111strokes111 @111strokes111https://forms.gle/PNTT24wWkQi37D25A何かありましたら。 ☆quiet follow Yell with Emoji Tap the Emoji to send POIPOI 323
111strokes111MAIKINGその柘榴に食らいつく野蛮人が我々だ。分かち合って呑んだ血は煮えたぎっていて甘く我々の喉を灼いた。クロロレワンドロワンライ第45回「成長」 帝国軍が対岸に集まりつつあった。父に命じられミルディン大橋に防衛線を構築していたローレンツだったが今は馬上にいる。領主として領民に信用されるには最も厄介な仕事を引き受けることだ、引き受けられるような力を備えねばならぬ、と言われてローレンツは育った。名代として前哨基地に赴くよう父に命じられたローレンツは正直言って落胆している。クロードたちのことは気になるが危険な局面はまだ任せられないと言われたも同然だし領主である父には安全な場所にいて欲しい。 しばらくアミッド大河の河岸にいたのでこちらの前哨基地に顔を出すのは初めてだったしクロードを含め同窓生たちと会うのも久しぶりだった。士官学校の休校後、イグナーツに関してはローレンツがなんとか出来たしシェズもおそらくクロードが何とかしていただろうがラファエル、レオニーの暮らしぶりが気になっている。 1576 111strokes111MAIKINGクロロレワンドロワンライ第68回「食事」無双黄ルートネタです。本当に本当にゆるい一応R18しておくかな?と言う描写があります。(※まだ誤解が解けていないのでローレンツは自分のポジションをわかっていません)↑18? y/n 3011 111strokes111MAIKINGクロロレワンドロワンライ第44回「内緒」我々が抉った傷のひとつひとつから我々の心臓を狙う者が現れるだろう。彼らが流した血は生々しく抉った心臓はまるで柘榴のようだった。(※タイトルが間違っていたので訂正し加筆しました)↑18?y/n 3693 111strokes111MAIKING我々が抉った傷のひとつひとつから我々の心臓を狙う者が現れるだろう。彼らが流した血は生々しく抉った心臓はまるで柘榴のようだった。クロロレワンドロワンライ第44回「秘密」 クロードがアンヴァルに放っている密偵たちはどれもこれも芳しくない知らせを寄越してくる。エーデルガルトの目指しているもの、は分かる。平時のパルミラは緩やかな国で政治は宗教に興味を持たないし宗教も政治に興味を持たない。欲しい土地ができた時に月の光の及ぶところ全てを与える、と言う言い伝えを敢えて悪用するくらいだろうか。 ただパルミラの場合は土地とそこから得られる税収が全てなのだ。その土地に暮らす民が頭の中で何を考えていようとそこには介入しない。セイロス教の場合はそこが違う。クロードは頭の中に手を突っ込まれて掻き回されるような嫌悪感を覚える。今クロードの目の前にいる円卓会議に出席するような諸侯たちはまだましなのだ。 1618 111strokes111DONE3年目の同窓会推しをプレゼンしよう企画参加用です。文字だけですが! 111strokes111DONE11/3イベント展示用です。「かのひとはうつくしく」本編はこちらで全文読めます。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=174841687/23金鹿男女!で発表した番外編「ペアエンドまであと少し」とリンクしています。https://poipiku.com/1455236/7169273.htmlクロヒルとロレマリが並立していてクロヒルが見切れるので地雷の方はご注意ください。かのひとはうつくしく-その後-ロレマリ編1.実家 ようやくデアドラでの政務を終え自領に腰を落ち着けることになったローレンツが本宅に戻ると父は執務室ではなく玄関の外で待っていてくれた。ようやく家督を継ぎ父を休ませてやれる。千年祭の日にガルグ=マクへ行くためこっそり抜け出てから今日まで本当に心配ばかりかけてしまった。 「ローレンツ、中で母上が待っている。早く入って挨拶しなさい」 「分かりました。父上、お話ししたいことがありますので夕食後にお時間を作っていただけますか?」 