叶野紘世
DONE四季×三宙/玖苑×三宙サングラス差分あり
☠️☠️☠️用
今回の体位的に毛もちんちんも描けなかったのでそこ描きたさに提出しました(正直者)。
肌の色と毛の色で攻めを色々楽しめる仕様でしたが途中で(これ必要か……?)と我に返ったので2人分で……
無駄にサングラスの遮光あり/なしの差分も入れました。
表情がよく見えるように、と思ったんだけど要るか?これ……(もう何が正解か分からなくなってるひと) 4
叶野紘世
DONE四季×三宙セ 2枚目正常位
☠️☠️☠️用
たくさんキスしてほしい……ので推しには正常位をやってほしい🙏🙏
前回バックでの提出だったので今回はこちらの体位で💚💜💚💜
四季サンの感じてる表情も描きたかったので髪の毛は縛って顔が見えるようにしましたദ്ദി˶ー̀֊ー́ )ദ്ദി˶ー̀֊ー́ )
MonoCloTone
TRAININGトレス素材お借りしました18禁ではないけどいかがわしいものはある
全部しきみそ
https://x.com/yeit_panupgi/status/1850722131837112696?s=46
https://x.com/biyam198765/status/1846519322958864689?s=46 7
叶野紘世
MEMO⚠未クリア⚠体調不良
⚠現パロ要素含む?(結合男子って現パロあるの??)
三宙くんが体調悪い+微嘔吐表現
(苦手な方はお気をつけください)
なんか前にも体調悪い三宙くんの話ツイートしたな……弊社の三宙くんっていつも体調悪いな🤔🤔(すみません)
叶野紘世
MEMO⚠モブの話をしています分子術が使えないって舞台で言ってたBeLiをどうにか結合させたい媒人のモブおじさん?触媒のモブおじさん?について。
結合男子ハマったばかりで誰とも交流が無かった頃にブツブツTwitterで呟いてたものの再掲(自分用メモ)。
性的な話は特にまだしていない。
叶野紘世
MAIKING⚠死ネタ⚠しきみそ(ともみそしきとも取れるかもしれない)
⚠性描写無し/キスはしてる
⚠未クリア(結ステのみ視聴/ゲームは肆論途中)のため設定が色々間違ってると思いますごめんなさい。
四季サンが浮石からカツアゲしてるみたいな画像をTwitterでお見かけして、おもろすぎて描写に入れてしまった。
何したら見られるんだあの画像、早くうちのゲームでも出したい。 1835
fm77rrwy
PROGRESSまだ4(→)←3ぐらい。両片思いさえ曖昧な頃のじゃれあい。
覚めて、秘めて④ どうしてこんなことをしているのだろう。そう思うのは今日だけでもう何度めか。手のひらに乗せたスティック状のリンゴを囓って持っていくウサギの毛並みを撫でながら、三宙は辺りを見回した。
とりあえず知った顔が居なくて安心するのも不思議な感じだ。少し前までなら誘えそうな相手が居たら声を掛けていたはずだった。賑やかなのは楽しい。
それが今はその逆で。目の前にあるのは癒しの空間に違いないけれど。
「ほーら。みんなで分けあって食うんだぞ」
どうにも落ち着かない。
「やっぱこうやって小動物に餌やったりすんのは楽しいっすね」
空回りな言葉が木の葉のさざめきに溶けていく。
ふれあいコーナーの木陰のベンチに並んで座っているが、餌をやっているのは三宙だけ。四季はといえば、隣でそんな三宙とウサギの様子を黙ってぼんやり眺めている。
2459とりあえず知った顔が居なくて安心するのも不思議な感じだ。少し前までなら誘えそうな相手が居たら声を掛けていたはずだった。賑やかなのは楽しい。
それが今はその逆で。目の前にあるのは癒しの空間に違いないけれど。
「ほーら。みんなで分けあって食うんだぞ」
どうにも落ち着かない。
「やっぱこうやって小動物に餌やったりすんのは楽しいっすね」
空回りな言葉が木の葉のさざめきに溶けていく。
ふれあいコーナーの木陰のベンチに並んで座っているが、餌をやっているのは三宙だけ。四季はといえば、隣でそんな三宙とウサギの様子を黙ってぼんやり眺めている。
