そうこ
MOURNING #LH1dr1wrお題「ボーナス」所要時間1時間半程度
原作終了後どこかの町で普通に仕事しながら生活しているラーヒュン
あなたの幸せが私の幸せ、ってやつです
ボーナス 勇者を探す旅を終え、部下が必要となる時世でもないと主より暇を与えられたラーハルトは、同じく行くあてのないヒュンケルと共に旅を続けていた。
そしてたどり着いた先は、良い意味で他人に無関心な住民の多い港町だった。
規模がそこそこありながらも土地柄と人の流動が多い為か、見た目は完全に魔族であるラーハルトすらも奇異の目で見られることは少なく、余計な詮索もされないその町は二人にとって居心地が良い。
運良く好条件の空き物件にも恵まれ、一度定住をしてみるかと家を借りてみれば、思いの外快適な暮らしで二人は長期滞在を決めた。
定住するとなると、今までのように旅の中で手に入れた物を金銭に変えることで資金を得る生活もできなくなり、町中で仕事を探すことになった。
1865そしてたどり着いた先は、良い意味で他人に無関心な住民の多い港町だった。
規模がそこそこありながらも土地柄と人の流動が多い為か、見た目は完全に魔族であるラーハルトすらも奇異の目で見られることは少なく、余計な詮索もされないその町は二人にとって居心地が良い。
運良く好条件の空き物件にも恵まれ、一度定住をしてみるかと家を借りてみれば、思いの外快適な暮らしで二人は長期滞在を決めた。
定住するとなると、今までのように旅の中で手に入れた物を金銭に変えることで資金を得る生活もできなくなり、町中で仕事を探すことになった。
SKR
DOODLE「仕方ない」 ラーヒュン ワンライ 2025.07.21. 自分は人間だから仕方ない。
と、ヒュンケルは長年、諦めていた。
性欲についてである。
二次性徴が進んだころから、衝動を抑えることが難しくなってきた。女を得られる環境ではあったが、なまじ子を成されてしまうと利用されるおそれもあるため、行為は憚られた。自ら刺激をしての排出も頻繁に行いはしたが、しかしどうしても、暴れ狂う欲念を晴らすには容赦のない律動が必要となる。
ゆえに、子を成さぬ男との情交に勤しむしかなかった。
自分ほどではないが、魔族にもなかなかに性欲の強い者は多い。しかしそれでも男であれば征服と挿入を好む。受け身でいるほうが相手が潤沢だ。
そういう、幾つもの仕方なさの果てに、ヒュンケルは男を求める性質なのであった。
2144と、ヒュンケルは長年、諦めていた。
性欲についてである。
二次性徴が進んだころから、衝動を抑えることが難しくなってきた。女を得られる環境ではあったが、なまじ子を成されてしまうと利用されるおそれもあるため、行為は憚られた。自ら刺激をしての排出も頻繁に行いはしたが、しかしどうしても、暴れ狂う欲念を晴らすには容赦のない律動が必要となる。
ゆえに、子を成さぬ男との情交に勤しむしかなかった。
自分ほどではないが、魔族にもなかなかに性欲の強い者は多い。しかしそれでも男であれば征服と挿入を好む。受け身でいるほうが相手が潤沢だ。
そういう、幾つもの仕方なさの果てに、ヒュンケルは男を求める性質なのであった。
そうこ
DOODLE #LH1dr1wrお題「いのちだいじに」所要時間一時間半程度
ヒュンケルと喧嘩したラーハルトに巻き込まれるダイくんの話。
ラーハルトとダイくんがしゃべってるだけ。
出来てないタイプのいずれラーヒュンになる原作終了後の謎世界観。
いのちだいじに パプニカ国の城のとある一室、己には分不相応に感じるほど立派な執務室で、ダイは紙面と睨み合いをしていた。
想い人の隣に立つべく学ぶことは多く、しかし人間社会とは隔絶され生きてきたダイにとって勉強は大魔王より手強い相手かもしれない。
うんうんと唸っていると不意にノックの音が響く。
朝ご飯も食べたばかりで、この時間は誰も来ない予定のため不思議に思いながら入室を促すと、丁寧な動作で扉が開いた。そこに立っていたのはラーハルトだ。
「ラーハルト! 急に戻ってきてどうしたんだ!?」
現在ラーハルトはヒュンケルを伴い、世界各地で見受けられる不穏な動きを調査している。
普段であれば定期報告の手紙と共に来訪の予定が綴られているが、なんの連絡もなく現れるとは予想外で、ダイは思わず立ち上がった。
3157想い人の隣に立つべく学ぶことは多く、しかし人間社会とは隔絶され生きてきたダイにとって勉強は大魔王より手強い相手かもしれない。
うんうんと唸っていると不意にノックの音が響く。
朝ご飯も食べたばかりで、この時間は誰も来ない予定のため不思議に思いながら入室を促すと、丁寧な動作で扉が開いた。そこに立っていたのはラーハルトだ。
「ラーハルト! 急に戻ってきてどうしたんだ!?」
現在ラーハルトはヒュンケルを伴い、世界各地で見受けられる不穏な動きを調査している。
普段であれば定期報告の手紙と共に来訪の予定が綴られているが、なんの連絡もなく現れるとは予想外で、ダイは思わず立ち上がった。
