶の夢(2) 翌朝、旭川にむけて出立した。
ぶあつい砂ぼこりが足元にまとわりつく、乾燥しきった道路、風のうなり、くちも耳も胃も肺もざらざらする。咽喉にしこりができたように鈴川ははげしく咳きこんだ。気管が蠕動する。吐きだすばかりじゃ呼吸がたりない。
「ヒィ、ヒィ、俺も、馬に、乗せてくれっ」
連中は一顧だにしない。倒れて大声でごねてやろうか、のたうちまわってやろうか、それよりあとじさりしてやろう。このままトンズラだ。しかたがない俺は落伍してしまったのだ。
「ハアッ、もう歩けない……。うん、歩けないな~」
しかし鈴川は後方をあるく尾形に捕まった。
「根性がたりん。首に紐くくって轡とりしてやろうか」
尾形はすずしい顔で笑う。
6118ぶあつい砂ぼこりが足元にまとわりつく、乾燥しきった道路、風のうなり、くちも耳も胃も肺もざらざらする。咽喉にしこりができたように鈴川ははげしく咳きこんだ。気管が蠕動する。吐きだすばかりじゃ呼吸がたりない。
「ヒィ、ヒィ、俺も、馬に、乗せてくれっ」
連中は一顧だにしない。倒れて大声でごねてやろうか、のたうちまわってやろうか、それよりあとじさりしてやろう。このままトンズラだ。しかたがない俺は落伍してしまったのだ。
「ハアッ、もう歩けない……。うん、歩けないな~」
しかし鈴川は後方をあるく尾形に捕まった。
「根性がたりん。首に紐くくって轡とりしてやろうか」
尾形はすずしい顔で笑う。
hisoku
DOODLE昔書いた掌篇小説です杉語り、尾の寝る時の癖に気付いた話です
両手に収まりきらない程の 同棲を始めて毎晩一緒に寝るようになって、尾形が寝ている間はいつも両手を握っていて、ぐーをしている事に気が付いた。毎晩、毎晩、時には眠る前に手を繋いでいたりすることがあっても、いざ眠りに落ちて繋いでいた手がするりと解けると同時にぐーになる。きっかり両手を握り締めていて、ぱーの手になっていた事がない。柔くもなく常にきつく握り締められていて、それに気付いてから目にする度に不思議だと思った。
こいつは力んで寝ているのだろうか、そんな力を入れたまま寝て休めているのだろうか。夜中にトイレに起きたついでに気になって握っている手の指を開かせてみたくなった。腹這いになって尾形の手元に顔が来るように寝そべり、一本ずつ曲げている指の関節を伸ばしてやろうと指に触れる。親指は人差し指の隣につけられていたので、先ずはそれをそっと横にずらした。出来た隙間から人差し指の第一関節を優しく掴むと起こさないよう細心の注意を払いながら手のひらから離すように伸ばしてやる。開いたら、自分の手の甲の縁で押さえて中指も広げようとした時に声がした。
1150こいつは力んで寝ているのだろうか、そんな力を入れたまま寝て休めているのだろうか。夜中にトイレに起きたついでに気になって握っている手の指を開かせてみたくなった。腹這いになって尾形の手元に顔が来るように寝そべり、一本ずつ曲げている指の関節を伸ばしてやろうと指に触れる。親指は人差し指の隣につけられていたので、先ずはそれをそっと横にずらした。出来た隙間から人差し指の第一関節を優しく掴むと起こさないよう細心の注意を払いながら手のひらから離すように伸ばしてやる。開いたら、自分の手の甲の縁で押さえて中指も広げようとした時に声がした。
hisoku
DOODLE作る料理がだいたい煮物系の尾形の話です。まだまだ序盤です。筑前煮 夜の台所はひんやりとする。ひんやりどころではないか。すうっと裸足の足の裏から初冬の寒さが身体の中に入り込んできて、ぬくもりと入れ換わるように足下から冷えていくのが解る。寒い。そう思った瞬間ぶわりと背中から腿に向かって鳥肌も立った。首も竦める。床のぎしぎしと小さく軋む音も心なしか寒そうに響く。
賃貸借契約を結ぶにあたって暮らしたい部屋の条件の一つに、台所に据え付けの三口ガス焜炉があるということがどうしても譲れず、その結果、築年数の古い建物となり、部屋も二部屋あるうちの一部屋は畳敷きになった。少し昔の核家族向けを意識して作られた物件らしく、西南西向きでベランダと掃き出し窓があり、日中は明るいが、夏場には西日が入ってくる。奥の和室の方を寝室にしたので、ゆったりとしたベッドでの就寝も諦め、ちまちまと毎日布団を上げ下げして寝ている。また、リフォームはされているが、気密性もま新しい物件と比べるとやはり劣っていて、好くも悪くも部屋の中にいて季節の移ろいを感じることが出来た。ああ、嫌だ、冬が来た。寒いのは苦手だ。次の休日に部屋を冬仕様をしねえとと思う。炬燵を出すにはまだ早いか。洋間のリビングの敷物は冬物に替えとくか。気になるところは多々あれど住めば都とはいったもので、気に入って暮らしてはいて、越してきてもう三年目の冬になった。
