夢魅屋の終雪
DONE【温度差曦澄】3今回は、先の二つよりは明るいと思います。
創作モブがでてきます。
それを初恋と人は言う「肩慣らしに、夜狩の引率をするって事か?」
「いいえ、私一人でしばらくは夜狩をしてこようかと」
「いくら何でも急すぎやしないか?」
閉関を解いた藍曦臣は、藍染された旅装束を着て蓮花塢の江晩吟の執務室でお茶を啜っている。
「一人だと言っても、簡単なモノばかりですよ」と言いつつ、乾申袖から取り出したのはいろんな書簡だった。
それを見てもいいのか、促してくきた。
「どこが簡単だ?」
「簡単でしょう」
「貴方は、閉関を解いたばかりだろう!!これも!これも!!!一人で対処するようなもんじゃないだろ!」
中には確かに簡単なモノがあるけれど、選別すれば数人門弟を率いて出なければ退治できないような案件もある。
本来の沢蕪君であれば、一人で退治できないわけではない。
7263「いいえ、私一人でしばらくは夜狩をしてこようかと」
「いくら何でも急すぎやしないか?」
閉関を解いた藍曦臣は、藍染された旅装束を着て蓮花塢の江晩吟の執務室でお茶を啜っている。
「一人だと言っても、簡単なモノばかりですよ」と言いつつ、乾申袖から取り出したのはいろんな書簡だった。
それを見てもいいのか、促してくきた。
「どこが簡単だ?」
「簡単でしょう」
「貴方は、閉関を解いたばかりだろう!!これも!これも!!!一人で対処するようなもんじゃないだろ!」
中には確かに簡単なモノがあるけれど、選別すれば数人門弟を率いて出なければ退治できないような案件もある。
本来の沢蕪君であれば、一人で退治できないわけではない。
夢魅屋の終雪
DONE【温度差曦澄】2シリアスです。暗いです。兄上が自傷しちゃってます!!!
懐桑の苦労の幕開けでございます!!!
大丈夫だ、次からはギャグになってくれるはずだ。
導きの歌江晩吟は、目の前で起こっている事が信じられなかった。
蓮花塢に、事前の連絡もなしに藍啓仁がやってきた事にも驚いたというのに……。
二人の内弟子……小双璧を引き連れた、藍啓仁は朔月を江晩吟に捧げた形で頭を垂れている。
「頭をお上げください、藍先生」
目上の仙師に、嘗ての師にこんな事をされては、江晩吟はどうしていいのか解らない。
「江宗主、どうかお救いください」
「何があったのです。これは、朔月ですよね?」
朔月からは、清らかな仙気は感じられず淀んでいる。持ち主の仙気が穢れているのだ。
「藍宗主に、何かあったのですか?」
思いのほか、焦りの声が出てしまった。
藍啓仁は、顔を上げて事の顛末を離す。
藍曦臣が、この朔月を使って自害しようとしていた事。けれど、それは衝動的なモノであり本当に死のうとしていたわけではない事。
5539蓮花塢に、事前の連絡もなしに藍啓仁がやってきた事にも驚いたというのに……。
二人の内弟子……小双璧を引き連れた、藍啓仁は朔月を江晩吟に捧げた形で頭を垂れている。
「頭をお上げください、藍先生」
目上の仙師に、嘗ての師にこんな事をされては、江晩吟はどうしていいのか解らない。
「江宗主、どうかお救いください」
「何があったのです。これは、朔月ですよね?」
朔月からは、清らかな仙気は感じられず淀んでいる。持ち主の仙気が穢れているのだ。
「藍宗主に、何かあったのですか?」
思いのほか、焦りの声が出てしまった。
藍啓仁は、顔を上げて事の顛末を離す。
藍曦臣が、この朔月を使って自害しようとしていた事。けれど、それは衝動的なモノであり本当に死のうとしていたわけではない事。
_nones_
MAIKING龍神曦×供物澄になる予定の格納何も始まってないヨ
気が向いたら続く
龍神曦×供物澄(予定)高く聳え立つ山々が連なるこの雲夢にはとある言い伝えがあった。
山奥にある渓谷にはそれはそれは美しい龍神様が住まうという伝承だ。
