卒業式
カエル
DONE2022.04.05bokuaka Dayにて、Twitterに投稿。
前後白湯さん( @zengosayu45)の作品【ネクタイ】から着想を得て、許可を頂いて書かせていただきました。
木兎さんの卒業式にセンチメンタルになる赤葦くんとネクタイと木兎さんと、三年生ズのお話し。兎赤未満だけど、限りなく兎赤な二人。
お別れと、ネクタイと、これからと。.
.
.
.
普段は殺風景な講堂内は赤と白とで飾られて、厳かな空気に包まれていた。いつもはジャージの教師や、草臥れた白衣姿の教師が今日は皺ひとつないパリッとしたスーツを身に纏い、しゃんとしている。別人みたいだ。ぼんやり、赤葦は思う。それは、いつもは上靴のかかとを踏んでいたり、気崩していたりする制服をぴっちりと着こなしている同輩達にも言えることだけど。
ざわめきが消えて、代わりにピアノの音色が響き出すと、それぞれのクラスの担任が先導する形で卒業生が入って来た。一組の半分より少し後ろ、木兎が入場口を潜って現れると会場の視線の多くは彼に集まる。周囲よりも身長が高く、頭が飛び出た木兎が目立つのは当たり前ではあるけれど、彼よりも背の高い生徒はいる。それでも尚、木兎はいつだって一際人目を惹いた。
10107.
.
.
普段は殺風景な講堂内は赤と白とで飾られて、厳かな空気に包まれていた。いつもはジャージの教師や、草臥れた白衣姿の教師が今日は皺ひとつないパリッとしたスーツを身に纏い、しゃんとしている。別人みたいだ。ぼんやり、赤葦は思う。それは、いつもは上靴のかかとを踏んでいたり、気崩していたりする制服をぴっちりと着こなしている同輩達にも言えることだけど。
ざわめきが消えて、代わりにピアノの音色が響き出すと、それぞれのクラスの担任が先導する形で卒業生が入って来た。一組の半分より少し後ろ、木兎が入場口を潜って現れると会場の視線の多くは彼に集まる。周囲よりも身長が高く、頭が飛び出た木兎が目立つのは当たり前ではあるけれど、彼よりも背の高い生徒はいる。それでも尚、木兎はいつだって一際人目を惹いた。
negi_tds
MEMO愛忠ワンドロ置き場。・赤い薔薇
・おしゃれ
・首輪
・ハグ
・猫
・煙草
・卒業式
・休日
・雨
・僕の犬
・孔雀と蛇
・ネクタイ
・イメチェン
・誕生日祝いの準備
・仔犬
・チョコレート
・キス
・熱
・酔う 19
kakitubata294
DONE卒業式の日に結ばれなかった七マリが二十五歳で再会して恋人になるまでの話数々の試練を乗り越えた王子様が伝説の教会でお姫様と愛を誓い合う。
学生の頃に憧れていた噂話は、時が流れるにつれてセピア色に色褪せていった。
王子様もお姫様も所詮はお伽噺の世界の絵空事。
誰かのお姫様になりたいと願っていた十代の私をあの教会へと置き去りにして、時は移ろい続けてゆく。
◆
無数のビルの間から降り注ぐ陽の光が睡眠不足の身体に刺さり、私は思わず目を眇めた。
連日の残業で疲弊した心身はこんな爽やかな朝陽でさえ鬱陶しく思えてしまう。
本日は朝から会議に出席して、それが終わればクライアントとの顔合わせ。午後からは職場に山積みにされた仕事を片付けなければ。きっと今夜も夜更けに帰宅するハメになるんだろう。
考えただけで辟易した気分が押し寄せて、私は深く溜め息を溢しながら寄せては返す通勤ラッシュの人波に紛れた。
15592学生の頃に憧れていた噂話は、時が流れるにつれてセピア色に色褪せていった。
王子様もお姫様も所詮はお伽噺の世界の絵空事。
誰かのお姫様になりたいと願っていた十代の私をあの教会へと置き去りにして、時は移ろい続けてゆく。
◆
無数のビルの間から降り注ぐ陽の光が睡眠不足の身体に刺さり、私は思わず目を眇めた。
連日の残業で疲弊した心身はこんな爽やかな朝陽でさえ鬱陶しく思えてしまう。
本日は朝から会議に出席して、それが終わればクライアントとの顔合わせ。午後からは職場に山積みにされた仕事を片付けなければ。きっと今夜も夜更けに帰宅するハメになるんだろう。
考えただけで辟易した気分が押し寄せて、私は深く溜め息を溢しながら寄せては返す通勤ラッシュの人波に紛れた。
しおですわ
DONE付き合っていたみヤの卒業式の話身内用一次創作BL
pass:水野の誕生日(4桁)
【お題】
水野「ありがとうで終わらせよう/笑っちゃうよね、馬鹿みたいだ/もう遅いよ」
https://shindanmaker.com/161439 4248
なごち@移住
PROGRESS服は卒業式に着ていた陸の制服っぽく左目は決まらなすぎたので影にするのもあり…?