3423賃貸借契約を結ぶにあたって暮らしたい部屋の条件の一つに、台所に据え付けの三口ガス焜炉があるということがどうしても譲れず、その結果、築年数の古い建物となり、部屋も二部屋あるうちの一部屋は畳敷きになった。少し昔の核家族向けを意識して作られた物件らしく、西南西向きでベランダと掃き出し窓があり、日中は明るいが、夏場には西日が入ってくる。奥の和室の方を寝室にしたので、ゆったりとしたベッドでの就寝も諦め、ちまちまと毎日布団を上げ下げして寝ている。また、リフォームはされているが、気密性もま新しい物件と比べるとやはり劣っていて、好くも悪くも部屋の中にいて季節の移ろいを感じることが出来た。ああ、嫌だ、冬が来た。寒いのは苦手だ。次の休日に部屋を冬仕様をしねえとと思う。炬燵を出すにはまだ早いか。洋間のリビングの敷物は冬物に替えとくか。気になるところは多々あれど住めば都とはいったもので、気に入って暮らしてはいて、越してきてもう三年目の冬になった。
閉じます
PROGRESS花札の牡丹と蝶と雑誌の椿を受け、尾形の頭部がシネマトグラフになっちゃった原作軸夢幻話。序盤は鈴川。いずれR18になるかもしれない【杉尾】胡蝶の夢(1) 尾形がわかりやすくなってしまった。
杉元の目線のさき、ふたり、杉元と尾形は、意味ありげに視線をからませあっている。地についたゆびの、ほんのゆびさきだけをひたむきに結びあい、季節おくれの雪ひらにこごえるくちびる、なにごとかささやきあうしろい息――。
ただごとならぬ雰囲気。音声はない。
あれは俺じゃねえ。否定したいところだが、どこからどう見てもあの軍帽は恩人からもらい受けたもので、顔面を分割する傷跡はふたりといない杉元自身の証拠だ。あれは俺だ。尾形のほうは、いかにもにせものっぽいが……。
まるいしろいひたいから靄がでる。
もやもやのなかにキラキラしたひかりの粒が浮遊し踊りまわり、視線のあちらがわ、岩壁や森の木々、川面、夜空を照らす。図像をむすぶ。照らされた距離に応じておおきさや色の濃さのことなる幻影が、尾形のひたいから、出るようになってしまった。のちに一行はシネマトグラフを知るが、尾形のひたいはこのあたらしい機械の光源のようになってしまっていた。
7905杉元の目線のさき、ふたり、杉元と尾形は、意味ありげに視線をからませあっている。地についたゆびの、ほんのゆびさきだけをひたむきに結びあい、季節おくれの雪ひらにこごえるくちびる、なにごとかささやきあうしろい息――。
ただごとならぬ雰囲気。音声はない。
あれは俺じゃねえ。否定したいところだが、どこからどう見てもあの軍帽は恩人からもらい受けたもので、顔面を分割する傷跡はふたりといない杉元自身の証拠だ。あれは俺だ。尾形のほうは、いかにもにせものっぽいが……。
まるいしろいひたいから靄がでる。
もやもやのなかにキラキラしたひかりの粒が浮遊し踊りまわり、視線のあちらがわ、岩壁や森の木々、川面、夜空を照らす。図像をむすぶ。照らされた距離に応じておおきさや色の濃さのことなる幻影が、尾形のひたいから、出るようになってしまった。のちに一行はシネマトグラフを知るが、尾形のひたいはこのあたらしい機械の光源のようになってしまっていた。
hisoku
DOODLEキスをした後にじゃれるsgoです杉元語り
フレーバー キスするの久し振りだ。
そう思いながら胸の上にいる尾形の襟足を撫でる。催促のサインだ。尾形が目を伏せて、それからゆっくりと顔を下ろしてきてくれる。ああ、そう、睫毛、長いんだよな。ほんの一、二秒、瞼を閉じる様を見届けながら顔を斜めに傾けて唇を合わせた。少し顔を上向きにして口を開いて迎え入れてくれる。舌と舌とがぶつかって這わせ合うと尾形が舌を引っ込めた。それを追う。すると今度は顎を引かれて重ねていた唇が離れていった。
お前、何を口にした?