fm77rrwy
PROGRESS両片思い発生43。このへんけっこう悩みながら書いてる。かわいいけど難しい頃だなと感じる。覚めて、秘めて③ 指定した場所に向かいながら、ふらりとひとつ寄り道をする。手洗い場の鏡の前に立つなり三宙は髪のセットをチェックした。今日も暑いという予報だが幸い湿度はいくらかマシらしく、朝にしっかりキメてきたスタイルからの乱れは少なく済んでいる。
「これからデート……だもんな」
跳ねた毛先の流れを整えている指先が、迷う。その爪に乗せたマニキュアは鮮やかな黄緑と紫。塗った昨夜は揺るがぬ決意のつもりだったけれど、ギラリと主張の強いその色はどうにも浮かれて見えた。
三日後には特撰志献官である四季と三宙が要となる作戦が控えている。そんな時に自分は何をしているのだろうか。なんて、また色々ごちゃごちゃと考え始めてしまいそうになる。
1862「これからデート……だもんな」
跳ねた毛先の流れを整えている指先が、迷う。その爪に乗せたマニキュアは鮮やかな黄緑と紫。塗った昨夜は揺るがぬ決意のつもりだったけれど、ギラリと主張の強いその色はどうにも浮かれて見えた。
三日後には特撰志献官である四季と三宙が要となる作戦が控えている。そんな時に自分は何をしているのだろうか。なんて、また色々ごちゃごちゃと考え始めてしまいそうになる。
fm77rrwy
PROGRESS両片思いになっていく43。三宙が自覚する回。覚めて、秘めて② とうとう誘ってしまった。緊張が引いて、替わりにどっと疲れが肩にのし掛かってくるのを感じる。
悠然と軽快に歩いていた三宙の足は食堂の扉を抜けて誰もいない渡り廊下に出ると無意識に歩調を速めたかと思えば、今度は遅くなった。早く食堂から離れてしまいたいが、待ち合わせの時間にもまだ少し時間がある、でも。
無事に誘えたのだから、ここは喜んでもいいのだろう。以前の意趣返しのように具体的な予定を告げていないのにも関わらず、四季の反応は悪くなかったはずだ。本当にその気がなければ乗ってこない人だということは三宙も分かっている。そもそも四季と休戦してから実行するチャンスを窺ってきたことだ。
それでも、この後の時間を思うとさっき食べたものの事もよく覚えていなかった。しかも『ずっと待ってる』なんて重たく取られかねない余計なことまで勢いで言ってしまった。
2240悠然と軽快に歩いていた三宙の足は食堂の扉を抜けて誰もいない渡り廊下に出ると無意識に歩調を速めたかと思えば、今度は遅くなった。早く食堂から離れてしまいたいが、待ち合わせの時間にもまだ少し時間がある、でも。
無事に誘えたのだから、ここは喜んでもいいのだろう。以前の意趣返しのように具体的な予定を告げていないのにも関わらず、四季の反応は悪くなかったはずだ。本当にその気がなければ乗ってこない人だということは三宙も分かっている。そもそも四季と休戦してから実行するチャンスを窺ってきたことだ。
それでも、この後の時間を思うとさっき食べたものの事もよく覚えていなかった。しかも『ずっと待ってる』なんて重たく取られかねない余計なことまで勢いで言ってしまった。
fm77rrwy
PROGRESS両片思いになっていく43。デートに誘われる回。このへんはまだ4(→)←3ぐらい。覚めて、秘めて① 的に向かって銃を構えながら、妙に絡む視線を四季は感じていた。頭のてっぺんから爪先に至るまで、一挙手一投足を逃がさず捕らえるような強いそれ。
複数人での訓練だが、視線の主はわざわざ探さずとも分かっていた。三宙だ。つい先日、休戦してからというもの、戦技訓練場での訓練となると四季は三宙から射撃勝負を持ち掛けられていた。
これから負かそうと思う相手を観察するという点で考えれば道理だろう。ただそれだけではないものも含んだような重さがあるのは気のせいか。左なら大きく外すことはないだろうが、引き込まれそうな気配が色濃く漂っている。
提示された今日の勝負条件はやけに強気の設定で、動く的に対して交互に撃っていき中心に五発先に当てた方が勝ちというものだ。ただ今日は四季も三宙もお互いにかなり調子がよく、ここまでニ発、続けて外さずにきていた。逆に言えば、ここからが正念場だった。
