syuya_huhuhuhu
PROGRESSりつかさWebオンリーおめでとうございます!そして全然間に合いませんでした漫画です!!残りはちょこちょこ描いて出来たら支部に載せようかと思ってます……!!😭😭😭 5
syuya_huhuhuhu
DONEウェブオンリーおめでとうございます!拙い作品ですがぜひ読んでいただけたら…!!
⚠️司のみ女体化しております!
少女漫画でよくあるヒロインのピンチに絶対駆けつけるやつを念頭に置いて書いてたんですけどなんかそれっぽくなりませんでしたね😏🤯
「ス〜ちゃんが何言ったってずぅっと俺と一緒なんだから。」朱桜家直系の子女として生まれた司は、産まれた時からなんだ女か、男では無いのか、など心無い言葉を浴びた。けれども卑屈にならずしっかりと自信を持って前を向いて歩けているのは確実に両親のおかげだろう。司の両親は昔から司に「性別に左右されることは無い」「司は司のやりたいように」と教えてきた。朱桜家の跡取りとして時に厳しく朱桜夫妻の娘として時に愛情深く育てられた司はそれはそれはもう立派な淑女として成長したのだった。自分より幾分上の立場の人に物怖じせずにしっかりおかしいものはおかしいと意見できる程度には。
目の前に置かれる書類を人差し指でとんとんと叩きながら下品ににやつくスポンサーは、今なんとあったのだろうか。
2348目の前に置かれる書類を人差し指でとんとんと叩きながら下品ににやつくスポンサーは、今なんとあったのだろうか。
syuya_huhuhuhu
DONE⚠️司女体化してます!⚠️生理ネタです!
地雷のない方のみ読んでくだされば…😭😭
ココアのおまじない「……っ、?」
授業中、ツキツキと主張する腹部の痛みに思わず手を添えて眉を顰める。
昼食を撮り終わった5限目の授業。先生の話を真面目に聞き板書をするもの、ウトウトと船を漕いでノートにミミズを書いてしまうもの、後者の方が多い中、司はなれない痛みにひやりとする。
もしかして、もうすぐ例のアレが来るのだろうか。そう考えて気分がズンと下がっていくのを感じた。
「(今日はレッスンがありますのに…)」
初潮を迎えてから数年経つが未だにこの痛みと不愉快さには慣れないもので、痛みが酷くなるようなら後で薬を飲んでおこうと思う。
というのも司は毎回生理が重いタイプではなく、数ヶ月に1度とてつもなく症状が出るほうだった。けれど生理痛なんて予測できるものでもないため来なければ分からないと言った最悪のルーレット状態だ。
3861授業中、ツキツキと主張する腹部の痛みに思わず手を添えて眉を顰める。
昼食を撮り終わった5限目の授業。先生の話を真面目に聞き板書をするもの、ウトウトと船を漕いでノートにミミズを書いてしまうもの、後者の方が多い中、司はなれない痛みにひやりとする。
もしかして、もうすぐ例のアレが来るのだろうか。そう考えて気分がズンと下がっていくのを感じた。
「(今日はレッスンがありますのに…)」
初潮を迎えてから数年経つが未だにこの痛みと不愉快さには慣れないもので、痛みが酷くなるようなら後で薬を飲んでおこうと思う。
というのも司は毎回生理が重いタイプではなく、数ヶ月に1度とてつもなく症状が出るほうだった。けれど生理痛なんて予測できるものでもないため来なければ分からないと言った最悪のルーレット状態だ。
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DONEりつかさ/私の騎士 別れを惜しむそぶりを見せたつもりはなかったけれど。
同じ現場の仕事の後、各々の家まで送り届けられる車内でのこと。あと数分で凛月宅に着くという頃、いいものあげる、と不意に司へ差し出されたものは、凛月の写真――今度のライブツアーで販売するグッズのブロマイドだった。
「ス~ちゃんだけ特別だよ? 夢の中でも俺に会える権利」
真っ白なスタジオでただスツールに腰かけている、とてもシンプルな画だ。だからこそ凛月の佇まいが際立って目を引く。タイトなセットアップをさらりと着こなし、わずかに細められた紅いひとみは、どこか余裕に満ちた表情にも見える。今、司の目の前で柔らかく夜を囁く先輩とは、ちょっぴり遠い凛々しい騎士の姿。
2224同じ現場の仕事の後、各々の家まで送り届けられる車内でのこと。あと数分で凛月宅に着くという頃、いいものあげる、と不意に司へ差し出されたものは、凛月の写真――今度のライブツアーで販売するグッズのブロマイドだった。
「ス~ちゃんだけ特別だよ? 夢の中でも俺に会える権利」