雲夢が国として形をなした頃から 土地を護り続けているその神様は水を司り、作物がよく育つように雨をふらせ、雲夢に流れる川の水を透き通らせ、豊かな土を作り、雲夢の名物の蓮を美しく咲かせるのだと。
江家の次期宗主だと教育されている江澄は龍神様の話を幼い頃から耳にタコができるくらいに聞かされて育った。幼心に勉強は楽しくはなかったが、龍神に纏わる話だけは自分からよく教育係にせびったものだ。そして、この話を聞く度に、龍神様はどれほど美しいのだろうか、いつか一目だけでも会えないのかと想いを馳せていた。
3141山奥にある渓谷にはそれはそれは美しい龍神様が住まうという伝承だ。
雲夢が国として形をなした頃から 土地を護り続けているその神様は水を司り、作物がよく育つように雨をふらせ、雲夢に流れる川の水を透き通らせ、豊かな土を作り、雲夢の名物の蓮を美しく咲かせるのだと。
江家の次期宗主だと教育されている江澄は龍神様の話を幼い頃から耳にタコができるくらいに聞かされて育った。幼心に勉強は楽しくはなかったが、龍神に纏わる話だけは自分からよく教育係にせびったものだ。そして、この話を聞く度に、龍神様はどれほど美しいのだろうか、いつか一目だけでも会えないのかと想いを馳せていた。
夢魅屋の終雪
DONE曦澄【Dom/Subユニバース】4特殊設定、オリジナル設定が含まれます。
なんでも食せる萌える方向けです。
鈍すぎる澄が好きです
主従と恋仲「江宗主、貴方にこんな事をしたくなかったんだけどね」
「はん、ならしなければよろしかろう」
ばちばちと二人の宗主の間で、火花がはじけた。
実際、江晩吟の紫電がばちばちと輝いているのだが。
「何かあったのか?」
「んー…」
その二人に挟まれながら、藍思追の肩に顎を乗せてもたれかかっている魏無羨に藍景儀が声をかける。
「俺らも途中で来たから解らないんだけど、どうやら江澄が言霊使わないんだとか…そんなんだよな?」
「え、ええ…。言霊は主にとってはかなり屈辱的なモノなのですけど、沢蕪君は使ってほしいみたいで」
「えーなんで?思追だって、俺に言霊使われるの嫌だろ?」
「嫌だけど、それは景義の意志証明だから」
外野の三人は、当事者たちを見守る。
8227「はん、ならしなければよろしかろう」
ばちばちと二人の宗主の間で、火花がはじけた。
実際、江晩吟の紫電がばちばちと輝いているのだが。
「何かあったのか?」
「んー…」
その二人に挟まれながら、藍思追の肩に顎を乗せてもたれかかっている魏無羨に藍景儀が声をかける。
「俺らも途中で来たから解らないんだけど、どうやら江澄が言霊使わないんだとか…そんなんだよな?」
「え、ええ…。言霊は主にとってはかなり屈辱的なモノなのですけど、沢蕪君は使ってほしいみたいで」
「えーなんで?思追だって、俺に言霊使われるの嫌だろ?」
「嫌だけど、それは景義の意志証明だから」
外野の三人は、当事者たちを見守る。
夢魅屋の終雪
DONE曦澄【Dom/Subユニバース】3かなり強いオリジナル設定が練りこまれています。
またキャラクター崩壊が激しいです。警告します、OOCです。
なんでも食せる萌える方向けです。
所有者「じゃーんちょーん」
「んだよ」
後ろから袖をちっぱられて、苛立たし気に振り返る。
声も姿も違うのに、魂だけは正真正銘の義兄がそこにいた。
「お前、主が見つかってよかったなぁ」
「……」
にんまりと笑って、抱き着いてくる。昔はもっと力強くて、江晩吟が剥がそうしてもすぐにははがれないような奴だった。
しかし今の体は、江晩吟よりも小さくて弱い。それがひどく…悔しくて辛くて……どこか安堵した。
これだけ弱ければ、誰かに頼る事をしてくれる。これだけ頼りなければ、誰もこいつを頼らない。
「もう、俺の事を守ろうとしなくてもいいぞ、どっちつかず」
「はぁ?」
「俺には、ちゃんとあの人がいる」
ぺし!っと額を軽く叩く。
魏無羨は、第三の性が無いのだ。それは、藍忘機もそうらしい。
6551「んだよ」
後ろから袖をちっぱられて、苛立たし気に振り返る。
