@harusamera_men
PAST過去絵まとめ②2022.2.14~2022.7.3
降志Webオンリー「Not First Love,」終了後~今回のイベントまでに投稿したイラストまとめです。
一部裸のものがあるのでご注意ください(R-18ではない) 26
ukionze1517kara
DONE降志WEBオンリーイベント「Not First Love, 2ND」#04notfl
お題「クリスマス」より
降志の子ども目線で小さい頃を振り返る、クリスマスイヴのお話。 2205
youkari
DONEあまりさん(@amrm_works)とラフを交換して描かせていただきました!こちらは私のラフから二人で描いたものになります。
あまりさんの描かれた志保さんのおみ足と降谷さんとの体格差すばらしか…。
ありがとうございました! 4
serisawa
DONENot First Love.2ND開催、おめでとう&ありがとう!お題イラスト「クリスマス」他、カウントダウン企画に投稿したイラスト2種、計3点の展示です。
セブンイレブンにてポストカードとして印刷できます(プリント料金:1枚¥60)
プリントNoは添付画像をご参照ください。
(※プリントNoは12/11以降、Twitterでも公開予定です) 4
黒護にゃちょこ
PAST降志ご飯アンソロ「LastBiteLeftover」寄稿イラスト です。シオさんの「君、仰ぐアルテア」の扉絵を描かせていただきました!
お手に取ってくださった方はありがとうございました!
lin_co10ri
DOODLE12/10降志webオンリーイベント「Not First Love,2ND」展示作品です。ほぼポエム。来年の映画のタイトル穴あきヒントが出た時に、一番に思い浮かんだのがこのタイトルでした。
これは降志…!と思っていて、今回のティザー、特報に情緒揺さぶられているうちに、つい書いてしまったものです。
いずれひとつの話にしたい、とは思っています。
そうなると、きっと黒塗りにされる部分ですね、これ。
黒塗りのラブレター拝啓
君があんな風に泣くなんて、知らなかった。
いや、僕は君のことなんて、何も知らないんだ。
どんな風に笑うのかも。何を思っているのかも。どうやって生きてきたのかさえ。
ずっと僕の心の中に君という存在が、何かしらの形で居たということは。紛れもない事実だと言い切りたいが、これまで君のために何もできなかったことを思えば、近づくことさえできない。
何故そんな風に泣いているのか、胸が引きちぎられるほど苦しくて、気になって目に焼き付いて離れないけれど。
泣いている姿に、生きているという鼓動と躍動を感じて、崩れ落ちそうなほど安堵している自分もいる。
君がそんなに素顔を晒せているのが。誰がいるからなのか、誰の前なのか、誰のためなのか。そんなことさえ気になってしまうけれど。
555君があんな風に泣くなんて、知らなかった。
いや、僕は君のことなんて、何も知らないんだ。
どんな風に笑うのかも。何を思っているのかも。どうやって生きてきたのかさえ。
ずっと僕の心の中に君という存在が、何かしらの形で居たということは。紛れもない事実だと言い切りたいが、これまで君のために何もできなかったことを思えば、近づくことさえできない。
何故そんな風に泣いているのか、胸が引きちぎられるほど苦しくて、気になって目に焼き付いて離れないけれど。
泣いている姿に、生きているという鼓動と躍動を感じて、崩れ落ちそうなほど安堵している自分もいる。
君がそんなに素顔を晒せているのが。誰がいるからなのか、誰の前なのか、誰のためなのか。そんなことさえ気になってしまうけれど。
lin_co10ri
DONE12/10降志webオンリーイベント「Not First Love,2ND」お題作品展示会参加作品。お題『セカンド』です。
2度目のはじめまして、をキーワードにして妄想を膨らませた話。互いに救いになり得る2人が、不器用ながらも歩み寄っていけたら…という思いだけは込めました!