「分かった。書斎で待っていよう」 屋敷の中から出てきた召使いに荷物を任せローレンツは久しぶりに実家へと足を踏み入れた。手巾で目元を押さえる母の手に見事な紅玉の指輪が嵌っている。マリアンヌへ求婚する際に指輪を散々物色したがヒルダの協力を得られなかったらこの紅玉の指輪より素晴らしいものは見つからなかっただろう。長期間の不在を詫びローレンツは自室に戻った。 8204 111strokes111DONE11/3イベント展示用です。「かのひとはうつくしく」本編はこちらで全文読めます。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=174841687/23金鹿男女!で発表した番外編「ペアエンドまであと少し」とリンクしています。https://poipiku.com/1455236/7169273.htmlクロヒルとロレマリが並立していてロレマリが見切れるので地雷の方はご注意ください。かのひとはうつくしく-その後-クロヒル編1.執務室 自分宛の荷物が届いたから、とのことでしばらく実家に帰っていたヒルダが要塞にいるホルストの元に戻ってきた。五年に及ぶ大乱のあとヒルダと共に戦った戦友たちはそれぞれに人生という双六の駒をひとつ進めていたがヒルダはホルストの補佐をするにとどまっている。 相談がある、とのことでホルストは時間を作り執務室にヒルダを迎えていた。毎日食堂や訓練場で顔を合わせるもののヒルダは最近、捕虜の面倒を熱心にみているので滅多に執務室に顔を出してくれない。 「私クロードくんのところに一度行ってみようと思うの」 クロードくん、こと隣国パルミラの王子が寄越してきた使節に最初に対応したのはホルストだ。外交官として何度も国境を越えパルミラの官吏たちと折衝を重ねたのはローレンツだ。今も交渉は続いており首飾りを越えていく彼をホルストはいつも励ましている。そうして他人が踏み固めた道を悠々と歩いていくのは実にヒルダらしい、と言えるのかもしれない。 8307 111strokes111MAIKINGクロロレワンドロワンライ第67回「仮装」完全版です。ぬるいR18パートがあります。無双黄ルートネタです↑18?y/n 3282 111strokes111MAIKINGだが遂に事は成った。後世においてどちらがどちらに魂を売ったと評されるのか我々には知る由もない。クロロレワンドロワンライ第43回「薔薇」「笑顔」 ローレンツの二度目の学生生活は一度目と同じく途中で終わってしまった。アドラステアでもファーガスでも国を揺るがすような一大事があったので仕方ないとは言え失望してしまう。流石に父エルヴィンも思うところがあったのかローレンツを様々なところへこれまで以上に連れ出すようになった。領内の視察もだがデアドラに行く機会も増えている。気分転換にも将来の領地経営の参考にもなった。 「父上も僕も遊びに行くわけではないのだよ。父上と僕が留守にするのだからイグナーツくんと共にこの家と母上を守るのが二人の責務だ」 子守りを頼むイグナーツに迷惑をかけるわけにいかないので自分たちも兄上の友達に会いにデアドラへ行きたいと言う弟妹たちをローレンツは慰めている。父相手には言えないことをこっそり聞くのも長子の務めなのだ。だがローレンツ自身としてもややこしいことになりそうなので円卓会議がある時に弟妹をデアドラに連れていきたくない。自分も含めて皆が甘やかしがちな末の妹にしっかりしたリシテアを見習って欲しくはあるのだが、などと考えていたローレンツの鼓膜を妹のクロード=フォン=リーガンに会ってみたいという聞き捨てならない言葉が叩く。 1966 111strokes111MAIKING恐らく我々と血の繋がりを求めたがる者は殆ど存在しないだろう。尊厳を持っていたのは敗者の側であった。クロロレワンドロワンライ第42回「苦言」「触れ合い」 塀の上にいる遠見の兵は掲げられた軍旗を見て安心しきっていることだろう。クロードは大きな音を立てて舌打ちしたかったがローレンツが煩いので堪えた。百戦不敗のナデルが前線に来ている。何度も連続で舌打ちするべき事態だった。しかも首飾りに戻って他の斥候たちの報告を聞くまで彼の上官がいる可能性を捨てられない。本当に近来稀に見る規模の軍勢が国境に展開していた。 