顔をしかめて問われて首を傾げる。
舌がぴりぴりする。
何のことを云っているか解って顔が赤くなった。
杉元、辛い。
ごめん、マウスウォッシュ、使った。あ、や、デンタルリンスっていうやつ。
1150そう思いながら胸の上にいる尾形の襟足を撫でる。催促のサインだ。尾形が目を伏せて、それからゆっくりと顔を下ろしてきてくれる。ああ、そう、睫毛、長いんだよな。ほんの一、二秒、瞼を閉じる様を見届けながら顔を斜めに傾けて唇を合わせた。少し顔を上向きにして口を開いて迎え入れてくれる。舌と舌とがぶつかって這わせ合うと尾形が舌を引っ込めた。それを追う。すると今度は顎を引かれて重ねていた唇が離れていった。
お前、何を口にした?
顔をしかめて問われて首を傾げる。
舌がぴりぴりする。
何のことを云っているか解って顔が赤くなった。
杉元、辛い。
ごめん、マウスウォッシュ、使った。あ、や、デンタルリンスっていうやつ。
@p_poi_poi
DONEマニアックな性癖の尾形マンガです👏前回の放尿マンガに引き続き一部のマニア(?)向けとなっております😂←
大人の方のみでよろしくお願いします🙇♀️
フォロ限にさせていただいてます🙇♀️ 2
hisoku
DOODLEいいフウフの日だったので過去作ですが探し出してきました
前世記憶なし、尾形語り
このパイプオルガンの音色を聴いたのが
今日の日だったらいいなと思い
簡易結婚式 折り畳みテーブルに頭を預け、左耳を天板に押し付けて杉元が目を休めていた。そろそろそいつを畳んで貰わないと布団が敷けない。テーブルの大きさは長辺七十五センチ、短辺五十センチ、高さも五十センチくらいのもので、飯を食う時に使い、食い終わったら畳んで壁際に移していつも立て掛けていた。天板は成形板で脚は天板の木目色に合わせたスチール製で、二人分の飯を乗せたらそれなりにいっぱいになってしまう。そのこじんまりとしたテーブルの天板に上半身を預けて、胡座をかいて丸まっている背中を見つめる。散髪に行ったばかりの襟足が寒そうだ。
杉元、テーブル片付けないのか。
傍に行ってしゃがみこんで肩を叩く。顔を覗き込む。横たわった額の斜め上にスマートフォンがあり、音楽がかかっていた。クラシックか何かで珍しいと思いつつ、タップして止められるかと手を伸ばすと杉元が目を開けてそれを遮った。
1270杉元、テーブル片付けないのか。
傍に行ってしゃがみこんで肩を叩く。顔を覗き込む。横たわった額の斜め上にスマートフォンがあり、音楽がかかっていた。クラシックか何かで珍しいと思いつつ、タップして止められるかと手を伸ばすと杉元が目を開けてそれを遮った。
hisoku
DOODLE走り書きです前世記憶なし、尾語り
何とかして甘いセッススをしたかった杉の話
ハニーおいっ、待て、それ違うだろ、ローションじゃねえ、なんだ、それっ!?
蜂蜜。
は?
蜂蜜だけどっ。
シルエットで杉元が手にしているボトルがいつもと違う形状だと気付いて手首を掴んで問うも、何故か堂々と白状されて、そこから攻防戦が始まった。こいつ、俺の身体にこれをかける気だ、と解った以上、俺はそんなもので身体をべたべたにされたくないし、杉元は杉元で引く気配もない。何がなんでも使う気だ。暗がりでも目で解る。本気の目だ。
やめろ、そんなもん。
いいだろ。
ぐぐぐぐと力を込められて、両手でボトルを手にしている右手を掴んで押し返そうとするが、こっちは寝そべっていて杉元は馬乗りで上から押し付けようとしてきているのだから分が悪い。そもそもの腕力でも勝てそうにない。
1070蜂蜜。
は?
