暁/houhoupoteto @houhoupoteto @houhoupotetoオロイフ、ヌヴィリオ、タル鍾SS置き場 ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 100
ALL オロイフ ヌヴィリオ タル鍾 レイチュリ カヴェアル 鍾タル ディルガイ 暁/houhoupotetoDONEタル鍾💧🔶/お題『泣かないで』無意識に、心が泣いていたと知ったんだ。※子タル捏造待ち合わせをして、講談を聞いて、ショッピングをして(もちろんオレ払い)、個室で晩飯を食べる。 そんなことを任務の合間にする中な訳だけども。 「公子殿」 「んー?」 先生の苦手な海鮮モノを代わりに平らげている時、 「頼みがあるのだが。」 急にかしこまった顔で言うから。まさか別れ話とかじゃないよね?と少し心がザワついた。 「なぁに先生。珍しいねそんなかしこまっちゃってさ。またなんか買って欲しいものでもあるの?」 「いや、でーとなるものをしたいのたが。」 …? 「ん、ごめん何だって?」 「『でーと』をしてみたい。もちろん貴殿と、だが」 ソースの中でツルツルと逃げるタコ足をなんとか箸で追いかけながら必死に頭を巡らせる。 そもそもこれがデートじゃないの? 3340 暁/houhoupotetoDONE先生誕生日/タル鍾/💧🔶捧げる物※おめでとう!!大好き!!※ストネタバレあり雪が降る。積もっている。 去年の年越しは積もってなかったのにな。残念。 そんな事をぼんやりと、ベッドの上で窓を眺めながら考えた。 コンコン 「にーちゃん」 暗い部屋に差し込む光の線。 「ん、どうしたテウセル?もう寝る時間だろ?」 「そうなんだけど、にーちゃんにお客さんだよ」 「えっこんな時間にかい?誰だろう…ドアは開けてない?」 布団を避けて足を下ろすが心当たりがなさすぎて警戒心が働く。 「うん。ドアの窓から覗いたんだ。なんかキレイなお姉さんだったよ。寒そうなかっこして変なの」 「そうか、偉いな」 そう頭を撫でながら。 召使…なら多分「怖い人」だろうし。 師匠…なら多分来ない。 そもそも知る人物かどうかも怪しい。ファデュイの執行官が怪我で療養中。なんてまさか漏れたのだとしたら。 3012 暁/houhoupotetoDONEタル鍾 /💧🔶家族と同等の価値のあるもの※無事であれという願いを込めてよくわからない焦り。 よくわからない、呼ばれている感覚。 でもこれだけはわかる。オレは多分、もう。 「せーんせ」 「公子殿…何度も言っているが玄関から入ってこないのか?」 鍵のかかっていない窓を勝手に開け放ち、入り込む姿に驚く様子は微塵も見せずに、ため息交じりにそう問われる。 「でもそのために鍵かけてないんだろ?」 窓を締め、イジワルく問い返すと、またため息を軽くついて視線を本に戻した。その口元が綻んでるのは見逃さない。 そしてその本の装丁が普段と違い華やかに彩られている事に気付いた。 「何読んでんの?」 「あぁ…今度詩歌大会なるものに呼ばれたんだ。モンドとの合同と言われたからそちらの詩について学んでおこうと思ってな」 2266 暁/houhoupotetoDONEタル鍾/💧🔶可愛い龍※半龍化あり※🌧️の🔶ボイス未※書きたいこと書いただけなので終わり方雑「ねぇねぇせんせ?」 布団の中、手をつなぎながら問いかける 「…どうした?」 まだ呼吸が整ってないその姿に微笑みながら、聞いてみる。 「水龍、知ってる?フォンテーヌの」 「ん…あぁヌヴィレット殿か」 ふーん知ってるんだへぇー 「ふふ…なんだ嫉妬か?」 「む…あーあー、だってさーまーた俺の知らない先生を知ってる奴が出てくんだもんなー」 ゴロンと仰向けになる。すると今度は先生がうつ伏せになって、俺のお腹に手を載せてくる。 …またヨコシマな頭になるからやめてくれ 「俺の過去は気にしないんじゃなかったのか?」 「んなこと言ったってやっぱ実際出てくるとさ、気になるじゃん…つか強いし」 完全に開放していなかったにしろ、一撃で沈められたのが悔しくて悔しくて。 1540 暁/houhoupotetoDONEタル鍾ワンライ:告白の台詞飾り気のないその言葉で。※🧞♂任務軽くネタバレあり※付き合ってない※もろもろ都合いいように捏造あり青天の霹靂 「は?」 