真っ白なスタジオでただスツールに腰かけている、とてもシンプルな画だ。だからこそ凛月の佇まいが際立って目を引く。タイトなセットアップをさらりと着こなし、わずかに細められた紅いひとみは、どこか余裕に満ちた表情にも見える。今、司の目の前で柔らかく夜を囁く先輩とは、ちょっぴり遠い凛々しい騎士の姿。
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DONEりつかさ/熱いね これってもしかして、キスとかしてもいい雰囲気かな。
気づいた瞬間はすごく静かだった。俺とス~ちゃんはただ並んでお話をしていただけ、そのはずなのに、いつの間にか肩も触れ合う距離にいて。ふと隣に視線をやったら偶然ス~ちゃんもこっちを見ていたものだから、顔がやけに近くなった。不意に流れた透明な沈黙が、こぼしたガムシロップみたいに二人を濡らす。とろりと気泡で綴じて世界を遠ざける。俺が頭を傾けながら近づくとス~ちゃんもきゅっと顎を引いた。
ス~ちゃんの手を拾うと、ゆびさきまで温かかった。俺はそれをうやうやしく顔の前まで持ち上げて、なかゆびの付け根の辺りに、ちゅ、と音を立ててくちづけた。
伏せた視線を持ち上げてス~ちゃんに向けると、俺の一挙一動を熱心に見つめていたのがわかった。
1106気づいた瞬間はすごく静かだった。俺とス~ちゃんはただ並んでお話をしていただけ、そのはずなのに、いつの間にか肩も触れ合う距離にいて。ふと隣に視線をやったら偶然ス~ちゃんもこっちを見ていたものだから、顔がやけに近くなった。不意に流れた透明な沈黙が、こぼしたガムシロップみたいに二人を濡らす。とろりと気泡で綴じて世界を遠ざける。俺が頭を傾けながら近づくとス~ちゃんもきゅっと顎を引いた。
ス~ちゃんの手を拾うと、ゆびさきまで温かかった。俺はそれをうやうやしく顔の前まで持ち上げて、なかゆびの付け根の辺りに、ちゅ、と音を立ててくちづけた。
伏せた視線を持ち上げてス~ちゃんに向けると、俺の一挙一動を熱心に見つめていたのがわかった。
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DONEりつかさ/欲を分ける ぱきんっ。ふたりの吐息の間で、甘く苦い香りが割れてはじける。
ゆっくり離れていった顔の真ん中、紅いひとみがゆらり、と弧を描く。司が今まさに食べようと口に含んだチョコレートを、凛月は半分かじりとり、咥えたままうっすらと笑みを湛えた。
「ふふ。隙あり」
二月半ば、春めいているのは暦ばかりで、学内の空気はまだどこかきんと冴えている。それはこの、司たちの占拠するスタジオも例外ではない――部屋の人口がたった二人なのもあってか、こたつに体を入れてもなお肌寒かった。そんな折、予期せぬタイミングで近づいてきた体温は司を驚かせ、そして、触れないまま離れていったことでもう一度驚かせたのだった。
どうせなら、キスまでしてくれたっていいものを。
1496ゆっくり離れていった顔の真ん中、紅いひとみがゆらり、と弧を描く。司が今まさに食べようと口に含んだチョコレートを、凛月は半分かじりとり、咥えたままうっすらと笑みを湛えた。
「ふふ。隙あり」
二月半ば、春めいているのは暦ばかりで、学内の空気はまだどこかきんと冴えている。それはこの、司たちの占拠するスタジオも例外ではない――部屋の人口がたった二人なのもあってか、こたつに体を入れてもなお肌寒かった。そんな折、予期せぬタイミングで近づいてきた体温は司を驚かせ、そして、触れないまま離れていったことでもう一度驚かせたのだった。
どうせなら、キスまでしてくれたっていいものを。
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DONEりつかさ/罰と「凛月先輩。私を叱ってくださいませんか」
玄関にうつむく背中が不意につぶやいた。司のゆびさきは靴紐をきれいに結び終え、そのまま所在なげに膝を抱え込んでいる。
「なぁに、どんな悪さしちゃった?」
見送りに出た廊下は冷え込んでいた。扉に嵌まった磨りガラスから、夕暮れの手前のくすんだ空色が透ける。穏やかな夜と朝のあと、次の夜の、なんと早く来てしまうことだろう――遅らせられればいいのに、なんて、いつかは考えもしなかったことを、たびたび思う今の自分が凛月にはまだ少し慣れない。
「今から行くのは、今後の活動にも繋がるありがたいお仕事で。かねてから楽しみにもしておりまして」
「言ってたねぇ」
「楽しみなのは、変わりません。ただ……少しだけ、少しだけ……行きたくない。と、思ってしまっています」
1465玄関にうつむく背中が不意につぶやいた。司のゆびさきは靴紐をきれいに結び終え、そのまま所在なげに膝を抱え込んでいる。
「なぁに、どんな悪さしちゃった?」
