hiyoriyui
DONE・ブラネロwebオンリー4「そういうことにしてるつもり!」~Bradley AfterBD~展示用
・ふたりの出会い~離別まで
【前提】メインスト、スポエピ(時の洞窟・雨の街)・キャラエピ・親愛(ブラネロ・スノウ)・祝祭(北・東)・ひまわり・1周年イベスト・2周年イベスト
【注意】監禁・暴力・爪剥ぎ・内臓・喫煙・約束 16303
葵そら
DONE❄️🌸ブラネロ♀「暖かい」「肩を貸す」のお題で書かせて頂きました!
弊社の契約結婚ブラネロですが、プロポーズの話の後でめちゃくちゃ甘々な話です。
誰おま…って感じですがパロディということでご容赦ください🙏
ネロが冬の国に来て何度目かの春。年中雪に覆われている冬の国には、ほんのわずかな間だけ訪れる春がある。
しかし、もう長いことそんな短い春すら訪れないほどひどい寒波に襲われていた冬の国は、ブラッドリーの元に春の国からネロが嫁いで来て以来毎年きちんと春が訪れている。
国民は「春の女神の奇跡」と呼んでネロのことを崇めているのだが、本人にはそんな自覚はなく、今でも「ただの偶然」と思っている。
今年の春も問題なく訪れた。数日前にネロ達が住む城の周りの雪も融け、今日はとてもいい天気だ。
こんな日はバスケットに料理を詰め込んで陽の当たる草原でのんびりピクニックでもしたい気分だ。
春の国にいた頃なら、城中総出を上げてピクニックに出掛けただろう。
2862しかし、もう長いことそんな短い春すら訪れないほどひどい寒波に襲われていた冬の国は、ブラッドリーの元に春の国からネロが嫁いで来て以来毎年きちんと春が訪れている。
国民は「春の女神の奇跡」と呼んでネロのことを崇めているのだが、本人にはそんな自覚はなく、今でも「ただの偶然」と思っている。
今年の春も問題なく訪れた。数日前にネロ達が住む城の周りの雪も融け、今日はとてもいい天気だ。
こんな日はバスケットに料理を詰め込んで陽の当たる草原でのんびりピクニックでもしたい気分だ。
春の国にいた頃なら、城中総出を上げてピクニックに出掛けただろう。
葵そら
DONE学パロブラネロ♀中学生の思春期ブラッドリーの話。かっこいいブラッドリーはいません。ネロ♀の胸を触っちゃってムラムラする話です。R18まではいかないと思うけどちょっとエッチなので注意。 3357
chiocioya18
DONEポイピクお試し ぷらいべったーにもあげてるブラネロです 鍋から湧きだす蒸気が窓からゆらゆら逃げていく。夕方にはまだ早い時間だが、ネロはすでにキッチンにいた。魔法舎もなかなかの大所帯、全員が揃ってというのは滅多にないとはいえ、夕食を作るにも量があれば時間もかかる。先に下拵えしておいて、食べる直前に仕上げるのが料理のコツ──ネロの場合はもう癖のようなものだった。
本日のメインディッシュは骨付きのスペアリブ。買い出しで出会った思わぬお買い得品だ。いい買い物ができた日は気分も上向く。鍋の火を止めて下茹での済んだ中身を移しながら、うっかり鼻歌なんかうたいだしそうになったところで、目の前の窓の向こうになにかが降ってきた。
「……えぇ…」
ドサッバキッガサガサッ!と派手な音と、僅かに伝わる振動。見間違いではなくなにかが落ちた。そして一瞬見えた“なにか”は、人の形をしていて、しかも白と黒のツートンカラーの頭をしていた気がする。
3082本日のメインディッシュは骨付きのスペアリブ。買い出しで出会った思わぬお買い得品だ。いい買い物ができた日は気分も上向く。鍋の火を止めて下茹での済んだ中身を移しながら、うっかり鼻歌なんかうたいだしそうになったところで、目の前の窓の向こうになにかが降ってきた。
「……えぇ…」
ドサッバキッガサガサッ!と派手な音と、僅かに伝わる振動。見間違いではなくなにかが落ちた。そして一瞬見えた“なにか”は、人の形をしていて、しかも白と黒のツートンカラーの頭をしていた気がする。
とくにら
DONEフォ学オンリー「青春ハッピースプリング!」内、そういうブラネロVG展示パス外しました。
はたから見たらベッタリだけど、(ブラッド離れをしないと…)ってじわじわ考えてるネロくんと、気づいてるけど(逃がすはずねえのになあ)と思ってるブラッドリーくん。と、猫好きのファウスト先生。 8
仁川にかわ
MAIKINGマエケンと行く!ブネ未満逆トリの旅 初めは穏やかに談笑していた。それが、だんだんと雲行きが怪しくなって、次第に口論じみたものになった。カッとなって胸倉を掴んで、睨みあげて。そこでブラッドリーが場違いに大きなくしゃみをした。満月の、夜だった。
「うわっ!」
「おおっ!?」
二人して奇妙な浮遊感に包まれたかと思うと、気付けば見知らぬ土地にいた。ブラッドリーの傷に巻き込まれたらしい。こんなこともあるのかと思ったが、満月の夜であったため特例なのかもしれない。前にもブラッドリーを取っ捕まえて胡椒をぶちまけたことがあったが、その時は巻き込まれることはなかった。
つい数分前まであった怒りが驚愕に塗り替えられる。ブラッドリーもブラッドリーで大口を開けて立ち尽くしていた。
3937「うわっ!」
「おおっ!?」
二人して奇妙な浮遊感に包まれたかと思うと、気付けば見知らぬ土地にいた。ブラッドリーの傷に巻き込まれたらしい。こんなこともあるのかと思ったが、満月の夜であったため特例なのかもしれない。前にもブラッドリーを取っ捕まえて胡椒をぶちまけたことがあったが、その時は巻き込まれることはなかった。