クロードたちは首飾りに帰還後に開かれた軍議に呼ばれ別の方角にある砦を見に行った斥候の報告を聞いている。ナデルについてはホルスト以外手出しは無用ということになり見慣れない軍旗を掲げる者が総大将であるという前提で動く?ことになった。クロードは素性を明かしていない。だから報告された意匠からいってあれは生まれの良さを利用してこちらに攻め込んできたクロードと血を分けた兄弟の誰かである、と伝えることができない。 1603 111strokes111MAIKING神ならぬ身に時計の針を戻すことは能わず選べなかった道の芳醇さは我々を常に苛んでいる。だが我々は疲れるわけにはいかなかったクロロレワンドロワンライ第41回「さくらんぼ」 レスターにおいて弓術が盛んなのは隣国の者たちが飛竜に乗って攻めてくるからだ。大量の飛竜部隊を維持出来る豊かさがあると言うのにさらに領地を欲するなど強欲にも程がある。緑色の布を被ったローレンツはパルミラ兵が詰めている砦に掲げられた彼らの軍旗を睨みつけた。 「髪の毛がはみ出てるぜ。ここらの森の中に紫のものはないしお前の白い肌は目立つからしっかり隠せ」 「すまないな」 同じく緑の布を被っているクロードが褐色の手でローレンツが被っている布を軽く引っ張る。国境地帯に拠点を築いているのはレスター諸侯同盟だけではない。当然パルミラ側もフォドラの首飾りには劣るが首飾りを監視するためいくつかの砦を築いている。ローレンツたちは斥候としてその砦の様子を窺っていた。 1654 111strokes111MAIKING我々が少しでも道を逸れていたらレスター連邦国の歴史は全く異なっていた筈だ。おそらくその方が良かった、と主張する者の方が多いだろう。クロロレワンドロワンライ第40回「くちづけ」 パルミラ軍の軍勢は近年稀に見る規模である、との報を受けクロードたちは急遽防衛の任にあたることとなった。こんなことさえなければフェルディアやアンヴァルへ出向いた青獅子や黒鷲の者たちを尻目にガルグ=マクでのんびり読書や探索をしていられたはずなのにどこの馬鹿者がフォドラに攻め込んできたのだろうか。 物見櫓から降りてきたクロードは改めて母国パルミラの好戦的な将軍たちの顔を脳裏に思い浮かべた。しかし彼らにはあれだけの兵を集める権限がないのだ。嫌な予感がする。 「クロードくん、どうだった?」 「ホルストさんが言う通りとんでもない、の一言だ」 「君の我儘で上ったのだ。判明したことを具体的に言いたまえ」 フォドラの首飾りと呼ばれる難攻不落の要塞はヒルダ曰く名字と両親と髪と瞳の色以外共通点がない兄のホルストが守将を務めている。そして到着した時の挨拶から察するにどうやらホルストとローレンツ親子は面識があるらしい。きっとヒルダとローレンツも入学以前から顔見知りなのだ。クロードにはこのような蓄積された人間関係というものがパルミラでもフォドラでも構築出来ていない。他の王子たちは母親の実家をあてにできるがフォドラとパルミラの間に国交がないのでリーガン家はゴドフロアが死ぬまでクロードのことを黙殺してきた。そしてフォドラには数年前に来たばかりとくれば士官学校で地道に交友関係を広げていくしかない。学生という身分は祖父オズワルドからの贈り物だ。 1625 111strokes111MAIKINGだがそれを歩みを止める言い訳にもしなかった。費やした財や命が惜しかったからではない。それほどまでに汚泥の中から見上げた星は美しかった。クロロレワンドロワンライ第39回「くちびる」 ローレンツたちはクロードが指示した通り北極星を目印に少人数の集団を作ってガルグ=マクの方へと撤退していった。夜に人が走れる道というのは例えそれが複数あったとしても数はたかが知れていてそれらの道は行き止まるか他の道と合流していく。自然と学生たちは再び合流していた。 木に軽く寄りかかって小さく爆ぜる火を眺める余裕が出てくると先ほどまでとは違う焦りがローレンツを苛む。自分たちと逆方向に駆け出し結果として賊の大半を引きつけたクロードたちは今どこにいるのか。先刻、彼に耳打ちされた時とは違う悪寒が走る。誤魔化すために組んだ腕をほどけばローレンツの身体は震え出すだろう。物音に気を配っていると遠くからクロードたちの話し声が聞こえてきた。 