見送りに出た廊下は冷え込んでいた。扉に嵌まった磨りガラスから、夕暮れの手前のくすんだ空色が透ける。穏やかな夜と朝のあと、次の夜の、なんと早く来てしまうことだろう――遅らせられればいいのに、なんて、いつかは考えもしなかったことを、たびたび思う今の自分が凛月にはまだ少し慣れない。
「今から行くのは、今後の活動にも繋がるありがたいお仕事で。かねてから楽しみにもしておりまして」
「言ってたねぇ」
「楽しみなのは、変わりません。ただ……少しだけ、少しだけ……行きたくない。と、思ってしまっています」
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DONEりつかさ/夏の篩 それは、悪魔みたいな日差しが見せた、陽炎だったのかもしれない。
校舎のそばの木陰にうずくまり、凛月は頭を垂れた。またずいぶん眠っていたらしい。目覚めと同時に眩暈がして、建物の中へ逃げ込もうと思ったが、体が動かない。くびすじに手を当ててみる。脈が速い。
炎天はただでさえ凛月を蝕むばかりなのに、ここしばらく立て続けのライブで余計に体力を奪われている。王座を空けた手負いの騎士たちは、いつしか再びめまぐるしい日々に取り込まれていた。
ただ、誰にも邪魔されず、眠っていたいだけなのに。
最後の記憶では天頂にあった太陽が、わずかに西へ傾いている。もう放課後だろうか。夏の長い日はそう簡単に暮れようとせず、地平に近づいた分だけ、むしろ攻撃性を増して凛月の目に映った。
3347校舎のそばの木陰にうずくまり、凛月は頭を垂れた。またずいぶん眠っていたらしい。目覚めと同時に眩暈がして、建物の中へ逃げ込もうと思ったが、体が動かない。くびすじに手を当ててみる。脈が速い。
炎天はただでさえ凛月を蝕むばかりなのに、ここしばらく立て続けのライブで余計に体力を奪われている。王座を空けた手負いの騎士たちは、いつしか再びめまぐるしい日々に取り込まれていた。
ただ、誰にも邪魔されず、眠っていたいだけなのに。
最後の記憶では天頂にあった太陽が、わずかに西へ傾いている。もう放課後だろうか。夏の長い日はそう簡単に暮れようとせず、地平に近づいた分だけ、むしろ攻撃性を増して凛月の目に映った。
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DONEりつかさ/滴る ス~ちゃんの手を、腕を、甘いしずくがぬったりと伝っていく。
「わわ、」
溶けたピンクのアイスクリーム、いちごあじ。何種類かを大きいパックで買ってきて、俺はあり合わせの器に、ス~ちゃんはコーンに盛りつけて、お部屋でゆっくりいただく贅沢を楽しんでいたところ。その喜びに浸りすぎて、俺はもう器を空にしたのに、まだ少しずつ味わっていた結果、牙を剥かれたス~ちゃん。
そりゃそうだ、だってこんなに、俺たちだってとろけるくらい暑いんだし。
慌てているス~ちゃんの手を掴む。あっ、て顔をした。今から起こることの察しがついて、それをできれば拒んでおきたい顔。けれども、ひとまずこれ以上の被害を食い止めるため、ス~ちゃんは崩れゆくアイス本体にぱくんとかぶりついた。
1485「わわ、」
溶けたピンクのアイスクリーム、いちごあじ。何種類かを大きいパックで買ってきて、俺はあり合わせの器に、ス~ちゃんはコーンに盛りつけて、お部屋でゆっくりいただく贅沢を楽しんでいたところ。その喜びに浸りすぎて、俺はもう器を空にしたのに、まだ少しずつ味わっていた結果、牙を剥かれたス~ちゃん。
そりゃそうだ、だってこんなに、俺たちだってとろけるくらい暑いんだし。
慌てているス~ちゃんの手を掴む。あっ、て顔をした。今から起こることの察しがついて、それをできれば拒んでおきたい顔。けれども、ひとまずこれ以上の被害を食い止めるため、ス~ちゃんは崩れゆくアイス本体にぱくんとかぶりついた。
いづき
DONEりつかさwebオンリーイベント合わせのアクリルスタンドになります。りつかさとcakeと招待状とお花のイラストになります。7月中旬BOOTHさんにて通販を行う予定です。確定しだいTwitterにてお知らせいたします。いづき
MENU20230630開催のりつかさwebオンリー~cake作って!凛月先輩~様へ寄稿させていただいたイラストのまとめと作成過程のメモになります。楽しく描かせていただきました。こちらは限定公開(6月30日~7月7日22:30まで)となっております。再掲載予定は未定となっております。(イベント当日、たくさん楽しんでりつかさと一緒にしあわせな気持ちになりましょう!) 3
雀夜(saku398san)