声も姿も違うのに、魂だけは正真正銘の義兄がそこにいた。
「お前、主が見つかってよかったなぁ」
「……」
にんまりと笑って、抱き着いてくる。昔はもっと力強くて、江晩吟が剥がそうしてもすぐにははがれないような奴だった。
しかし今の体は、江晩吟よりも小さくて弱い。それがひどく…悔しくて辛くて……どこか安堵した。
これだけ弱ければ、誰かに頼る事をしてくれる。これだけ頼りなければ、誰もこいつを頼らない。
「もう、俺の事を守ろうとしなくてもいいぞ、どっちつかず」
「はぁ?」
「俺には、ちゃんとあの人がいる」
ぺし!っと額を軽く叩く。
魏無羨は、第三の性が無いのだ。それは、藍忘機もそうらしい。
夢魅屋の終雪
DONE曦澄【Dom/Subユニバース】2契約書と首飾りのお話。
聶瑶も入ってますのでご注意ください。
用語は言い換えてますので、ニュアンスで読み解いてください
契約書と首飾り主従の間には、契約書というモノが存在する。
それは、特殊なモノで仙術を使いながら互いにたいする禁忌と許可を記すのだ。
主従といっても、主に仕えたり従えたりするような関係ではない。あくまで対等であり、性質の話なのだ。
それを理解しない主も多く、無理強いをする者が多くいる。その為の契約書となる。
従の意に沿わない事を主が命じるとすれば、それを拒絶する言霊を従は使う事できる。
それは、主への力不足を認識させて屈辱にも値するようなモノであったが、信頼関係を構築するには大切な言霊だ。
「私に何かしてほしい事ってある?」
「いっぱい褒めて欲しい」
「うん?」
「必ず頭を撫でて欲しい」
「う、うん?」
「抱きしめて…ほしい」
「????うん???」
6692それは、特殊なモノで仙術を使いながら互いにたいする禁忌と許可を記すのだ。
主従といっても、主に仕えたり従えたりするような関係ではない。あくまで対等であり、性質の話なのだ。
それを理解しない主も多く、無理強いをする者が多くいる。その為の契約書となる。
従の意に沿わない事を主が命じるとすれば、それを拒絶する言霊を従は使う事できる。
それは、主への力不足を認識させて屈辱にも値するようなモノであったが、信頼関係を構築するには大切な言霊だ。
「私に何かしてほしい事ってある?」
「いっぱい褒めて欲しい」
「うん?」
「必ず頭を撫でて欲しい」
「う、うん?」
「抱きしめて…ほしい」
「????うん???」
夢魅屋の終雪
DONE曦澄の【Dom/Subユニバース】特殊設定もあり捏造過ぎる設定ですので、なんでも食せるぜ!萌えるぜ!人向け。
また特殊なワードは、言い換えておりますのでニュアンスで読み解いてください。
馴れ初め修真界には、魂に刻まれた第三の性というのが存在する。
肉体の性とは違い、それは主と従。またはどちらかであるか、どちらでもないか…というモノだ。
主は、支配欲に庇護欲や世話を焼いたり褒美を与えたりする欲を持つ者の事。
従は、服従する事を喜びとし、尽くしかまってほしい褒めて欲しいという欲を持つ者の事だ。
主は従に命令する事ができるし、従はそれに従う事を悦びとしている。
従が主に信頼を預けるか否かで、主従関係は結ばれ魂の契約となる。
「……」
「……」
二人の仙師が、黙って見つめ合っていた。
見目麗しい春の日差しのように穏やかな顔の男は、目を見開き口を押えている。
そして、もう一人のいつも雷のように警戒心の強い男は、青ざめた顔で相手の男の命令を遂行してしまった。
9517肉体の性とは違い、それは主と従。またはどちらかであるか、どちらでもないか…というモノだ。
主は、支配欲に庇護欲や世話を焼いたり褒美を与えたりする欲を持つ者の事。
従は、服従する事を喜びとし、尽くしかまってほしい褒めて欲しいという欲を持つ者の事だ。
主は従に命令する事ができるし、従はそれに従う事を悦びとしている。
従が主に信頼を預けるか否かで、主従関係は結ばれ魂の契約となる。
「……」
「……」
二人の仙師が、黙って見つめ合っていた。