4235複数人での訓練だが、視線の主はわざわざ探さずとも分かっていた。三宙だ。つい先日、休戦してからというもの、戦技訓練場での訓練となると四季は三宙から射撃勝負を持ち掛けられていた。
これから負かそうと思う相手を観察するという点で考えれば道理だろう。ただそれだけではないものも含んだような重さがあるのは気のせいか。左なら大きく外すことはないだろうが、引き込まれそうな気配が色濃く漂っている。
提示された今日の勝負条件はやけに強気の設定で、動く的に対して交互に撃っていき中心に五発先に当てた方が勝ちというものだ。ただ今日は四季も三宙もお互いにかなり調子がよく、ここまでニ発、続けて外さずにきていた。逆に言えば、ここからが正念場だった。
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SPUR ME焦れったい沈んで、揺蕩って⑤ 仮縫いされた生地にピンを打って、デザインに合うようラインを修正していく。どうしたって最初は歪みが出るものだから、この作業がなかなか肝心だ。そうして思い描いていたラインに収まっていくと三宙の気分も上々になる。
四季と全く顔を合わせなかったここ三日間とは対照的に、時間が過ぎるのを早く感じていた。アトリエに着いて早めの夕飯を取ってから作業をし始めて、いつの間にか時刻はそろそろ二十二時。修正したものから順に試着してもらったりしていたら、あっという間だった。
別にこんな時間まで作業していなくても、納期に余裕はあるけれど。
三宙は横目で隣の四季を見た。副資材を組ながら、まだ終わらせるつもりはないとその背中には書いてある。休んでいた分でも取り返すつもりだろうか。休ませたのは完全に三宙の個人的な都合だから、四季が気にする必要はひとつもないけれど。
2288四季と全く顔を合わせなかったここ三日間とは対照的に、時間が過ぎるのを早く感じていた。アトリエに着いて早めの夕飯を取ってから作業をし始めて、いつの間にか時刻はそろそろ二十二時。修正したものから順に試着してもらったりしていたら、あっという間だった。
別にこんな時間まで作業していなくても、納期に余裕はあるけれど。
三宙は横目で隣の四季を見た。副資材を組ながら、まだ終わらせるつもりはないとその背中には書いてある。休んでいた分でも取り返すつもりだろうか。休ませたのは完全に三宙の個人的な都合だから、四季が気にする必要はひとつもないけれど。
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SPUR ME待ち人と行き先沈んで、揺蕩って④ どうにか信じて方向を保ちながら異様に長く感じる三日間を過ごした後、元々のスケジュール通り四季は撮影に出向いていた。最近はたまに個人で依頼を受けることもあり、今回もそういう案件だ。
それにしても、どうしてこの仕事に抜擢されたのか。疑問に思いながら、担当者にされるがままの手元を眺める。整えられて色が乗せられていく爪は、なんだか自分の手ではないような感じがした。
(これなら、あいつがモデルやった方がいいんじゃないか?)
爪を彩る深い紫色は、どうしたって三宙のことを連想させられる。ネイルカラーの撮影だと話には聞いていたが、よりによってこの色か。
以前、三宙が自分の爪を塗り替えるタイミングで、どうせだからと言われて四季もネイルを施されたことがあった。愉しげに三宙はあれこれと己の知識を喋りながら、けれど施す手つきは慈しむようで。身動きが思うように取れない煩わしさはあったが、それでも心地よい時間が流れていたのを覚えている。
3395それにしても、どうしてこの仕事に抜擢されたのか。疑問に思いながら、担当者にされるがままの手元を眺める。整えられて色が乗せられていく爪は、なんだか自分の手ではないような感じがした。
(これなら、あいつがモデルやった方がいいんじゃないか?)
