マリノ
海袖 萌(みそで もえ)
DOODLE大学生快新快→新
タイツでメモがてら書いたものを加筆修正しました。小説と言えるほどまとまりのある文体ではなくネタメモ感覚です。①〜③まであります。
君との恋路の歩き方①告白編告白してきた黒羽に、え、でも男同士だし…なんて工藤は言ってしまった。まぁな一、と黒羽もはじめは笑うけどポーカーフェイスが徐々に崩れて「…でも好きになっちゃったんだよなぁ…」と、顔をくしゃくしゃにして無理矢理笑顔作ろうとする。それを見て工藤は雷を落とされた感覚を覚える。突然の出来事に工藤の頭は混乱している。
大学で再会した黒羽とも怪盗してた頃の彼とも違う、恋とか愛とかでいっぱいいっぱいになってる(しかもそれは自分に矢印が向いている)黒羽を見て、関係あるのかないのかわからない知識を急に話し出す恋愛ポンコツ太郎だけど、黒羽は話をそらされたことに気付いて、工藤の頭ぐしゃぐしゃ撫でて「…ごめんな、」のひとことを置いて、踵を返した。
1266大学で再会した黒羽とも怪盗してた頃の彼とも違う、恋とか愛とかでいっぱいいっぱいになってる(しかもそれは自分に矢印が向いている)黒羽を見て、関係あるのかないのかわからない知識を急に話し出す恋愛ポンコツ太郎だけど、黒羽は話をそらされたことに気付いて、工藤の頭ぐしゃぐしゃ撫でて「…ごめんな、」のひとことを置いて、踵を返した。
ふゆけし
DONEおじいちゃんの御影小次郎と孫⚠みかマリのつもりですが捏造甚だしいので見る人を選びます。
自分なりの、彼らの出口について考えたものでした。
あのとき読んでくださった方へ
ありがとうございました。
今の私の、一生懸命です。 9
李南(りな)
DONE3/16 GSMB5での無配ペーパーの玲マリSSです。卒業式翌日の初々しい玲マリの話新妻、始めました 高校の卒業式の日、玲太くんからプロポーズを受けて、二人だけの結婚式を挙げた。ウエディングベルみたいな鐘の音に祝福されながら永遠の愛を誓ったその日は、一生忘れられない大切な日になった。この先、いつどんなに盛大な式を挙げても真の結婚記念日は今日だと玲太くんと二人で決めて、わたしたちは幸せでいっぱいだった。
そんな二人だけの結婚式の翌日、わたしは早速玲太くんの家を訪れている。ここ二週間は玲太くんがイギリスにいるご両親に卒業後もこっちに残ると話すために一時帰国していたこともあり、玲太くんの恋人、お嫁さんになって、とにかく二人で一緒にいたかった。そう話すと、玲太くんも同じ気持ちだと嬉しそうに喜んで、早速今日うちに来いよと誘ってくれたのだ。
1273そんな二人だけの結婚式の翌日、わたしは早速玲太くんの家を訪れている。ここ二週間は玲太くんがイギリスにいるご両親に卒業後もこっちに残ると話すために一時帰国していたこともあり、玲太くんの恋人、お嫁さんになって、とにかく二人で一緒にいたかった。そう話すと、玲太くんも同じ気持ちだと嬉しそうに喜んで、早速今日うちに来いよと誘ってくれたのだ。
ShiaYugiri
SPOILER2023年3月14日時点のストグラのギャングを個人的にまとめてみました。ほぼ備忘用です。・自分の記憶とWikiを頼りにまとめたので、漏れあるかもです。(ちなみに五味袋さんの清掃会社は犯罪組織としてカウントしてません)
・警察との関係は切っても切れない部分があるので記載しました。
・なんとなくストーリーでまとまりのあるものについては背景色変えたりしてます。
SUGEENUMA
DOODLEいま話題沸騰中のトミナガさまの個人的なイメージなんで白無垢と黒無垢?→贄(厄神の花嫁)にされた過去から
黒ナガさま→厄神(男神)の嫁(=女)にされ、それを鎮めるために胎内に取り込んだのでその影響(見えないけど半陰陽だと私が嬉しい)
白ナガさま→厄神ちゃんと清めて守り神してるため白い無垢のままでいられた 白髪なのは神格の高まりのせい
UtN5bk
PROGRESS先週の「飲んだ勢いでめずらしく」描き始めたもの3枚の進捗状況です。
・少年魔族を保護?した魂絆先生
・闘う先生が沢山見れたので、魂絆は天国でした
・魂絆の魔法の筒かな?