1604 111strokes111MAIKING我々はその未熟さゆえにいつ破滅してもおかしくはなかった。懸命さは未熟さの言い訳にはならないことも思い知らされた。クロロレワンドロワンライ第38回「緊張」 エーデルガルトはセイロスの紋章、ディミトリはブレーダッドの紋章を持っている。クロードもリーガンの紋章を持っているのだが三人の中で最も体力がない。それでも北極星に背を向けて駆け出したのは賊を二手に分けたい、近くの村に助けを求めたい、自分の見た地図が正確かどうか確かめたいという理由があるからだ。 「エーデルガルト!こっちの方に集落があったよな?」 「ルミール村のこと?そうね、方角は間違っていない筈だわ」 「俺はてっきり皆が逃げやすいようにわざと囮をかってでたのだと思っていたな……」 「ディミトリいくら何でもそれはお人好しがすぎるわ……」 賊は二手に分かれ半分ほどがクロードたちを追いかけてきたが薄暗い森の中を走っているうちにどうやらあらかた撒けたようだ。だがガルグ=マクでクロードが目にしていた帝国領の地図は残念ながら正確ではなかった。物覚えは良いはずなのにこれでは目的地に辿り着けそうもない。状況は悪化していくばかりだがこれでひとつ分かったことがある。帝国はセイロス教会に国境近辺の正確な地図を提供していない。馴れ合っているかと思ったが緊張関係にあり深い断絶があるのだ。 1647 111strokes111MAIKINGいつか墓を暴き我々の失態に光を当てる者が出てくるだろう。だが我々が失態に気付いていないと思うなら大間違いだ。クロロレワンドロワンライ第37回「こっそり」 ローレンツは父が主催した大規模な狩猟の時以外に建物の外で夜を明かしたことがない。狩猟番が管理し安全が確保された森で大勢の背子たちと共に火に当たり彼らが張った天幕の中で眠る。自分が何を民に命じているのか把握せよ、という父の教育方針もあり賊退治に同行したこともあった。だがグロスタール家の館は叛乱を起こした農民たちに攻め込まれたことがない。いつも攻撃を仕掛ける側だった。 盗賊が何故夜の闇に紛れて士官学校の生徒たちを襲撃してきたのかは分からない。ばらけて一人ずつ殺されることを避けよう、というエーデルガルトの提案でガルグ=マクからの道中で見かけた近所の住民が資材を置いている小屋に集まっている。弓矢や魔法を少しは阻んでくれる壁に囲まれ一安心したのも束の間、クロードが天井を指差し皆に告げた。 1565 111strokes111DOODLE我々が幼かったせいで死ぬべきではない者が多数死んでいった。挽回不可能な失態は重なり取り繕うための欺瞞が今もなお我々の周りで渦を巻いているクロロレワンドロワンライ第36回「嘘」「開花」 祖父に呼ばれフォドラに来てからのクロードは嘘で周りを固めたような暮らしをしている。実はリーガン公の外孫でパルミラ王家の血を引き向こうに戻ればこれでも王子なのだ、と本当のことを言えば言うほど嘘くさくなるのだから仕方がない。 逆に辺境育ちでリーガン家の遠縁の騎士の子だと匂わせておけば皆が納得する。この嘘に納得しないのはローレンツとヒューベルトだけだ。ローレンツは入学式直前に宣言した通りクロードのことを見続けているし何も語らないヒューベルトもクロードを観察し続けているだろう。 彼の視線がクロードから外れるのは美しいご令嬢を見つめる時だけだ。相対的にみればその時だけ、と言えるが絶対的な時間で言えば割とクロードは野放しにされている。学年全ての貴族のご令嬢が彼に声をかけられたのではないだろうか。ローレンツの視線が外れている間にクロードは毒薬の材料を薬研ですりつぶしたりしているのだが彼は気付いていない。 1593 111strokes111MAIKING見てくれのよさと尊大さを足して二で割れば当時のクロード=フォン=リーガンが出来上がる。当時の彼はそれくらい幼かったクロロレワンドロワンライ第35回「キンセンカ」 寮生活も二度目となれば慣れたものだ。入学式の前にローレンツは既に荷物が運び込まれているという部屋へ直行し荷解きをした。初めての寮生活に戸惑っている学生がいたら手伝ってやろうと廊下に出るとさっそく隣室から何かが崩れる音がした。 「何か手伝えることはあるか?」 扉を開けると崩れた棚の中身を前に棚板を持って茫然としている主の姿が目に入った。