爪を彩る深い紫色は、どうしたって三宙のことを連想させられる。ネイルカラーの撮影だと話には聞いていたが、よりによってこの色か。
以前、三宙が自分の爪を塗り替えるタイミングで、どうせだからと言われて四季もネイルを施されたことがあった。愉しげに三宙はあれこれと己の知識を喋りながら、けれど施す手つきは慈しむようで。身動きが思うように取れない煩わしさはあったが、それでも心地よい時間が流れていたのを覚えている。
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SPUR ME路地裏と思い出沈んで、揺蕩って③ 納まりが悪い。わだかまりを抱えたまま四季は煉瓦街を特にあてもなく歩いていた。
時折、三宙と連れ立って珈琲を飲みに行くこともあるが、あんなことがあって以来お互いにそんな気分にはなれなかった。それどころか、訓練などの必要な場面以外では未だに避けられている。同じ部隊の一員として休憩に出向いている今も。
この街は元より居心地のいい場所ではないが、おかげでそれをいっそう顕著に感じる。
考えたくもないのに、気が付くと三宙と言い合いになった事が頭の中を巡っている。優しさなんていらない。なんで自分ばっかり酌んでやらなきゃならないのか。とは言ったものの、認めたくはないが心の隅に引っ掛かり続けているのは事実だった。
4003時折、三宙と連れ立って珈琲を飲みに行くこともあるが、あんなことがあって以来お互いにそんな気分にはなれなかった。それどころか、訓練などの必要な場面以外では未だに避けられている。同じ部隊の一員として休憩に出向いている今も。
この街は元より居心地のいい場所ではないが、おかげでそれをいっそう顕著に感じる。
考えたくもないのに、気が付くと三宙と言い合いになった事が頭の中を巡っている。優しさなんていらない。なんで自分ばっかり酌んでやらなきゃならないのか。とは言ったものの、認めたくはないが心の隅に引っ掛かり続けているのは事実だった。
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SPUR ME実に拗れている沈んで、揺蕩って② なんだか足が重たい気がするのは布地の卸売り店を数件ハシゴしたからに違いない。そんなことを考えながら三宙は自宅兼アトリエへの帰路に着いていた。
日はまだ高いが、吹き抜ける風がいくらか涼しくなっている。戻る頃には夕暮れ時か。帰ってもまだまだ作業は出来そうだ。
いつもなら急いで帰りたくなるものだった。時間がいくらあっても足りないほど、自分のやりたいこと、ファッションのことを考えるのはどんな時でも楽しいことだ。そこに偽りはない。
そんな風に三宙が思う強く気持ちとは反比例して足の進みは遅くなっていき、ついには街路樹の横で立ち止まった。
店をハシゴしたからなんて自分への誤魔化しにもなりはしない。絶対に認めたくなんてないのだけれど、単に帰るのが嫌なだけだ。帰ったらまだ作業をしている四季と顔を合わせることになる。それが怖い。
4286日はまだ高いが、吹き抜ける風がいくらか涼しくなっている。戻る頃には夕暮れ時か。帰ってもまだまだ作業は出来そうだ。
いつもなら急いで帰りたくなるものだった。時間がいくらあっても足りないほど、自分のやりたいこと、ファッションのことを考えるのはどんな時でも楽しいことだ。そこに偽りはない。
そんな風に三宙が思う強く気持ちとは反比例して足の進みは遅くなっていき、ついには街路樹の横で立ち止まった。
店をハシゴしたからなんて自分への誤魔化しにもなりはしない。絶対に認めたくなんてないのだけれど、単に帰るのが嫌なだけだ。帰ったらまだ作業をしている四季と顔を合わせることになる。それが怖い。