うーん、ちと顔が大きいか?
大ラフのほうが良かった現象!
こういうときはいったん寝かせて明日は推しの顔を描くぞい!
den_F_taku
DOODLE⚠️痛そう・血の描写あり廉が痛そうなの見たくなければ1枚目でゴーバックしてね
明日は卒業式!先生が髪を整えてくれた。少し照れくさいけどおめでたい日だし、いい日になればいいな 2
6__ws
DONE # 春のritk展覧会素敵なタグをお借りしました。
卒業式を終えた🎈と🌟が、新たな未来へともに踏み出すお話。あたたかいお話。幸せなお話。
第二幕 卒業をしても、僕は変わらず司くんの恋人でいられるのだろうか。年が明けてからそんな不安が脳内をギチギチに埋めていて、卒業式本番の今この時間まで心が落ち着いていない。周りの同級生や親御さん、先生が目元を拭っているなか、惜別の涙一粒も流せずに合唱曲をお経を唱えるように歌っている。
高校2年生の秋から付き合ってきた僕と司くんは、喧嘩をしたり、すれ違ったりしながらも周囲の素敵な友人の助けもあって着実に愛を深めていくことができた。互いに大好きなショーに真剣に取り組んで、悩んで、様々な苦難を乗り越えて、ともに成長していくなかで、たしかな信頼関係を築いてきたのだ。
およそ1年半彼と恋人関係を続けてきて分かったのは、天馬司はこの先の僕の人生にいなくてはならない――例えるならば、人類にとっての水や太陽と同じような、必要不可欠な存在になっているということ。だから大学に入学しても、今までのように恋人として彼のそばにいて、できれば死ぬまで、ともに日々を歩んでいきたいと思っている。
3542高校2年生の秋から付き合ってきた僕と司くんは、喧嘩をしたり、すれ違ったりしながらも周囲の素敵な友人の助けもあって着実に愛を深めていくことができた。互いに大好きなショーに真剣に取り組んで、悩んで、様々な苦難を乗り越えて、ともに成長していくなかで、たしかな信頼関係を築いてきたのだ。
およそ1年半彼と恋人関係を続けてきて分かったのは、天馬司はこの先の僕の人生にいなくてはならない――例えるならば、人類にとっての水や太陽と同じような、必要不可欠な存在になっているということ。だから大学に入学しても、今までのように恋人として彼のそばにいて、できれば死ぬまで、ともに日々を歩んでいきたいと思っている。
catfish__red
MOURNINGワンドロ:卒業式 で描いたやつ供養。自分の思い出を振り返ると
小学生にとって中学生ってとんでもなく大人に見えて、遠くに行っちゃうような気がしたなぁ〜と、
愛様(10)もそんな寂しさや置いていかれる焦りみたいなものを感じたんではないかと。
と、赤いチューリップの花言葉は「愛の告白」だったり、
説明しないと伝わらないなぁこれ……って思ってそっとしてました。
難しい、漫画難しい。
kulalalansu00
DONE🍊空にオレンジ4展示作品①-2すみません、容量オーバーで前半後半に分かれました!①-1と①-2です
■2022.3.20 悠二たちの卒業式の話(8p)
付き合ってる五悠で渋.事変の無い世界線
卒業..式をゆじ誕の日にしてみました
※パスワードは全て共通
空にオレンジ4会場にて公開中
→ 空にオレンジ4 formal Eう1 4
kulalalansu00
DONE🍊空にオレンジ4展示作品①-1すみません、容量オーバーで前半後半に分かれました!①-1と①-2です