滑らかな褐色の肌に癖のある焦茶の髪、そして遠目に見た時も強く印象に残った緑の瞳。一方的に顔と名前を知っているだけのクロード=フォン=リーガンだ。 「適当に棚板を留めたせいでこのザマだ。驚かせて申し訳ない。クロード=フォン=リーガンだ」 板を持ち変え褐色の右手を差し出してくる。そっと握ると手のひらに胼胝があると分かった。人好きのする笑顔を浮かべているがそれも後数秒だろう。 1590 111strokes111DONEラジオデアドラの第一話から第三話まではここです。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13857111第四話https://poipiku.com/1455236/6698868.html第五話https://poipiku.com/1455236/6864178.html第六話https://poipiku.com/1455236/7416118.html第七話https://poipiku.com/1455236/7568147.html第八話https://poipiku.com/1455236/7615538.html第九話https://poipiku.com/IllustDetailPcV.jsp?ID=1455236&TD=7615542ラジオデアドラ第十話 マリアンヌのアパートや机を燃やした男はラファエルに羽交い締めにされながらも炎で浄化しなかったら世界が滅ぼされてしまう、と熱弁していた。緑の瞳は熱に浮かされていて激怒するレオニーとヒルダの姿が脳内で像を結んでいるかどうかは怪しい。 ベレトに依頼された通り録音機材を回していたので一部始終の音声が録れている。最新型のマイクは机を漁る音や呪文を詠唱する声、それを阻止するため殴りかかるラファエルの叫び声を拾った筈だ。 日頃はこの時間帯に見かけない他の階で働く者たちも騒ぎを聞きつけてやってきたので本番一時間前だというのに人だかりが出来ている。残念ながらテープを一本使い切ってしまったのでこの先のやり取りは音声に残せない。ベレトが取り上げた社員証はマリアンヌが確認したところ残念ながら本物だった。営業部門で働いていたらしい。 1956 111strokes111MAIKING語り継がれる話は過去の真実を歪め実像からかけ離れていく。本当らしさの欠如によってのみ矯正が可能となるクロロレワンドロワンライ第34回「苺」 クロードは祖父が露台で麗らかな春の陽にあたりながらフェイルノートの手入れをしているところをじっと見つめていた。角が生え握りの部分に赤く光りたまに動く球体が嵌っている物を弓と言い切ってしまって良いのだろうか。クロードはそこから疑っている。 「年が明ける今頃は指の腹でここを撫でてやると弦が張りやすくなる。季節によって場所が変わるからよく観察するように」 祖父は立ち上がってフェイルノートを足の間に挟み弓の背に生えている角としか言いようのない部分を撫でている。弦を外すと通常の弓は真っ直ぐに戻ろうとするのだが弓筈が微かに内側へ曲がったように見えた。 「早いとこ上手く扱えるようにならなきゃな」 クロードは弓の腕には自信があるがまだフェイルノートの扱いに自信がない。焦りを帯びた言葉が聞こえているかのように握りの部分に嵌め込まれている赤い球体がぐるぐると回転している。矛盾した話だがクロードは初めてフェイルノートを構えた時、受け入れられた感覚と拒絶された感覚を同時に強く味わった。父から受け継いだパルミラの血のせいかもしれない。 1610 111strokes111MAIKINGラジオデアドラの第一話から第三話まではここです。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13857111第四話https://poipiku.com/1455236/6698868.html第五話https://poipiku.com/1455236/6864178.html第六話https://poipiku.com/1455236/7416118.html第七話https://poipiku.com/1455236/7568147.html第八話https://poipiku.com/1455236/7615538.htmlラジオデアドラ第九話 まともな仕事についていないリスナーばかりの番組で扱うには壮大すぎるというレオニーの意見をマリアンヌはきちんと受け止めてくれた。