見目麗しい春の日差しのように穏やかな顔の男は、目を見開き口を押えている。
そして、もう一人のいつも雷のように警戒心の強い男は、青ざめた顔で相手の男の命令を遂行してしまった。
アンリ
PROGRESSフォロワーさん100人突破記念に作業進捗を…!人間曦×人魚澄②あれから一度雲深不知処に戻り、蔵書閣で彼のような存在について何か記載されていないかと探したところ、禁書室にとある本があった。
その本によると、彼は『人魚』と呼ばれる存在らしい。人魚は人の上半身に魚の下半身を持ち、とても美しい姿と声を持っていて、水の中で暮らしてる。また、知能がとても高く彼ら特有の言語に加え、我々人間の言葉も理解し、話すことができるとあった。
確かに彼はとても美しい容姿をしていた。夜空を溶かし込んだかのような漆黒の髪にだが、先日彼はおそらくその人魚語のみしか話していなかった。警戒されていたのだろうか。
彼と話してみたい。
そう思い、叔父に話をして暫く雲夢に滞在する事になった。
「あ……」
2655その本によると、彼は『人魚』と呼ばれる存在らしい。人魚は人の上半身に魚の下半身を持ち、とても美しい姿と声を持っていて、水の中で暮らしてる。また、知能がとても高く彼ら特有の言語に加え、我々人間の言葉も理解し、話すことができるとあった。
確かに彼はとても美しい容姿をしていた。夜空を溶かし込んだかのような漆黒の髪にだが、先日彼はおそらくその人魚語のみしか話していなかった。警戒されていたのだろうか。
彼と話してみたい。
そう思い、叔父に話をして暫く雲夢に滞在する事になった。
「あ……」
夢魅屋の終雪
DOODLE温度差曦澄のだいたいの設定金光瑶→【射陽前後~観音廟】※ただし懐桑に呼び出される
聶懐桑→【閉関が解かれてから~】
藍啓仁→【閉関時代~】
温度差曦澄の設定◆藍曦臣◆
姑蘇藍氏の宗主
・座学時代よりも前に叔父に連れられて蓮花塢にやってきて、江晩吟に一目ぼれをしてしまった。
・座学にやってきた江晩吟に、声をかけて曦無羨よりも誰よりも優先して優しく気にかけ行動をする。
・射陽の征戦時代。
江晩吟保護をした時にしばらく一緒に暮らしており
隠れ住んでいた時には、光瑶には「江晩吟が好きだ」という事を話している。
自分の所も大変だったが、さりげなく江晩吟の後ろ盾や補佐に回るように動いており
「どうしてそこまでしてくれる?」「貴方が好きだからです」と告白もしていた。
・三尊時代。
江晩吟が見合いをする事を知り、身を引こうとしていた時期があった。
宗主の付き合いで、遊郭に行った所。そう言う行為で誰かに触られる事を嫌悪している自分がいる事に気づく。
2930姑蘇藍氏の宗主
・座学時代よりも前に叔父に連れられて蓮花塢にやってきて、江晩吟に一目ぼれをしてしまった。
・座学にやってきた江晩吟に、声をかけて曦無羨よりも誰よりも優先して優しく気にかけ行動をする。
・射陽の征戦時代。
江晩吟保護をした時にしばらく一緒に暮らしており
隠れ住んでいた時には、光瑶には「江晩吟が好きだ」という事を話している。
自分の所も大変だったが、さりげなく江晩吟の後ろ盾や補佐に回るように動いており
「どうしてそこまでしてくれる?」「貴方が好きだからです」と告白もしていた。
・三尊時代。
江晩吟が見合いをする事を知り、身を引こうとしていた時期があった。
宗主の付き合いで、遊郭に行った所。そう言う行為で誰かに触られる事を嫌悪している自分がいる事に気づく。
夢魅屋の終雪
DOODLE温度差曦澄シリーズのまとめ座学時代よりも前に出会った曦は、一目惚れ。
それから二十年以上、澄に片想い。周りを巻き込み外堀埋めつつ暴走気味
一方で、座学時代から曦に片想いしてるけど、曦が自分を好きになってくれる訳がない。
むしろ瑶が好きなんだろ?って思い込んでて、全く曦の気持ちを理解して無い澄 21
アンリ