それぞれ、進めて息抜きに違うのに掛かるというか
家族が寝ないと進められないのもあったりで😅
まだラフ止まりのアレは5月の新刊のどこかで置きたい気分になってます。
絡みってほんま難しい!!練習あるのみ! 3
watage_________
SPOILERお題の『ナイフ』よりアンテG√rdさんを描きました〜✎今回かな~り丁寧に線画をしたのですがあまりの計画性のなさにより完成後はほとんど潰れてました…
強い光描くのめちゃくちゃ楽しかったので日頃から光と陰の色を意識して描いてみようと思います💪🏻
まるこ
MOURNING自分でもあまりの遅筆さに驚いてますが、バレンタインにまつわる話を書いてみました。供養させてください。流花です。Sweet pain2月も半ばに差し掛かる頃。
今日も遅くまで流川と桜木は残っていた。
汗でベタベタになっている床にモップをかけ、体育館を後にして、桜木が校門にいる警備員に「ご苦労さん」と挨拶し、続けて流川がぺこりと頭をさげてから帰路に着く。
あたりはすっかり暗くなっていて、二人以外に誰もいなかった。いつもの見慣れた風景である。
雪は降ってないけど、風はまだまだ冷たく、頬が切られるようだった。
「さーかえんぞ」
ダウンにマフラーと完全防寒して、ギコギコと愛車を引きながら歩く男に、学ランだけでとぼとぼついていく。そんなに着込んで、顔も白いから、のぼせてしまっている。
今日はまっすぐ帰る日だった。
その荷台に跨るまでは、まだ何日かある。
3352今日も遅くまで流川と桜木は残っていた。
汗でベタベタになっている床にモップをかけ、体育館を後にして、桜木が校門にいる警備員に「ご苦労さん」と挨拶し、続けて流川がぺこりと頭をさげてから帰路に着く。
あたりはすっかり暗くなっていて、二人以外に誰もいなかった。いつもの見慣れた風景である。
雪は降ってないけど、風はまだまだ冷たく、頬が切られるようだった。
「さーかえんぞ」
ダウンにマフラーと完全防寒して、ギコギコと愛車を引きながら歩く男に、学ランだけでとぼとぼついていく。そんなに着込んで、顔も白いから、のぼせてしまっている。
今日はまっすぐ帰る日だった。
その荷台に跨るまでは、まだ何日かある。
まきやえんじ🍋
PROGRESSすごくゆっくりめに描いてるけど第一子誕生おめでとうという事でこくよーさまの進捗ってことでぽい
紋様?あるのとないのでずいぶんイメージ変わるね
あと見逃し観てたらあまりの美声にびっくらこいた
gureiyama
DOODLE注意⚠️現代まで生きる神仙②かっこいい神仙は一人もいません
現代を生きる妄想過多山河令
ギャグ、だな?