2度目のはじめまして 小さな窓から差し込む光に、紅がかった茶髪が透けて溶けゆく。
抜けるように白い肌は、そのまま光に同調していきそうだ。
表情も平坦なその少女は。その存在さえ定かではないように見えた。
「少年探偵団だったころの君は。怖い人にも臆さないような、度胸のある子、ってイメージでしたが」
「……よく知りもしないのに、勝手なこと言わないで」
「……まあ、ずっと避けられていたようでしたので。最初は、いつも帽子を目深に被っているシャイな子、だと思ってました」
にっこりと笑って言うと。かすかに眇めたような視線を寄越された。でもすぐ、何の感情も窺わせない生気のない表情になる。
降谷はスーツを着こなしている物腰を柔らげて、さらに穏やかな口調で言った。
5038抜けるように白い肌は、そのまま光に同調していきそうだ。
表情も平坦なその少女は。その存在さえ定かではないように見えた。
「少年探偵団だったころの君は。怖い人にも臆さないような、度胸のある子、ってイメージでしたが」
「……よく知りもしないのに、勝手なこと言わないで」
「……まあ、ずっと避けられていたようでしたので。最初は、いつも帽子を目深に被っているシャイな子、だと思ってました」
にっこりと笑って言うと。かすかに眇めたような視線を寄越された。でもすぐ、何の感情も窺わせない生気のない表情になる。
降谷はスーツを着こなしている物腰を柔らげて、さらに穏やかな口調で言った。
黒護にゃちょこ
MOURNINGえろくないけど一応いたそうとしてる落書きなのでR18ですが期待しないでください。2018年のものなので絵柄古いです。あと線とても汚いあとで消したらすまない
pass: Are you over 18?
yori_framb
DONEフォロワッサンの呟きから3次しました!二人で街をブラブラお買い物とか、周りは目の保養でとても良きですよね!黒モブになってそういうシーンに遭遇したい願望です。(別の意味の夢女子的感じ?になるかしら???)なんやかんやで久しぶりの降志ちゃんです
lin_co10ri
DOODLE04notflワンドロワンライ参加作品お題『低気圧』
melancholy typhoon 長時間集中し、出来上がったデータを確認して。志保は深く息をついた。
「ようやく一息? 宮野さん、集中しすぎよ」
向かいのデスクから呆れを含んだ心配の声をかけられ。その同僚の女性に志保は小さく笑みを浮かべる。
「厳しい取引先からの依頼だから。気が張っちゃって」
志保の言葉に、そんな仕事内容あったかしら?という風に首を傾げている同僚にさらに苦笑して、ゆっくりと懲りこたまった腰を上げる。
手にしたのはデータを移したUSBメモリと、デスクチェアに描けていた薄手のカーディガン。季節の変わり目の今は、服装での体温調節が難しい。今日の薄曇りの気候では、このオフィス内と一歩出たビル内と、どちらが冷えているのかも分からなかった。
2455「ようやく一息? 宮野さん、集中しすぎよ」
向かいのデスクから呆れを含んだ心配の声をかけられ。その同僚の女性に志保は小さく笑みを浮かべる。
「厳しい取引先からの依頼だから。気が張っちゃって」
志保の言葉に、そんな仕事内容あったかしら?という風に首を傾げている同僚にさらに苦笑して、ゆっくりと懲りこたまった腰を上げる。
手にしたのはデータを移したUSBメモリと、デスクチェアに描けていた薄手のカーディガン。季節の変わり目の今は、服装での体温調節が難しい。今日の薄曇りの気候では、このオフィス内と一歩出たビル内と、どちらが冷えているのかも分からなかった。
serisawa
DONE10月ワンライ「停電」より。降志。+7分くらい。めちゃくちゃわたし好みのお題ですが、わたしが提案したわけではないよ…!笑
降志ワンライ「停電」 私と彼の始まりは、笑ってしまうくらい陳腐な出来事だった。
きっかけは、残業帰り。十一階のフロアから帰路に着くために乗り込んだエレベーターには、既に先客が居た。それが、彼。降谷だった。
君も遅いな、お疲れ。あなたもね、ちゃんと寝てるの?そんな取り留めもなく花も咲かない話を一言二言交わしている内に、あっという間に狭い鉄製の箱は目的階である一階へと辿り着く。が、そのまま何の前触れもなく、ふっと電気が消えた。