きのこ
DOODLE #LH1dr1wr2025/7/19 お題「いのちだいじに」120分程
儀式は魔法陣的なグルグルのアレです。
なお、本日も用事のためにフライング作成したのでアップ時間と作成時間があってない感じです。 3
そうこ
DOODLE #LH1dr1wrお題「お持ち帰り」所要時間2時間程度
ダイくん探して魔界旅のラーヒュン。
魔界の解像度低すぎなので雰囲気で書いてますので細かいことは投げ捨ててます。
お持ち帰り 夜の酒場に相応しい喧騒は地上も魔界も変わらないのか、と心の中で呟きながらヒュンケルは一人カウンターでグラスを傾けていた。
フードは被っているものの、己が人間であることは周りの魔族の客達も気がついているようで、時折良からぬ視線が投げかけられる。
しかしこの魔界で呑気に酒を飲めるほどの肝の座りっぷりと佇まいから察するに、遊び混じりに手を出して良い相手ではないと判断したのか遠巻きに眺めるだけだ。
そうしてヒュンケル自身も周りの動きに注意をしつつ杯を進めていると、よほど腕に自信があるのか酔っ払ってまともな判断が出来ないのか、ニヤニヤと笑いながら魔族の男が隣に腰掛けた。
「こんな所に人間一人で来るなんて、兄ちゃん正気か?」
2522フードは被っているものの、己が人間であることは周りの魔族の客達も気がついているようで、時折良からぬ視線が投げかけられる。
しかしこの魔界で呑気に酒を飲めるほどの肝の座りっぷりと佇まいから察するに、遊び混じりに手を出して良い相手ではないと判断したのか遠巻きに眺めるだけだ。
そうしてヒュンケル自身も周りの動きに注意をしつつ杯を進めていると、よほど腕に自信があるのか酔っ払ってまともな判断が出来ないのか、ニヤニヤと笑いながら魔族の男が隣に腰掛けた。
「こんな所に人間一人で来るなんて、兄ちゃん正気か?」
きのこ
DOODLE #LH1dr1wr2025/7/12 お題「お持ち帰り」180分程
暖かくても一人で食べると味気ないし、どうせなら冷めたものでも一緒がいい。
本日はフライング作成していますのでアップ時間と作成時間があっていませんが世の中そんな事もあると思ってご容赦いただきたく。 4
そうこ
DOODLE七夕ということでラーヒュンのそれっぽいらくがき。ヒュンケルは多分幼少期パパ含めた幹部達からそういう物語をたくさん聞いてて、そのうちの一つが首飾りなのかなー、と思った流れの話。首飾りも父さんも内容には関係ないけど。
ナチュラルに同居しているけどそれ以外は特に決まってないです。
七夕らくがき 不意の覚醒に、ラーハルトは追いつかない頭でぼんやりと暗闇を見つめた。
夜明けには遠く、さほど長く眠っていないのかと闇の深さで判断するが、何かが足りない。
腕を緩慢に動かすも、冷えたシーツを撫でるだけだ。
隣で寝ていたはずのヒュンケルがいない。
水でも飲みに行ったのだろうかと家の中の気配を探るも、生き物の気配が感じられなかった。
そこでようやく思考回路が追いついたラーハルトはガバリと起き上がる。
改めてヒュンケルが眠っていたはずの位置のシーツを触ればやはり冷たく、いなくなってからしばらく経っていることに気付いた。
ラーハルトが慌てて衣服を纏い外に出ると、一日中降り続いていた雨はいつの間に止んだのか、雲ひとつない夜空が広がっていた。
1862夜明けには遠く、さほど長く眠っていないのかと闇の深さで判断するが、何かが足りない。
腕を緩慢に動かすも、冷えたシーツを撫でるだけだ。
隣で寝ていたはずのヒュンケルがいない。
水でも飲みに行ったのだろうかと家の中の気配を探るも、生き物の気配が感じられなかった。
そこでようやく思考回路が追いついたラーハルトはガバリと起き上がる。
改めてヒュンケルが眠っていたはずの位置のシーツを触ればやはり冷たく、いなくなってからしばらく経っていることに気付いた。
ラーハルトが慌てて衣服を纏い外に出ると、一日中降り続いていた雨はいつの間に止んだのか、雲ひとつない夜空が広がっていた。
Jeff
DOODLEお題:「お気に入り」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2025/07/05
Emblem 数十秒熟考の末、おもむろに指を伸ばす。
からころと散る、虹色の封蝋たち。
目の覚めるような薔薇色を取ると、慎重に、先端を火であぶる。
溶けた赤を雪のようなカール王国産上質紙に垂らして、金の輪で形を整える。
蜜蝋の淡い香り。
革袋に投げ込んである金属をランダムに取り出して、ゆっくりと押し付ける。
満月草が三つ並んだ、可愛らしい家紋だった。
ヒュンケルはため息をついて、出来栄えを確かめる。
「良く飽きないな」
じっと見ていたラーハルトが、ハッカを齧りながら呟く。
「ん」
ヒュンケルは封蝋印を丁寧に拭いて、また袋に投げ込んだ。