当にこれはそれだ 開けられたドア 眼の前に飛び込む光景 そこには、脱いだ上着を椅子に掛け、脚を組み、膝で両手を組む姿 見慣れた姿 忘れようとした姿 閉じていた瞼がゆっくりと開き、石珀色の瞳が揺れる 「な…んで…」 「息災か?公子殿」 細められた瞳に微笑む唇 ここは、そんな表情が似合う場所じゃない 「…これが息災に見える訳?」 ジャラ、と両手首が繋がる手錠を見せる アクリル板越しのこの人は、同じ場所に居るはずなのに違う場所にでもいるようだ 「てか…何で知ってんの?オレがここにいるって。ってどやって来た訳?つか何で中に入れた訳?」 平静に、冷静に まずは椅子に座ろう 「まぁそう慌てるな。璃月で、スチームバード新聞なるものが流行っていてな。…ここだ」 2868 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:『漢服』満月だけが知っている。オレは何をしているんだろうか? 厳かな雰囲気の店内に、綺羅びやかな飾り、滑らかな布地、厳格な服装が飾られる中 女性二人に囲まれて、されるがままになっていた。 目の前には、上着を椅子にかけてのんびりと読書をしている横顔。 「…ね、先生。今日はさ、実家に帰っててお祝い出来なかったから今日先生の誕生日しようって言って連れ出したのオレだよね?」 「そうだな」 「これは、なに?」 「それは『漢服』と言ってだな、璃月の伝統衣装で…」 「そうじゃなくて…」 胸元や袖口には金があしらわれ、腰帯にはしゃらり、と名前は分からないが宝石だろう、キレイなライトブルーの飾りが並んでついている。大部分を締めている布はパッと見ると漆黒のようだがよく見ると装飾が施され、光が当たっている部分は少し茶色がかって見える。 1629 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:『発情』一度付いた火はすぐに燃え広がる。※付き合ってない※逆に見えるかもです※おフェラあり※情けなタル 2989 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:『目、瞳』いつまでも、どうなろうとも、お前と共に。※表現上横書き、一部読みにくい部分があります背後から、肩を叩かれ振り向くと頬に指が刺さる。 それをけらけらと笑う久々の顔。 「任務は無事に終わったようだな」 『もさろん なんてつたつておれだからね』 「そうか」 二人で顔を会わせて笑う。 「暫くはのんびり出来そうなのか?」 『いつしゆうかんは うれつい?』 長い睫毛だ、と見ていたら返事が遅れてしまった 「…そうだな、嬉しいな。…あと、」 公子殿が持っていた筆を取り上げ、さらさらと所々に丸をつける 「ここ、間違っているぞ」 悪戯に見上げると、公子殿は一瞬はっとして河豚のようにむくれてしまった。 そしてぷい、と背中を向けて部屋に入っていってしまった。 その背中を、扉が閉まるまで眺めた後、今しがた書き留めていた冊子に目を落とす。 1125 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:二人だけの秘密その手は熱を帯びていて※情けなさタル※カッコいいタルはいません※空が冷たい「ね…あの、さ」 初めて心が通じあった夜に 「ん、なんだ公子殿?」 そのふわりと笑う先生の笑顔が堪らなくて、腕のなかで乱れる先生が堪らなくて勿体なくて、 「付き合…ってること、他には内緒ね」 自分で言うのも恥ずかしくて、うつ伏せのまま顔を隠して 「二人の秘密、ね」 凄く、ドキドキした。 …それが間違いだった。 ◆ 璃月の酒屋のテーブルに突っ伏してため息をつく。 そんな熱い夜から早1ヶ月。オレが任務でしょっちゅう出掛けてるのもあるが勿論ここには戻ってきていて、でも道端で会っても「久しいな公子殿」とにこやかに返事されるだけでなーんのアプローチもなし。 夜は任務だし日中は先生が仕事(と言っても本当に働けているのかは些かギモンだが)だしで基本はすれ違い。 2333 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:花言葉『向日葵』:愛慕※直接描写なしの死ネタ 2309 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:髪それは流れるように綺麗で。