姫じゃなくても姫さんその12!!「やり過ぎよメリオダス! バン様壁に刺さってたのよ?! おかげで大騒ぎになったんだから!」
城に戻ったメリオダスとエレインが最初に見たものは、転がったバンの傷を癒やすエリザベスの姿だった。
「いやいいんだ姫さん、かすり傷だしおかげで目が覚めた。団ちょブッ殺す♬」
「久しぶりね、元気そうで嬉しいわエリザベス! 」
バンが喧嘩を売り、メリオダスがそれを喜んで買う前にエレインは慌ててエリザベスに挨拶する。もちろん、本心でもあったのだが。エリザベスもエレインの気持ちをはっきりと受取り、二人は抱き合って再会の喜びを分かち合った。
「貴女もねエレイン! たくさんおしゃべりしたいけどもう遅いから楽しみは明日に取っておきましょ。今夜はゆっくり休んでね。お部屋の準備もできているの。今、侍女に案内させるわ」
「ありがとう。お世話になるわ」
女二人は男たちが口を差し挟む余地のない空気を張り巡らし、瞬く間にバンとメリオダスは引き離された。
バンとエレインの案内された客室は流石というべきか、豪奢でありつつもとても品の良い部屋だ。歓迎の花が飾られており、たった二人で泊まるのにいくつかの部屋で構成されていた。
「いっぱいお部屋があるわね。どこで寝るか迷っちゃう」
「いやエレイン、ベッドルームは一つだぜ♪ お、飲み物もある、気が利いてやがるぜ♬」
「本当にね! お酒じゃないところが特に」
意気揚々と飲もうと手に取った瓶を見て、バンは渋面を作りエレインはくすくす笑う。よく見るとただのジュースだ。それでバンもげらげら笑った。
「はー、笑ったわ〜♪ もう寝るか、疲れたろ?」
「そうね。わぁっ、ベッドすっごくふかふか!」
「逆に落ち着かねぇな♪」
ベッドは二つあったが、二人は一つのベッドだけ使って寝た。ふかふかすぎる寝床暫くの間、二人してごろごろ転がっていたが、やがて眠りに落ちていった。
さきにばんねちゃったので、わたしかきます。
ぶたのぼうしていでおてつだいしたり、めりおだすやえりざべすとあってたんしかったでう。
ばんはめりおだすになげられて、おしろにあなをあけたので、あしたはあなをふさぐのをてつだいます。
おへやにかわいいおはながありました。すこしおしばなにします。おさけじゃないびんのらべるもあったので、とっておきまいた。
つずく!!