かれこれ半日。ダイニングテーブルにはカラフルな蝋印が整然と並んでいる。
知り合いの古物商に押し付けられたものだ。もう使われることのない、絶えた家系やレプリカ品の封蝋コレクション。
1588からころと散る、虹色の封蝋たち。
目の覚めるような薔薇色を取ると、慎重に、先端を火であぶる。
溶けた赤を雪のようなカール王国産上質紙に垂らして、金の輪で形を整える。
蜜蝋の淡い香り。
革袋に投げ込んである金属をランダムに取り出して、ゆっくりと押し付ける。
満月草が三つ並んだ、可愛らしい家紋だった。
ヒュンケルはため息をついて、出来栄えを確かめる。
「良く飽きないな」
じっと見ていたラーハルトが、ハッカを齧りながら呟く。
「ん」
ヒュンケルは封蝋印を丁寧に拭いて、また袋に投げ込んだ。
かれこれ半日。ダイニングテーブルにはカラフルな蝋印が整然と並んでいる。
知り合いの古物商に押し付けられたものだ。もう使われることのない、絶えた家系やレプリカ品の封蝋コレクション。
そうこ
DOODLE #LH1dr1wrお題「雨宿り」所要時間1時間半程度
旅の一幕、友達感覚のちょっと子供っぽいヒュンケルと自覚させられるツンデレラーハルト
雨宿り 旅路にトラブルは付き物で、急な天候の変化はよくある事象の一つだ。
最初は弱い雨足だったが、僅かな時間で外套では防げなさそうな勢いに変わり、ラーハルトとヒュンケルはたまたま見つけた洞穴に助けられあまり濡れることなく雨から逃れられた。
生き物の気配もないので遠慮なく雨宿りさせてもらおうと、荷物を雨の当たらない奥の方に下ろしラーハルトは一息着く。
外を見やれば雨足は更に強まっており、激しい音を立てて降り続けている。
その様子をヒュンケルは荷物も置かず、一心不乱に見続けていた。
訝しげにラーハルトがヒュンケルの表情を覗き見れば、そこには子供のように好奇心に輝いた瞳があった。
「土砂降りがそんなに珍しいか」
2116最初は弱い雨足だったが、僅かな時間で外套では防げなさそうな勢いに変わり、ラーハルトとヒュンケルはたまたま見つけた洞穴に助けられあまり濡れることなく雨から逃れられた。
生き物の気配もないので遠慮なく雨宿りさせてもらおうと、荷物を雨の当たらない奥の方に下ろしラーハルトは一息着く。
外を見やれば雨足は更に強まっており、激しい音を立てて降り続けている。
その様子をヒュンケルは荷物も置かず、一心不乱に見続けていた。
訝しげにラーハルトがヒュンケルの表情を覗き見れば、そこには子供のように好奇心に輝いた瞳があった。
「土砂降りがそんなに珍しいか」
そうこ
DONE #LH1dr1wrお題「助っ人」所要時間不明
井の中の蛙イキりスライムとドラキーの縄張り争いに巻き込まれるラーヒュンの旅の一幕
喧嘩っ早い奴らしかいない話
助っ人 大魔王との戦いの果てに姿を消した勇者を探す旅の中、立ち寄った小さな村で聞き込みをするも成果は得られず、ヒュンケルは内心肩を落としながら耳に挟んだ話の一つを思い出す。
曰く、この村の近隣の森のスライムとドラキーの縄張り争いが激化しているとか。
しかし所詮はスライムとドラキー、村への侵攻はなく、人間には大した被害もないので放置しているが、地味にやかましいとの村人から苦情があがっている。
森の方には旅の相棒であり恋人でもあるラーハルトが調査に行っており、彼もまたその辺の魔物にどうこうされるような者ではない。
片割れとの合流も兼ねて、2種族の争いをどうにか出来ないものかと思いながらヒュンケルは森へと向かった。
3630曰く、この村の近隣の森のスライムとドラキーの縄張り争いが激化しているとか。
しかし所詮はスライムとドラキー、村への侵攻はなく、人間には大した被害もないので放置しているが、地味にやかましいとの村人から苦情があがっている。
森の方には旅の相棒であり恋人でもあるラーハルトが調査に行っており、彼もまたその辺の魔物にどうこうされるような者ではない。
片割れとの合流も兼ねて、2種族の争いをどうにか出来ないものかと思いながらヒュンケルは森へと向かった。
Jeff
DOODLEお題:「ハネムーン」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2025/06/15
Luciole 数十秒熟考の末、おもむろに指を伸ばす。
からころと散る、虹色の封蝋たち。
目の覚めるような薔薇色を取ると、慎重に、先端を火であぶる。
溶けた赤を雪のようなカール王国産上質紙に垂らして、金の輪で形を整える。
蜜蝋の淡い香り。
革袋に投げ込んである金属をランダムに取り出して、ゆっくりと押し付ける。
満月草が三つ並んだ、可愛らしい家紋だった。
ヒュンケルはため息をついて、出来栄えを確かめる。
「良く飽きないな」
じっと見ていたラーハルトが、ハッカを齧りながら呟く。
「ん」
ヒュンケルは封蝋印を丁寧に拭いて、また袋に投げ込んだ。
かれこれ半日。ダイニングテーブルにはカラフルな蝋印が整然と並んでいる。