「えっ」
声を上げたのは、私だけだった。
暗闇の中、彼はスマホのライトを照らして非常用ボタンを押す。
ジリリリ、とホールに響き渡る警報音からやや遅れて、オペレーターと通話が繋がった。
発電所内での火災により、都内の一部で停電が発生しており、その影響を受けているのだという。
2134きっかけは、残業帰り。十一階のフロアから帰路に着くために乗り込んだエレベーターには、既に先客が居た。それが、彼。降谷だった。
君も遅いな、お疲れ。あなたもね、ちゃんと寝てるの?そんな取り留めもなく花も咲かない話を一言二言交わしている内に、あっという間に狭い鉄製の箱は目的階である一階へと辿り着く。が、そのまま何の前触れもなく、ふっと電気が消えた。
「えっ」
声を上げたのは、私だけだった。
暗闇の中、彼はスマホのライトを照らして非常用ボタンを押す。
ジリリリ、とホールに響き渡る警報音からやや遅れて、オペレーターと通話が繋がった。
発電所内での火災により、都内の一部で停電が発生しており、その影響を受けているのだという。
vi_mikiko
DOODLE10月のふるしほワンドロワンライ参加作品です。お題:ハロウィン、スーパーマーケット、低気圧、停電
お題:ハロウィン、スーパーマーケット、低気圧、停電 童話の世界で生きられればどんなにいいか、と思う。組織の追っ手から無事免れ、めでたしめでたしと終わる平穏な世界。無事オオカミから逃げることができた、赤ずきんのように。
ただ、現実はそう上手くいかないのだ。
これから始まるのは、オオカミに捕まった、赤ずきんの話。
ずきずき、ずきずき。鈍痛が、頭の中を駆け巡る。ずっと、頭上に重いものがのしかかっているような、頭蓋骨に締め付けられているような、そんな痛み。
ハロウィン当日。パーティもそこそこに、渋谷で事件解決に尽力した探偵団は、後日、ハロウィンパーティの仕切り直しをしたいと言い出した。
そして十一月も半ばに差し掛かった今日、赤ずきんの仮装に身を包んだ灰原哀は、博士の家で子供達とお菓子を広げていた。
1942ただ、現実はそう上手くいかないのだ。
これから始まるのは、オオカミに捕まった、赤ずきんの話。
ずきずき、ずきずき。鈍痛が、頭の中を駆け巡る。ずっと、頭上に重いものがのしかかっているような、頭蓋骨に締め付けられているような、そんな痛み。
ハロウィン当日。パーティもそこそこに、渋谷で事件解決に尽力した探偵団は、後日、ハロウィンパーティの仕切り直しをしたいと言い出した。
そして十一月も半ばに差し掛かった今日、赤ずきんの仮装に身を包んだ灰原哀は、博士の家で子供達とお菓子を広げていた。
dc_eureka
MOURNING灰原さんの日オンリー「口づけ」のワンライお題で書かせて頂いたけれど、コレジャナイ感がすごすぎて没にして、加筆修正して、持て余していたものを今更、供養致します。
降谷さんのふの字も出てきませんが、降谷さん目線の降志です。
n は、ここでは実験参加者数のことです。 Ω\ζ°)チーン
n=2のささやかな実験計画 この歳になると、いや、何より職業上、他人のキスシーンを見ても、そうそう動揺することはない。実際、張り込み中に、濃厚な口付けを交わす対象者であったり、路地裏でキスどころでない行為をやらかしている対象者であったりを、幾らでも見てきた。最初こそどぎまぎしたりもしたけれど、最近では最早、日常茶飯事。どうということもない。――はず、だった。
偶然目にしたカップルのキス。首に腕を回して、彼らは随分と夢中になっていた。思わずドキリとしてしまい、そんな自分に、驚いた。そうか、付き合い始めの彼女が隣にいる状況では、さすがの自分でも、気恥ずかしさを感じるのか。新しい自分を発見して、一人、心のうちで感心する。
隣を歩くのは、赤毛頭の天才科学者。職場での彼女の評判は、クール、博識、毒舌、ヤバい…。畏敬を込めた、そんな言葉。案外かわいかったり、動物好きで優しかったりする一面もあるのだが、それは、自分が〔灰原哀〕だった頃を知っているからこそ思えること。確かに、科学者・宮野志保は、はっきり言って、時々怖い。