ヒルダの人を見る目は素晴らしい。 「深夜放送と言えば怖い話だ!今日も引き続き調べたら怖かった話について話そう。図書館に置いてあるもの、例えば本や新聞の縮刷判や雑誌のバックナンバーで確かめられるもの限定だぞ」 マリアンヌの人を見る目も素晴らしい、となるようにレオニーも精一杯話さねばならない。絶対に手のひらに収まるようにしてみせる、と言う宣言通り手のひらに収まるような企画になっている。人間はどう科学技術と付き合っていくべきか、危険な秘密結社にどう対抗するかという雲を掴むような話にすると殆どの者が語るべき言葉を持たない。 1994 111strokes111MAIKINGラジオデアドラの第一話から第三話まではここです。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13857111第四話https://poipiku.com/1455236/6698868.html第五話https://poipiku.com/1455236/6864178.html第六話https://poipiku.com/1455236/7416118.html第七話https://poipiku.com/1455236/7568147.htmlラジオデアドラ第八話 社員の名簿が入手できた順ではないかと言うのがヒルダの仮説だったがベレトはそれすらしていないのでは、と言う。 「確かに軍事機密と関わる企業の場合は名簿を手に入れるのも手間がかかるはずです」 「例えばマリアンヌが前に住んでいたアパートの件なんだが……隣室の住人は科学雑誌で会社の研究室について語っていた」 ベレトが雑誌を開いて机の上にそっと置いた。確かにマリアンヌの隣人が顔写真付きでインタビューに答えていた。ご近所付き合いというものをきちんとしていればマリアンヌが自力で気づいたのかもしれない。 「新聞や雑誌だけではなく放送で名前があがっていた被害者がいる可能性もある。放送局は最先端技術の塊だろう?」 飄々として燃え残った私物をレオニーの番組に提供していたがマリアンヌも恐ろしかったのだろう。後ろから胸の下に回されたヒルダの手にインクの染みだらけの手を重ねて握りしめている。 2081 111strokes111MAIKING無双黄ルートの話ですが赤ルートのネタバレもあります。「我々は存在しなかった過去へ誘われる。愚かとしか言いようのない将を聖化しご都合主義に高邁さを付け足していく」クロロレワンドロワンライ第33回「菜の花」 素朴で小さな黄色い菜の花があたり一面に咲き始めればグロスタール領に春がやってくる。菜の花は咲きたてのまだ柔らかいうちに料理に使ったりすることもあるが基本的には農地を休ませるため油を取るために栽培されている。精製されたものは食用に使うが精製されていないものは光源として使う。煙や匂いが蝋燭よりも少ない菜種油はエドギアの絵画工房で好んで使われる。 そして菜の花が咲き誇る頃のグロスタール領は新年を迎える準備で忙しい。誰でも年内のうちに片付けるべきことを片付け爽やかな気持ちで新年を迎えたいからだ。その一環でローレンツは布を被り目を閉じて鋏の音に耳を澄ませていた。士官学校入学に備えて散髪をしている。魔力は髪に宿るので魔道学院にいる時は伸ばしていたが士官学校では体を動かすのできっと何度も汗を流す。それなら手入れが楽な方が良い。 1594 111strokes111MAIKING無双黄ルートの話です。「レスター連邦国の堕落を特定の事件や状況のせいにすることは不可能だ。最初からないものを失うことはできないからだ」クロロレワンドロワンライ第32回「薬」「臆病者の手下がよくここまで入り込めたもんだな。褒めてやるよ」 カリードは自ら捕らえた密偵が隠し持っていた手紙を目の前で広げた。この手紙はある意味自分が長年求めていた薬だ。母ティアナに向けて書かれた密書にはリーガン家を断絶の危機から救えるのはお前が生んだ息子だけだ、と書かれている。 「俺の為人を確認してから母さんに渡すつもりだったのに気の毒だな」 怪しげな動きをする女官が母の命を狙っていると思い込んだカリードは容赦なく、だが死なない程度に薬草図鑑の角で頭を殴った。