■2022.3.20 悠二たちの卒業式の話(8p)
付き合ってる五悠で渋.事変の無い世界線
卒業..式をゆじ誕の日にしてみました
※パスワードは全て共通
空にオレンジ4会場にて公開中
→ 空にオレンジ4 formal Eう1 5
trpgmomonga
DONE櫻子の卒業式。なんか筆が乗らなかったけど書きたかったので……。騒がしい門出 卒業式は、存外あっけないものだった。
練習通りに進めて、機械的に卒業証書を受け取って終わり。
これだけだ。
卒業式とは、本来もう少し感慨深いものじゃないだろうか?小中学校の卒業式どうだっけと思い出そうとしてみたけれど、特に思い浮かぶエピソードはなかった。
つまりは、今とあまり変わらない感想だったのだろう。
まあ、自分らしいなと思う。
兄に比べれば愛想良く振る舞えるし、友達も多い。
お陰でそれなりに充実した高校生活を送ってこれたと思う。
だけど、実は一線を引いて心の奥では少し醒めた目で級友達を眺めている自分がいるのは自覚していた。別に馬鹿にしたり、見下したりしているわけではないけれど、芸能人だの流行のファッションだのという話に本気で入れ込むことは出来なかった。
2996練習通りに進めて、機械的に卒業証書を受け取って終わり。
これだけだ。
卒業式とは、本来もう少し感慨深いものじゃないだろうか?小中学校の卒業式どうだっけと思い出そうとしてみたけれど、特に思い浮かぶエピソードはなかった。
つまりは、今とあまり変わらない感想だったのだろう。
まあ、自分らしいなと思う。
兄に比べれば愛想良く振る舞えるし、友達も多い。
お陰でそれなりに充実した高校生活を送ってこれたと思う。
だけど、実は一線を引いて心の奥では少し醒めた目で級友達を眺めている自分がいるのは自覚していた。別に馬鹿にしたり、見下したりしているわけではないけれど、芸能人だの流行のファッションだのという話に本気で入れ込むことは出来なかった。
鍵子@GS4プレイ中
MENU玲マリ 2024.03.14のお話です。拙作「Valentine's Day」の続き。付き合いたてカップル このお話の間の卒業式のお話も今度書きます。友情出演:本多行くん、七ツ森実さんWHITE DAY 「ねね、小波ちゃん、ホワイトデーのお返し、何か欲しいものある?って聞いてもいい?」
突然行くんに振られたのは、いつもの喫茶店でおしゃべりの最中のこと。
「なっ、んで本多がこいつにお返しするんだよ」
「そりゃ、俺たちも貰いましたから、バレンタイン。あららら、リョウくん、もしかして自分だけ…とか思ってましたかー?自意識カジョーw」
テーブルの下で繋がれた手にぎゅっと力がこもる。
もしかしてヤキモチ?
ふふっ、可愛い。
「机の下の手をスグ離してくださーい」
「なんでだよ、いいだろ。俺と美奈子は……ったく、応援するって話じゃなかったのかよ」
「そそ、オレとミーくんは小波ちゃんの恋は応援してるよ、ただリョウくんの応援をするかって言うと、そこはやっぱり微妙だなー」
4027突然行くんに振られたのは、いつもの喫茶店でおしゃべりの最中のこと。
「なっ、んで本多がこいつにお返しするんだよ」
「そりゃ、俺たちも貰いましたから、バレンタイン。あららら、リョウくん、もしかして自分だけ…とか思ってましたかー?自意識カジョーw」
テーブルの下で繋がれた手にぎゅっと力がこもる。
もしかしてヤキモチ?
