机上の空論中等部騎士部科1年の教室にて。
「なぁなぁカラム」
教室で今日の教科と範囲を確認するカラムにアランは満面の笑みで歩み寄る。
「なんだ?」
まだ数ヶ月の付き合いだが、こういう時の笑みは悪ふざけを考えている時だ、とカラムも分かるようになって来た。
「よく漫画とかで教室の扉開けたら頭から黒板消しポフッて落ちてくるのあるだろ?あれって本当に頭に当たるのか?試そうぜ」
「はぁ〜」
話を聞けば何とも子供じみた遊びを提案された。そういうのは小学校時代に置いてこいと口には出さないものの思う。
「そんな下らないことをわざわざしなくても結果は分かっているだろ?黒板消しが落ちる速度と身体を入れ込む速度を考えれば、黒板消しの方が先に落ちる。それにもし当たるとしてもあんなに端に置いたら頭でなく手か肩に当たって床に転がるだけだ。そして床掃除が大変だ」
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