つい数分前まであった怒りが驚愕に塗り替えられる。ブラッドリーもブラッドリーで大口を開けて立ち尽くしていた。
仁川にかわ
DONEカーテンコールをもう一度⑵ お前が悪いんだ、と言われたので、ああ自分が悪いのか、と思った。
ネロの髪と瞳の色は、実の母親とそっくりらしい。お前はあの女によく似ている、と。夜毎うっとり囁いて、粘ついた視線で幼いネロの身体を弄った。父親にいいようにされているネロを、血の繋がらない歳の離れた兄弟は見て見ぬ振りをしていた。興味がないのだ。互いに同じ家に住んでいるだけの他人。ネロとて目の形も肌の色も似つかぬ兄弟にさして関心はなかった。
女のように肩の下まで伸ばした髪。着古した丈の長いシャツ。歪んで骨張った、硬い大人の掌が肌をべたべたと触るのは気持ちが悪かった。けれども、父親が言うには、ネロが悪いらしい。それならば仕方がないか、と、抵抗する気にもならなかった。拒んだところで代わりにやってくるのは暴力だ。痛いのも気持ちが悪いのもどちらも嫌だったが、後者は我慢していれば終わりが訪れる。比べて少しでもマシな方を選んでただひたすら玩具として黙っていた。
10663ネロの髪と瞳の色は、実の母親とそっくりらしい。お前はあの女によく似ている、と。夜毎うっとり囁いて、粘ついた視線で幼いネロの身体を弄った。父親にいいようにされているネロを、血の繋がらない歳の離れた兄弟は見て見ぬ振りをしていた。興味がないのだ。互いに同じ家に住んでいるだけの他人。ネロとて目の形も肌の色も似つかぬ兄弟にさして関心はなかった。
女のように肩の下まで伸ばした髪。着古した丈の長いシャツ。歪んで骨張った、硬い大人の掌が肌をべたべたと触るのは気持ちが悪かった。けれども、父親が言うには、ネロが悪いらしい。それならば仕方がないか、と、抵抗する気にもならなかった。拒んだところで代わりにやってくるのは暴力だ。痛いのも気持ちが悪いのもどちらも嫌だったが、後者は我慢していれば終わりが訪れる。比べて少しでもマシな方を選んでただひたすら玩具として黙っていた。
仁川にかわ
SPUR MEドラマパロの続き応援してください
お前が悪いんだ、と言われたので、ああ自分が悪いのか、と思った。
ネロの髪と瞳の色は、実の母親とそっくりらしい。お前はあの女によく似ている、と。夜毎うっとり囁いて、粘ついた視線で幼いネロの身体を弄った。父親にいいようにされているネロを、血の繋がらない歳の離れた兄弟は見て見ぬ振りをしていた。興味がないのだ。互いに同じ家に住んでいるだけの他人。ネロとて目の形も肌の色も似つかぬ兄弟にさして関心はなかった。
女のように肩の下まで伸ばした髪。着古した丈の長いシャツ。歪んで骨張った、硬い大人の掌が肌をべたべたと触るのは気持ちが悪かった。けれども、父親が言うには、ネロが悪いらしい。それならば仕方がないか、と、抵抗する気にもならなかった。拒んだところで代わりにやってくるのは暴力だ。痛いのも気持ちが悪いのもどちらも嫌だったが、後者は我慢していれば終わりが訪れる。比べて少しでもマシな方を選んでただひたすら玩具として黙っていた。
5505ネロの髪と瞳の色は、実の母親とそっくりらしい。お前はあの女によく似ている、と。夜毎うっとり囁いて、粘ついた視線で幼いネロの身体を弄った。父親にいいようにされているネロを、血の繋がらない歳の離れた兄弟は見て見ぬ振りをしていた。興味がないのだ。互いに同じ家に住んでいるだけの他人。ネロとて目の形も肌の色も似つかぬ兄弟にさして関心はなかった。
女のように肩の下まで伸ばした髪。着古した丈の長いシャツ。歪んで骨張った、硬い大人の掌が肌をべたべたと触るのは気持ちが悪かった。けれども、父親が言うには、ネロが悪いらしい。それならば仕方がないか、と、抵抗する気にもならなかった。拒んだところで代わりにやってくるのは暴力だ。痛いのも気持ちが悪いのもどちらも嫌だったが、後者は我慢していれば終わりが訪れる。比べて少しでもマシな方を選んでただひたすら玩具として黙っていた。
仁川にかわ
DONEかなしいから泣いている ──ああ、最悪だ。
ネロは目の前に立ち尽くす人物を視界に認め、胸中で呟いた。
咄嗟に顔を背けども既に瞳から止めどなく溢れる涙は見られている。鼻を鳴らすのも、赤く腫れた瞼も、隠しようがない。止まれ、と思えば思うほど次々に雫が頬を伝い言葉もまともに紡げない。言い訳もままならず、また、最悪だ、と繰り返した。
深夜は二時も回り、子供はもちろん大人も就寝している時間帯。酒飲みはバーに赴いて夜通し酒を舐めているかもしれないが何もなくこの廊下を歩く者などいないだなんて油断したネロが間違っていた。
裾が土埃に汚れているところを見ると、厄災の傷で飛ばされて戻ってきたところなのだろう。こんな状況でなければ災難だなと笑うことができたが、今はタイミングの悪さに舌打ちを漏らしそうだ。
10339ネロは目の前に立ち尽くす人物を視界に認め、胸中で呟いた。
咄嗟に顔を背けども既に瞳から止めどなく溢れる涙は見られている。鼻を鳴らすのも、赤く腫れた瞼も、隠しようがない。止まれ、と思えば思うほど次々に雫が頬を伝い言葉もまともに紡げない。言い訳もままならず、また、最悪だ、と繰り返した。