PROGRESS以前ゆれさんとお話した人間曦×人魚澄です!人間曦×人魚澄①蓮の名所と言われる雲夢でも、特に美しいという評判の蓮花湖へやってきた。だが、近くの街の者から聞いたところ、季節外れの野分によって蓮の花は殆ど散ってしまったらしい。それでも折角来たので蓮花湖に行ってみる事にした。
後に藍曦臣はこの選択をした己に心の底から感謝した。
***
住民の言った通り蓮の花は殆ど散ってしまっていたが残っているものもチラホラと見受けられた。僅かしかないこの状況でも蓮花湖はとても美しく、もし全ての蓮が満開ならばどんなに美しいだろうかと想像してみる。
そんな風にのんびりと湖畔を巡っていると、誰かが岸辺に倒れている事に気がつく。
「大丈夫ですか!?!?」
声をかけながら近づいていくとその人物は服を着ていない事に気付き、気恥ずかしさを感じながらも側にしゃがみ込み状態を確認する。水から上がっている上半身が傷だらけだった。下半身は、と視線を水中に向けるとそこにあったのは宝石のような鱗に覆われた魚の尾だった。
1014後に藍曦臣はこの選択をした己に心の底から感謝した。
***
住民の言った通り蓮の花は殆ど散ってしまっていたが残っているものもチラホラと見受けられた。僅かしかないこの状況でも蓮花湖はとても美しく、もし全ての蓮が満開ならばどんなに美しいだろうかと想像してみる。
そんな風にのんびりと湖畔を巡っていると、誰かが岸辺に倒れている事に気がつく。
「大丈夫ですか!?!?」
声をかけながら近づいていくとその人物は服を着ていない事に気付き、気恥ずかしさを感じながらも側にしゃがみ込み状態を確認する。水から上がっている上半身が傷だらけだった。下半身は、と視線を水中に向けるとそこにあったのは宝石のような鱗に覆われた魚の尾だった。
takami180
DONE曦澄ワンドロワンライ第十六回お題「冬支度」
支部の雨路を通う、の二人。
体だけの関係、付き合ってない曦澄。
江澄が雲深不知処に着く頃に雨が降り出した。
藍曦臣は山門で待ち構えていて、小雨の中を二人で寒室に急いだ。
寒室にはすでに火鉢が出されていた。
濡れた外衣を脱いで、かごにかぶせて乾かす。
「どうして、迎えに来ていたんだ。あなたまで濡れることはなかっただろう」
「空を見ていたら御剣するあなたが見えたもので、つい」
藍曦臣は「とりあえず」と江澄の肩に白い衣をかけて、火鉢のそばに座らせると、自分は茶の用意をしに出ていった。
衣からは白檀の香りがする。
江澄はしかたなしに座って待つことにした。
夕暮れの雨は外廊を濡らし、時折、屋根から滴ったしずくがぱたぱたと音を立てる。
「少しは温まりましたか」
藍曦臣は戻ってくると、手際よく茶を蒸して、江澄に差し出した。茶碗を手に取ると、じわりと手のひらが熱くなる。
1390藍曦臣は山門で待ち構えていて、小雨の中を二人で寒室に急いだ。
寒室にはすでに火鉢が出されていた。
濡れた外衣を脱いで、かごにかぶせて乾かす。
「どうして、迎えに来ていたんだ。あなたまで濡れることはなかっただろう」
「空を見ていたら御剣するあなたが見えたもので、つい」
藍曦臣は「とりあえず」と江澄の肩に白い衣をかけて、火鉢のそばに座らせると、自分は茶の用意をしに出ていった。
衣からは白檀の香りがする。
江澄はしかたなしに座って待つことにした。
夕暮れの雨は外廊を濡らし、時折、屋根から滴ったしずくがぱたぱたと音を立てる。
「少しは温まりましたか」
藍曦臣は戻ってくると、手際よく茶を蒸して、江澄に差し出した。茶碗を手に取ると、じわりと手のひらが熱くなる。
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その9 最終回>大学4年生×大学1年生
pixivにアップしてある「solve」の続き
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
毎回読んでいただき、スタンプで反応くださったり、ありがとうございました!!