3750偶然目にしたカップルのキス。首に腕を回して、彼らは随分と夢中になっていた。思わずドキリとしてしまい、そんな自分に、驚いた。そうか、付き合い始めの彼女が隣にいる状況では、さすがの自分でも、気恥ずかしさを感じるのか。新しい自分を発見して、一人、心のうちで感心する。
隣を歩くのは、赤毛頭の天才科学者。職場での彼女の評判は、クール、博識、毒舌、ヤバい…。畏敬を込めた、そんな言葉。案外かわいかったり、動物好きで優しかったりする一面もあるのだが、それは、自分が〔灰原哀〕だった頃を知っているからこそ思えること。確かに、科学者・宮野志保は、はっきり言って、時々怖い。
nyanko4cat
DONEかなり後出しですが降志ワンドロで
お題『残暑』お借りしました。
1h超えの上にネタ被りしてるかもです、、🙇♀️
とりあえず無防備な志ちゃとむっつりな降さんを描きたかっただけの産物です、、、😂
素敵な企画をありがとうございます。
晴田🍺
DONE夏祭りの夜に研究室で会う降志の話。7月のワンドロワンライに参加させていただいたものに加筆修正を加え、中編に仕上げたものです。
夏祭りの夜に(降志) 窓の外がやけに騒がしい。何事だろうと思ったが、窓辺まで行く気力も体力も彼女には残されていなかった。ふと隣の研究室の学生たちが浮き足立って近所の夏祭りの話をしていたことを思い出す。今日だったのかと思いつつ、宮野志保は床をはうようにして研究室の端にある棚までたどり着いた。下段の奥に鎮座する非常食のカップラーメンに手を伸ばす。そこで、はたと気付いた。肝心の湯を沸かしていない。ケトルは部屋の反対側にある。ゼリー飲料やブロックタイプの栄養補助食品はすでに食べ尽くしていた。志保は半ば諦めてソファーに横たわる。
「もう、食べなくてもいっか……」
「いいわけないだろ」
過度の疲労と栄養不足でもうろうとする頭を上げると、そこには降谷零が立っていた。
5570「もう、食べなくてもいっか……」
「いいわけないだろ」
過度の疲労と栄養不足でもうろうとする頭を上げると、そこには降谷零が立っていた。
晴田🍺
DONE未婚の母となった志保の娘が降谷に会いに行く話※二人に十代の娘がいます。娘視点のお話。
使用お題:「お月見」「茫然自失」「ダイヤモンド」「残暑」
制作時間:計120分
9月のワンライワンドロに参加させていただきました。
大幅な時間超過のため、イベントタグのみお借りしました。
告白と邂逅(降志) 十四歳のとき、私は母に聞いた。
「お母さんは、どうして私を一人で産んで育てようと思ったの?」
中秋の名月の夜だった。受験勉強で疲れていた私を「お月見しない?」と、母は部屋から連れ出した。リビングの電気を消して、カーテンを大きく開け放つ。まぶしいほどの満月の光が部屋に差し込んで、ベランダに面したガラス戸の窓枠がくっきりとフローリングの床に映し出されていた。今まで何となく聞けなかったことも、今夜は聞ける気がした。
「気を悪くしないで聞いてね」
母はそう前置きをして語り始めた。
「避妊に失敗したの。それで、あなたができた」
いきなりの生々しい話に面食らう。それと同時に、母が本当の話をしても大丈夫だと判断してくれたことに背筋が伸びる。
3373「お母さんは、どうして私を一人で産んで育てようと思ったの?」
中秋の名月の夜だった。受験勉強で疲れていた私を「お月見しない?」と、母は部屋から連れ出した。リビングの電気を消して、カーテンを大きく開け放つ。まぶしいほどの満月の光が部屋に差し込んで、ベランダに面したガラス戸の窓枠がくっきりとフローリングの床に映し出されていた。今まで何となく聞けなかったことも、今夜は聞ける気がした。
「気を悪くしないで聞いてね」
母はそう前置きをして語り始めた。
「避妊に失敗したの。それで、あなたができた」
いきなりの生々しい話に面食らう。それと同時に、母が本当の話をしても大丈夫だと判断してくれたことに背筋が伸びる。
vi_mikiko
DOODLE降志ワンドロワンライ9月お題「お月見、茫然自失、残暑、ダイヤモンド」です!「月を見ていると、狂うよ」
男に声を掛けられたのは、十五夜の日だった。