深夜は二時も回り、子供はもちろん大人も就寝している時間帯。酒飲みはバーに赴いて夜通し酒を舐めているかもしれないが何もなくこの廊下を歩く者などいないだなんて油断したネロが間違っていた。
裾が土埃に汚れているところを見ると、厄災の傷で飛ばされて戻ってきたところなのだろう。こんな状況でなければ災難だなと笑うことができたが、今はタイミングの悪さに舌打ちを漏らしそうだ。
cross_bluesky
MAIKING5%くらいの確率で10/31の賢マナ4で出るかもしれないブラネロ新刊の冒頭。ハイドアンドシーク【Eastern country】
東の国の首都、雨の街。法典によって定められたルールによって、ありとあらゆる不愉快なことから切り離された街の住人たちは、がんじがらめの日々を今日も慣れた素振りで過ごしている。
彼らはわかっていてルールを守らない者に対しては厳しいが、何も知らない余所者に対してはそう厳格なわけではなかった。
現に今、街の一角では、きょろきょろと困ったようにあたりを見回す青年を、住人の一人がそっとルール無用の店の中へと誘導している。
──ああ、急に連れてきてしまって申し訳ない。この街では初対面の相手に公共の場で話しかけるのは禁止されていてね。店の中は店主がルールを決めていいことになっているから、此処では私語が禁止されていないんだ。
1615東の国の首都、雨の街。法典によって定められたルールによって、ありとあらゆる不愉快なことから切り離された街の住人たちは、がんじがらめの日々を今日も慣れた素振りで過ごしている。
彼らはわかっていてルールを守らない者に対しては厳しいが、何も知らない余所者に対してはそう厳格なわけではなかった。
現に今、街の一角では、きょろきょろと困ったようにあたりを見回す青年を、住人の一人がそっとルール無用の店の中へと誘導している。
──ああ、急に連れてきてしまって申し訳ない。この街では初対面の相手に公共の場で話しかけるのは禁止されていてね。店の中は店主がルールを決めていいことになっているから、此処では私語が禁止されていないんだ。
葵そら
DONEブラネロ♀お題「第三者視点」で書いたモブ視点のお話です。
フォル学設定。直接的な表現はありませんがイチャイチャしてるのでご注意ください。
図書室で会いましょう不良校に図書室なんて必要ないんじゃないか。
利用する生徒なんてほとんどいないし、いても返却期限なんて守らないから書籍管理なんてあってないようなもの。
誰が借りたのかはそりゃ調べればわかるけど、そいつがおっかないやつだったら「返却期限過ぎてるので本を返してください」なんて言えると思うか?
少なくとも図書委員なんてめんどくさいものを押し付けられている俺なんかが言えるはずもなく、貸した本は二度と返ってこないことを覚悟しながら貸し出し手続きをしている。
不良なんだから本なんて借りるなよ、と心の中だけで文句を言いながら委員の仕事に従事していた。
そんな散々な委員会活動だが、最近はむしろ楽しみで仕方ない。
1週間ほど前から一人の利用者が増えた。しかもその人は放課後ほとんど毎日来て図書館で勉強している。
3937利用する生徒なんてほとんどいないし、いても返却期限なんて守らないから書籍管理なんてあってないようなもの。
誰が借りたのかはそりゃ調べればわかるけど、そいつがおっかないやつだったら「返却期限過ぎてるので本を返してください」なんて言えると思うか?
少なくとも図書委員なんてめんどくさいものを押し付けられている俺なんかが言えるはずもなく、貸した本は二度と返ってこないことを覚悟しながら貸し出し手続きをしている。
不良なんだから本なんて借りるなよ、と心の中だけで文句を言いながら委員の仕事に従事していた。
そんな散々な委員会活動だが、最近はむしろ楽しみで仕方ない。
1週間ほど前から一人の利用者が増えた。しかもその人は放課後ほとんど毎日来て図書館で勉強している。
仁川にかわ
DONE拳じゃないだけいいと思え 男だろうが女だろうが、生き物だろうが植物だろうが、月にさえ恋をするのが魔法使いだ。
と言えども物言わぬ花に焦がれる趣味はなく、手に抱くなら女の柔い腰が好みではあった。自意識も生まれた時の性別に従って生きてきた。そも、数多の手下を従える頭として盲目に恋などにうつつを抜かす暇などなく、火遊びはすれども恋などとは無縁であった。
ただ、まあ、色恋に纏わる駆け引きや手練手管は長く生きていれば自然と身につくものでもある。いい女がいたら口説くし、そういう雰囲気になったらベッドに縺れ込みもする。誰に習うものでもない。火傷をしないよう軽く火をつけて遊びたがるのは人間も魔法使いも同じだ。そういった欲は、誰にでも備わっているものだろう。
5152と言えども物言わぬ花に焦がれる趣味はなく、手に抱くなら女の柔い腰が好みではあった。自意識も生まれた時の性別に従って生きてきた。そも、数多の手下を従える頭として盲目に恋などにうつつを抜かす暇などなく、火遊びはすれども恋などとは無縁であった。
ただ、まあ、色恋に纏わる駆け引きや手練手管は長く生きていれば自然と身につくものでもある。いい女がいたら口説くし、そういう雰囲気になったらベッドに縺れ込みもする。誰に習うものでもない。火傷をしないよう軽く火をつけて遊びたがるのは人間も魔法使いも同じだ。そういった欲は、誰にでも備わっているものだろう。