知り合いの古物商に押し付けられたものだ。もう使われることのない、絶えた家系やレプリカ品の封蝋コレクション。
1591からころと散る、虹色の封蝋たち。
目の覚めるような薔薇色を取ると、慎重に、先端を火であぶる。
溶けた赤を雪のようなカール王国産上質紙に垂らして、金の輪で形を整える。
蜜蝋の淡い香り。
革袋に投げ込んである金属をランダムに取り出して、ゆっくりと押し付ける。
満月草が三つ並んだ、可愛らしい家紋だった。
ヒュンケルはため息をついて、出来栄えを確かめる。
「良く飽きないな」
じっと見ていたラーハルトが、ハッカを齧りながら呟く。
「ん」
ヒュンケルは封蝋印を丁寧に拭いて、また袋に投げ込んだ。
かれこれ半日。ダイニングテーブルにはカラフルな蝋印が整然と並んでいる。
知り合いの古物商に押し付けられたものだ。もう使われることのない、絶えた家系やレプリカ品の封蝋コレクション。
そうこ
DONE #LH1dr1wrお題「寝言」所要時間2時間程度
寝言から始まる無自覚両片思い
寝起きと寝不足でデバフのかかった2人が繰り広げるラブコメまがい
寝言 おもむろに浮上した意識の中でラーハルトが最初に感じたのは、今までにない滑らかな寝具の触り心地だった。
ぼやけた頭で置かれた状況を思い出す。
昨日旅の最中に立ち寄った街で起きたトラブルに巻き込まれ、ヒュンケルと共にそれを解決した。被害者は宿屋の主人だったらしく、いたく感謝されあれよあれよと言う間に最上級の部屋に泊まることになったのだ。
一番良い部屋に相応しいベッドは、慣れないラーハルトにとって寝心地が悪く、外を見れば夜明けには僅かに早かった。
寝不足は否めないが完全に覚醒してしまい、どうしようかと思案しながら窓とは逆の方向を見ると、ヒュンケルが幸せそうに眠っている。
大魔王のお膝下にいただけあって、贅を尽くした物にも臆せず接するヒュンケルは最高級の素材も気にせず夢の中だ。
2173ぼやけた頭で置かれた状況を思い出す。
昨日旅の最中に立ち寄った街で起きたトラブルに巻き込まれ、ヒュンケルと共にそれを解決した。被害者は宿屋の主人だったらしく、いたく感謝されあれよあれよと言う間に最上級の部屋に泊まることになったのだ。
一番良い部屋に相応しいベッドは、慣れないラーハルトにとって寝心地が悪く、外を見れば夜明けには僅かに早かった。
寝不足は否めないが完全に覚醒してしまい、どうしようかと思案しながら窓とは逆の方向を見ると、ヒュンケルが幸せそうに眠っている。
大魔王のお膝下にいただけあって、贅を尽くした物にも臆せず接するヒュンケルは最高級の素材も気にせず夢の中だ。
SKR
DOODLE「つまみ食い」 ラーヒュン ワンライ 2025.05.25. ヒュンケルは先生からピクニックに誘われた。もうあなた以外からは全員オッケーもらってます。とのことだった。
それはカールにあるアバンの書斎へ、定例の書類を届けに上がった際のことであった。少しお茶を飲みましょうと応接ソファに誘われ、ローテーブル越しに向かい合わせて座り、飲み物が並んだところで切り出されたのだ。
暇を享受しに出かけるなどという贅沢は己に相応しくないと遠慮をしたが、皆があなたに会いたがっていると説得された末に参加を了承した。当日はどこかの森なり川なりに、アバンの使徒が五人、勢揃いすることとなろう。
大魔王との決戦の日に再会してよりこちら、師とは、仕事上の事務的な付き合いはあるが、幼いころ共に旅をしていたようなプライベートな関わりはない。距離を置いたこの関係は、もうよい大人であるからでもあるし、また過去の裏切りの後ろめたさからでもある。
2423それはカールにあるアバンの書斎へ、定例の書類を届けに上がった際のことであった。少しお茶を飲みましょうと応接ソファに誘われ、ローテーブル越しに向かい合わせて座り、飲み物が並んだところで切り出されたのだ。
暇を享受しに出かけるなどという贅沢は己に相応しくないと遠慮をしたが、皆があなたに会いたがっていると説得された末に参加を了承した。当日はどこかの森なり川なりに、アバンの使徒が五人、勢揃いすることとなろう。
大魔王との決戦の日に再会してよりこちら、師とは、仕事上の事務的な付き合いはあるが、幼いころ共に旅をしていたようなプライベートな関わりはない。距離を置いたこの関係は、もうよい大人であるからでもあるし、また過去の裏切りの後ろめたさからでもある。
きのこ
DOODLE #LH1dr1wr2025/05/24 お題「つまみ食い」100分程。
例によって古民家で暮らす現パロのやつです。特にヤマもオチもない(いつものこと)
描いてる最中、別の似た感じのネタも思いついたので、後日同じお題でリベンジするかもです 3
SKR
MOURNING「束縛」 ラーヒュン ワンライ 2025.04.30. パプニカ城下に住まうヒュンケルは、ある朝、突然に猫になった。起床したら視界に自分の黒い前足があったのだ。