一年で最も美しい、中秋の名月。私は満月に誘われるように、家を出て光の示す先を辿った。とある、ススキがたなびく草原に辿り着く。残暑の空気を感じながら足を進めると、草木の中心に位置するぽっかりと穴が開いたような空間に、石台が一つ鎮座していた。
その正体が月時計だと教えてくれたのは、いつの間にか隣に立っていた男だった。
日中は日時計として時を刻むこの盤面は、夜にはたちまち月時計となる。
中央に、指針が鎮座する。その陰が示す方向で、時刻が示される。
いつの間にか私はその月時計に通うのが習慣となっていて。決まって、男も側に立っていた。
「あなたは月が似合うわね」
1653男に声を掛けられたのは、十五夜の日だった。
一年で最も美しい、中秋の名月。私は満月に誘われるように、家を出て光の示す先を辿った。とある、ススキがたなびく草原に辿り着く。残暑の空気を感じながら足を進めると、草木の中心に位置するぽっかりと穴が開いたような空間に、石台が一つ鎮座していた。
その正体が月時計だと教えてくれたのは、いつの間にか隣に立っていた男だった。
日中は日時計として時を刻むこの盤面は、夜にはたちまち月時計となる。
中央に、指針が鎮座する。その陰が示す方向で、時刻が示される。
いつの間にか私はその月時計に通うのが習慣となっていて。決まって、男も側に立っていた。
「あなたは月が似合うわね」
lin_co10ri
DOODLE04notflワンドロワンライ参加作品お題『茫然自失』『お月見』
harvest moon どのような事にも。僅かなりとも動揺したり、我を忘れて動転するようなことは。
毛頭ない、あり得ないと。降谷は自負している。
極限の状態に晒され、叩きつけ、覚え込ませた、我が身の精神。
生死の狭間を潜り抜けやり遂げたトリプルフェイスの仮面は。伊達じゃない。
真っ暗闇に包まれている阿笠邸に。降谷は眉を寄せる。
この時間しか来れなかったことは、申し訳ないが。来ることは伝えているし、そもそもこの家にいる保護対象者の、定期面談が要件だ。留守にしているとは、思えないし、あってはならないことでもあるが。
門柱の灯りも付いておらず、いつもはサーチライトで明るくなる玄関前の灯りも、そのスイッチが切ってある。
この家の主の愛車であるビートルも見当たらないことを確認しながら。降谷は取りあえず、ドアホンを鳴らす。
2497毛頭ない、あり得ないと。降谷は自負している。
極限の状態に晒され、叩きつけ、覚え込ませた、我が身の精神。
生死の狭間を潜り抜けやり遂げたトリプルフェイスの仮面は。伊達じゃない。
真っ暗闇に包まれている阿笠邸に。降谷は眉を寄せる。
この時間しか来れなかったことは、申し訳ないが。来ることは伝えているし、そもそもこの家にいる保護対象者の、定期面談が要件だ。留守にしているとは、思えないし、あってはならないことでもあるが。
門柱の灯りも付いておらず、いつもはサーチライトで明るくなる玄関前の灯りも、そのスイッチが切ってある。
この家の主の愛車であるビートルも見当たらないことを確認しながら。降谷は取りあえず、ドアホンを鳴らす。
serisawa
DONE9月ワンライお題「残暑」より。キッチンシリーズの二人の番外イメージで書いてますが、
単発同棲ふるしほでも問題ないと思います。
降志ワンライ;「残暑」 ジリジリ。ギリギリギリ。ギギギギギギ、と。
風情ある――というには、かなり耳障りな鳴き声が、ひっきりなしに響き渡るリビングで、志保はひとりだらんと腕を投げ出し、大の字で寝そべっていた。
九月初旬。未だ残暑の厳しいこの季節。日中ともなればエアコンにはまだまだフル稼働で仕事をしてもらわねばならないのに、いきなりブツンという音と供に一切の反応を見せなくなって、五時間あまり。窓は当然のように全開にしているが、気密性の高いマンションの一室は、殆ど蒸し風呂状態だ。
人間にすら毒となるであろうこの環境は小型犬であるハロには猛毒になる。
予約がいっぱいなので訪問は明日になる、という修理業者からの平謝りの連絡が入ったと同時に、阿笠の元へ彼を預けてきて、志保自身は一時帰宅した。
1583風情ある――というには、かなり耳障りな鳴き声が、ひっきりなしに響き渡るリビングで、志保はひとりだらんと腕を投げ出し、大の字で寝そべっていた。