皆様のおかげでがんばれました。
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 6
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その8>大学4年生×大学1年生
pixivにアップしてある「solve」の続き
流れがわかりやすいように前回の数行を最初に入れてます
※注)結腸責め的な表現があります
(次回最終回)
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 3
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その7>大学4年生×大学1年生
曦澄現代AUのpixivにアップしてある「solve」の続き
流れがわかりやすいように前回の数行を最初に入れてます
※注)結腸責め的な表現があります
(あと2回連載)
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 4
澪標(みおつくし)
SPUR ME進捗進捗進……進まねぇ……次のターンから藍曦臣パイセンのご登場です。
肝試しに行ったら憧れの先輩と以下略④異変はその日の夜から始まった。
まず、ベッドに入り眠ろうとすると、どこからか声が聞こえてくるようになった。耳鳴りが人の声のように聞こえるのかもしれないと、一応それらしい理由を考えてはみたのだが、やはりどうにも人の話し声でしかない。確かに複数の人間が会話をしているようなのに、何を言っているのかは不思議なことに全く聞き取れない。声に耐えきれなくなり目を開けると、とたんに音が止むものだから質が悪い。静かになったので再び目を閉じると、途端におしゃべりは再開される。俺は修学旅行の夜の見回りの教師か。おかげでその日からだんだんと目の下に居座る隈が濃くなっていった。
続いて、家の中がだいぶ賑やかになった。朝日が昇りきった部屋から大学へ向かい、日が落ちた時間に部屋に帰ると不思議とすでに電気がついている。誰が電気代を負担するんだ。そして、1人暮らしの1Kの室内でナニかが浴室への扉を開けたり、トイレの扉を開けるのである。開けたなら閉めろ。3歳の阿凌でもきちんと閉めるぞ、賢い良い子なんだ。一晩で何度も扉を開けられるものだから、何度も部屋の中を移動することになり帰宅しても落ち着かない日が続くことになった。
1411まず、ベッドに入り眠ろうとすると、どこからか声が聞こえてくるようになった。耳鳴りが人の声のように聞こえるのかもしれないと、一応それらしい理由を考えてはみたのだが、やはりどうにも人の話し声でしかない。確かに複数の人間が会話をしているようなのに、何を言っているのかは不思議なことに全く聞き取れない。声に耐えきれなくなり目を開けると、とたんに音が止むものだから質が悪い。静かになったので再び目を閉じると、途端におしゃべりは再開される。俺は修学旅行の夜の見回りの教師か。おかげでその日からだんだんと目の下に居座る隈が濃くなっていった。
続いて、家の中がだいぶ賑やかになった。朝日が昇りきった部屋から大学へ向かい、日が落ちた時間に部屋に帰ると不思議とすでに電気がついている。誰が電気代を負担するんだ。そして、1人暮らしの1Kの室内でナニかが浴室への扉を開けたり、トイレの扉を開けるのである。開けたなら閉めろ。3歳の阿凌でもきちんと閉めるぞ、賢い良い子なんだ。一晩で何度も扉を開けられるものだから、何度も部屋の中を移動することになり帰宅しても落ち着かない日が続くことになった。
トモフジ
DOODLE※※※成人済の方のみ閲覧ください※※※⚠ Only viewable by adult users. ⚠
Dom/Sub曦澄に萌えたオタクによる性癖披露フェスティバル会場です。玩具とかあるので苦手な方はご注意ください。 5
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その6>大学4年生×大学1年生
曦澄現代AUのpixivにアップしてある「solve」の続き
(不定期連載)
載せたらTwitterで告知します。