特に焦りはなかった。ただ、己の悪行への罰が下ったのだなと理解した。
黒猫は家を出ることにした。ここの家賃を払う手立ても、もうない。
バッタを捕まえてみたが口に合わなかった。ネズミは美味かったので、そちらに狙いを定めた。一ヶ月もすれば慣れて調子が出てきた。
路地裏や空き地での生活も、やってみればなかなか良いものだった。なにせ、これでもうヒュンケルが罪を犯すこともなく、憎まれる姿をさらして人の不快を煽ることもないのだから。
ただの猫として生きるのは途轍もない開放感だった。道も屋根も森も、駆け回った。行ける限りの場所を気紛れに散策した。
6881特に焦りはなかった。ただ、己の悪行への罰が下ったのだなと理解した。
黒猫は家を出ることにした。ここの家賃を払う手立ても、もうない。
バッタを捕まえてみたが口に合わなかった。ネズミは美味かったので、そちらに狙いを定めた。一ヶ月もすれば慣れて調子が出てきた。
路地裏や空き地での生活も、やってみればなかなか良いものだった。なにせ、これでもうヒュンケルが罪を犯すこともなく、憎まれる姿をさらして人の不快を煽ることもないのだから。
ただの猫として生きるのは途轍もない開放感だった。道も屋根も森も、駆け回った。行ける限りの場所を気紛れに散策した。
SKR
MOURNING「拘束」 ラーヒュン ワンライ 2025.04.29. 酒を飲もうと誘われた際、ゆかりのない土地の山小屋を指定されたことに違和感を覚えないわけではなかった。しかし気の置けない仲ゆえに場所の理由を突き詰めはしなかった。
まんまとおびき出されてしまった訳だ。この、誰も探しに来ることのない辺境に。
「もう我慢できない。おまえをオレのものにする」
そう宣言された時はしたたか驚いた。
彼とは魔槍を譲り合った間柄だ。信頼をしていたし、自分と同じく実直な武人であると疑ってもいなかった。
それが、いざ帰ろうとした段になって突然ベッドに突き飛ばされたのだ。避けるよりも戸惑いが勝ち、無抵抗にシーツに尻を突いた。
覗き込まれてやさしげに微笑まれたら、ゾッとした。見知った男とはまるで別人だ。異常者という表現がしっくりくる。
3792まんまとおびき出されてしまった訳だ。この、誰も探しに来ることのない辺境に。
「もう我慢できない。おまえをオレのものにする」
そう宣言された時はしたたか驚いた。
彼とは魔槍を譲り合った間柄だ。信頼をしていたし、自分と同じく実直な武人であると疑ってもいなかった。
それが、いざ帰ろうとした段になって突然ベッドに突き飛ばされたのだ。避けるよりも戸惑いが勝ち、無抵抗にシーツに尻を突いた。
覗き込まれてやさしげに微笑まれたら、ゾッとした。見知った男とはまるで別人だ。異常者という表現がしっくりくる。
Jeff
DOODLEお題:「束縛」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2025/04/27
Puzzle「アリアハンの酒場の主人、って誰だ」
しわくちゃになった紙片を睨んで、ラーハルトが言う。
「パティだ。出会いと別れの酒場の」
論文翻訳から目をあげずに、ヒュンケルが返す。
「頭文字が合わない」
ラーハルトは鉛筆の先でテーブルを叩く。
遅い夕食後。最近、二人は古代の遊びにはまっている。
ヒュンケルが引き取ってきた怪しげな古文書に連載されていた、十字の言葉パズルだ。
キーワードから正解の単語を類推して、紙面を縦横に埋めていく。
シンプルだが味わい深い。
「魔界語の名で言い換えると?」
問われて、ヒュンケルは数秒考えた。
「女主人ルイーダ。確か」
「それだ」
満足げに最後の行を埋めて、ラーハルトは伸びをした。
1410しわくちゃになった紙片を睨んで、ラーハルトが言う。
「パティだ。出会いと別れの酒場の」
論文翻訳から目をあげずに、ヒュンケルが返す。
「頭文字が合わない」
ラーハルトは鉛筆の先でテーブルを叩く。
遅い夕食後。最近、二人は古代の遊びにはまっている。
ヒュンケルが引き取ってきた怪しげな古文書に連載されていた、十字の言葉パズルだ。
キーワードから正解の単語を類推して、紙面を縦横に埋めていく。
シンプルだが味わい深い。
「魔界語の名で言い換えると?」
問われて、ヒュンケルは数秒考えた。
「女主人ルイーダ。確か」
「それだ」
満足げに最後の行を埋めて、ラーハルトは伸びをした。
そうこ
CAN’T MAKE #LH1dr1wrお題「束縛」所要時間2時間半程度
なりきれないヤンデレラーハルトVS色々クラッシャーヒュンケル
コメディに見せかけたなにか
束縛 コトコトと煮込まれるシチューの美味しそうな匂いが部屋に広がる。
なんの変哲もないシチューではあるが、これは会心の出来だろう、とラーハルトはこれからこれを食べるであろう人物を思い浮かべながら一人微笑んだ。
外を見ればすっかり日は落ち、そろそろ想い人が訪れるだろうとシチューを皿に移した。