DONE2023年のりつかさ真ん中バースデーを祝しまして、昨年の続きを書きました。パスはりつかさwebオンリー内にて公開しています。オンリー終了後はピクブラにて公開します。 13727
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DONEりつかさ/熱を移す 凛月先輩の手が好きだ。
梢のように長く華奢な、節の目立つゆび。いつもきれいな楕円にととのえられた爪。熟れはじめの桃に似た、わずかに紅を帯びた乳白色の三日月。楽器を弾く時、あるいは、自らが楽器となって歌い踊る時、誰より艶やかな音を奏でるゆびさきが。
私の髪を撫でて慈しむ手。私の頬をつねってからかういじわるな手。私の歩みを待って、いつでも静かに伸べられている、優しい道しるべが。
毛布から少し覗いていたそれを、掴んで、そっと引っ張り出す。
「おはようございます。さあ、そろそろ起きてください」
「んん……、あとちょっと……」
口もとも、まだ毛布の下に隠れている。閉じたまぶたにも眉にもぎゅっと力を入れて、凛月先輩はいかにも眠そうなくぐもった声を出した。
1884梢のように長く華奢な、節の目立つゆび。いつもきれいな楕円にととのえられた爪。熟れはじめの桃に似た、わずかに紅を帯びた乳白色の三日月。楽器を弾く時、あるいは、自らが楽器となって歌い踊る時、誰より艶やかな音を奏でるゆびさきが。
私の髪を撫でて慈しむ手。私の頬をつねってからかういじわるな手。私の歩みを待って、いつでも静かに伸べられている、優しい道しるべが。
毛布から少し覗いていたそれを、掴んで、そっと引っ張り出す。
「おはようございます。さあ、そろそろ起きてください」
「んん……、あとちょっと……」
口もとも、まだ毛布の下に隠れている。閉じたまぶたにも眉にもぎゅっと力を入れて、凛月先輩はいかにも眠そうなくぐもった声を出した。
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DONEりつかさ/ここではない夜 心臓のふるえる感触で目が覚めた。激しい鼓動がつめたい血を全身にめぐらせ、いやに覚醒を急ぐから、司は抗えずまぶたをひらいてしまう。ひらいても、くらやみのままだ。それから少しずつ目が慣れて、見知った部屋の天井のかたちをぼんやりと捉えはじめる。カーテンの隙間から漏れる光は藍色だ。夜のいちばん深い時間帯が、見えない膜となって、司の体をベッドに重く縫いつけていた。息を浅くしか吐けずに、胸が苦しい。
怖い夢を見た。
細部の記憶は一瞬で掻き消えてしまったのに、体を苛む焦燥感と不安感だけが、眠気を遠ざけリアリティを増していく。おそろしくて、さびしくて、自分がばらばらに壊れてしまいそうな感覚。司はゆっくりと頭を横に傾けた。
2021怖い夢を見た。
細部の記憶は一瞬で掻き消えてしまったのに、体を苛む焦燥感と不安感だけが、眠気を遠ざけリアリティを増していく。おそろしくて、さびしくて、自分がばらばらに壊れてしまいそうな感覚。司はゆっくりと頭を横に傾けた。
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DONEりつかさ/別腹 彼がすぐ眠ってしまうのが惜しいと、初めはそう思っていた。ひかりをいっぱいに浴び、盛りの薔薇のように匂いたつ情熱、その紅のひとみの輝きに、私は魅了されていた。常に彼の隣を我が物顔で陣取り、彼を無意識へと引きずり込む『夜』に、嫉妬に近い感情さえ抱いた。
けれども、いつしか。彼は彼の夢のなかにさえ、私を伴うようになった。眠る前のひとときを引き延ばして、私を呼び、私を抱き、私をそのひとみとその全てでもって記憶した。
私を満たしたのは優越感と、それ以上の更なる渇きだった。
「する? ス~ちゃん、」
狂おしい炎いろの虹彩は、今は磨り硝子の向こうにいる。みじかいキスを終えるなり、天幕じみた長いまつげはうとうと俯いて、すぐにでも夢の世界へ落ちてしまいそうだ。緩慢なゆびさきが私の後ろ髪を梳きもてあそぶ。こめかみにくちびるが寄せられ、ささやかれる甘い誘い。彼の腕のなかはすこしだけ暑く、それもまた、彼を追う睡魔の存在を教えている。
933けれども、いつしか。彼は彼の夢のなかにさえ、私を伴うようになった。眠る前のひとときを引き延ばして、私を呼び、私を抱き、私をそのひとみとその全てでもって記憶した。
私を満たしたのは優越感と、それ以上の更なる渇きだった。
「する? ス~ちゃん、」