ふふっ、可愛い。
「机の下の手をスグ離してくださーい」
「なんでだよ、いいだろ。俺と美奈子は……ったく、応援するって話じゃなかったのかよ」
「そそ、オレとミーくんは小波ちゃんの恋は応援してるよ、ただリョウくんの応援をするかって言うと、そこはやっぱり微妙だなー」
🐼ぱつ🐼
TRAININGカケタイ卒業式の話
好きな子が泣いている姿を初めて見た。
見かけによらず、意外と涙脆いことは知っていた。素晴らしいプリズムショーや、感動系の映画やドラマを見て涙ぐむ横顔は目にしたことがあるし、悔し涙を腕で拭う姿だって何度も見てきた。だけど、あんな風に声を上げて泣いているところに遭遇したのは初めてのことだった。
涙の理由は単純明快だ。彼が心酔している先輩が、学園を去るから。
学生である以上、誰しもいつかは卒業の日が訪れる。高校生活なんて人生のうちのほんの一瞬の時間に過ぎないのだ。俺も君も、あと数年もすれば同じようにこの学園を去るときが来る。いわば通過儀礼だ。大人になるための通過点なんだ。一生の別れというわけじゃないのだから、そんなに泣かなくたっていいよ。笑って「おめでとうございます」とか、「ありがとうございました」とか、それから「ずっと前から好きでした」とかさ。思っていることを全部伝えたらいいんだよ。ほら、卒業式の日に誕生日するカップルって結構いるでしょ? 別に失敗したってそれもまた思い出となるんだから、だから当たって砕ける覚悟でいってみればいいんだよ。
2033見かけによらず、意外と涙脆いことは知っていた。素晴らしいプリズムショーや、感動系の映画やドラマを見て涙ぐむ横顔は目にしたことがあるし、悔し涙を腕で拭う姿だって何度も見てきた。だけど、あんな風に声を上げて泣いているところに遭遇したのは初めてのことだった。
涙の理由は単純明快だ。彼が心酔している先輩が、学園を去るから。
学生である以上、誰しもいつかは卒業の日が訪れる。高校生活なんて人生のうちのほんの一瞬の時間に過ぎないのだ。俺も君も、あと数年もすれば同じようにこの学園を去るときが来る。いわば通過儀礼だ。大人になるための通過点なんだ。一生の別れというわけじゃないのだから、そんなに泣かなくたっていいよ。笑って「おめでとうございます」とか、「ありがとうございました」とか、それから「ずっと前から好きでした」とかさ。思っていることを全部伝えたらいいんだよ。ほら、卒業式の日に誕生日するカップルって結構いるでしょ? 別に失敗したってそれもまた思い出となるんだから、だから当たって砕ける覚悟でいってみればいいんだよ。
きょう
DONEバス保。付き合っていない二人。卒業式前の会話です。元ネタとタイトルはマ◎みてです。いとしきとしつき卒業式を間近に控えた校舎はがらんとしていた。夕日が誰もいない廊下を照らす。下校の時間だというのも閑散としている理由だろう。
保健室への引き戸をガラガラとあけ、中に入る。
三年生は自由登校の期間となって、生徒たちは思い思いに卒業までの僅かな時間を過ごしている。
保健室に寄りついていた生徒もそれは同じようで、毎日のように見ていた姿は週に何度かに落ち着いていた。
(こうやって、卒業していくんだよな)
思い出す。まだあどけなさの残る顔だった。それが精悍な青年へとなっていった。ぐんと背も伸びた。今では同じくらいの背丈になって、力もそう大差ない。
カラカラと窓を開ける。換気をしましょうと貼ったガラス窓のポスターの通りに、少しだけ風が通るようにあけておく。さすがに全開にするには寒すぎる。
2131保健室への引き戸をガラガラとあけ、中に入る。
三年生は自由登校の期間となって、生徒たちは思い思いに卒業までの僅かな時間を過ごしている。
保健室に寄りついていた生徒もそれは同じようで、毎日のように見ていた姿は週に何度かに落ち着いていた。
(こうやって、卒業していくんだよな)
思い出す。まだあどけなさの残る顔だった。それが精悍な青年へとなっていった。ぐんと背も伸びた。今では同じくらいの背丈になって、力もそう大差ない。
カラカラと窓を開ける。換気をしましょうと貼ったガラス窓のポスターの通りに、少しだけ風が通るようにあけておく。さすがに全開にするには寒すぎる。
藤 夜
DONE夏五教師×教師の平和軸
pixiv掲載の『巡る季節 巡る想い』から3月をお届けします^^
悠仁視点の卒業式ネタ
【弥生】 近接戦闘訓練が終わる頃には、春とは名ばかりの身を切るような冷たさも、いつの間に感じなくなる。けれど、俺たち生徒は汗だくの前に息も絶え絶えだ。それに比べて、夏油先生は余裕の笑みを浮かべて、様子を見にきた五条先生と談笑している。けれど、俺たち生徒は汗だくの前に息も絶え絶えだ。それに比べて、夏油先生は余裕の笑みを浮かべて、様子を見にきた五条先生と談笑している。
カッコよすぎない?