長めですがまとまりのない書きなぐりです…まぁ、いつものやつです
きみ、ねこ 休日。ご家族連れなんかの人の群れを縫って買い物を済まし、スーパーから出た温客行はほっと息を吐いた。
明日、ゴミの日なのにゴミ袋がなかった。思い出してよかった。
天にも仙にも等しいと言われる不老と長寿、能力を持ちながらも、気がついた私はえらいぞ、と小さな事に機嫌がよい。
マーケット向かいの公園に足を向ける。時々寒い日はあるけれど、春。季節を満喫する子どもたちの声が賑やかだ。
阿絮はいつものベンチを確保出来たかなぁ。
一緒に散歩に出かけた同居人は人混みが得意ではない。ざわつく店舗に誘うのは気が引けて、先にベンチを取っておいて、と彼と別れた。マンションから持参した湧水入りのボトルを持たせて。
スーパーとかにあんなに水がたくさん売ってるのに、私たちは飲めないもんねぇ。超自然派向けの煮沸処理してない水を売ってくれないかな。
8787明日、ゴミの日なのにゴミ袋がなかった。思い出してよかった。
天にも仙にも等しいと言われる不老と長寿、能力を持ちながらも、気がついた私はえらいぞ、と小さな事に機嫌がよい。
マーケット向かいの公園に足を向ける。時々寒い日はあるけれど、春。季節を満喫する子どもたちの声が賑やかだ。
阿絮はいつものベンチを確保出来たかなぁ。
一緒に散歩に出かけた同居人は人混みが得意ではない。ざわつく店舗に誘うのは気が引けて、先にベンチを取っておいて、と彼と別れた。マンションから持参した湧水入りのボトルを持たせて。
スーパーとかにあんなに水がたくさん売ってるのに、私たちは飲めないもんねぇ。超自然派向けの煮沸処理してない水を売ってくれないかな。
siba_tnk
SPOILERCoC TRPG「ディープブルーにキラめいて」作:霧島ジャック様
⚠️NPCのコスプレ写真注意⚠️
被写体:@siba_tnk @pome_cos
「高ンゴにキラめいて」でブルキラと出会い、あまりの衝撃に感情が高まった結果、コスプレで二次創作したいと思い撮影に行ってきました!
今後高ンゴにキラめいてのPCとの写真もアップロード予定です🙇♀️
↓
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↓ 2
ぼろまる
DONE眠れない夜はいつも思い出す-満月の夜、遠く先を見つめながら歌われる歌は
きっと彼の仲間たちへの讃美歌なのだろう
甘くも少しツンとする苦い香りと、心地の良い鼻歌を
集まりの間に漂わせながら…
きっと彼もまた眠れぬ夜を過ごしたのだろうか
👿🚥🥞
影を強調したかったんですけど…
かなり適当なので雰囲気で見てください🙏💦
喫煙表現がある為、ワンクッション付きです
18↑?🔑→yes / no 6
真蔵(ポチ)
PROGRESS2/17 14:30昨日の夜、ものすごく眠い中で「いい加減始めなきゃまずいんだって…」と下書きへ着手しようとしたものの、やっぱり睡魔に負けて秒で力尽きたので改めて今日から下書きを頑張ろうと思います…思っております…!!
と言う訳で、中表紙のふんわり注意書きと適当相関図のページに使うフォ…ogt氏の下書き。1枚目は昨日の私が描いた下書き未満の何かですが、起きてからあまりの酷さに白目を剥きましたね… 2
陽炎@ポイピク
DOODLE当社のビムラマの始まりの話よすがの星A・ラーマ・ラージュは昔から息抜きというものが苦手だった。警察官だった頃からの癖なのか、彼自身の性格の所以なのか、兎に角休息というものを避けてしまう所があった。
1度燃え上がると自ら鎮火の出来ない炎のように、故郷に戻ってからもラーマは何かに駆り立てられるように自らを追い込んだ。同胞に武器を渡すだけで使命が終わった訳ではない。
国を救う為の解放闘争は始まったばかりだ。銃弾だって限りがあるし、もっと協力者も必要だ。
そして、そのせいで寝食が疎かになりがちにもなった。
叔父やシータには苦労を掛けまいという気持ちがそうさせてしまった。
そんな中起きた訓練中の銃の暴発事故。
幸い怪我人こそ出なかったものの、ラーマは自分を責めた。
