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    しの☆

    @shinoooonxxx

    こちらにはpixivから移動させた松のお話が置いてあります。気になったら覗いて見てください😊

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    しの☆

    DONE酔った四男〜の翌朝の話。
    暖かい朝正直、昨夜の事はあんまり記憶がない。
    一松はズキズキと鈍く疼く頭を抱えて枕に突っ伏した。
    昨日もいつもの路地裏に猫達の様子を見に行った帰り、ブラックサンタで絡みラーメンを奢ってもらったカップルの彼氏の方とばったり出くわした。あんな事をしたし迷惑を掛けたのに、そんな事は忘れたかのように「一緒にご飯食べませんか!」なんてやたらニコニコと声を掛けて来た。もう既に少し飲んでるようで顔が赤い。何となくあまり無碍にも出来ず迷っていたら、奢りますよ、なんて腕を取られたからもう断る事は出来なくて。仕方なく公衆電話を探すもこの携帯電話全盛のご時世、なかなか見付からない。そうかと言って連絡せずに帰りが遅くなると二番目の兄が心配する。もういい歳をした成人だと言うのに、まるで子供を心配する母親のように。それ以前に六つ子だから年だって同じなのに。それでも食事がいらない時や遅くなる時は連絡する、と言う松野家ルールがある以上電話をしない訳にはいかない。困っていると彼氏がスマホを差し出してくれた。ありがたくそれを借りて家に連絡を済ませ(家の電話が黒電話で良かったと思った)、誘われるまま食事をして酒を飲んで。気付いたらすっかり出来上がっていて、どうやって家に帰ったのかも覚えてない。ただ家の玄関を上がり、居間の襖を開けた途端に視界を染めたのは――鮮やかな青だった。
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    しの☆

    DONE酔っ払って可愛くなっちゃった四男のお話。からいちです。ルキラン1位頂いた作品なので思い入れがひとしお。
    酔った四男は破壊力が凄まじい。その日、松野家は珍事の連続だった。
    その一、両親が商店街の福引で当てた温泉旅行に二泊三日で出掛けてしまい、家には六つ子だけが残された。
    その二、これはいつも通りだが勝率の低い合コンに出掛けた末っ子トド松。普段どんなに遅くなっても帰って来るのに、合コン仲間のアツシくんと言う友人の家に泊まってくると先程連絡があった。
    その三、夕方からデカパン博士の所へ遊びに行っていた五男の十四松も、博士の研究の手伝いするから今日は帰らない!と電話を寄越した。
    その四、これが実は一番驚いた事だけれど。四男の一松が友達とご飯食べる、と連絡して来た。家にいた兄三人の脳裏に過ぎったのは、路地裏で猫と一緒に猫缶を食べる一松の姿。恐る恐る聞くと、ちゃんと人間の友達だと言う。何でもいつぞやのクリスマスに絡んだ挙句、家を出た時にはご飯をご馳走になったカップルの彼氏の方とばったり再会したらしい。一緒にご飯でも、と誘われてお断りスキルを発動出来なかったと戸惑い気味に告げる一松の声は、それでもどことなく嬉しそうだった…とは、電話に出たチョロ松談。
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