スポーツ万能、当然頭の回りも早くて、引き締まった体に顔もいい。
モテるだろーな、先生。
そー言えば、卒業のシーズンだし。
「夏油先生って、卒業式に学ランのボタン全部失くなってたタイプじゃない」
思っていたことがそのまま口をついて出ていたらしい。
1849カッコよすぎない?
スポーツ万能、当然頭の回りも早くて、引き締まった体に顔もいい。
モテるだろーな、先生。
そー言えば、卒業のシーズンだし。
「夏油先生って、卒業式に学ランのボタン全部失くなってたタイプじゃない」
思っていたことがそのまま口をついて出ていたらしい。
mikittytanaka
DONE🐬ジェイカリ☀️卒業式で別れたジェイドくんとカリムくんの続き。これにて終了!
※カリムくんの捏造パッパが喋ります
※奥さんたちはアジーム家で幸せに暮らします
いつかあなたと3 カリムがアズールのもとを訪ねて来たあの日から、まんじりともせず過ごしていたジェイドに待ち望んだ声がかかったのは、数週間後のことだった。
「カリムさんから連絡がありましたよ。お父様と相談した結果、ユニーク魔法の譲渡契約はカリムさんご本人ではなく、お父様が締結することにしたそうです。」
「…そうですか。上手くいったんですね…。」
ジェイドの肩からほっと力が抜けた。
「安心するのはまだ早いですよ。これはほんのスタート地点に過ぎません。」
「分かっています。」
「どうだか。お父様がこちらにいらっしゃるわけにも参りませんから、僕たちが熱砂の国へ行くことになります。僕とジェイドが一度に抜けると店は厳しいかもしれませんが…カリムさんのためです、フロイドも我慢してくれるでしょう。」
12255「カリムさんから連絡がありましたよ。お父様と相談した結果、ユニーク魔法の譲渡契約はカリムさんご本人ではなく、お父様が締結することにしたそうです。」
「…そうですか。上手くいったんですね…。」
ジェイドの肩からほっと力が抜けた。
「安心するのはまだ早いですよ。これはほんのスタート地点に過ぎません。」
「分かっています。」
「どうだか。お父様がこちらにいらっしゃるわけにも参りませんから、僕たちが熱砂の国へ行くことになります。僕とジェイドが一度に抜けると店は厳しいかもしれませんが…カリムさんのためです、フロイドも我慢してくれるでしょう。」
mikittytanaka
MAIKING🐬ジェイカリ☀️卒業式で別れるところから始まるジェイカリの続き。卒業から二年経ってアズールのもとを訪れるカリムくん。まだ続きます。
*捏造カリム父がちょっと喋ります。
*カリムくんに奥さんがいます。奥さんは出てきませんが、それなりのことを致してるんだなと察せられる言葉が出てきます。
いつかあなたと2「カリム、考え直してみないか。他にも何か方法が…」
この世に生を受けて二十年余りになるが、こんなにも憔悴しきった父親の顔を見るのは初めてだ。そんな父親の様子に心を痛めながら、それでもカリムはキッパリと首を横に振った。
「いや、これしかない。」
一度深く息を吸う。
「——当主の座を継ぐ前に、事故死か、暗殺か…どちらにしろオレが死ぬしかない。とーちゃんだって本当は分かってるだろう?アジームのためを思うなら、これが一番だって。…もともと、この歳まで生きてこられたこと自体運が良かったんだ。思ってたより長くとーちゃんやみんなと楽しく過ごせてオレは幸せだったよ。」
なんてことないように笑うカリムに、とうとう父は項垂れて両手で頭を抱え込んだ。カリムの死後、その死の秘密を一人で背負わせることになってしまうことが申し訳なくて、その背を労わるようにさする。けれど父もいつか分かってくれるはずだ。この方法以外にないのだと。