仁川にかわ
DONEカンペを踏まえた眼鏡イベログストの話 どん、と何かにぶつかる気配がして、瞬間、白と黒のツートンカラーが目に入った。
「おっと、すまない。ブラッドリーか。こんなところで何してるんだ?」
「何してるも何も、今帰ってきたんだよ。厄介な傷のせいで飛ばされてたからな」
「ああ、そうか……大変だったな」
不機嫌さを隠そうともせず、ブラッドリーは忌々しげに舌打ちをした。カインの傷も傷で厄介なものだが、ブラッドリーのものも大変だなあと他人事のように思う。そもそも厄介でない傷などないが、触れると見える解決法があるカインと違い、ブラッドリーは防止策や解決策があまりない。遠くに飛ばされてしまえば箒に乗って帰ってくる他ないのだ。
ミスラは空間転移魔法を使えるが、簡単そうにやっているもののあれは相当高度な魔法技術である。ミスラ以外でできるとしたならばオズくらいなものだろう。
2112「おっと、すまない。ブラッドリーか。こんなところで何してるんだ?」
「何してるも何も、今帰ってきたんだよ。厄介な傷のせいで飛ばされてたからな」
「ああ、そうか……大変だったな」
不機嫌さを隠そうともせず、ブラッドリーは忌々しげに舌打ちをした。カインの傷も傷で厄介なものだが、ブラッドリーのものも大変だなあと他人事のように思う。そもそも厄介でない傷などないが、触れると見える解決法があるカインと違い、ブラッドリーは防止策や解決策があまりない。遠くに飛ばされてしまえば箒に乗って帰ってくる他ないのだ。
ミスラは空間転移魔法を使えるが、簡単そうにやっているもののあれは相当高度な魔法技術である。ミスラ以外でできるとしたならばオズくらいなものだろう。
仁川にかわ
MAIKING絶対に手を出してはいけない魔法舎24時だった時のブラネロ 男だろうが女だろうが、生き物だろうが植物だろうが、月にさえ恋をするのが魔法使いだ。
と言えども物言わぬ花に焦がれる趣味はなく、手に抱くなら女の柔い腰が好みではあった。自意識も生まれた時の性別に従って生きてきた。そも、数多の手下を従える頭として盲目に恋などにうつつを抜かす暇などなく、火遊びはすれども恋などとは無縁であった。
ただ、まあ、色恋に纏わる駆け引きや手練手管は長く生きていれば自然と身につくものでもある。いい女がいたら口説くし、そういう雰囲気になったらベッドに縺れ込みもする。誰に習うものでもない。火傷をしないよう軽く火をつけて遊びたがるのは人間も魔法使いも同じだ。そういった欲は、誰にでも備わっているものだろう。
3267と言えども物言わぬ花に焦がれる趣味はなく、手に抱くなら女の柔い腰が好みではあった。自意識も生まれた時の性別に従って生きてきた。そも、数多の手下を従える頭として盲目に恋などにうつつを抜かす暇などなく、火遊びはすれども恋などとは無縁であった。
ただ、まあ、色恋に纏わる駆け引きや手練手管は長く生きていれば自然と身につくものでもある。いい女がいたら口説くし、そういう雰囲気になったらベッドに縺れ込みもする。誰に習うものでもない。火傷をしないよう軽く火をつけて遊びたがるのは人間も魔法使いも同じだ。そういった欲は、誰にでも備わっているものだろう。
cross_bluesky
MOURNINGそういうブラネロ3発行のパラロイ本の幕間というか小ネタ。本読んでなくても読めると思います🙆♀SECRET ERROR「何か俺に隠してることあるよなあ? ネロ」
ワインレッドの双眸が、じっとネロを見据える。見られたくない機械の心の奥底までを容赦なく暴くようなその視線に、ネロはひくりと口端を震わせた。
──ネロがその異常に気付いたのは、朝食の支度をしている時だった。
いつも通りにオーナーであるブラッドリーと、ついでに自分の分の弁当のおかずを作り終え、最後に念の為に味見をしたのだ。
「……?」
おかしい。確かにいつも通りに作った卵焼きが、まるで粘土を噛んでいるかのように味がしない。自ずと導き出された答えは味覚センサーの故障。調理用アシストロイドとしては致命的な不具合である。
本来ならすぐに修理の必要がある事態だ。それでもネロがそのことをブラッドリーに伝えなかったのは、シティポリスの署長として毎日多忙なオーナーの手をこれ以上煩わせたくなかったから。
5058ワインレッドの双眸が、じっとネロを見据える。見られたくない機械の心の奥底までを容赦なく暴くようなその視線に、ネロはひくりと口端を震わせた。
──ネロがその異常に気付いたのは、朝食の支度をしている時だった。
いつも通りにオーナーであるブラッドリーと、ついでに自分の分の弁当のおかずを作り終え、最後に念の為に味見をしたのだ。
「……?」
おかしい。確かにいつも通りに作った卵焼きが、まるで粘土を噛んでいるかのように味がしない。自ずと導き出された答えは味覚センサーの故障。調理用アシストロイドとしては致命的な不具合である。
本来ならすぐに修理の必要がある事態だ。それでもネロがそのことをブラッドリーに伝えなかったのは、シティポリスの署長として毎日多忙なオーナーの手をこれ以上煩わせたくなかったから。
葵そら
DONE❄️🌸ブラネロ♀プロポーズするお話。
一応最終回です。おまけ程度で続きを書きたいと思います!