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SPUR MEWebオンリーで展示するすれ違い43の進捗です。事後からのモヤモヤ編。沈んで、揺蕩って① 息を乱しながら絶頂の余韻に蕩けながら、続いて下腹部の圧迫感が無くなっていくことに名残惜しさを覚える。少しの間を置いて、後始末を済ませた四季が三宙の隣に寝そべった。わざわざこちらを向いて着地するものだから着地点が近すぎて、頬を撫でていく毛先がくすぐったい。
「暑いってのにくっつきすぎ」
「まあ、昼に外歩いた時より汗かいたか」
眠るまでの気だるいこのひとときが好きだった。心も身体も交えて、お互いに満たして満たされたことがより確かになるような気がしていた。
「ほんとオレのこと好きだよなー」
うるさい程に蝉が鳴いていた昼間とは違い、夜の空気はひっそりと静まり返っている。
それは、気だるさの残るこの室内も例に漏れず。発せられた声音が持つ心の機微さえも含めてよく聞き取れるようだった。
3042「暑いってのにくっつきすぎ」
「まあ、昼に外歩いた時より汗かいたか」
眠るまでの気だるいこのひとときが好きだった。心も身体も交えて、お互いに満たして満たされたことがより確かになるような気がしていた。
「ほんとオレのこと好きだよなー」
うるさい程に蝉が鳴いていた昼間とは違い、夜の空気はひっそりと静まり返っている。
それは、気だるさの残るこの室内も例に漏れず。発せられた声音が持つ心の機微さえも含めてよく聞き取れるようだった。
MonoCloTone
PROGRESSオンリー収録進捗体不43 ──38.5度。
体温計が指した数字は明らかに異常を示していた。どうやって言い訳しようか悩む間もなく、隣から伸びてきた手に奪い取られてしまう。
「風邪だな」
「う……ごめん」
ベッドに横たわる三宙を熱のない視線で見下げながら、四季は傍らで体温計を見る。平熱が高いだとか言い訳する必要もなく、紛れもない高熱だった。
最近の過酷なスケジュールによるものか、はたまた季節の変わり目に起因する何かか、流行り病か。何にせよ、今日の予定はキャンセルせざるを得ないだろう。
「熱以外に体調は?」
「大丈夫」
「言っといた方が身のためだぞ」
「……喉が痛いのと、頭痛デス」
冷ややかな視線と共に何やら不穏な指の音を立てられ、白状するしかなかった。せめて四季に感染っていないことを願うばかりだ。
2428体温計が指した数字は明らかに異常を示していた。どうやって言い訳しようか悩む間もなく、隣から伸びてきた手に奪い取られてしまう。
「風邪だな」
「う……ごめん」
ベッドに横たわる三宙を熱のない視線で見下げながら、四季は傍らで体温計を見る。平熱が高いだとか言い訳する必要もなく、紛れもない高熱だった。
最近の過酷なスケジュールによるものか、はたまた季節の変わり目に起因する何かか、流行り病か。何にせよ、今日の予定はキャンセルせざるを得ないだろう。
「熱以外に体調は?」
「大丈夫」
「言っといた方が身のためだぞ」
「……喉が痛いのと、頭痛デス」
冷ややかな視線と共に何やら不穏な指の音を立てられ、白状するしかなかった。せめて四季に感染っていないことを願うばかりだ。
fm77rrwy
DONE秋祭りに行くしきみそ。来年に向けて余所見、寄り道、帰り道。 祭囃子が遠くに聞こえる。そちらに向かっていく人の流れが多数を占めるなか、逆行するように三宙と四季は歩いていた。普段は出店していないような屋台や露店も軒を連ねていて、メインイベントを観なくても祭の雰囲気は十分楽しめるようになっている。
絶賛復興中の街は旧時代の祭を復活させることにも積極的で、今まさに行われていることもそのひとつだった。秋祭が執り行われる報せを知って、真っ先に三宙は四季を誘った。けれども一緒に行くことを了承してもらうのにはかなりの妥協が必要だった。
(やっぱ神輿は担がれてるところが観たかったよな)
風に乗って聞こえてくる笛や太鼓の音に思いを馳せるが、四季からは人波に揉まれるのはごめんだと最初から敢えなく却下を食らってしまっている。出発地点に展示されている神輿を二人で見る約束だけはどうにか取り付けて、その帰り道だ。