狂おしい炎いろの虹彩は、今は磨り硝子の向こうにいる。みじかいキスを終えるなり、天幕じみた長いまつげはうとうと俯いて、すぐにでも夢の世界へ落ちてしまいそうだ。緩慢なゆびさきが私の後ろ髪を梳きもてあそぶ。こめかみにくちびるが寄せられ、ささやかれる甘い誘い。彼の腕のなかはすこしだけ暑く、それもまた、彼を追う睡魔の存在を教えている。
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DONEりつかさ/夜を呼ぶ「Marverous! 甘いだけでなくコクがあり……Spiceも入っていますか? ぽかぽか温まるお味ですね。とてもおいしいです」
と、流暢な食レポをしているのは、俺たちKnightsのかわいい末っ子。
「そう。よかった」
そして互いにオフの今日、俺の部屋にふたりきりのあいだくらいは、俺だけの愛しい子、と呼んでも差し支えないはずだ。
先日までバレンタイン一色だった世間が、今度は慌ただしく返礼の準備を始めた頃。お菓子づくりを趣味とする者としては、様々な素材が出回るのもこの時期の楽しみの一つだ。溶かして飲むのにぴったりのチョコを手に入れたので、俺なりのアレンジを加えて振る舞えば、お気に召したのは一目瞭然。一気に飲める熱さではないけど、少しずつ何度もくちびるをカップにつけて、もう半分近くなくなっている。ちびちびと味わっている姿はなんだか小動物みたいだ。
3028と、流暢な食レポをしているのは、俺たちKnightsのかわいい末っ子。
「そう。よかった」
そして互いにオフの今日、俺の部屋にふたりきりのあいだくらいは、俺だけの愛しい子、と呼んでも差し支えないはずだ。
先日までバレンタイン一色だった世間が、今度は慌ただしく返礼の準備を始めた頃。お菓子づくりを趣味とする者としては、様々な素材が出回るのもこの時期の楽しみの一つだ。溶かして飲むのにぴったりのチョコを手に入れたので、俺なりのアレンジを加えて振る舞えば、お気に召したのは一目瞭然。一気に飲める熱さではないけど、少しずつ何度もくちびるをカップにつけて、もう半分近くなくなっている。ちびちびと味わっている姿はなんだか小動物みたいだ。
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DONEりつかさ/強がりなきみの 『事務所?』と送ったのが一時間以上前。『はい』とだけ返事があったのがつい十分前。このパターンか、と思う。いつ来た、もいつまでいる、も何もない。おそらく結構な長時間、事務所に張りついている――そして、このあとも張りつく予定と見える。
凛月もESビル内での打ち合わせに参加しており、それが今しがた終わったところだった。もし司が事務所に来ているなら、ついでに顔を見ていってもいいし、帰れそうなら一緒に帰ってもいい。そんな意図で前もって入れておいた連絡だ。タイミングが合うほうが稀なのであまり期待はしていなかったけれど、反応の遅さのせいで、司の頑張りすぎが容易に想像できてしまう。
ついさっきまで拘束されっぱなしだったか。あるいは、連絡に気づかないくらい業務に没頭していたか。
2806凛月もESビル内での打ち合わせに参加しており、それが今しがた終わったところだった。もし司が事務所に来ているなら、ついでに顔を見ていってもいいし、帰れそうなら一緒に帰ってもいい。そんな意図で前もって入れておいた連絡だ。タイミングが合うほうが稀なのであまり期待はしていなかったけれど、反応の遅さのせいで、司の頑張りすぎが容易に想像できてしまう。
ついさっきまで拘束されっぱなしだったか。あるいは、連絡に気づかないくらい業務に没頭していたか。
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DONEりつかさ/俺たち距離感バグってる?『待ってこれだけ言わせてMVメイキングりっつがすーちゃんの肩抱いてたとこまでははいはいいつものね😊だったけどすーちゃんりっつの手握り返してる???よね?????シンメ担生きて』
『こちらが今回朔間凛月氏に見つかり「あれ俺にやって」みたいな感じて指差されて(?)隣にいた自担も凛月氏に向かってハートしてて(??)完全にシンメいちゃいちゃのダシにされた私の「司ハートつくって」うちわになります。ご査収ください。』
『あっ今日のアティフェ途中で司くんモニターから消えた…?と思ってたらそんなことになってたんだ…!かわいい~!レポありがたい…!凛月くん末っ子にのしかかるの好きだね笑>RT』
『アーカイブ助かる~最初くまいないとみせかけてかちゃにおんぶされてたのまじびびった 一体化すな』
3538『こちらが今回朔間凛月氏に見つかり「あれ俺にやって」みたいな感じて指差されて(?)隣にいた自担も凛月氏に向かってハートしてて(??)完全にシンメいちゃいちゃのダシにされた私の「司ハートつくって」うちわになります。ご査収ください。』