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 3
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その5>大学4年生×大学1年生
曦澄現代AUのpixivにアップしてある「solve」の続き
(不定期連載)
載せたらTwitterで告知します。
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 5
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その4>※流れがわかりやすいように、最初数行昨日分も含んでます
大学4年生×大学1年生
曦澄現代AUのpixivにアップしてある「solve」の続き
(不定期連載)
載せたらTwitterで告知します。
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 3
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その3>大学4年生×大学1年生
曦澄現代AUのpixivにアップしてある「solve」の続き
(不定期連載)
載せたらTwitterで告知します。
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 3
winterland1234
1111江澄誕生日記念の小説(書きかけ)雨を司る鬼の呪いを受けた江澄とその呪いを分かち合う曦臣兄さんの話です。
江澄誕生日おめでとう小説(途中まで) 江晩吟こと江澄は雨の降り続ける蓮花塢の寝室で寝込んでいた。雲夢では雨がもう何十日と言っていいほど降り続けている。町の人々はこの季節になるとよく降る雨と思って最初は受け入れていた。だがそれが十何日と続いてくると流石の彼らも異変に気づき、川も増水して溢れた分が川の近くにある村々を水浸しにしていったのだ。
「これは流石におかしい」
そう考えたある村の人々が雲夢の仙家である江家に赴き、これは美雨鬼の仕業ではないか、調べてほしいと陳情した。
当主である江晩吟は最初こそは「違う」と言って彼らを帰らせたが、その数日後にその村の中で死者が出たのだと報告を受けた。その報告を聞いて部下の仙士たちを連れてその村にある堂へ向かった。もちろん美雨鬼を討伐するためだ。
2162「これは流石におかしい」
そう考えたある村の人々が雲夢の仙家である江家に赴き、これは美雨鬼の仕業ではないか、調べてほしいと陳情した。
当主である江晩吟は最初こそは「違う」と言って彼らを帰らせたが、その数日後にその村の中で死者が出たのだと報告を受けた。その報告を聞いて部下の仙士たちを連れてその村にある堂へ向かった。もちろん美雨鬼を討伐するためだ。
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その2>大学4年生×大学1年生
曦澄現代AUのpixivにアップしてある「solve」の続き その2
毎日は無理かもですけど、不定期で続きを載せていきます。
載せたらTwitterで告知します。
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 3
oriya16kf
DONE<曦澄現代AU「solve」続き その1>大学4年生×大学1年生
曦澄現代AUのpixivにアップしてある「solve」の続きです。
書いてる途中で、大丈夫か心配なので、ほんの最初の所まで。
R18なので、大人の方だけどうぞ。
18歳でも高校生の方は絶対に読まないでください。
(まだなんもしてないんですけども・・・)
パスワード:
あなたは18歳以上ですか?(yes/no)(小文字で) 3
miharu_2
MOURNING最終回後。温情の手記がもしも残っていたら、みたいなところから着想した雰囲気な掌編です。いろいろ捏造…陳情令ベース。時間切れなので供養します。そのうち機会があったら書き直したいです。曦澄はできたてぐらいかなの感じ。「温寧からの文だって?」
そうだ。頷いた藍忘機は文箱をあけて取り出すと魏無羨に差し出した。