ハッピーエンド最近ネロの様子が変だ。
ブラッドリーとネロは冬の国と春の国の友好の証として結婚した、いわゆる政略結婚というやつだ。
ネロはこの結婚にあまり乗り気ではないようだが、ブラッドリーの方はむしろ望んでいたことであった。
二人はまだ小さいころに春の国で出会い、数時間ではあるが一緒に過ごしたことがある。
ネロの方はそのことを覚えてはいないようだが、ブラッドリーはしっかり覚えており、その時からネロと結婚したいと思い続けてきたのだ。
そんな十数年にも及ぶ片思いの末、念願叶って結ばれたわけなのだが、ネロの方に全くその気がない、どころか当初はブラッドリーのことを嫌がっている素振りすら見せる始末である。
さすがのブラッドリーもこれは堪えた。せっかく結婚したのに嫌われていては意味がない。
2587ブラッドリーとネロは冬の国と春の国の友好の証として結婚した、いわゆる政略結婚というやつだ。
ネロはこの結婚にあまり乗り気ではないようだが、ブラッドリーの方はむしろ望んでいたことであった。
二人はまだ小さいころに春の国で出会い、数時間ではあるが一緒に過ごしたことがある。
ネロの方はそのことを覚えてはいないようだが、ブラッドリーはしっかり覚えており、その時からネロと結婚したいと思い続けてきたのだ。
そんな十数年にも及ぶ片思いの末、念願叶って結ばれたわけなのだが、ネロの方に全くその気がない、どころか当初はブラッドリーのことを嫌がっている素振りすら見せる始末である。
さすがのブラッドリーもこれは堪えた。せっかく結婚したのに嫌われていては意味がない。
三日月
DONE誕生日の夜のブラネロ。といいつつボスは回想でしか出てきませんが。ブラッドリーは毎年ネロにカトラリーをプレゼントしているのでは、という妄想がずっと頭から離れなかったので文字にしました。
色々な捏造とネタバレを含みます。
改めてネロ、誕生日おめでとうございます!
煌めきを放つもの 自室への扉を開けようとして、コツ、と音がして動きを止めた。視線を下ろしても一見引っかかりそうなものは見受けられない。
「……《アドノディス・オムニス》」
呪文に応えて姿を現したのは、小脇に抱えられるくらいの大きさの箱。一応罠の可能性も考えて触れずに検分して、見知った魔力の気配が残っていたので掬い上げてすぐに扉の中へと入り込む。
何で扉の前に置いたのだろうか。しかも隠すように。パーティーの場で渡すでもなく、バスケットにこっそり忍ばせるでもなく。そう思いながら箱をテーブルに置いて蓋を開けると、姿を現したのは3本のカトラリー。
ご丁寧に『明日はお前の作ったフライドチキンが食いたい』と書かれたバースデーカードが添えられていた。
2207「……《アドノディス・オムニス》」
呪文に応えて姿を現したのは、小脇に抱えられるくらいの大きさの箱。一応罠の可能性も考えて触れずに検分して、見知った魔力の気配が残っていたので掬い上げてすぐに扉の中へと入り込む。
何で扉の前に置いたのだろうか。しかも隠すように。パーティーの場で渡すでもなく、バスケットにこっそり忍ばせるでもなく。そう思いながら箱をテーブルに置いて蓋を開けると、姿を現したのは3本のカトラリー。
ご丁寧に『明日はお前の作ったフライドチキンが食いたい』と書かれたバースデーカードが添えられていた。
cross_bluesky
DONEネロお誕生日おめでとう!誕生日前夜の話。ブラネロです。
おめでとうなんて言ってくれるな 窓の外の景色にも、もうすっかり夜の帳が下りた頃。革張りのソファーに身を預けていたブラッドリーを誘うように、ノックの音が部屋に響いた。
この部屋にやってくる人物の中で、律儀に扉を叩くような者は限られている。賢者か、たまに魔法を教えてやっているミチルか。しかし今日の其れが、そのどちらとも違うことにブラッドリーは気が付いていた。
ぐっとひとつ伸びをして、長い脚をソファーのアームレストから床へと移す。だが決して音のもとへと歩み寄ることはせず、ブラッドリーは口を開いた。
「入れよ。ドアなら開いてるぜ」
声掛けから一拍遅れて扉の向こうから姿を現したのは、迷うように視線を泳がせた、ブラッドリーの予想通りの男だった。その手にはつまみの白皿と、赤いボトルが一本握られている。
1822この部屋にやってくる人物の中で、律儀に扉を叩くような者は限られている。賢者か、たまに魔法を教えてやっているミチルか。しかし今日の其れが、そのどちらとも違うことにブラッドリーは気が付いていた。
ぐっとひとつ伸びをして、長い脚をソファーのアームレストから床へと移す。だが決して音のもとへと歩み寄ることはせず、ブラッドリーは口を開いた。
「入れよ。ドアなら開いてるぜ」
声掛けから一拍遅れて扉の向こうから姿を現したのは、迷うように視線を泳がせた、ブラッドリーの予想通りの男だった。その手にはつまみの白皿と、赤いボトルが一本握られている。
aoi_brnrmob
MOURNING冬春ブラネロ♀ お題「身長差」「照れ隠し」幼なじみ&許婚のブラネロ♀
ちゃんとお付き合いから始めてあげたいブラッドリーと、今さらすぎて恥ずかしいネロの話。
Marry me!- Marry me! -