10981度燃え上がると自ら鎮火の出来ない炎のように、故郷に戻ってからもラーマは何かに駆り立てられるように自らを追い込んだ。同胞に武器を渡すだけで使命が終わった訳ではない。
国を救う為の解放闘争は始まったばかりだ。銃弾だって限りがあるし、もっと協力者も必要だ。
そして、そのせいで寝食が疎かになりがちにもなった。
叔父やシータには苦労を掛けまいという気持ちがそうさせてしまった。
そんな中起きた訓練中の銃の暴発事故。
幸い怪我人こそ出なかったものの、ラーマは自分を責めた。
QQaL5FoqTa
DONEキス止まりの花流が、お互いを大事にしたかったり我慢できなかったりしながら初夜を迎える話です。ビーマイベイベー「触ってもいいか」
その一言を口にするために、桜木は深呼吸をして、手の平を握り締めて、震える唇を引き結んで、迷い子のように瞳を揺らして流川を見詰める。
すっかり己専用になった来客用布団に身を委ねていた流川は、少し言葉を詰まらせた桜木の声を聞いて、顔を上げた。緊張した面持ちの桜木と目が合う。暗闇の中見えた紅潮した頬の色は、錯覚ではないと思った。
「……いーけど」
流川の返答は、目の前の不安気な表情を一変させた。受け入れられた喜びを満面に浮かべた桜木は落ち着かない様子で、緊張のためぎこちなく体を起こし流川との距離を詰めると、恋人の布団へ潜り込んだ。流川は、桜木のために少しだけ体をずらして場所を作ってやる。桜木がすぐ己に触れられるよう、距離を生まないための必要最低限の移動だった。桜木は興奮のあまり何も言えず、生唾を飲み込んだ。迷い子のようだった瞳を、明確な意志を持つ男のそれに変えて、ゆっくりと手を伸ばす。震える指先を心の中で叱咤しながら、恐る恐る肩を撫で、優しく腕に触れ、思い切って背中へ回して、桜木は、そうしてようやく流川を抱き締めた。寝間着越しにも分かる硬く引き締まった男の体を強く拘束して、玩具を取られまいとする子供のように身を寄せた。
7626その一言を口にするために、桜木は深呼吸をして、手の平を握り締めて、震える唇を引き結んで、迷い子のように瞳を揺らして流川を見詰める。
すっかり己専用になった来客用布団に身を委ねていた流川は、少し言葉を詰まらせた桜木の声を聞いて、顔を上げた。緊張した面持ちの桜木と目が合う。暗闇の中見えた紅潮した頬の色は、錯覚ではないと思った。
「……いーけど」
流川の返答は、目の前の不安気な表情を一変させた。受け入れられた喜びを満面に浮かべた桜木は落ち着かない様子で、緊張のためぎこちなく体を起こし流川との距離を詰めると、恋人の布団へ潜り込んだ。流川は、桜木のために少しだけ体をずらして場所を作ってやる。桜木がすぐ己に触れられるよう、距離を生まないための必要最低限の移動だった。桜木は興奮のあまり何も言えず、生唾を飲み込んだ。迷い子のようだった瞳を、明確な意志を持つ男のそれに変えて、ゆっくりと手を伸ばす。震える指先を心の中で叱咤しながら、恐る恐る肩を撫で、優しく腕に触れ、思い切って背中へ回して、桜木は、そうしてようやく流川を抱き締めた。寝間着越しにも分かる硬く引き締まった男の体を強く拘束して、玩具を取られまいとする子供のように身を寄せた。
おわり
SPUR MEキミは始まりのミーティア 後編 4 それから一ヶ月程経ったある日、昼食は外で取ろうとアズールの提案に、四人で出かけることになった。
アズールが気になっていたファミリータイプのレストランは、気のいい夫婦が切り盛りするこじんまりとした良い店だった。
アスターとサミュエルが騒いで、真っ白なテーブルクロスをソースで汚しても嫌な顔ひとつしない夫婦は「サービスだよ」と二人にデザートのプリンを出してくれた。
「かあさん、これおいしい! 食べて!!」
サミュエルがボクの口にプリンを乗せたスプーンを持てきて、それを見たアスターが「ズルいサミー! かあさん、ぼくのも食べて!」と同じ様にプリンの乗ったスプーンをボクに近づけた。
「いいよ、それは君たちがもらったんだから、自分で全部食べていいんだよ」と言うボクと、「ふたりとも、他の人に迷惑になる、少し静かにしなさい」と小さな声で叱るアズール。