2006絶賛復興中の街は旧時代の祭を復活させることにも積極的で、今まさに行われていることもそのひとつだった。秋祭が執り行われる報せを知って、真っ先に三宙は四季を誘った。けれども一緒に行くことを了承してもらうのにはかなりの妥協が必要だった。
(やっぱ神輿は担がれてるところが観たかったよな)
風に乗って聞こえてくる笛や太鼓の音に思いを馳せるが、四季からは人波に揉まれるのはごめんだと最初から敢えなく却下を食らってしまっている。出発地点に展示されている神輿を二人で見る約束だけはどうにか取り付けて、その帰り道だ。
fm77rrwy
PROGRESS手繋ぎいろいろ今ここに在ること3 路面電車を降りて、燈京駅裏のごちゃごちゃとした通りを慣れた足取りで進んでいく。復興してきてはいるが、相変わらず育ちの良い人間が好き好んでは来なさそうな場所だ。それでもやはりいつもの通り、四季の隣を歩く坊っちゃんもとい三宙は周囲の露店に目を奪われていた。
「いや~、ホントおもしれーとこだよな駅裏って! マジでいつ来ても同じじゃないっての?」
「確かに。向こうの方に知らない屋台が増えてるみたいだな」
「じゃ、試してみるしかないっしょ~」
けれど、これまでとは違う点もあるようだ。何気なく話しながら、四季の左手の近くにある気配が近付いたり遠ざかったりしている。視線だけを向けてみると、当然スリの類ではない。思った通り三宙の手が着地を決められないで彷徨っていた。
2434「いや~、ホントおもしれーとこだよな駅裏って! マジでいつ来ても同じじゃないっての?」
「確かに。向こうの方に知らない屋台が増えてるみたいだな」
「じゃ、試してみるしかないっしょ~」
けれど、これまでとは違う点もあるようだ。何気なく話しながら、四季の左手の近くにある気配が近付いたり遠ざかったりしている。視線だけを向けてみると、当然スリの類ではない。思った通り三宙の手が着地を決められないで彷徨っていた。
fm77rrwy
PROGRESS帰りたいの意味は色々あるようです今ここに在ること 待ち合わせ場所は路面電車の駅だ。乗らない電車を何本か乗り場でやり過ごす。そうしている間、周囲の視線が自分に集まっているような異様な感覚がしていた。
制服を着ていた頃にも似たようなことはあった。けれど、あれは制服のせいだということは明白だと四季は思っていた。ならば、今は何が原因なのか。
思い当たることと言えば、三宙のブランドでモデルをしていることだろうか。広告塔として自分が機能しているという意味ならまあ悪いことでもないかもしれないが、あいにくプライベートでまでそれをしてやるつもりはない。
待ち合わせの時間まではあと10分というところで居心地の悪さにいよいよ四季が帰りたくなってきた頃、人の流れの中に見知った派手な姿を見つけた。何故か既に大荷物を手に、行き交う街の人々を縫うように早足でこちらへ向かって来ている。信じられないものでも見たような顔をしながら。
2142制服を着ていた頃にも似たようなことはあった。けれど、あれは制服のせいだということは明白だと四季は思っていた。ならば、今は何が原因なのか。
思い当たることと言えば、三宙のブランドでモデルをしていることだろうか。広告塔として自分が機能しているという意味ならまあ悪いことでもないかもしれないが、あいにくプライベートでまでそれをしてやるつもりはない。
待ち合わせの時間まではあと10分というところで居心地の悪さにいよいよ四季が帰りたくなってきた頃、人の流れの中に見知った派手な姿を見つけた。何故か既に大荷物を手に、行き交う街の人々を縫うように早足でこちらへ向かって来ている。信じられないものでも見たような顔をしながら。
MonoCloTone
DOODLEIQ5くらいのしきみそ落書き見えるアト、見えないアト 一呼吸置いて、そこに噛みついた。
手のひらで髪をかき上げるとざり、と刈り上げの手触りがする。顕になったうなじを見て、人間の急所を曝け出されていると言う事実に確実に興奮が募る。