俺には許婚がいる。
春の国と冬の国の友好な関係作りのため。ガキの頃にそう決められたブラッドリーとは、ずっと幼なじみだった。
許婚とは言っても、手を繋ぐくらいしかスキンシップはなく、兄妹のように育ってきたのだ。
そんな関係が最近、異常をきたし始めている。
「それ、いいじゃねえか」
「似合ってるぜ、ネロ」
「自信持てよ。お前以上に俺様好みの飯を作れるやつはいねえ」
褒める。やけに褒めてくる。
そのうえ、以前より春の国に訪れる回数が増えた。しかも滞在時間のほとんどはネロの傍で過ごしている。
最初は何か思惑があるんじゃないかと思ったものだが、自分を称賛してくるブラッドリーの表情に裏は無さそうで、余計に困惑した。女を口説く練習台にされてるんじゃないか、と思ってしまったのはちょっと申し訳なかった。あいつはそんなに失礼なやつじゃない。
3057俺には許婚がいる。
春の国と冬の国の友好な関係作りのため。ガキの頃にそう決められたブラッドリーとは、ずっと幼なじみだった。
許婚とは言っても、手を繋ぐくらいしかスキンシップはなく、兄妹のように育ってきたのだ。
そんな関係が最近、異常をきたし始めている。
「それ、いいじゃねえか」
「似合ってるぜ、ネロ」
「自信持てよ。お前以上に俺様好みの飯を作れるやつはいねえ」
褒める。やけに褒めてくる。
そのうえ、以前より春の国に訪れる回数が増えた。しかも滞在時間のほとんどはネロの傍で過ごしている。
最初は何か思惑があるんじゃないかと思ったものだが、自分を称賛してくるブラッドリーの表情に裏は無さそうで、余計に困惑した。女を口説く練習台にされてるんじゃないか、と思ってしまったのはちょっと申し訳なかった。あいつはそんなに失礼なやつじゃない。
葵そら
DONE❄️🌸ブラネロ♀夜のことで悩むネロのお話
眠れない夜ネロには悩みがある。
ネロがブラッドリーの元に嫁いできてそろそろ半年が経つ。最初は不本意な婚姻ではあったものの、だんだんと冬の国での生活にも慣れてきた。冬の国の人々は、嫁ぐ前に想像していたよりも優しく、ネロのことを快く歓迎してくれた。
何より結婚相手であるブラッドリーが意外にも常識的で(たまにぶっ飛んだことはするが)、ネロのことを大事に扱ってくれているのを感じるから、一緒に暮らすのも悪くはないな、と思うようになってきていた。
そんなネロの近頃の悩みはそのブラッドリーとのことについてである。
それというのも、ネロとブラッドリーはまだ一度も一緒に寝たことがない。夫婦の営みをしたことがない、というだけでなく、寝室は別々で物理的にも同じベッドで一晩を共にしたことが一度もないのだ。
2254ネロがブラッドリーの元に嫁いできてそろそろ半年が経つ。最初は不本意な婚姻ではあったものの、だんだんと冬の国での生活にも慣れてきた。冬の国の人々は、嫁ぐ前に想像していたよりも優しく、ネロのことを快く歓迎してくれた。
何より結婚相手であるブラッドリーが意外にも常識的で(たまにぶっ飛んだことはするが)、ネロのことを大事に扱ってくれているのを感じるから、一緒に暮らすのも悪くはないな、と思うようになってきていた。
そんなネロの近頃の悩みはそのブラッドリーとのことについてである。
それというのも、ネロとブラッドリーはまだ一度も一緒に寝たことがない。夫婦の営みをしたことがない、というだけでなく、寝室は別々で物理的にも同じベッドで一晩を共にしたことが一度もないのだ。
仁川にかわ
DONEカーテンコールをもう一度 カット、の声がかかると、一秒、二秒未満の時間を置いて場はざわつき始めた。目の前にいる、まだ強張った面持ちの男に軽く手を挙げる。
「ネロ」
「……ああ、ブラッドリー、さん。お疲れ様でした」
「何だよ、ブラッドでいいっつっただろ。敬語も」
「けど」
「ブラッド。はい復唱」
「……ブラッド……」
「よくできました」
本当にただ復唱しただけ、という風だけども及第点としよう。軽く肩を叩くと困ったように顔を背けた。
ブラッドリーは舞台役者である。映像作品に関わることは稀だが、演技の経験値は目の前の男──ネロ──よりあるのは確かだ。顔合わせの際はあまり見慣れぬ人間がいると思ったが、なるほど本業はモデルらしい。よく思い返せば演劇の場以外では見たことのある顔だった。
11832「ネロ」
「……ああ、ブラッドリー、さん。お疲れ様でした」
「何だよ、ブラッドでいいっつっただろ。敬語も」
「けど」
「ブラッド。はい復唱」
「……ブラッド……」
「よくできました」
本当にただ復唱しただけ、という風だけども及第点としよう。軽く肩を叩くと困ったように顔を背けた。
ブラッドリーは舞台役者である。映像作品に関わることは稀だが、演技の経験値は目の前の男──ネロ──よりあるのは確かだ。顔合わせの際はあまり見慣れぬ人間がいると思ったが、なるほど本業はモデルらしい。よく思い返せば演劇の場以外では見たことのある顔だった。
仁川にかわ
DONE割れたオレンジ二つ「欲のねえ奴だなあ」
ブラッドリーが呆れたように言っても、曇り空の色をした頭はぼんやりと揺れただけだった。
「そう、ですかね」
「もっと、なんかねえのかよ。お宝が欲しいだとか、女を抱きたいだとか」