『あっ今日のアティフェ途中で司くんモニターから消えた…?と思ってたらそんなことになってたんだ…!かわいい~!レポありがたい…!凛月くん末っ子にのしかかるの好きだね笑>RT』
『アーカイブ助かる~最初くまいないとみせかけてかちゃにおんぶされてたのまじびびった 一体化すな』
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DONEりつかさ/好きな子あつかい まんまるな頭をそっと撫でた。ベッドに並んで腰かけて、こんなに近くにス~ちゃんの体温があって、俺が触れないでいられる時間なんて限りなくみじかい。つやつやの髪越しに、じんわりとス~ちゃんのぬくもりがてのひらへ伝わってくる。撫でつけるよりむしろぐりぐり掻き回すような俺の手つきに、初めはうっとり目を細めていたス~ちゃんの表情も、なんだか怪訝そうに変わっていった。
「ちょっと……子どもあつかいしないでください」
「ん~? ちがうよ。好きな子あつかいしてる」
そのまま顔の輪郭に手をすべらせて、ふわふわのほっぺを目尻に向かっておやゆびでなぞった。何度も味わって、何度でも味わいたくなるス~ちゃんの感触。眉をひそめて、ぎゅうっ、と押し込むようにまばたきをするのは、ス~ちゃんの照れている証だ。それからス~ちゃんはふるふるとくびを振って俺の手を払いのける。かと思うと、ことん、と俺の肩に頭をあずけてきた。
1519「ちょっと……子どもあつかいしないでください」
「ん~? ちがうよ。好きな子あつかいしてる」
そのまま顔の輪郭に手をすべらせて、ふわふわのほっぺを目尻に向かっておやゆびでなぞった。何度も味わって、何度でも味わいたくなるス~ちゃんの感触。眉をひそめて、ぎゅうっ、と押し込むようにまばたきをするのは、ス~ちゃんの照れている証だ。それからス~ちゃんはふるふるとくびを振って俺の手を払いのける。かと思うと、ことん、と俺の肩に頭をあずけてきた。
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DONEりつかさ/ラストレポート生き死にの話「じゃあ、ス~ちゃん。最後の実験を始めます」
「はい。お願いします、凛月先輩」
「痛かったり苦しかったら、言って……もらったほうがいいのかなぁ? 意味ないか」
「どうですか?」
「んーと。ほんとにやめての時は、たぶん勝手に防衛本能? がはたらくと思うから」
「では大丈夫ですね」
「うん、ただそうなったら俺がやられちゃうかもなので、伸びてたら見捨てないでちゃんとあとで介抱してね」
俺が笑いながら言うと、ベッドに横たわったス~ちゃんも笑った。なごやかなたわむれの延長のまま、俺たちは『最後の実験』を開始した。
ス~ちゃんのほっそりしたくびに、俺は手をかける。とくとくと規則正しく脈打つ血潮をゆびさきに感じる。ス~ちゃんはきれいに揃ったまつげをそっと伏せて、紫のひとみを隠してしまう。それがいつものキス待ち顔そのままだったから、思わず潤んだくちびるに俺のを押しつけたくなって、吐息がふれるくらいまで顔を近づけたところで、あんまりふざけちゃ怒られるなって気を取り直して。
2272「はい。お願いします、凛月先輩」
「痛かったり苦しかったら、言って……もらったほうがいいのかなぁ? 意味ないか」
「どうですか?」
「んーと。ほんとにやめての時は、たぶん勝手に防衛本能? がはたらくと思うから」
「では大丈夫ですね」
「うん、ただそうなったら俺がやられちゃうかもなので、伸びてたら見捨てないでちゃんとあとで介抱してね」
俺が笑いながら言うと、ベッドに横たわったス~ちゃんも笑った。なごやかなたわむれの延長のまま、俺たちは『最後の実験』を開始した。
ス~ちゃんのほっそりしたくびに、俺は手をかける。とくとくと規則正しく脈打つ血潮をゆびさきに感じる。ス~ちゃんはきれいに揃ったまつげをそっと伏せて、紫のひとみを隠してしまう。それがいつものキス待ち顔そのままだったから、思わず潤んだくちびるに俺のを押しつけたくなって、吐息がふれるくらいまで顔を近づけたところで、あんまりふざけちゃ怒られるなって気を取り直して。