「し、四季? なんか言ってくんねーと……んっ」
自分の下でうつ伏せになりまさしく今急所を晒しているソイツが、不安げに振り返ろうとしてきた。黙らせるために、うなじに指を添えて、押し込める。服に隠れて見えないであろうギリギリの部分に舌を這わせて、歯を立てた。八重歯が当たる感覚にソイツは下で身じろぎする。
「いっ……」
「……ん、痛いか」
「いや、でもなんか、ぞわぞわする……」
予想通りの反応を示しているのを見て、四季は満足気にほくそ笑む。そこを十分に湿らせて、噛み跡と共に吸い付いた。唾液が混じりじゅ、とちいさく水音がする。
5242手のひらで髪をかき上げるとざり、と刈り上げの手触りがする。顕になったうなじを見て、人間の急所を曝け出されていると言う事実に確実に興奮が募る。
「し、四季? なんか言ってくんねーと……んっ」
自分の下でうつ伏せになりまさしく今急所を晒しているソイツが、不安げに振り返ろうとしてきた。黙らせるために、うなじに指を添えて、押し込める。服に隠れて見えないであろうギリギリの部分に舌を這わせて、歯を立てた。八重歯が当たる感覚にソイツは下で身じろぎする。
「いっ……」
「……ん、痛いか」
「いや、でもなんか、ぞわぞわする……」
予想通りの反応を示しているのを見て、四季は満足気にほくそ笑む。そこを十分に湿らせて、噛み跡と共に吸い付いた。唾液が混じりじゅ、とちいさく水音がする。
fm77rrwy
PROGRESS外でデートするしきみそ今ここに在ること 刃の合わさる音がして鋏が閉じた。裁断をした布地を均すようにして撫でると、四季は裁断台を離れた。次に必要な作業道具を頭に描きながら、目的の棚へと向かう。
部屋の壁際に置かれたその棚の天板には、幾つかの写真が選り抜きのフレームに入れられて大切に飾られている。しかし、そのどれもが自分ばかりとあっては、大した目もくれずに四季は無造作に引き出しを開けて中を漁り始めた。
整えてはいるはずだが新しいものが増える度にごちゃごちゃとする引き出しの中身を改める。目的の物をなかなか探し出せずにいると、後ろの方から驚いたような声が上がった。声の主はこの引き出しをごちゃごちゃにしている張本人、三宙だ。
(詰め込みすぎて予定でもミスってたか? にしては声の感じが違うか)
3151部屋の壁際に置かれたその棚の天板には、幾つかの写真が選り抜きのフレームに入れられて大切に飾られている。しかし、そのどれもが自分ばかりとあっては、大した目もくれずに四季は無造作に引き出しを開けて中を漁り始めた。
整えてはいるはずだが新しいものが増える度にごちゃごちゃとする引き出しの中身を改める。目的の物をなかなか探し出せずにいると、後ろの方から驚いたような声が上がった。声の主はこの引き出しをごちゃごちゃにしている張本人、三宙だ。
(詰め込みすぎて予定でもミスってたか? にしては声の感じが違うか)
MonoCloTone
DOODLEしきみそ落書き夜の攻防 それはリビングでいつものように雑誌の色校正を確認していた時のこと。
ソファで鼻歌混じりに原稿をめくっていると、隣のクッションがぽす、と揺れた。見れば、四季がマグカップを二つもって隣に腰掛けたようだった。
「ん」
「お、入れてくれたの? ありがと」
湯気のたちこもるそれを受け取って、一つ口付ける。いつも通りの、コーヒーブラック。三宙がこればかり飲むので、四季も三宙の好みの味を覚えてしまったようだった。
それが、一緒に暮らしていると言うことを実感して、嬉しい。
「それ、いつの」
「これ? 先週撮ったでしょ」
「上がってくるの早いな」
「相手方がデキるとこでさ」
四季が仕事中に声をかけてくるのは珍しい。仕事中とはいえ、半分息抜きでやっているような作業だから、きっと四季もそれを見越しているのだろう。
3721ソファで鼻歌混じりに原稿をめくっていると、隣のクッションがぽす、と揺れた。見れば、四季がマグカップを二つもって隣に腰掛けたようだった。