2615アズールが気になっていたファミリータイプのレストランは、気のいい夫婦が切り盛りするこじんまりとした良い店だった。
アスターとサミュエルが騒いで、真っ白なテーブルクロスをソースで汚しても嫌な顔ひとつしない夫婦は「サービスだよ」と二人にデザートのプリンを出してくれた。
「かあさん、これおいしい! 食べて!!」
サミュエルがボクの口にプリンを乗せたスプーンを持てきて、それを見たアスターが「ズルいサミー! かあさん、ぼくのも食べて!」と同じ様にプリンの乗ったスプーンをボクに近づけた。
「いいよ、それは君たちがもらったんだから、自分で全部食べていいんだよ」と言うボクと、「ふたりとも、他の人に迷惑になる、少し静かにしなさい」と小さな声で叱るアズール。
おわり
SPUR MEキミは始まりのミーティア 後編 3(5)「では行ってきます」
「ああ、ここから近いと行っても気をつけてね」
「「かあさん、いってきます!」」
アズールに手を引かれ、家から十分ほどの市営公園に向かうアスターとサミュエル、三人の後ろ姿を見送り、ボクは家の中に戻った。
今日は本当なら四人で公園に出かけるはずだったのに、ボクの体調が悪いこともあって、アズールが二人を連れて行き、ボクは家で留守番することになった。
「三時のティータイムには帰ります、だからそれまでは大人しく寝ていてくださいね」と言われていたが、熱もそれほど高くない。後は焼けばいいだけのクッキーを焼くぐらいはいいだろうと、予熱していたオーブンに、クッキー生地を並べた天板を入れて焼き上げる。
4878「ああ、ここから近いと行っても気をつけてね」
「「かあさん、いってきます!」」
アズールに手を引かれ、家から十分ほどの市営公園に向かうアスターとサミュエル、三人の後ろ姿を見送り、ボクは家の中に戻った。
今日は本当なら四人で公園に出かけるはずだったのに、ボクの体調が悪いこともあって、アズールが二人を連れて行き、ボクは家で留守番することになった。
「三時のティータイムには帰ります、だからそれまでは大人しく寝ていてくださいね」と言われていたが、熱もそれほど高くない。後は焼けばいいだけのクッキーを焼くぐらいはいいだろうと、予熱していたオーブンに、クッキー生地を並べた天板を入れて焼き上げる。
おわり
SPUR MEキミは始まりのミーティア 後編 3(4) 水族館の中は想像以上に広く、まだ三分の一を見た段階でお昼を過ぎてしまった。
水族館のカフェで食事を取ることにしたが、やたらとかわいい店内は水族館に展示されている魚や哺乳類、動物たちをモチーフにしたメニューが揃っていて迷った。
かわいい魚の形をしたパンを見て、アスターが「ぼく、家に帰ったらこのパン作りたい!」とアズールのマジカメで何枚も写真を撮り、サミュエルも「おれも帰ったら、魚の絵いっぱい描く!」とこちらもアズールにマジカメで写真を撮ってくれとせがんでいた。
食事の後は、海の生き物コーナーを周り、ペンギンやイルカのショーを見た。ペンギンが一列になり水面に飛び込むところや、イルカがありえない高さまで水飛沫を上げてジャンプする姿に、二人は興奮して何度も拍手していた。
3352水族館のカフェで食事を取ることにしたが、やたらとかわいい店内は水族館に展示されている魚や哺乳類、動物たちをモチーフにしたメニューが揃っていて迷った。
かわいい魚の形をしたパンを見て、アスターが「ぼく、家に帰ったらこのパン作りたい!」とアズールのマジカメで何枚も写真を撮り、サミュエルも「おれも帰ったら、魚の絵いっぱい描く!」とこちらもアズールにマジカメで写真を撮ってくれとせがんでいた。
食事の後は、海の生き物コーナーを周り、ペンギンやイルカのショーを見た。ペンギンが一列になり水面に飛び込むところや、イルカがありえない高さまで水飛沫を上げてジャンプする姿に、二人は興奮して何度も拍手していた。
おわり
SPUR MEキミは始まりのミーティア 後編 3(3)「三六,九℃……二人とも平熱だね」
リビングのソファーに座る二人の熱を測れば、もうすっかり落ち着いて、平熱にまで下がっていた。昨日は酷く熱かったおでこや頬も、手のひらで触ればいつもの二人の体温だ。