13199この世に生を受けて二十年余りになるが、こんなにも憔悴しきった父親の顔を見るのは初めてだ。そんな父親の様子に心を痛めながら、それでもカリムはキッパリと首を横に振った。
「いや、これしかない。」
一度深く息を吸う。
「——当主の座を継ぐ前に、事故死か、暗殺か…どちらにしろオレが死ぬしかない。とーちゃんだって本当は分かってるだろう?アジームのためを思うなら、これが一番だって。…もともと、この歳まで生きてこられたこと自体運が良かったんだ。思ってたより長くとーちゃんやみんなと楽しく過ごせてオレは幸せだったよ。」
なんてことないように笑うカリムに、とうとう父は項垂れて両手で頭を抱え込んだ。カリムの死後、その死の秘密を一人で背負わせることになってしまうことが申し訳なくて、その背を労わるようにさする。けれど父もいつか分かってくれるはずだ。この方法以外にないのだと。
mikittytanaka
MENUジェイカリ。学生の間だけと期限を決めてお付き合いをしているジェイドくんとカリムくんが卒業式の日に別れるところから始まるお話。ずーっとこのお話が書きたくて色々いじくってたんだけど、書きたいところまでまだまだいけない感じなので途中まで。ジェイドくんとカリムくんが別れるところまで。
いつかあなたと「オレもジェイドのことが好きなんだ。だから、すっごく嬉しい。」
桜が花開きはじめたあの春の日。頬をほんのりとピンクに染めて、蕾が綻ぶかのようにはにかむカリムの笑顔を今でも思い出す。
「——けど、付き合うには条件がある。卒業式の日に別れてほしいんだ。その先の未来を約束することはできない。オレは、アジームだから。…それでも良ければ、オレと付き合ってほしい。」
人魚の一世一代の告白に条件を突きつけるとは、人間とはなんと傲慢なことだろうかと、その時のジェイドは驚いた。けれど、別に構わなかった。それならやめますというのも自分としては釈然としないし、何より卒業式を待たずして関係を終わらせている可能性は大いにある。この気持ちが一過性のもので、一度手中におさめてしまえば満足するかもしれないと、それならばそんな条件など何ら問題ではないと、カリムの手を取ったあの日。ジェイドは、あの日の自分の判断を後悔している。
9421桜が花開きはじめたあの春の日。頬をほんのりとピンクに染めて、蕾が綻ぶかのようにはにかむカリムの笑顔を今でも思い出す。
「——けど、付き合うには条件がある。卒業式の日に別れてほしいんだ。その先の未来を約束することはできない。オレは、アジームだから。…それでも良ければ、オレと付き合ってほしい。」
人魚の一世一代の告白に条件を突きつけるとは、人間とはなんと傲慢なことだろうかと、その時のジェイドは驚いた。けれど、別に構わなかった。それならやめますというのも自分としては釈然としないし、何より卒業式を待たずして関係を終わらせている可能性は大いにある。この気持ちが一過性のもので、一度手中におさめてしまえば満足するかもしれないと、それならばそんな条件など何ら問題ではないと、カリムの手を取ったあの日。ジェイドは、あの日の自分の判断を後悔している。
Tyon。
DONE五悠です。 すれ違い視線 ①先生視点
気持ちを伝えないことを決めた片想いな先生
ずっと見守ったまま卒業式を迎えます。
視線① 見守るだけ「僕、悠仁のこと好きなんだよね」
「急に何をいうかと思えば…そんなこと言うためにわざわざ来たのか?」
一年が任務で留守な中、暇を持て余した僕は硝子のいる医務室へ赴いていた。