蜂蜜だけどっ。
シルエットで杉元が手にしているボトルがいつもと違う形状だと気付いて手首を掴んで問うも、何故か堂々と白状されて、そこから攻防戦が始まった。こいつ、俺の身体にこれをかける気だ、と解った以上、俺はそんなもので身体をべたべたにされたくないし、杉元は杉元で引く気配もない。何がなんでも使う気だ。暗がりでも目で解る。本気の目だ。
やめろ、そんなもん。
いいだろ。
ぐぐぐぐと力を込められて、両手でボトルを手にしている右手を掴んで押し返そうとするが、こっちは寝そべっていて杉元は馬乗りで上から押し付けようとしてきているのだから分が悪い。そもそもの腕力でも勝てそうにない。
hisoku
DOODLE「色のない寫眞」の杉尾掌篇です前世記憶なし営業写真館を営む尾形と
前世記憶あり小学校教師をしている杉元で
尾形語り
コロナ禍の二人です
尾形が杉元のことを先生と呼んでいます
ディスタンス週末に先生と、杉元とデートをした。
散策して気になったものを写真に撮って歩くあれをした。
カメラは一台、ハーフカメラを持っていった。
それを使って交互に撮るので俺の撮った写真の隣に杉元の撮った写真が並ぶ。
マスクをしてディスタンスを取って歩き、離れているから会話もあまりせず、カメラを使いたい時にだけお互いに名前を呼んで引き留め合い、カメラを相手に手渡す時にだけ近付いて、被写体をフィルムに焼き付けている相手の姿を見つめた。
人通りの少ない路地裏では少しだけ手を繋いだ。
フィルムがなくなったら、俺の店に帰って自室のマットレスの上でセックスをする。
夜遅くまで何回か交わって寄り添いあって眠り、朝早くに杉元は自分の住むアパートへと帰っていく。
499散策して気になったものを写真に撮って歩くあれをした。
カメラは一台、ハーフカメラを持っていった。
それを使って交互に撮るので俺の撮った写真の隣に杉元の撮った写真が並ぶ。
マスクをしてディスタンスを取って歩き、離れているから会話もあまりせず、カメラを使いたい時にだけお互いに名前を呼んで引き留め合い、カメラを相手に手渡す時にだけ近付いて、被写体をフィルムに焼き付けている相手の姿を見つめた。
人通りの少ない路地裏では少しだけ手を繋いだ。
フィルムがなくなったら、俺の店に帰って自室のマットレスの上でセックスをする。
夜遅くまで何回か交わって寄り添いあって眠り、朝早くに杉元は自分の住むアパートへと帰っていく。
kszm_ota
DOODLE12/11新刊に載せるつもりで書いたsgoと幽霊の話。あまりに冒涜的で胸糞が悪いのでボツ。※水子
蛭子「いついつ明けておけ、○○に行く」「絶対いやだ」という短いやりとりをするだけのメッセージアプリに、今朝は「お前の家で飲もう」と書いてあった。
二度見した。
尾形の親はとんでもない金持ちだ。「いつかこの研究を本にして大手へ持ち込む。絶対ウケて映画化されるから、自分で脚本監督したい。ゆくゆくはハリウッド」という夢語りに感激して、息子の悪趣味な自由研究に大金を出すタイプの親。しかも跡取りには弟がなると決まっていて、その弟も「私が生涯かけて兄様をサポートしますっ(尾形の裏声)」と言っているそうだ。だから尾形は生活を怪奇・心霊現象に全振りしている。しょっちゅうバイトを変えるし、引っ越すし、食事もほとんど外で食べる。
4430二度見した。
尾形の親はとんでもない金持ちだ。「いつかこの研究を本にして大手へ持ち込む。絶対ウケて映画化されるから、自分で脚本監督したい。ゆくゆくはハリウッド」という夢語りに感激して、息子の悪趣味な自由研究に大金を出すタイプの親。しかも跡取りには弟がなると決まっていて、その弟も「私が生涯かけて兄様をサポートしますっ(尾形の裏声)」と言っているそうだ。だから尾形は生活を怪奇・心霊現象に全振りしている。しょっちゅうバイトを変えるし、引っ越すし、食事もほとんど外で食べる。
konja9noodles
MOURNINGTwitterの sgo1000に投稿させて頂く為に、書いたけども1000文字のところ4000千超えたので供養sgo現代DDパロ。出来てない。尾が尾トメン。
恋を止めた日 ここは地獄か。
騒々しい店内でアルコールで炙り出された人間の欲が溢れて頭がクラクラする。
そんな場所にのこのこ着いてきた俺が一番欲に塗れていて馬鹿らしい。
「愛してる」
簡単に紡がれる陳腐な言葉も。