こうやって急に上がっては翌日に下がる熱は、二人が産まれてから成長する過程でよくある事だった。
初めの頃は心配で仕方なかったが、フレドが処方する薬を飲めば数時間で熱が下る二人を何度も見ていれば、さすがのボクも慣れた。
しかし、昨日初めて熱で苦しむアスターとサミュエルを見たアズールは、本当に心配だったろう。怒った手前、すぐに甘い顔を見せられないと、ボクに二人の世話を任せたが、心配で寝室のドアを少し開けては、二人の様子を伺っていた。
4395リビングのソファーに座る二人の熱を測れば、もうすっかり落ち着いて、平熱にまで下がっていた。昨日は酷く熱かったおでこや頬も、手のひらで触ればいつもの二人の体温だ。
こうやって急に上がっては翌日に下がる熱は、二人が産まれてから成長する過程でよくある事だった。
初めの頃は心配で仕方なかったが、フレドが処方する薬を飲めば数時間で熱が下る二人を何度も見ていれば、さすがのボクも慣れた。
しかし、昨日初めて熱で苦しむアスターとサミュエルを見たアズールは、本当に心配だったろう。怒った手前、すぐに甘い顔を見せられないと、ボクに二人の世話を任せたが、心配で寝室のドアを少し開けては、二人の様子を伺っていた。
おわり
SPUR MEキミは始まりのミーティア 後編 3(2)「明日、ドライブに行こう」
アズールが朝食にそう言えば、まだ眠そうにクロワッサンを齧っていたアスターとサミュエルがワッ! と声を上げた。
「ドライブ!? とうさんの車で!??」
「どこに行くの!? あそぶところ!??」
興奮して椅子の上に立ち上がった二人を叱りながら、アズールは行きたいところはあるかと聞き返す。しかし、二人にとって今の遊び場は、せいぜい家の中か裏庭ぐらいだ。閉鎖的な空間でしか遊んでこなかった二人に行きたい場所を聞いてみても、思いつくのは近くの市営公園ぐらいだ。
「リデルは、どこか行きたいところはありますか?」
アスターとサミュエルが「う〜ん」と頭をひねり出してしまい、助け舟をとアズールがボクに話を振ってきた。が、ボクだって生まれてこの方、勉強しかしてきていないし、ナイトレイブンカレッジで色んなお祭りやイベントを経験してみたが、だからといって遊びに詳しい訳では無い。
3110アズールが朝食にそう言えば、まだ眠そうにクロワッサンを齧っていたアスターとサミュエルがワッ! と声を上げた。
「ドライブ!? とうさんの車で!??」
「どこに行くの!? あそぶところ!??」
興奮して椅子の上に立ち上がった二人を叱りながら、アズールは行きたいところはあるかと聞き返す。しかし、二人にとって今の遊び場は、せいぜい家の中か裏庭ぐらいだ。閉鎖的な空間でしか遊んでこなかった二人に行きたい場所を聞いてみても、思いつくのは近くの市営公園ぐらいだ。
「リデルは、どこか行きたいところはありますか?」
アスターとサミュエルが「う〜ん」と頭をひねり出してしまい、助け舟をとアズールがボクに話を振ってきた。が、ボクだって生まれてこの方、勉強しかしてきていないし、ナイトレイブンカレッジで色んなお祭りやイベントを経験してみたが、だからといって遊びに詳しい訳では無い。
おわり
SPUR MEキミは始まりのミーティア 後編 3(1) アズールと一緒に暮らし始めて、もう一ヶ月が経った。
ボクから見ても、アズールはアスターとサミュエルにとってとても良い父親だった。
引っ越して数日、アズールは夕焼けの草原で手に入れたコネクションを通し、スカウトされた貿易企業で仕事を始めている。それに伴い通関士の資格を取るための勉強や、いつかは自分の会社を起こすために、司法書士、国際弁護士の資格だって持っていても無駄にならないと、楽しそうに夢を語っている。その顔にタルタロスで夢を語る彼を思い出し、ボクは未だ後ろ髪を引こうとする過去を、頭の中で手で追い払った。
アズールは本当に忙しそうで、なのにどれだけ忙しくても朝と夕方には家族一緒に食事を取り、夜はアスターとサミュエルをお風呂に入れて、二人と遊び、話し、そして寝かしつけてくれる。もちろんそんなアズールの事を、アスターとサミュエルの二人は、心から慕いくっついては甘えていた。
