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    セフレ

    maybe_MARRON

    MOURNING左馬一
    くっつけよ!!って思ってしまうので書いてこなかったセフレしてる話です
    仮タイトルは「BET」もしくは「臆病者の賭けと本音」だったのですが、左馬刻の本心を図る話から両片思い自覚済みの話に変わったので「モラトリアム」になりました
    モラトリアム ギシ、とベッドが軋んで目が覚めた。薄く開いた視界は隣の男が降りた姿を見とめる。寝たふりをしたまま耳をそばだてていると、カチャリとドアが開く音がした。脱衣所あたりだろうか。話し声が聞こえるのでおそらく電話だろう。小さくため息を吐いて再び瞼を下ろした。
     日が昇る前に左馬刻がいなくなることは、別に珍しくない。
     ただ、いなくなる現場を見ることになるのは初めてだった。仕事柄、気配を殺して動くことなんてこの男ならば雑作もないだろう。きっと今まではそうやっていた。今日は失敗したのか、それとも自分の眠りが浅かったのか。……戻ってきた左馬刻に、声を掛けるべきか否か。ぐるぐる、ゆるゆると、思考は止まらない。
     再び静かにドアが開いて足音を忍ばせた男が近づいてくるのを、瞼を閉じたまま出迎える。ベッドが軋むことはなく、代わりに衣ずれの音だけがした。落ちていたシャツを羽織って細身のデニムを履いて、きっと何事もなかったかのように出ていくのだろう。こんな深夜にご苦労なことだ。ヤクザの若頭様も大変だなと心にもないことを思う。
    1915

    case669

    MOURNING続かないって言ったけど続いたけれど完結する事は多分ない元セフレ止まりだったレオジャミ
    メインストリートはちょうど帰路へ着く車がひしめき合い、その脇には色とりどりの看板が軒を連ねて賑わう。昼の痛いほどの日差しが陰りを見せ、通り抜ける風はひんやりと肌に心地よい。先ほどの試合の様子を肴に酒を浴びるバルの客が路上にまで溢れ出て、皆口々に今日のレオナの活躍ぶりを褒め称えていた。
    レオナ・キングスカラー。魔法士養成学校時代の、ジャミルより一つ学年が上の先輩。年齢自体は三つ上。スマホで名前を検索してみれば、去年プロ入りを果たしてすぐに実力を発揮し、昨年度のマジフトリーグMVPまで獲得している。スポーツ選手にしては年齢的に遅いプロ入りだが、身体能力以外にも魔法能力も重視されるマジフトにおいては珍しい年齢でも無いらしい。夕焼けの草原出身とは明記されているものの、それ以上の出自は不明。しかしインターネット上では既にかの国の王弟であるという噂が半ば暗黙の了解であるかのように囁かれている。後は去年の活躍ぶりを事細かに解説しては褒め称えているサイトやら、彼の今までの経歴の不透明さを面白おかしくマジフト界の陰謀論に紐付けた物、後はフォロワーは軽く六桁を超えているというのに去年から今までたった五回ほど、何の変哲もない風景写真が乗せられただけのマジカメのアカウントを見つけたくらいで、ジャミルの欲しい情報には今一歩届かない。だがどんな情報が欲しいのかもいまいちわからない。
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    @rikukuri1123

    DONEセフレルツ
    セフレだと思っている類と、恋人だと思っている司のお話。ギャグテイストです。
    相互様の素晴らしい案に便乗させていただくという形で、書かせていただきました。
    離れるなんて、ゆるさない 僕と司くんは、所謂セフレと呼ばれる関係だ。
     成人祝いという口実で、司くんを家に誘った日。それまでお酒を飲んだことのなかった僕は、相当に酔っ払ってしまったらしく、気がつけば自分のベッドで寝ていた。
     司くんの前で醜態をさらしていなければいいけれど……と、ズキズキとする頭を抱えながら身を起こそうとした僕の目に入ってきたのは、醜態どころの話では済まされない光景だった。
     僕の腰に手をまわし、くっついて寝ている司くん。その顔はとても幸せそうでかわいかったけれど、なんと司くんは服を一切身に纏っておらず、身体中にキスマークがついていた。
     
    「……る、い?……お、はよう……」

     あまりの衝撃に固まってしまった僕の耳に、司くんの声が入ってくる。どこか気だるげで、なんとなくなまめかしいそれに、まさかまさかと僕の頭は真っ白になっていく。そうして、身動ぎさえも全くできなくなってしまった僕に向かって、司くんが決定的な一言を発したのだった。
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