Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    矛盾

    bros801

    TRAINING🍣ブラフェイ🎧(R15?)🔰07
    ⚠️ブラ→←フェイ前提のモブフェイ

    兄の代わりにもならない熱を求めて夜の街を彷徨う、不安定で無気力で無邪気で矛盾した弟の話。

    倫理観がブレイクビーツしている🎧は、ある意味せかいでいちばんおひめさま だと思っているオタクの妄想です。

    ⚠️ベッドシーンそのものは描写していませんが、喋らないし名前もないモブ男とフェイスが関係を持っているシーンがあります。
    # あの子は今夜も だれかのしたで ないているの◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



     幼い頃からフェイスは、向けられる視線に敏感だ。

     周囲の人間はいつも、うっとりとした表情でフェイスの両親と、兄の顔を見る。まるで国立美術館での芸術鑑賞を楽しむかのように。

     それから少しだけ視線を下げて、9歳離れた兄の後ろで顔を半分隠しているフェイスを視界に入れると、みな一様に息を呑むのだ。

     音の波に揺蕩うことを好むフェイスにとって、自身の顔を見た直後に漏れ聞こえる感嘆のため息はただの雑音でしかなかったが、僅かでも不埒な考えを抱く者など許さないと、いつだって手を握ってくれる存在がそばにいた。

    「俺のそばから、決して離れてはいけない。守れるな? フェイス」

     両親に促されて出席させられるよくわからないパーティーは、フェイスだけのヒーローをひとりじめできる時間でもあった。
    1853

    きゃし子

    MOURNING今書いてる夏雨の2年前にボツにした初稿から、雨の中で踊るシーン。ちなみに、ホールドの向きが間違っているので位置関係に矛盾があります。
    タンゴだけど、型を知らないと踊れないソシアルダンスじゃなくてアルゼンチンタンゴ(リーダーが上手ければ初見でも踊れる)を想定。
    雨の中で踊る跡観 ちょうど広場の中央付近だ。煩わしかったのか、少し歩くと観月は立ち止まり、振り返って俺を見据え、つかまれていた右腕を伸ばし、俺の手に左手を添えて自分の体の方に引き寄せた。さすがによろけることはないが、虚を突かれたすきに観月が左手で俺の手を取った。「行きましょう」とほとんど口の動きだけで言って、再び腕を伸ばした分、距離を取った。観月が目を細めて、まつ毛に湛えていた滴が目尻の辺りから落ちたのが分かった。手を普通に繋いでいる。
     観月は俺の手を引いて大きく踏み出すと、体を傾けて走り出し、広場に緩やかな弧を描こうとした。意図をはかりかねてそのまま従えば、重力と遠心力に振り回された。そのまま振り回されてやるのもしゃくなので、踏み止まって右足を大きく引き、そのまま観月ごと右腕を折りたたんで引いた。足元の水がひときわ大きく跳ねる。左腕を背中に回すと観月は素直に腕の中におさまった。
    747

    mkrk00

    PROGRESS全授後リバーランドで暮らす二人の話。
    続きはゆっくり更新。全授5章が始まる前に書いたので矛盾あり。

    もう全てがIFだ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
    朝日の中でもう一度夢を見る 辺獄での戦いでフィニスの門は閉じ、選ばれし者とその仲間達は無事に現世に帰還した。それぞれの国が和平を結んだオルステラ大陸に、平穏が戻りつつある。灯火の守り手達は己の帰るべき場所に戻り、選ばれし者もその役目を終えた。
     ロンド・レイヴァースもその一人であったが、彼は聖火協会から身を引き、この雪国を離れ、リバーランド地方の小さな村へと身を置いた。かつての師であったサザントスと共に。



    ***



     この村へ来てから何度目の朝だろうか。サザントスは起き上がって、ベッドに腰掛けた。ロンドの姿はない。先に起きて、畑仕事をしているのだろう。
    「………………」
     サザントスは手のひらを見つめる。
     黒呪炎に蝕まれた身体に聖火を操る力はもう無い。弱々しい炎が現れてはすぐに消えていく。辺獄でロンドが炎をサザントスに分け与えていなければ、ここにはいなかったかもしれない。正直に言えば、ここにいない方が良かったと思っている。自分にとっても彼にとっても。彼には彼の歩むべき道があるのだから、自分などに縛られないでいてほしかった。
    5390