1679ボクから見ても、アズールはアスターとサミュエルにとってとても良い父親だった。
引っ越して数日、アズールは夕焼けの草原で手に入れたコネクションを通し、スカウトされた貿易企業で仕事を始めている。それに伴い通関士の資格を取るための勉強や、いつかは自分の会社を起こすために、司法書士、国際弁護士の資格だって持っていても無駄にならないと、楽しそうに夢を語っている。その顔にタルタロスで夢を語る彼を思い出し、ボクは未だ後ろ髪を引こうとする過去を、頭の中で手で追い払った。
アズールは本当に忙しそうで、なのにどれだけ忙しくても朝と夕方には家族一緒に食事を取り、夜はアスターとサミュエルをお風呂に入れて、二人と遊び、話し、そして寝かしつけてくれる。もちろんそんなアズールの事を、アスターとサミュエルの二人は、心から慕いくっついては甘えていた。
おわり
SPUR MEキミは始まりのミーティア 後編 2(3) ダイニングテーブルの食事を片付けて、アルマの所にはなかった電気ケトルでお湯を沸かす。
アズールはコーヒーだろうか? 勝手に紅茶を飲むイメージがあったが、コーヒーの方がよく口にするようだ。
しかし、コーヒー豆は見つかったが、コーヒーメーカーの使い方がわからない。フレドの家では、飲む前にミルで挽いてガラス製のドリッパーを使って、ペーパードリップでコーヒーを淹れていた。だから、コーヒーを淹れるのにこの五年近くたくさんのボタンを目の前に黒いコーヒーメーカーの前で固まっていると、顔の横からアズールの腕が伸びてきた。
「!?」驚いて振り返ると、ボクの身体に密着するような距離まで詰められて、ボクは少し焦った。
3180アズールはコーヒーだろうか? 勝手に紅茶を飲むイメージがあったが、コーヒーの方がよく口にするようだ。
しかし、コーヒー豆は見つかったが、コーヒーメーカーの使い方がわからない。フレドの家では、飲む前にミルで挽いてガラス製のドリッパーを使って、ペーパードリップでコーヒーを淹れていた。だから、コーヒーを淹れるのにこの五年近くたくさんのボタンを目の前に黒いコーヒーメーカーの前で固まっていると、顔の横からアズールの腕が伸びてきた。
「!?」驚いて振り返ると、ボクの身体に密着するような距離まで詰められて、ボクは少し焦った。
おわり
SPUR MEキミは始まりのミーティア 後編 2(2) 翌朝、窓から差し込む光で目を覚ました。朝の太陽に白く照らされた海はキラキラと光り、ボクは思わず、眩しくて目を手で覆った。
ナイトレイブンカレッジ時代に、海から来た彼らは、散々面白いものがない、つまらないと言いながらも、決して海が嫌いだとは言わなかった。
「こんなにキレイなんだ、嫌いになるはずがないね」
故郷を愛し、人魚であることを誇りに思っている、そんな海のような自由な彼ら三人を、ほんの少しキラキラして眩しく思ったこともあった。
「……かあさん?」「……どうしたの?」
ボクがベッドから出たせいで、二人がうっかり目を覚ましてしまった。時計を見ると、まだ六時過ぎ。二人がいつも起きるより少し早い。
「なんでもないよ……まだいつも起きる時間より少し早いけれど起きるかい? たぶん、もうそろそろレストランのバイキングが始まる時間だけど……」
8255ナイトレイブンカレッジ時代に、海から来た彼らは、散々面白いものがない、つまらないと言いながらも、決して海が嫌いだとは言わなかった。
「こんなにキレイなんだ、嫌いになるはずがないね」
故郷を愛し、人魚であることを誇りに思っている、そんな海のような自由な彼ら三人を、ほんの少しキラキラして眩しく思ったこともあった。
「……かあさん?」「……どうしたの?」
ボクがベッドから出たせいで、二人がうっかり目を覚ましてしまった。時計を見ると、まだ六時過ぎ。二人がいつも起きるより少し早い。
「なんでもないよ……まだいつも起きる時間より少し早いけれど起きるかい? たぶん、もうそろそろレストランのバイキングが始まる時間だけど……」