そしてその一皿に小瓶から取り出した粉を振り入れる。同色の粒子の細かい粉は見ただけでは入っていることすらわからない。
ラーハルトはその皿を見つめ、寝室に目を移すと更に笑みを深くした。
直後に玄関の扉を叩く音が響く。
意識をそちらに向けると、勝手知ったる様子で扉を開け上がり込むヒュンケルの姿が見える。
「今日はシチューか」
3965なんの変哲もないシチューではあるが、これは会心の出来だろう、とラーハルトはこれからこれを食べるであろう人物を思い浮かべながら一人微笑んだ。
外を見ればすっかり日は落ち、そろそろ想い人が訪れるだろうとシチューを皿に移した。
そしてその一皿に小瓶から取り出した粉を振り入れる。同色の粒子の細かい粉は見ただけでは入っていることすらわからない。
ラーハルトはその皿を見つめ、寝室に目を移すと更に笑みを深くした。
直後に玄関の扉を叩く音が響く。
意識をそちらに向けると、勝手知ったる様子で扉を開け上がり込むヒュンケルの姿が見える。
「今日はシチューか」
きのこ
DONE #LH1dr1wr2025/04/25
お題「束縛」120分程。
無意識の束縛にも程がある。多分いつもは自分に縛り付けちゃいけないとか思ってそうなので、意識がなくなると的な…。ラー側は誰だどう見ても普段から束縛しまくりだけど(ヒュンは気にしていない) 4
Jeff
DOODLEお題:「空腹」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2025/04/20
Herbcandy 少々の侮辱に耐えられないことは、ない。
と、ラーハルトは反芻する。
――なんとまあ、魔族ですか。
――女王猊下、いくらなんでも。
――敵性人物を国際会議に招くとは。
人間社会の反応は辛らつだ。
主君ダイの思い人、賢者姫は眉ひとつ動かさずに言い返した。
「笑っちゃうわね。神々にとっては、我ら等しく見慣れぬ生き物では?」
大戦の記憶を軽んじるようなその言葉は、翌日の三面記事になった。
好奇の目。
護衛としてラーハルトを連れ出したレオナ女王の意図が分からなかった。
数日間、肌を焼く視線をまっすぐ跳ねのけ続けた。
触れたリンゴのみずみずしさすら感じ取れない程、指先が冷たくなっていた。
提供される豪奢なレセプション・ディナーは、ひとつも味がしなかった。
1225と、ラーハルトは反芻する。
――なんとまあ、魔族ですか。
――女王猊下、いくらなんでも。
――敵性人物を国際会議に招くとは。
人間社会の反応は辛らつだ。
主君ダイの思い人、賢者姫は眉ひとつ動かさずに言い返した。
「笑っちゃうわね。神々にとっては、我ら等しく見慣れぬ生き物では?」
大戦の記憶を軽んじるようなその言葉は、翌日の三面記事になった。
好奇の目。
護衛としてラーハルトを連れ出したレオナ女王の意図が分からなかった。
数日間、肌を焼く視線をまっすぐ跳ねのけ続けた。
触れたリンゴのみずみずしさすら感じ取れない程、指先が冷たくなっていた。
提供される豪奢なレセプション・ディナーは、ひとつも味がしなかった。
きのこ
DOODLE #LH1dr1wr2025/04/19
お題「空腹」120分程。今日は半分フライングしているので実際に掛かった時間よりも早い時間帯にアップしております。
どちらかというとラーの方が詳しいとは思うんですけど。
なお、弟弟子ズに話をリークしたのは多分ラー。うちの先生はいつだって被害者です。 3
asamag108
DOODLEワンライ「必殺技」(https://crepu.net/post/10588076)の余談的なやつ。ワンライの方がくるっぷにあるのでそっちに置いても良かったんですが、メモ程度の雑文はポイピクの方が気楽に放り込める気がした。
ラーヒュン前提ですがヒュンは出てきません。存命なのかどうかもよく分かりません。
いつか未来のラーハルトとダイ様の話。 1518
そうこ
DONE #LH1dr1wrお題「泣き顔」所要時間1時間半程度
ラーハルトの百面相とヒュンケルの独白。
何気ない日常の話。
泣き顔 朝の気配に瞼が上がる。
寝起きのぼんやりとした視界に映るのは愛しい人の寝顔。
穏やかな寝息をたてて眠る姿に思わず触れたくなるが、グッと堪えて身体を起こす。
静かにベッドを抜け出し寝室の扉を開けても恋人は起きる気配が無い。
そっと扉を閉めて朝の準備に取り掛かる。
そうして朝食を作っていれば、不意に寝室の扉が開いた。
音の先を見れば、まだ眠そうな目を擦りながらラーハルトがこちらを見つめている。
「おはよう、ラーハルト」
調理の手は止めずに挨拶をすれば、見た目にそぐわず掠れた声で小さな返事が返る。
「もうすぐ出来るから顔でも洗って目を覚ましてこい」
半分夢の世界にいるラーハルトが小さく頷き井戸へと向かう姿はどこか幼げで微笑ましい。
2826寝起きのぼんやりとした視界に映るのは愛しい人の寝顔。