一次会から二次会に流れ、何度帰ろうかと思ったがあいつ(杉元)がいつもよりも酒に酔って強い力で引き留めるからおめおめと着いてきてしまった。
そもそも白石主催の飲み会という名の合コン紛いに来ているのも、杉元がいるからだ。
あいつはバイトに明け暮れいつも金が無く、ただ飯ならという理由でのこのこ着いていくやつだ。
自分を餌にどれほど女も男も引き付けているのか分かっていない。
釣られている一人が俺なんだが。
そんな餌に懇願されれば、緩んでいつでも振り払える腕に引っ張られたまま仕切りで区切られた簡易な座敷でチビチビと酒を胃に流し込んでいる。
4482騒々しい店内でアルコールで炙り出された人間の欲が溢れて頭がクラクラする。
そんな場所にのこのこ着いてきた俺が一番欲に塗れていて馬鹿らしい。
「愛してる」
簡単に紡がれる陳腐な言葉も。
一次会から二次会に流れ、何度帰ろうかと思ったがあいつ(杉元)がいつもよりも酒に酔って強い力で引き留めるからおめおめと着いてきてしまった。
そもそも白石主催の飲み会という名の合コン紛いに来ているのも、杉元がいるからだ。
あいつはバイトに明け暮れいつも金が無く、ただ飯ならという理由でのこのこ着いていくやつだ。
自分を餌にどれほど女も男も引き付けているのか分かっていない。
釣られている一人が俺なんだが。
そんな餌に懇願されれば、緩んでいつでも振り払える腕に引っ張られたまま仕切りで区切られた簡易な座敷でチビチビと酒を胃に流し込んでいる。
ysk_ota
PROGRESS12/11に出したいカンボジアを旅する杉尾「きみおもへどもみえず」①
ここまでは全年齢。次から成人向けになります。
タイトルは李白の詞から。
「きみおもへどもみえず」①「きみおもへどもみえず」
一、
昼休みの終わり際、年末休暇はギアナ高地でも行こうかなぁと考えていたら、尾形から電話がきて「カンボジアへ釣りに行かないか」と言われた。
カンボジアといえばメコン川だ。チベットからベトナムまで、インドシナ半島を南北に貫く大きな大きな川で、多様な生物が多く住まい、豊かな流域では毎年何百もの新種の動植物が発見されている。
そのメコン川が、中国の無茶なダム開発により流水量が激減し、汚染がかつてない速さで進んでいるという。尾形は海外の報道媒体やどこぞの偉い教授とも関わりがある。そいつらいわく、このままでは数年で生態系が崩壊するらしい。
俺はただのサラリーマン、ただの遠征マニアだ。専門家の知り合いなんていない。そんな俺でも、この十年間に似たような科学的予言をいくつも聞いた。そして、現実となるのを目にしてきた。
7666一、
昼休みの終わり際、年末休暇はギアナ高地でも行こうかなぁと考えていたら、尾形から電話がきて「カンボジアへ釣りに行かないか」と言われた。
カンボジアといえばメコン川だ。チベットからベトナムまで、インドシナ半島を南北に貫く大きな大きな川で、多様な生物が多く住まい、豊かな流域では毎年何百もの新種の動植物が発見されている。
そのメコン川が、中国の無茶なダム開発により流水量が激減し、汚染がかつてない速さで進んでいるという。尾形は海外の報道媒体やどこぞの偉い教授とも関わりがある。そいつらいわく、このままでは数年で生態系が崩壊するらしい。
俺はただのサラリーマン、ただの遠征マニアだ。専門家の知り合いなんていない。そんな俺でも、この十年間に似たような科学的予言をいくつも聞いた。そして、現実となるのを目にしてきた。
ysk_ota
MEMOprivatterから映しました。書いた人は当時19巻の影響で狂っていました。
なぜか杉尾で書いていますが(杉元がつきそう理由がそれしか思いつかなかった)そのうち勇尾にリライトしたいな~~~~と思って今に至る。下書きメモみたいなものです。 11859
kito_kabe
INFO8/21インテすぎおプチ無配SSの本文です。WHITEOUTのリブート版1話の序盤で、まだ尾は出てきていません。現在公開中の以前のものと見比べてちょっと変わったところとか変わっていないとこなどを見比べて楽しんでいただければと思います。 3878
kito_kabe
INFO8.21インテの杉尾本サンプルです尾形主任に絶賛片想い中の杉元くんと、そんなことは露知らずほうじ茶に愛を注ぐ尾形主任のお話です。この本ではまだくっつきません。
連ツイの禁煙編と書き下ろしの杉元視点を収録しています。 1784