※流血表現あり 2171 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:魚釣り フライング+35min水魚の交わり※軽い喘ぎあり※続きあり 3076 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:マウント +35min=『初めて』の差※完全に👹捏造(弊わっとにいなくてしゃべり方わからん)※🔶伝説任務、👹スト内容ありさて、ちょっと前から遠巻きに突っ立ってるわけだが。 送仙儀式が終わって…と言うかあのオバサンに神の心をとられてから、なんだけど どうにも先生の周りに人が集まるようになってしまって。 先生も満更じゃないみたいで、あんないい笑顔さ、オレにもあんまし見せないじゃん そう思いながら睨み付けてたらふと目があって、 「公子殿!」 なんてそのままの笑顔で言われるもんだから心臓に悪い。 「あー、いいよ。なんか悪いし。いつでも一緒に食べれるしさ」 …隣にいる緑色のおチビさん。魈…だっけな?すごく、すごく…ムカつく。対抗意識燃やしてんのか知らないけど。だからオレもそうしてしまう。 「いや、しかし…」 「鍾離様、先約ですよね。お気になさらず。いつでも呼んでいただければ我は参上致します故」 3028 暁/houhoupotetoDOODLE初描きタル鍾!!楽しかった!!うん年ぶり…アナログ過ぎて技術も物もなくて色つけれない誰か色を付けて…笑 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:心の琴線に触れる +30min意味:心の底から共鳴し、感動する様子イメージソング:アカシア※とか言って言葉の意味よくわかってない。雰囲気で。※死ネタだけどハピエ※現パロ 2335 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:やわらかいところ※挿入なし、喘ぎあり※シチュエーション、場所はどっかいった 2114 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:星座対角線上の君※前半若干主人公(空)視点※軽い喘ぎあり 2027 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:※まだ、付き合ってないまるで未来からの使者※解釈違い自己都合「公子殿はなんでも食べるな。」 そうにこやかに話すのは鍾離。円卓に並ぶ様々な料理を食しながらの談笑。 「しかし箸の使い方がなっていないな。練習が必要なようだ」 「…そうなんだよね。これでも結構やってるつもりなんだけどなぁ」 タルタリヤは無邪気に促してくる鍾離をいなすようにいつもの笑顔で対応する。 手には黒塗りで光沢のある、端から見ても高級そうな箸。 「なにかやる気のでる漆器でも贈ろうか?」 「いやいいよ。…それより先生も好き嫌いしないで食べなよね」 ぷるぷると震える箸先で豆を摘まむことに集中しながらも先程から箸の進んでいない皿があることはお見通しだった。 「何を言う。俺は好き嫌いなんてないぞ」 「その皿イカ入ってるでしょ?相変わらずだなぁ先生は」 2894 暁/houhoupotetoDONE #タル鍾ワンドロワンライ 花火愛しき君へ、愛しき君と「何をそんなにニヤついている」 先程から、公子殿の口許が緩んでいるのをなんとか保とうとモゾモゾと動いているのが気になる。 …確認できる範囲で着崩れも起こしていないし特に何もないように思うのだが。 「いや、あの、先生がさ…」 「何だろうか」 原因がわからず聞き返したところで吹き出してしまった 「あはっはは…ごめっだって先生がそんなに笑顔で歩いてる事ないから釣られちゃってね」 「ん、笑っていた、だろうか」 「自覚ないの!?あっははは」 腹を抱えて、生理的に出た涙を拭う。 そこまで表情筋が緩むほどに嬉しかったのだろうか。いや、今日の日が来るまでに少なからず気持ちは急いていた。 それは昔、まだ稲妻が鎖国などしていない時代。花火と言うものを、天からみたことがある。それは孤独で。 1849 暁/houhoupotetoDONEタル鍾20分以内にハグをしないと出られない部屋『20分以内にハグをしないと出られません』 何度みてもそう書いてある。 