呆れた硝子は、作業していた手を止めこちらへ向き直る。
「だから何だって言うんだ。お前を見ていたら誰でも気づくだろ。まぁ当の本人は気づいていないようだが」
「あぁ、やっぱり?」
「だが、珍しいな。お前のことだから、もう手を付けていると思ったよ。その口振りだと、まだなんだろ?」
空いた自分のマグカップにコーヒーを注ぎ直す為に動いた硝子は、新しく紙コップを出して僕の分のコーヒーも用意した。次いでにスティックシュガーを雑多に渡される。
「あぁー、そうなんだけどね。手出そうと思った時もあるんだよ。ほら地下室でとかさ」
2170「急に何をいうかと思えば…そんなこと言うためにわざわざ来たのか?」
一年が任務で留守な中、暇を持て余した僕は硝子のいる医務室へ赴いていた。
呆れた硝子は、作業していた手を止めこちらへ向き直る。
「だから何だって言うんだ。お前を見ていたら誰でも気づくだろ。まぁ当の本人は気づいていないようだが」
「あぁ、やっぱり?」
「だが、珍しいな。お前のことだから、もう手を付けていると思ったよ。その口振りだと、まだなんだろ?」
空いた自分のマグカップにコーヒーを注ぎ直す為に動いた硝子は、新しく紙コップを出して僕の分のコーヒーも用意した。次いでにスティックシュガーを雑多に渡される。
「あぁー、そうなんだけどね。手出そうと思った時もあるんだよ。ほら地下室でとかさ」
aaaooo000999
DOODLEいちご侍の表紙見たら、どうしてもキャンディーズの春一番で書きたくなってしまった。卒業式から上京する間の母子の時間。
キャンディーズは78年に解散しているので、聡実くん母よりはちょっと上の世代なのかなと思います。 3
osatuchanxx
TRAINING卒業式のはなしこれ以上の幸せはあるよ 春の風が吹く。桜の花びらがいくつもそれに攫われまたひとつ大寿の目の前をひらひらと舞い落ちて行った。
「ご卒業おめでとうござます」
壇上の男が話す言葉が左から右へと流れる。正直こんな茶番に出るつもりは無かったし、言ってしまえば卒業するまでここにいるつもりすらなかった。しかしアイツが言ったのだ。
『卒業はしといた方がいんじゃない?』
口の端に生クリームをつけながら三ツ谷隆は眠そうな目をにこりと垂れさせてそう言った。その一言がどうしてか胸に残り、結局、最低出席日数を満たし、テストはほぼ1位をとって卒業してやった。そして昨日も『大寿くん卒業式明日だよね? 終わったらうちで飯でもどう?俺大寿くんの高校迎えいくよ』なんて決定事項のように喋る三ツ谷に「卒業式に行く気が無い」とは言えずそのうえ念を押す様に『楽しみだなぁ~大寿くんの制服姿』なんてふざけた事をぬかされたせいで元々行く気が無かった卒業式にまで出る事になってしまった。
6194「ご卒業おめでとうござます」
壇上の男が話す言葉が左から右へと流れる。正直こんな茶番に出るつもりは無かったし、言ってしまえば卒業するまでここにいるつもりすらなかった。しかしアイツが言ったのだ。
『卒業はしといた方がいんじゃない?』
口の端に生クリームをつけながら三ツ谷隆は眠そうな目をにこりと垂れさせてそう言った。その一言がどうしてか胸に残り、結局、最低出席日数を満たし、テストはほぼ1位をとって卒業してやった。そして昨日も『大寿くん卒業式明日だよね? 終わったらうちで飯でもどう?俺大寿くんの高校迎えいくよ』なんて決定事項のように喋る三ツ谷に「卒業式に行く気が無い」とは言えずそのうえ念を押す様に『楽しみだなぁ~大寿くんの制服姿』なんてふざけた事をぬかされたせいで元々行く気が無かった卒業式にまで出る事になってしまった。