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DONEりつかさ/たからものをあげる宝石商パロ・生き死にの話 命よりも美しいものなんてない。こんな陳腐に聞こえる言葉もないけれど、少なくとも俺にとっては事実だ。無限に等しい長寿を与えられた吸血鬼の俺には、命とは有り余る財産だった。吸血鬼が寿命のいくらかと引き換えに生み出せる、鮮血のように赤い石は、はるか昔から人間を魅了した。どんな宝石よりも美しく、そして、理解しがたく怖ろしい。俺よりずっと短命の儚い生き物は、俺の命をそう価値づけた。俺は膨大な命を切り売りし、対価として得た人間の富を消費して、夜に紛れひっそりと暮らす。シュトレンを少しずつ食べクリスマスを待つアドベントのように。いつか訪れる聖なる終焉だけを望み、乾いた日々をふやかし飲み込む。それが俺という宝石商の、あまりに長すぎる余生だった。
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DONEりつかさ/月の庭ゾンビランドパロ 月だけが今も何食わぬ顔をしている。
暗い路地を走り抜けると、大通りに出た。死に絶えた街灯の代わりに、強烈な満月の光が、くろぐろとしたコンクリートを照り渡らせている。遮る人混みも車列もここにはもう存在しないから、凛月は遠くまでを見晴らすことができた。自分以外に、誰の気配も感じない――生者も、死者も。どうやらひとまず逃げ切れたらしい。凛月は大きく息を吐くと、路肩に乗り捨てられたタクシーに寄りかかってしゃがみ込んだ。
「ふぅ……」
セーターの袖を捲る。左腕に空いた二つの孔は、赤黒く固まった血によって今は塞がれている。傷の周囲が変色している様子も見られなかった。痛みもほとんどない。ただ、じんわりと重たく、冷たく、脳から送る信号に返りのない感覚、肉体が己のものではなくなるような感覚だけが、ゆびさきから少しずつ、凛月の中心へとにじり寄ってくるだけだ。
2813暗い路地を走り抜けると、大通りに出た。死に絶えた街灯の代わりに、強烈な満月の光が、くろぐろとしたコンクリートを照り渡らせている。遮る人混みも車列もここにはもう存在しないから、凛月は遠くまでを見晴らすことができた。自分以外に、誰の気配も感じない――生者も、死者も。どうやらひとまず逃げ切れたらしい。凛月は大きく息を吐くと、路肩に乗り捨てられたタクシーに寄りかかってしゃがみ込んだ。
「ふぅ……」
セーターの袖を捲る。左腕に空いた二つの孔は、赤黒く固まった血によって今は塞がれている。傷の周囲が変色している様子も見られなかった。痛みもほとんどない。ただ、じんわりと重たく、冷たく、脳から送る信号に返りのない感覚、肉体が己のものではなくなるような感覚だけが、ゆびさきから少しずつ、凛月の中心へとにじり寄ってくるだけだ。
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DONEりつかさ/流星群 澄んだネイビーが音を吸いこみ、星の光だけが響く夜更け。俺がなにげなく送ったひとことはス~ちゃんの声を連れて返ってきた。突然ふるえたスマホを耳に当てて着信に応じる。
「ごめん、起こした?」
「あっ、いえ、もしもし。凛月先輩。こんばんは」
機械ごしのス~ちゃんの声はちょっとだけ低くまろやかに聞こえる。俺の手の中で冷めつつあるインスタントコーヒーと、しずかな夜空とへ、ミルクみたいに溶けていった。
「ふふ、こんばんは」
「起きていましたので、だいじょうぶです」
「そう。よかった」
「どうされました?」
俺の第一声がもしもしじゃなくて、台詞の順序を乱されてしまったのだろう、ちょっとあたふたしている様子が目に浮かぶ。声さえも表情ゆたかなおもしろい子。俺が気まぐれに与えるものにだって、いちいち心を揺らしてくれるいじらしい子。そんなス~ちゃんだからこそ、俺も今ふと、『起きてる?』なんてメッセージを送りたいと思ったのだ。通話で返してくれたのはうれしい誤算だったけど。
2477「ごめん、起こした?」
「あっ、いえ、もしもし。凛月先輩。こんばんは」
機械ごしのス~ちゃんの声はちょっとだけ低くまろやかに聞こえる。俺の手の中で冷めつつあるインスタントコーヒーと、しずかな夜空とへ、ミルクみたいに溶けていった。
「ふふ、こんばんは」
「起きていましたので、だいじょうぶです」
「そう。よかった」
「どうされました?」
俺の第一声がもしもしじゃなくて、台詞の順序を乱されてしまったのだろう、ちょっとあたふたしている様子が目に浮かぶ。声さえも表情ゆたかなおもしろい子。俺が気まぐれに与えるものにだって、いちいち心を揺らしてくれるいじらしい子。そんなス~ちゃんだからこそ、俺も今ふと、『起きてる?』なんてメッセージを送りたいと思ったのだ。通話で返してくれたのはうれしい誤算だったけど。
