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    スピンオフ

    miho3

    DONE愛恋奇譚2開催お目出とう御座います。残り少ない時間なのでpw解除しました。どなた様でもご覧になれます。この作品も皆様のお好みに合えば幸いです

    ※この作品は稚作27作品目「Letter of the 6th day」のスピンオフです。ご興味がおありの方はリンク先作品からお先にどうぞ。
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15888559
    Letters from afar※この作品は稚作27作品目「Letter of the 6th day」のスピンオフ作品です。このままでも読める物を書いておりますが、ご興味がおありの方は先にご案内しておりますリンク先の作品からどうぞ先にお読みください。



     あなたはファンレターって出した事はありますか? 返事はいらないけどこの物語の感動を、読んだ時間が得難い幸福な時だった事を伝える手段。そんな物語です。
     
     
     先生の小説との初めての出会いは学生時代でした。恩師がたまたま読んでいて綺麗な装丁だなとじっと見ていたら貸して貰えたんです。借りたその日には読めなくて、週末に読み始めたら読むのが止まらなくなり、読後は暫く本の世界に浸って戻れなくなり、そしてその日は何をしてても読み終えた作品の事ばかりを考えていました。その時に借りた本は先生の二作目です。それぐらい、現実から作品世界へぐいぐいと引き込む力が凄く、今でも先生の作品を読み返す時はこの二作目へ手が伸びることが多いのです。
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    サクライロ

    SPUR ME「好きと言ったら死ぬ病」竜神に救いを求めたメリバ√、終わらなかった…!途中ですが一度投稿します。1月中には書き上げたい!今年最後がこんな鬱いのですみません

    全編通して別れの匂いしかしない。これここまでの歴史があるからこそ哀しいんだと思うんです(号泣)そう思うとやっぱり、このまま終わらせるわけにはいかないなって思うんですよね。

    ※死ネタ有
    ※BAアフタースピンオフ構想とは少し違う世界線
    好きと言ったら死ぬ病...merrybad√【前編】 天女のようなそのひとは、ぼんやりと、白い椅子に腰掛けて遠くを見ていた。



     高い雲の、遥か上。常春の、抜けるような空がどこまでも青く続く。遮るものがない陽射しはなだらかで、けれど肌に刺さる寒さが、ここが地上ではないことを知らしめる。
     ここまで登ってくる間、雲海の下は雪だっただろうか。
     殺風景な、白い石造りの城壁。神殿を思わせる静謐で荘厳な空間。その奥まった一室の片隅に、彼女は空ばかり眺めて坐る。
     面識のない人間が彼女を見れば、本物の女神だと思ったかもしれない。
     女性の面差し、姿は数年前とほとんど変わらなかった。白磁の肌に埋め込まれた宝石のような翡翠色の瞳、長い睫毛は髪と同じ空の色をしている。純白の滑らかなローブドレスの膝に細い手を重ねて、左手の薬指には蒼石を埋め込んだ白銀の指輪が光っている。桜貝の唇は薄く開かれているが、およそ生気も呼気も感じられない。初めて見た時と同じ華奢な体つきで、伸ばしっぱなしなのだろう、髪だけがあの頃よりずっと長い。
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