穏やかな寝息をたてて眠る姿に思わず触れたくなるが、グッと堪えて身体を起こす。
静かにベッドを抜け出し寝室の扉を開けても恋人は起きる気配が無い。
そっと扉を閉めて朝の準備に取り掛かる。
そうして朝食を作っていれば、不意に寝室の扉が開いた。
音の先を見れば、まだ眠そうな目を擦りながらラーハルトがこちらを見つめている。
「おはよう、ラーハルト」
調理の手は止めずに挨拶をすれば、見た目にそぐわず掠れた声で小さな返事が返る。
「もうすぐ出来るから顔でも洗って目を覚ましてこい」
半分夢の世界にいるラーハルトが小さく頷き井戸へと向かう姿はどこか幼げで微笑ましい。
SKR
DOODLE「おそろい」 ラーヒュン ワンライ 2025.03.30. 勇者ダイがパプニカの城に住み始めた頃に。
「うちの国の三代前の王が、近所に住んでる魔物に国宝の宝石を強奪されちゃってね」
などと軽いノリで語ったのは、女王レオナだった。
「貴方ならチョット喧嘩したら取り返せちゃうんじゃないかしら」
まったく軽いノリだったが、ラーハルトは重々しく頭を下げた。
「では奥方様のために、その宝玉を奪還いたしましょう」
ダイだって、レオナが出来もしない仕事を無理強いしているのではないとは承知しているが。容易いことでも面倒ごとには違いないので、部下に苦笑を投げかけた。
「なんか、ごめんよ。おれが行ってもいいんだけど……」
王配という立場上、おいそれとは外出と武力行使ができなくなったダイに対して、ラーハルトは尚も身を折った。
2251「うちの国の三代前の王が、近所に住んでる魔物に国宝の宝石を強奪されちゃってね」
などと軽いノリで語ったのは、女王レオナだった。
「貴方ならチョット喧嘩したら取り返せちゃうんじゃないかしら」
まったく軽いノリだったが、ラーハルトは重々しく頭を下げた。
「では奥方様のために、その宝玉を奪還いたしましょう」
ダイだって、レオナが出来もしない仕事を無理強いしているのではないとは承知しているが。容易いことでも面倒ごとには違いないので、部下に苦笑を投げかけた。
「なんか、ごめんよ。おれが行ってもいいんだけど……」
王配という立場上、おいそれとは外出と武力行使ができなくなったダイに対して、ラーハルトは尚も身を折った。
そうこ
DONE #LH1dr1wrお題「仕方ない」所要時間3時間程度
「引っ越し」と話が繋がってますが読まなくても大丈夫です。
ラーヒュンと牙折れキラーパンサーが一緒に住んでる家が狭いので、引っ越し先を探しているヒュンケルが一匹のスライムと出会う話。
仕方ない その日ヒュンケルが訪れたのは、どこか物寂しい小さな村だった。
手狭になった現在の家から移り住む為、新たな土地を見て回っていたが中々条件の良い場所に出会えないでいる。
今は留守番をしている半魔と魔界の獣が不自由なく暮らすには、ある程度人里から離れたい。しかし人間のものである地上はどこも人の住む場所となっており、無人の地は定住出来そうにもない。
であれば人間とはそれなりに距離を置きつつ住み良い土地をと、ヒュンケルはあちこちを見て回っていた。
そんな中たどり着いたこの地は、人間が住まうには良い条件が揃っているにもかかわらず活気がない。
不思議に思いながらヒュンケルが村の中を歩いていると、一人の老人と遭遇した。
5409手狭になった現在の家から移り住む為、新たな土地を見て回っていたが中々条件の良い場所に出会えないでいる。
今は留守番をしている半魔と魔界の獣が不自由なく暮らすには、ある程度人里から離れたい。しかし人間のものである地上はどこも人の住む場所となっており、無人の地は定住出来そうにもない。
であれば人間とはそれなりに距離を置きつつ住み良い土地をと、ヒュンケルはあちこちを見て回っていた。
そんな中たどり着いたこの地は、人間が住まうには良い条件が揃っているにもかかわらず活気がない。
不思議に思いながらヒュンケルが村の中を歩いていると、一人の老人と遭遇した。
そうこ
DONE #LH1dr1wrお題「引っ越し」所要時間1時間半程度
ラーヒュンとキラーパンサーが3人で住んでる話。
やまも落ちも意味もない感じです。
キラーパンサーが可哀想な目にあっていたので苦手な方はご注意ください、今は幸せいっぱいです。
引っ越し「おい、止まれ!」
ヒュンケルの必死の叫びも虚しく、大型の獣は素早く動き回る小さな影を追いかけ回す。
掃除の為に開け放っていた玄関から入り込んだネズミは、いち早く大型の獣―キラーパンサーに補足され追いかけ回された結果、大混乱に陥っていた。
迫り来る魔の手から逃れようとネズミが隠れようとするが、逃げ込んだ先は空の壺の裏。
巨体に飛びかかられたそれは勢い良く倒れ、見るも無惨に砕け散った。
大きな破壊音にさすがのキラーパンサーも我に帰ったのか、目の前の惨状に耳を伏せている。
ヒュンケルは動きが止まったことに安堵し、手にしていた箒でネズミを追い立て外に逃がしてやった。