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DONEりつかさ/ス~ちゃんから母乳が出るのはどうやら俺のせいらしい淫魔パロ ス~ちゃんから母乳が出るのはどうやら俺のせいらしい。だから俺は今その責任をとり、学校のトイレの一室で、一心不乱にス~ちゃんのおっぱいを吸っている。
「ッ、ン」
ころころした弾力を舌先で転がすと、じゅわ、と口いっぱいに広がる甘さ。体はこんなに正直に、俺に応えて蜜を溢れさせているのに、ス~ちゃんのくちびるは固く閉ざされ、どうしても堪えきれなかった呻きだけが喉をふるわす。そのちぐはぐさがエッチだなと思う。ス~ちゃんが頭をのけぞらせ、振動を拾った戸板が、かたんとわずかに揺れた。清潔なトイレを満たす、うっすらアイボリーがかった湿度。それがス~ちゃんの吐息でみるみる桜色に染め変えられていく。狭い個室に呼吸と衣擦れ、俺のくちびるが立てる水音だけが響いて。増幅されて、肌にぶつかって。体ごと秘密でくるまれている感覚に、背筋がぞわぞわ粟立つ。
2903「ッ、ン」
ころころした弾力を舌先で転がすと、じゅわ、と口いっぱいに広がる甘さ。体はこんなに正直に、俺に応えて蜜を溢れさせているのに、ス~ちゃんのくちびるは固く閉ざされ、どうしても堪えきれなかった呻きだけが喉をふるわす。そのちぐはぐさがエッチだなと思う。ス~ちゃんが頭をのけぞらせ、振動を拾った戸板が、かたんとわずかに揺れた。清潔なトイレを満たす、うっすらアイボリーがかった湿度。それがス~ちゃんの吐息でみるみる桜色に染め変えられていく。狭い個室に呼吸と衣擦れ、俺のくちびるが立てる水音だけが響いて。増幅されて、肌にぶつかって。体ごと秘密でくるまれている感覚に、背筋がぞわぞわ粟立つ。
cr4or5
DONEりつかさ/痕「ごめんねス~ちゃん。痕つけちゃった」
「え」
凛月の告白に、司は恍惚のひとみをぱっと見ひらいた。痕。今このタイミング──ひとしきり体を交わらせた後ベッドに並んで沈んでいる時、ならば、真っ先に想定するのはキスマークだ。あるいは歯形。相手は吸血鬼だから、こちらも可能性としては高い。
職業柄、肌に残る痕跡はご法度なので、お互いつけないし、つけさせない。ただ、先ほどまでの熱を思い出せば、双方一瞬たりとも我を忘れることはなかった、と言い切る自信が少し揺らぐ。司は自らのあらわな胸や腹を慌てて見わたした。凛月はそれを見て、笑うのと気づくのの間みたいな短い息を吐き、否定した。
「あ、痕……は言い方よくなかったかも。俺たち的にまずそうなのは、さすがにしてないけど。それじゃなくて」
834「え」
凛月の告白に、司は恍惚のひとみをぱっと見ひらいた。痕。今このタイミング──ひとしきり体を交わらせた後ベッドに並んで沈んでいる時、ならば、真っ先に想定するのはキスマークだ。あるいは歯形。相手は吸血鬼だから、こちらも可能性としては高い。
職業柄、肌に残る痕跡はご法度なので、お互いつけないし、つけさせない。ただ、先ほどまでの熱を思い出せば、双方一瞬たりとも我を忘れることはなかった、と言い切る自信が少し揺らぐ。司は自らのあらわな胸や腹を慌てて見わたした。凛月はそれを見て、笑うのと気づくのの間みたいな短い息を吐き、否定した。
「あ、痕……は言い方よくなかったかも。俺たち的にまずそうなのは、さすがにしてないけど。それじゃなくて」
cr4or5
DONEりつかさ/お揃い ちゅっ、ちゅむ、ぷちゅっ。
たぶんだけれどス~ちゃんは、触れあわせるだけのついばむようなキスが好きで、だから俺もいつしか自然とそうなっていた。粘膜のところをわずかにくっつけて、ちゅうっ、て可憐な音を立てて、そうするとス~ちゃんの熟れる前のさくらんぼみたいなくちびるを、本当に今から食べちゃうよって言っているようで予感が鼻の奥まで甘くする。さくらんぼのほうからも熱心にその弾力を伝えてくれるから、なおさら俺の体は騙されて、糖分を摂りすぎた後かってくらい、もう手足がとろんと熱く重たくなってしまう。肩に触れる手の温度なんてス~ちゃんにもばれているだろうからちょっとだけ恥ずかしい。
「ん、む」
「っ、ふふ……」
2590たぶんだけれどス~ちゃんは、触れあわせるだけのついばむようなキスが好きで、だから俺もいつしか自然とそうなっていた。粘膜のところをわずかにくっつけて、ちゅうっ、て可憐な音を立てて、そうするとス~ちゃんの熟れる前のさくらんぼみたいなくちびるを、本当に今から食べちゃうよって言っているようで予感が鼻の奥まで甘くする。さくらんぼのほうからも熱心にその弾力を伝えてくれるから、なおさら俺の体は騙されて、糖分を摂りすぎた後かってくらい、もう手足がとろんと熱く重たくなってしまう。肩に触れる手の温度なんてス~ちゃんにもばれているだろうからちょっとだけ恥ずかしい。
「ん、む」
「っ、ふふ……」