「ん」
「お、入れてくれたの? ありがと」
湯気のたちこもるそれを受け取って、一つ口付ける。いつも通りの、コーヒーブラック。三宙がこればかり飲むので、四季も三宙の好みの味を覚えてしまったようだった。
それが、一緒に暮らしていると言うことを実感して、嬉しい。
「それ、いつの」
「これ? 先週撮ったでしょ」
「上がってくるの早いな」
「相手方がデキるとこでさ」
四季が仕事中に声をかけてくるのは珍しい。仕事中とはいえ、半分息抜きでやっているような作業だから、きっと四季もそれを見越しているのだろう。
fm77rrwy
DONEピクシブにあげてあるものから年齢制限部分を省いたバージョンです。あと、書いている途中でタイトルが変わってしまった。
先に好きになった方が負けじゃなかったか?3情事の名残が落ち着いて、ようやく四季と目を合わせられるようになって初めて、今夜の事を三宙は実感として受け止められた。実感すると、今度はどんどん目が離せなくなっていく。
「……どうした?」
「腕貸して」
突飛に聞こえる三宙の提案の意図を察して、四季は眉を潜めた。
「は? ダルくなりそうだから嫌だ」
「まあまあ。いーからいーから、そー・い・わ・ず・に」
やや乱れた白を纏ったままの腕に勢い任せにくっつく。四季も断る割には、なんだかんだでまんざらでもないらしく、くしゃりと頭を撫でられた。
今なら大丈夫かもしれない。三宙はずっと以前から温めていた言葉を告げる練習をするように頭の中で一度唱えてみた。
「あのさ、四季。オレいっこ言いたいことがあって……」
2018「……どうした?」
「腕貸して」
突飛に聞こえる三宙の提案の意図を察して、四季は眉を潜めた。
「は? ダルくなりそうだから嫌だ」
「まあまあ。いーからいーから、そー・い・わ・ず・に」
やや乱れた白を纏ったままの腕に勢い任せにくっつく。四季も断る割には、なんだかんだでまんざらでもないらしく、くしゃりと頭を撫でられた。
今なら大丈夫かもしれない。三宙はずっと以前から温めていた言葉を告げる練習をするように頭の中で一度唱えてみた。
「あのさ、四季。オレいっこ言いたいことがあって……」
fm77rrwy
PROGRESSしきみそ。前回の続きです。途中ちょっとハラハラするパートがありますが、今回からけっこうイチャイチャし始めてます。やったね!
シック・2 大通りを歩きながら、三宙は横目に見たビルに設置された時計を確認した。当たり前だが、そっちも自分の腕時計と同じ時間を刻んでいた。
(帰ったらまさかのテッペン越えかー)
歩く速度は普段の三割増で頑張ってはいるのだが、遠くないとはいえどう頑張っても着くのは零時を過ぎるだろう。おまけに、行きより荷物も増えている。
サクッと進捗を報告して相手の気分を悪くさせない程度で切り上げるつもりが、スポンサーや協力してくれている店の人間が色々と集ってしまい話が思いの外盛り上がった結果、展示会のポスターのサンプルが数種類出来上がっていた。
(なんかオレの帰り気にしてたしな、四季。ちょっとヤバいかも)
三割増からもう一段階切り替えて、走り出す。貰った手土産はドーナッツだとか言っていたはずだから、多少振り回しても大丈夫だろう。
2663(帰ったらまさかのテッペン越えかー)
歩く速度は普段の三割増で頑張ってはいるのだが、遠くないとはいえどう頑張っても着くのは零時を過ぎるだろう。おまけに、行きより荷物も増えている。
サクッと進捗を報告して相手の気分を悪くさせない程度で切り上げるつもりが、スポンサーや協力してくれている店の人間が色々と集ってしまい話が思いの外盛り上がった結果、展示会のポスターのサンプルが数種類出来上がっていた。
(なんかオレの帰り気にしてたしな、四季。ちょっとヤバいかも)
三割増からもう一段階切り替えて、走り出す。貰った手土産はドーナッツだとか言っていたはずだから、多少振り回しても大丈夫だろう。