その下には時計 『18分』 「ふむ、ハグとはなんだ公子殿?」 「そこから!?全然時間ないんですけど!?」 その壁を向いて腕を組んで微動だにしない先生をどうすればその気にさせられるのか 「あれだよほら。抱き合えばいいんだよ。」 「時間切れを待つのはいけないのか?」 「えっ…考えたことなかったけどそれはありなの?」 ふむ、と考え込む そしてオレの前に両手を広げて立ち塞がった。 「ではさっさと済まそうか」 「えぇ…」 『13分』 「何故来ないのだ?」 「雰囲気が無さすぎるしオレが先生を抱き締めたいからそれは断る」 明らかに何を言っているのだこいつは、という顔 負けてたまるか 1188 暁/houhoupotetoDONE #タル鍾ワンドロワンライ :年齢操作※途中まで受が攻めっぽい※攻喘ぎあり※挿入あり 2412 暁/houhoupotetoDONE #タル鍾ワンドロワンライお題:ネイル※流血表現、微々神化ありワンクッション、暗めだけどハピエ 2005 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:蝉の声に紛れる急に暑くなくなったので暑い日を※喘ぎあるのでワンクッション 1432 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:学パロ六千分の十「鍾離先生いる」 バンっと勢い良くスライドドアを開けて、 「それはいるだろう」 きぃ、と椅子を回してこちらをメガネ越しで見ると、溜め息をつかれる。 立ち上がり、白衣を翻し珈琲メーカーの元へ。 「ブラックでよいか」 「もちろん」 ことり、と円テーブルに珈琲が置かれる。背もたれを前にして座っていた俺は、その匂いに笑顔が溢れる。 「…新任教師が毎日医務室に無駄に通うな。」 「だって先生職員室なんて滅多にいないじゃん」 「それはそうだろう」 はぁ、とまた溜め息をつかれる。慣れっこだ。 夢のようだ。夢を叶えたんだ。やっと。 ◆ 白いカーテンの内側。白いベッドに仰向けに寝転びながらオレは、まるで心地よい音楽でも聞いているかのように。 1960 暁/houhoupotetoDONEタル鍾ワンライ:入れ替わり知らない人からものを貰うのはやめようカーテンの隙間から朝日が漏れ、外では可愛らしい声で小鳥が泣いている。 微睡んでいた中、徐々に意識がはっきりしてきたため、ゆっくりと目を開ける。 素肌に白い布団が擦れるのが心地よく、上半身を起こすときしりとベッドが鳴った。 うーんと延びをして、ふと隣に暖かな存在がいることに気づく。 先生がまだ寝ているなんて珍しいな、と目を擦りながら、さらさらとした後ろ髪を触ろうと手を伸ばす。…毛先にかけて、徐々に石珀色に変わる鍾離の髪の毛がとても好きだった。 「…あれ」 どんなにまさぐってもその髪の毛が触れないと言うことよりもそれによって出た疑問の声がおかしいことに気付いた。 がばっとそのまま勢いよく脱衣所まで走り自分の姿を移す。 2091 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:愛してるよゲーム「愛してるよゲームというものを知っているか公子殿」 急にジャブで横っ腹を殴られる感覚と言うかなんと言うか 「何て言ったの先生?」 一言一句聞こえていたけど一言一句聞き逃した体で聞き返した。 「あの詩人がな、巷ではそのようなものが流行りであるから凡人になるためにはやっておいた方が良いのではと言うものでな」 「うーん…」 凡人でありたいが為に騙されやすくなっているこの男を心配している自分と、 そんな騙されやすい男に騙されてやってこのまま楽しもうと思う自分と 比べるまでもなく後者が勝った。 「愛してるよ、先生」 「愛している」 まだ無表情。 「先生が戦ってる姿なんてゾクゾクするくらい愛してる」 無表情。徐々に近付いてきている気がする。 1208 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:酔いどれその後※少し喘ぎあり 1668 暁/houhoupotetoDONEタル鍾ワンライ:酔いどれ「なぁ蛍ちゃーん、闘おうよーねーねー」 タルタリヤはふらついた足取りで蛍に近寄り肩を組む。 