「……あんまり」
強がりでもなく、ピンと来ない風に首を傾げた。まだ痩せっぽちの身体は枯れ枝のように佇む。再度じっくりと目を見ても、虚空を捉えるように輪郭がぼやけていた。
妙な奴だ、と思った。北の国に住めば、大なり小なり欲のある者ばかりだ。奪い、奪われ、盗み、盗まれ。そも、欲のない者などここでは生きていけない。己の持ち物にしがみつけないのなら奪われるばかりだからだ。空っぽになった生き物はなす術もなく死ぬ。それだけだ。
11822ブラッドリーが呆れたように言っても、曇り空の色をした頭はぼんやりと揺れただけだった。
「そう、ですかね」
「もっと、なんかねえのかよ。お宝が欲しいだとか、女を抱きたいだとか」
「……あんまり」
強がりでもなく、ピンと来ない風に首を傾げた。まだ痩せっぽちの身体は枯れ枝のように佇む。再度じっくりと目を見ても、虚空を捉えるように輪郭がぼやけていた。
妙な奴だ、と思った。北の国に住めば、大なり小なり欲のある者ばかりだ。奪い、奪われ、盗み、盗まれ。そも、欲のない者などここでは生きていけない。己の持ち物にしがみつけないのなら奪われるばかりだからだ。空っぽになった生き物はなす術もなく死ぬ。それだけだ。
仁川にかわ
DONE不確定の証明を 大事なものなんて作るものじゃない。
愛したもの、愛しいもの、大切なもの、それらは人生に彩りを与えるだろう。けれども、それで満たすには魔法使いの人生はあまりに長すぎた。
綺麗な花ほど、枯れるのが悲しくなる。
大事なものほど、この手からすり抜けるのが恐ろしくなる。力尽くで閉じ込めてしまえるほど、自分は強くない。心も、身体も。初めから何も持たないでいるほうがよほど楽だ。たとえ灰色の道だとしても、失う痛みを味わうよりずっといい。
悲観的な思考は生来のものだろうか。きっと、魔法使いとして生きるには、心が柔すぎたのだ。傷つくことは多けれど、慣れたとて、治らない傷は百年経っても痛いままだ。忘れてしまえばいいものを、捨て置けばいいものを、どうしても拾い集めてしまう。
12194愛したもの、愛しいもの、大切なもの、それらは人生に彩りを与えるだろう。けれども、それで満たすには魔法使いの人生はあまりに長すぎた。
綺麗な花ほど、枯れるのが悲しくなる。
大事なものほど、この手からすり抜けるのが恐ろしくなる。力尽くで閉じ込めてしまえるほど、自分は強くない。心も、身体も。初めから何も持たないでいるほうがよほど楽だ。たとえ灰色の道だとしても、失う痛みを味わうよりずっといい。
悲観的な思考は生来のものだろうか。きっと、魔法使いとして生きるには、心が柔すぎたのだ。傷つくことは多けれど、慣れたとて、治らない傷は百年経っても痛いままだ。忘れてしまえばいいものを、捨て置けばいいものを、どうしても拾い集めてしまう。
葵そら
DONE❄️🌸ブラネロ♀ネロが泥酔する話。
飲み過ぎ注意熱い吐息が直接肌にかかるほどの距離でネロが話をしている。ブラッドリーの手をぎゅっと握っているが本人にその自覚はないらしく指摘したら悪い、と言ってぱっと手を離すのにまたすぐ握ってきた。
ブラッドリーは何度目になるかわからないため息を吐きながらこんなことになった原因の甘い液体を眺めた。
姉さんから贈り物が届いたんだ、とネロが持ってきたのは春の国の名物である蜂蜜酒だった。
春の国で作られる蜂蜜酒はとても珍しく高価で、めったなことではお目にかかれない。
さすが女王というべきか、ネロの姉であるシャイロックが送ってきたという蜂蜜酒はその中でも最高級な代物だった。
最初はネロの作った夕食と一緒に蜂蜜酒を飲んでいたのだが、まだ飲み足りない、とネロが言うからナッツやチーズなどをつまみに談話室で飲み直すことにした。その時からちょっと様子はおかしいな、と感じたが、楽しそうにしているものだからついつい流されてしまった。
1671ブラッドリーは何度目になるかわからないため息を吐きながらこんなことになった原因の甘い液体を眺めた。
姉さんから贈り物が届いたんだ、とネロが持ってきたのは春の国の名物である蜂蜜酒だった。
春の国で作られる蜂蜜酒はとても珍しく高価で、めったなことではお目にかかれない。
さすが女王というべきか、ネロの姉であるシャイロックが送ってきたという蜂蜜酒はその中でも最高級な代物だった。
最初はネロの作った夕食と一緒に蜂蜜酒を飲んでいたのだが、まだ飲み足りない、とネロが言うからナッツやチーズなどをつまみに談話室で飲み直すことにした。その時からちょっと様子はおかしいな、と感じたが、楽しそうにしているものだからついつい流されてしまった。
葵そら
DONE❄️🌸ブラネロ♀お祭りデート。初めてブラッドと呼んだ話。
お祭りの後にはネロが冬の国にやって来て初めての冬が訪れた。
冬の国にも一応季節は存在し、短い春と長い冬の2つの季節がある。
ネロがやって来てすぐにここ数年訪れることのなかった春がやって来たが、それもしばらくするとまた寒くなり始めた。
「お祭り?」
「ええ、冬の国では長い冬が始まるこの季節に、無事に冬を越せますように、と神様に祈りを捧げるお祭りがあるんですよ」
ネロと一緒に今日の夕食の準備をしていたカナリアが教えてくれた。