きゅーん、とキラーパンサーが情けない声を上げる。
2004ヒュンケルの必死の叫びも虚しく、大型の獣は素早く動き回る小さな影を追いかけ回す。
掃除の為に開け放っていた玄関から入り込んだネズミは、いち早く大型の獣―キラーパンサーに補足され追いかけ回された結果、大混乱に陥っていた。
迫り来る魔の手から逃れようとネズミが隠れようとするが、逃げ込んだ先は空の壺の裏。
巨体に飛びかかられたそれは勢い良く倒れ、見るも無惨に砕け散った。
大きな破壊音にさすがのキラーパンサーも我に帰ったのか、目の前の惨状に耳を伏せている。
ヒュンケルは動きが止まったことに安堵し、手にしていた箒でネズミを追い立て外に逃がしてやった。
きゅーん、とキラーパンサーが情けない声を上げる。
きのこ
DONE古民家で始めるラーヒュン生活シリーズ。本日も特に山もなく谷もなくゆるく生きているラーヒュン二人の日常です。
現パロにつき、ラーの見た目が違いますのでご了承下さい。
リクエストありがとうございました! 7
そうこ
DOODLE旅の中で見つけた廃教会で結婚式をすることになったラーヒュンの話。当然のように死者と会話をするヒュンケルがいます。
付き合っているのかいないのかは不明なのでお好きな方でお読みいただければ幸いです。
記念日 荒れた道に二つの足音が響く。
辛うじて人の手で作り上げられたであろう道は見えるが、もうずっと誰も歩いていないのか生茂った草がその姿を隠していた。
そんな道をしばらく歩くと、ぽつりぽつりと佇む廃屋が現れた。
「廃村か」
「そのようだな」
ヒュンケルとラーハルトは辺りを見回すが、どの建物も打ち崩され瓦礫しかない。
そんな中に一つだけ異彩を放つ建物があった。
所々朽ちているが屋根を飾る十字架は原型を留めている。
「あの教会……」
「どうしたヒュンケル」
ヒュンケルは引き込まれるようにふらふらとその建物へ足を進める。
訝しげに思いながらもラーハルトも後を追う。
そしてたどり着いた教会の横には、とうの昔に朽ちたと思われる骸が一つ転がっていた。
2608辛うじて人の手で作り上げられたであろう道は見えるが、もうずっと誰も歩いていないのか生茂った草がその姿を隠していた。
そんな道をしばらく歩くと、ぽつりぽつりと佇む廃屋が現れた。
「廃村か」
「そのようだな」
ヒュンケルとラーハルトは辺りを見回すが、どの建物も打ち崩され瓦礫しかない。
そんな中に一つだけ異彩を放つ建物があった。
所々朽ちているが屋根を飾る十字架は原型を留めている。
「あの教会……」
「どうしたヒュンケル」
ヒュンケルは引き込まれるようにふらふらとその建物へ足を進める。
訝しげに思いながらもラーハルトも後を追う。
そしてたどり着いた教会の横には、とうの昔に朽ちたと思われる骸が一つ転がっていた。
SKR
DOODLE「プレゼント」 ラーヒュン ワンライ 2025.02.21. ラーハルト、三十三歳の春の記念日休暇。
結婚十周年を迎えた彼は悩んでいた。伴侶たるヒュンケルへの贈り物についてだ。
生活に絶対に必要な物以外は買ったことがない。おかげでこの家はすっきりと片付いているが、粋だとか洒落だとかはとんと分からない。
こういう時には如何なる品を用意するべきでしょうか。と。
信頼する主君に尋ねてみたところ、彼自身は記念日に花を受け取ったとのことだった。
だっておれは手紙をもらっても読めない字が多いからさ、と照れくさそうに頬を掻きながら上目使いで付け加えられた。
つまり手紙や花が最適らしい。
ヒュンケルはじきに家に帰ってくるだろう。それまでに準備をしなければ。
まずは手紙をしたためた。
2543結婚十周年を迎えた彼は悩んでいた。伴侶たるヒュンケルへの贈り物についてだ。
生活に絶対に必要な物以外は買ったことがない。おかげでこの家はすっきりと片付いているが、粋だとか洒落だとかはとんと分からない。
こういう時には如何なる品を用意するべきでしょうか。と。
信頼する主君に尋ねてみたところ、彼自身は記念日に花を受け取ったとのことだった。
だっておれは手紙をもらっても読めない字が多いからさ、と照れくさそうに頬を掻きながら上目使いで付け加えられた。
つまり手紙や花が最適らしい。
ヒュンケルはじきに家に帰ってくるだろう。それまでに準備をしなければ。
まずは手紙をしたためた。
きのこ
DONE #LH1dr1wr2025/02/15
お題「甘~~~い!」75分程。
古民家で生活してる現パロラーヒュンシリーズの二人です。
ヤマもオチもなにもない日常の一幕って感じで。
個人的にさつま芋の旬は今からだと思っている。蔵出しさつまいもはうまい(宣伝) 2
きのこ
DONE2025/2/14~2025/2/15開催の『にょたヒュン♥アラモードVDFes』の展示その②です。※ヒュンが女体化しています!苦手な方はご注意ください。
出来てるタイプのラーヒュン♀。姫からお願いされてパーティに出ることに…。 9