「ちょっと」 「なんだーもう酔ってるのかぁ」 パイモンが蛍を遮りにやついた顔でタルタリヤの周囲をふよふよと漂う 「酔ってない今すぐ闘いたい闘いたい」 「もーなんだよこの物騒なこどもは…その点鍾離はさすがだよなー」 同じ円卓の反対側に座っていた鍾離はその光景を見守っていた。 既に結構な量の酒瓶が卓上に転がっており終盤を思わせる。 「ねー蛍ちゃんものもうよー」 「未成年の飲酒はダメだぞもう鍾離連れて帰ってくれよな悪酔い禁止」 そう言われてワンテンポ遅れてそうか、と立ち上がった鍾離はやだまだ帰らないーとのたまうも足に力が入っていないタルタリヤに肩を貸し、その場を後にした。 988 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:タル誕「…何やってんのさ、先生。」 望舒旅館の窓には雨が打ち付けられている。こんな天気では空の色のように気持ちが沈むのも仕方の無い話で、 「一緒にいてくれるって、言ったのにさぁ…」 暗い部屋の中、一人椅子に座り冷めた料理の並ぶ卓上に突っ伏する。 思い出すのは二日前。 「ねぇ、先生の誕生日っていつ」 単なる好奇心だった。ここまで他人の人生が気になった事等無く、この男の過去なら何だって知りたいと思っているから。 「ふむ、あるのだろうが憶えてはいないな。」 当たり前のように言われた言葉に自分が驚いた顔をしたのだろう。何千年前の話だと思っている、と柔らかな笑みで返されてしまう。 少し考えて、我ながら良い考えだと思った。 「鍾離先生が死んだ日にしようよ。岩王帝君が死んで、先生が生まれた日…どう」 2004 暁/houhoupotetoDONEタル鍾ワンライ:浴衣「ねぇ、これ何どうやって着る訳ただの布じゃない」 そう文句を垂れるタルタリヤはまだ上半身が裸の状態で 「袖を通す所くらいはわかるだろう」 しゅっしゅっと布が擦れる音をたてながら手慣れた手付きで自分の着付けを済ませていく鍾離。 「オレのとこの文化ではこんな薄着ないのもー浴衣着たいって言ったのは先生なんだからちゃんと教えてくれないと困るよ」 なんとか袖を通してみても、前をどう合わせるのかがわからない。 そんな狼狽える姿を見て、微笑む姿がなんとも綺麗で、 「では、次は公子殿の番だな。」 と近付いてくる事に戸惑いを感じる。 目の前に立ち、するりと布を合わせていく鍾離の睫に気をとられていると、ふと、普段は隠れている鎖骨が目に入る。 1365 暁/houhoupotetoDONEタル鍾(独白、少し蛇鍾):こんなに苦しいなんて鍾離は今、この六千年の間でほぼ初めての感覚に溺れ戸惑っていた。 はぁ、と、特段長距離を走ったわけでもないのに息が乱れるのは勝手に心臓が激しく脈を打つから 「これは…どうしたものか…」 片手で顔を覆い今しがた閉めたドアにもたれ掛かる。 つい先刻までタルタリヤと食事をしていた。とても楽しく。 これが厄介だった。『楽しい』のだ。ただひたすらに。 毎日でも良い。苦痛がないのだ。 ―馴染みすぎ、だな。 人間は儚い。精々百年。だからこそ必死に生きて、美しい。 憧れていた。望んで神の座を降りたのだ。しかしいくら神の座を降りたとしても、寿命は続くこの身体。 それを、忘れては行けないのだ。それなのに。 そもそもとっくに気付けた筈だった。そこから切り離すなど容易い筈だった。誤算だったのは、鍾離自身がその感情の名前を知らなかった事。 1813 暁/houhoupotetoDONEタル鍾:ご飯を食べようさてどうしたものか、と思案する。 「何をしている公子殿。冷めてしまっては勿体ないぞそれに箸も使わんと上手くならないだろう」 全くどうして羨ましい。こんなに幸せそうに物を食べるなんて。そんなことはさておいて、とても気になることが一つ。問いただそうと思っている。 「えタルタリヤって鍾離とご飯食べてるのかいいないいなおれも行きたいぞ」――蛍とパイモンに質問した時だった。ただ俺は、他に誰と飯に行ってるのかと思って聞いただけだった。…ちょっとした嫉妬心だ。でもそれは違ったようで「そんな岩王帝君と食事だなんて畏れ多いです」なんて甘雨ちゃんには言われたくらいにして。 そう、モラクス、岩神、岩王帝君、そんな仰々しい名前で呼ばれるようなこの自称凡人が、俺なんかと飯を食っている。――まぁそんなヤツに淡い恋心持ってるヤツもどうにかしてるけど――なんて心で苦笑う。 1115 1