九月初旬。未だ残暑の厳しいこの季節。日中ともなればエアコンにはまだまだフル稼働で仕事をしてもらわねばならないのに、いきなりブツンという音と供に一切の反応を見せなくなって、五時間あまり。窓は当然のように全開にしているが、気密性の高いマンションの一室は、殆ど蒸し風呂状態だ。
人間にすら毒となるであろうこの環境は小型犬であるハロには猛毒になる。
予約がいっぱいなので訪問は明日になる、という修理業者からの平謝りの連絡が入ったと同時に、阿笠の元へ彼を預けてきて、志保自身は一時帰宅した。
youkari
MAIKING続きはえちいことするだけだから飽きたやつ志保さんに怒る降谷さんの話降谷零は腹を立てていた。
なぜ、彼が怒っているのか。
それは多分に、宮野志保に責任があった。
彼が強く掴むのは、志保の手首。どうあがいても抜けられそうもないので、引かれるままに志保は大人しく従う。
乱暴と言っていい動作で降谷はひとつのドアを開けると、その内側へと志保を引き摺り込んだ。
ここは米花市の中心部に位置するホテル。取調べ目的と嘯いて、降谷は支配人に空いている部屋を用意させていた。
そして、つい先刻まで志保がいたのも、同じホテルの別の部屋だった。
何故宿泊目的でもなく、ホテルの一室にいたかと言えば、それは志保の失態、そして油断だった。
少し前から志保に付き纏っていたストーカーに連れ去られ、軟禁されそうになったのだ。
2691なぜ、彼が怒っているのか。
それは多分に、宮野志保に責任があった。
彼が強く掴むのは、志保の手首。どうあがいても抜けられそうもないので、引かれるままに志保は大人しく従う。
乱暴と言っていい動作で降谷はひとつのドアを開けると、その内側へと志保を引き摺り込んだ。
ここは米花市の中心部に位置するホテル。取調べ目的と嘯いて、降谷は支配人に空いている部屋を用意させていた。
そして、つい先刻まで志保がいたのも、同じホテルの別の部屋だった。
何故宿泊目的でもなく、ホテルの一室にいたかと言えば、それは志保の失態、そして油断だった。
少し前から志保に付き纏っていたストーカーに連れ去られ、軟禁されそうになったのだ。
晴田🍺
MOURNING風見におっぱいと言わせたかっただけの話。何でも許せる方向け。
降志ですが、志保さんは出てきません。
悩ましき服装(降志)「タートルネックのニットって、ちょっとアレじゃないか」
「はい?」
庁舎に缶詰三日目ともなると、言動が混迷の度を深めてくる。降谷零があまりにも真面目な顔をして言うので、最初は今関わっている案件に関する話かと思った。が、どうやら違うらしい。風見裕也は適当に相づちを打つことにした。
「アレ、というのは?」
「こう、この辺を強調するというか」
降谷は、両手で胸の前に膨らみを表すように曲線を描く。
「ああ、いわゆる“おっぱいニット”というやつですか」
「は? おっ…?」
今度は、降谷が困惑する番だった。
「おっぱいニット、というらしいですよ。そういう胸部を強調するニット」
あくまで真面目に、風見は返答する。
「どこでそんな情報を仕入れてきた?」
851「はい?」
庁舎に缶詰三日目ともなると、言動が混迷の度を深めてくる。降谷零があまりにも真面目な顔をして言うので、最初は今関わっている案件に関する話かと思った。が、どうやら違うらしい。風見裕也は適当に相づちを打つことにした。
「アレ、というのは?」
「こう、この辺を強調するというか」
降谷は、両手で胸の前に膨らみを表すように曲線を描く。
「ああ、いわゆる“おっぱいニット”というやつですか」
「は? おっ…?」
今度は、降谷が困惑する番だった。
「おっぱいニット、というらしいですよ。そういう胸部を強調するニット」
あくまで真面目に、風見は返答する。
「どこでそんな情報を仕入れてきた?」
ミシェルリ
DONE8/18開催灰原の日オンリーイベント『シェリーに口づけ』
サークル:深海ルクスの展示小説です。
カップリング:降志
※カウントダウン企画『Witness』の続きではありますが、単品でも楽しめると思います。
※新蘭・京園も少し含まれています。