ネロとブラッドリーが住むこの城には二人以外にも召使いなど数人が働いている。ネロとしては自分のことは自分で出来るのでわざわざ人を雇う必要はなかったのだが、街に城を構えた以上、そこに雇用を作ることは統治者の務めだ、とブラッドリーに教えられた。
2628冬の国にも一応季節は存在し、短い春と長い冬の2つの季節がある。
ネロがやって来てすぐにここ数年訪れることのなかった春がやって来たが、それもしばらくするとまた寒くなり始めた。
「お祭り?」
「ええ、冬の国では長い冬が始まるこの季節に、無事に冬を越せますように、と神様に祈りを捧げるお祭りがあるんですよ」
ネロと一緒に今日の夕食の準備をしていたカナリアが教えてくれた。
ネロとブラッドリーが住むこの城には二人以外にも召使いなど数人が働いている。ネロとしては自分のことは自分で出来るのでわざわざ人を雇う必要はなかったのだが、街に城を構えた以上、そこに雇用を作ることは統治者の務めだ、とブラッドリーに教えられた。
とくにら
DONE8/8 そういうブラネロ3 SummerFes.2021 9件のエアスケブ、ありがとうございました!ブラネロ〜幸せになあれ〜「水鉄砲でうち合うふたり」「マリンのお洋服のぬい」「海でキャッキャッしてるふたり」「市場で買い物するふたり」「オイルぬりぬりするふたり」「メニュー」「ボスの部屋のソファで酒飲みながらイチャつくふたり」「珍しくボスを口説くネロ」「向き合ってギュッと抱きしめているふたり」 19
ボロ雑巾
DOODLEそういうブラネロ3開催おめでとうございます🎉色々公式からの供給過多でオーバーヒートしてたので、何も手がつけられず、結局8月ボイスの些細なn番煎じネタにしてます。相変わらずやっつけ。
※♂賢者います 2
葵そら
DONE❄️🌸ブラネロ♀二人の出会いのお話。
ブラッドリーの背がまだ双子より小さい頃、春の国を訪れたことがあった。
各国の王が集い行われる会談、それが春の国で開催され、冬の国からは双子の王が参加した。スノウから「ブラッドリーちゃんもこうゆう場になれておかないとね!」、と言われ連れて来られたのだが、実際はミスラもオーエンもそんな面倒くさいこと絶対に嫌、と断られたためブラッドリーが嫌々行くことになったのだった。
会談の前日、各国の来賓を歓迎するための宴が開かれた。春の国の人々は宴が大好きで、人をもてなすことが大好きだ。
広々としたホールにテーブルが点々と配置され、テーブルの上には春の国の郷土料理が色鮮やかに並べられている。ウェルカムドリンクは春の国で作られた蜂蜜酒で、甘く芳醇な味わいは来賓客の舌を満足させるものであった。
3124各国の王が集い行われる会談、それが春の国で開催され、冬の国からは双子の王が参加した。スノウから「ブラッドリーちゃんもこうゆう場になれておかないとね!」、と言われ連れて来られたのだが、実際はミスラもオーエンもそんな面倒くさいこと絶対に嫌、と断られたためブラッドリーが嫌々行くことになったのだった。
会談の前日、各国の来賓を歓迎するための宴が開かれた。春の国の人々は宴が大好きで、人をもてなすことが大好きだ。
広々としたホールにテーブルが点々と配置され、テーブルの上には春の国の郷土料理が色鮮やかに並べられている。ウェルカムドリンクは春の国で作られた蜂蜜酒で、甘く芳醇な味わいは来賓客の舌を満足させるものであった。
lecona2389drop
DONEそういうブラネロ3ありがとうございました!支部にも後ほど色々修正して載せようと思います~。
酒にまつわるあれやこれ「……あ、酒が切れた」
それは最近少し定着しつつあるネロの部屋での晩酌のとき。そろそろ次の酒を、としゃがみこんで棚を開けたネロの呟いた声がファウストの耳に届いた。
「もうないのか」
「最近任務が多くて酒の補充するの忘れてたからなあ……」
いい具合に盛り上がってきた矢先の悲報に、思いの外沈んだ声が出てしまった。もしかしたら自覚しているよりも酔いが回っているかもしれない。ネロが手ぶらでファウストの元へ戻ってくる。そして、くくっと喉を鳴らして笑った。
「そんな顔すんなよ、先生」
「そんなってどんな顔だ」
「おもちゃ取り上げられたような顔」
「適当言うんじゃない。……どうする。お開きにするか」
側に立ったネロを窺うように椅子に腰掛けたまま見上げる。名残惜しい気もするが飲む酒がないんじゃ仕方ない。
5091それは最近少し定着しつつあるネロの部屋での晩酌のとき。そろそろ次の酒を、としゃがみこんで棚を開けたネロの呟いた声がファウストの耳に届いた。
「もうないのか」
「最近任務が多くて酒の補充するの忘れてたからなあ……」
いい具合に盛り上がってきた矢先の悲報に、思いの外沈んだ声が出てしまった。もしかしたら自覚しているよりも酔いが回っているかもしれない。ネロが手ぶらでファウストの元へ戻ってくる。そして、くくっと喉を鳴らして笑った。
「そんな顔すんなよ、先生」
「そんなってどんな顔だ」
「おもちゃ取り上げられたような顔」
「適当言うんじゃない。……どうする。お開きにするか」
側に立ったネロを窺うように椅子に腰掛けたまま見上げる。名残惜しい気もするが飲む酒がないんじゃ仕方ない。