かつて温氏の若君であった頃であればともかく、今の温寧が文を書く様がうまく想像ができぬまま手渡された文を広げる。雲深不知処に戻た藍思追が持ち帰ったもので、帰還の挨拶の折りに手渡されたという。
内容は乱葬崗に残された藍思追を引き取り藍姓までもを与えて育てた事への礼が短く綴られており、最後にひとつ思い出したことがあるとして一文添えられていた。
〝姉は日々の記録をつけていたから、もしまだどこかに残っているなら魏の若君の金丹に関することも細かく記録されていると思う〟
温氏の残党狩りが進む中、夷陵監察寮に残されたままの大量の医術書はまるごと藍氏が引き取ったが、あの頃は雲深不知処の立て直しの方が急務であり、温情ほどの腕利きの医師もまた居なかったこともあって整理の手が及ばぬまま蔵書閣の片隅に放置され、そのままいつしか忘れられていた。
2687そうだ。頷いた藍忘機は文箱をあけて取り出すと魏無羨に差し出した。
かつて温氏の若君であった頃であればともかく、今の温寧が文を書く様がうまく想像ができぬまま手渡された文を広げる。雲深不知処に戻た藍思追が持ち帰ったもので、帰還の挨拶の折りに手渡されたという。
内容は乱葬崗に残された藍思追を引き取り藍姓までもを与えて育てた事への礼が短く綴られており、最後にひとつ思い出したことがあるとして一文添えられていた。
〝姉は日々の記録をつけていたから、もしまだどこかに残っているなら魏の若君の金丹に関することも細かく記録されていると思う〟
温氏の残党狩りが進む中、夷陵監察寮に残されたままの大量の医術書はまるごと藍氏が引き取ったが、あの頃は雲深不知処の立て直しの方が急務であり、温情ほどの腕利きの医師もまた居なかったこともあって整理の手が及ばぬまま蔵書閣の片隅に放置され、そのままいつしか忘れられていた。
澪標(みおつくし)
PROGRESS今後発行予定の曦澄小説本に収録する「肝だめしに行ったら憧れの先輩とお浄めセッ(以下略)」の冒頭部分だけ公開いたします。起承転結のまじもんの起のみです。曦澄の曦の字も出てないですがこのあと澄はまぁまぁ怖い目に合い、まぁまぁやばい事態となり、そしてお浄めセッに至ります。何度も。 6063
pujy_pujy
DONEオンライン交流会5展示品。お互いに内に秘めているものを曝け出す。どうしたら共にいられるか模索してる最中です。くっついても障害ばかりで将来の問題もあるし言葉だっていつ覆るかもわからない。お互い分かってるからこそ切ないけれど今はただ誠実でいたい。そんな曦澄。
構想してる長編の一節だったりします。私の気力が続けばこのあと色々あるはず… 6
Nullpoint_mdzs
DONEズデン持ってるけど、他の方楽器が多いので江澄もなにか…と思って。楽器でも良かったんだけど、やっぱり吟って欲しいという私の願望を詰め込みたい。君がため(sample) 今宵も雲深不知処には笛の音が響き始めた。魏の若様がいらしてからは昼も夜も華やかになったと藍曦臣はひとりごちる。
それまで哀しげに響いていた琴の音は、笛の音を得てからとても嬉しそうで、こちらまで嬉しくなったものだ。
はて、今日は琴の音が聴こえないなと不思議に思ったときだった。
笛の音に重なったのは歌声。
低音は静かに、高音は透き通るような……忘機ではない……としたら、と考えて思い当たったのは江宗主。
そうだ、蓮の収穫も終わり落ち着いたからと雲夢の荷風酒を携えて、夕刻から彼が遊びに来ていたのだった。
始めは遠慮がちであった歌声も、興が乗ったのか次第に力強く艶やかさが増していく。
心地よい歌声に、藍曦臣はいつの間にか裂氷を口元に当てていた。
909それまで哀しげに響いていた琴の音は、笛の音を得てからとても嬉しそうで、こちらまで嬉しくなったものだ。
はて、今日は琴の音が聴こえないなと不思議に思ったときだった。
笛の音に重なったのは歌声。
低音は静かに、高音は透き通るような……忘機ではない……としたら、と考えて思い当たったのは江宗主。
そうだ、蓮の収穫も終わり落ち着いたからと雲夢の荷風酒を携えて、夕刻から彼が遊びに来ていたのだった。
始めは遠慮がちであった歌声も、興が乗ったのか次第に力強く艶やかさが増していく。
心地よい歌声に、藍曦臣はいつの間にか裂氷を口元に当てていた。