※一部コミック、アニメの内容に触れています。
※捏造多めです。みんな20歳越えの女子大生です。
この作品は8/25まで公開中。
『Liquor GIRLS NIGHT』「ちょ……っと、真純!」
「なんだよ、志保姉」
「どういうことなのよ、ボクと個人的に飲みに行こうって言ってたじゃない」
「1対1なんて一言も言ってないだろ」
「謀ったわね……!」
「なーにコソコソ話してんのよ、飲み物決まったの?」
「あ、じゃあボクはオレンジジュース」
「私はモスコー・ミュール……」
「オーケーオーケー。蘭は?」
「じゃあ私はピーチ・アイスティーにしようかな」
「蘭、ほんとそれ好きよね〜。おつまみは園子様に任せなさーい!すいませーん!」
園子が手元の銀のベルをターンと勢いよく叩けば、人の良さそうな若い女主人がにこにことしながら注文を取りに来た。
盛夏。時刻は17時半、杯戸町にて。
園子おすすめのカジュアルな小皿料理居酒屋。店内は木目調の家具で揃えられ、素朴な印象を受ける。切り盛りする女主人の趣味なのか、レトロな雑貨が多い。ピンクの公衆電話、ジュークボックス、壁に貼られた右向きから読むポスターなど。小皿の創作料理が家庭的で美味しく、お酒の種類も豊富。若女将と2人の女性従業員でに切り盛りされている、こじんまりとしたお店。そのテーブル席に4人が収まったのはつい先程だ。
10770「なんだよ、志保姉」
「どういうことなのよ、ボクと個人的に飲みに行こうって言ってたじゃない」
「1対1なんて一言も言ってないだろ」
「謀ったわね……!」
「なーにコソコソ話してんのよ、飲み物決まったの?」
「あ、じゃあボクはオレンジジュース」
「私はモスコー・ミュール……」
「オーケーオーケー。蘭は?」
「じゃあ私はピーチ・アイスティーにしようかな」
「蘭、ほんとそれ好きよね〜。おつまみは園子様に任せなさーい!すいませーん!」
園子が手元の銀のベルをターンと勢いよく叩けば、人の良さそうな若い女主人がにこにことしながら注文を取りに来た。
盛夏。時刻は17時半、杯戸町にて。
園子おすすめのカジュアルな小皿料理居酒屋。店内は木目調の家具で揃えられ、素朴な印象を受ける。切り盛りする女主人の趣味なのか、レトロな雑貨が多い。ピンクの公衆電話、ジュークボックス、壁に貼られた右向きから読むポスターなど。小皿の創作料理が家庭的で美味しく、お酒の種類も豊富。若女将と2人の女性従業員でに切り盛りされている、こじんまりとしたお店。そのテーブル席に4人が収まったのはつい先程だ。
serisawa
DONEシェリキスワンライ、「口づけ」テーマで。テーマ消化できたかどうかかなり怪しいのですが、賑やかしで!
開催おめでとうございます&ありがとうございました!
sweet medicine ふ、と。
意識が浮上した。
まだ眠っていたいという怠惰な欲に逆らって、寝ぼけ眼をこじ開けたのは、近くで聞こえた囁き声のせいだ。
「……こら、静かに。まだ早いだろう」
ぶんぶんと尻尾を振る音。ハッハッと期待の息遣い。
「散歩はこの雨が止んでから。予報では午後だよ」
諭すような声音。
ついさっきまで息を弾ませていた鳴き声が、途端にきゅん、と寂しげなものに変わる。
ようやく焦点が合った眼前の光景。
自分と同じようにまだ寝台上の人でありながらも、腹に乗った愛犬の首を撫でる男の姿。
彼の愛犬は彼の腹の上でしゅんとしょげて耳を垂らしている。その顔があまりにも可愛らしくてクスリと笑みを零すと、隣の彼と目が合った。
1361意識が浮上した。
まだ眠っていたいという怠惰な欲に逆らって、寝ぼけ眼をこじ開けたのは、近くで聞こえた囁き声のせいだ。
「……こら、静かに。まだ早いだろう」
ぶんぶんと尻尾を振る音。ハッハッと期待の息遣い。
「散歩はこの雨が止んでから。予報では午後だよ」
諭すような声音。
ついさっきまで息を弾ませていた鳴き声が、途端にきゅん、と寂しげなものに変わる。
ようやく焦点が合った眼前の光景。
自分と同じようにまだ寝台上の人でありながらも、腹に乗った愛犬の首を撫でる男の姿。
彼の愛犬は彼の腹の上でしゅんとしょげて耳を垂らしている。その顔があまりにも可愛らしくてクスリと笑みを零すと、隣の彼と目が合った。