文鎮がわりにしている紫水晶の塊程度では昏倒しないと判断したからだ。猿轡を噛ませ飛竜の頭絡に使う革帯で手足の自由を奪って絨毯の上に転がしてから手製の気付け薬を嗅がせ今に至る。 1594 111strokes111MAIKING無双黄ルートの話です。「レスター連邦国が清らかであったことは一度もない。我々は大乱で純潔を失いそれを悔やんだことは一度もなかった」クロロレワンドロワンライ第31回「走る」 体力をつけなければ魔力は伸びないと言われる。フェルディアの朝は寒いが走っているうちに温まることをローレンツの身体はもう知っていた。エドギアは好きだが生まれて初めて体験する両親の目がない暮らし他所の土地での生活が楽しくて仕方がない。 フェルディアの方が日の出が遅いため朝を告げる鐘と同時に走り始めると朝焼けが辺りを照らしていく様子を見ながら走ることができる。冷たい石造の校舎に投げかけられた陽の光が辺りに息を吹き込んでいるかのようでその景色を眺めつつ走るのがローレンツの日課だった。冷たさを吸い込み体内の熱を吐き出すと日頃は意識しない呼吸という行為が深く身に刻まれるような気がする。 ローレンツが敷地内を走り終え寮に戻る頃には蝋燭を節約するため夜ではなく朝に勉強する学生たちが呪文の詠唱を練習する声が辺りに響き始める。毎朝その声を背にローレンツは寮の入り口で汗を拭き息を整えていた。この後部屋で着替えてから食堂で朝食を取り座学に出席する。そんな日々が続くとローレンツは信じていた。 1572 111strokes111MAIKINGラジオデアドラの第一話から第三話まではここです。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13857111第四話https://poipiku.com/1455236/6698868.html第五話https://poipiku.com/1455236/6864178.html第六話https://poipiku.com/1455236/7416118.htmlラジオデアドラ第七話 ヒルダは放送局全体を巻き込むべくチャリティ企画を立てた。番組内でレオニーがマリアンヌを元軍人の、と言って散々弄っていたし半年以上レオニーの番組を聴いているリスナーならマリアンヌのアパートで火事があったことは皆知っている。その上で職務質問されがちなリスナーと警察官の距離を縮めるような企画を、と提案したらえらく受けが良かったのだ。 昔から木を隠すなら森の中という。我々の暮らしを支える公安三職つまり軍人、警察官、消防官に感謝を込めて彼らの詰所の休憩室にラジオを贈呈しようというのがヒルダの立てた企画だった。一度繋がりが出来ればその後どうなったのか等いくらでも好意的な第三者を装って接触することができる。 2015 111strokes111DONEkaraka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。15_16 (本編最終話)12/18こくほこ合わせで同人誌にします。16話は同人誌用の書き下ろし「シルヴァンの一番長い日」です15. クロードの氏族名が書かれた身分証明書の効果は絶大でパルミラの王都を出発し二週間ほどでローレンツはスレンへ到着することができた。港の結氷は終わったことになっているがやはり定期的にアグネアの矢で溶かしたり砕いたりする必要があると聞いた。スレンの者からすれば暖かな春はもう始まっているのかもしれないがパルミラから北上してきた身には寒さが堪える。パルミラの王都では奇異な目で見られた襟巻きと分厚い外套が役に立っていた。息が白くなることなどフォドラでは珍しくなかったのにやたら注目してしまう。 スレンの税関ではもうクロードの威光は意味を成さなかった。餞別にもらった腕輪を差し出せば待たずに済んだかもしれないがそれでいい。入国を待つ人々の列に混ざりフォドラ商人がすぐに見つかるよう祈った。彼らならフォドラ大使館の場所を知っている。次、と言う声がしたので身分証明書と王都のスレン大使館で発行された査証を差し出した。この手続きが終わればローレンツは数年ぶりにローレンツ=ヘルマン=グロスタールに戻ることができる。 8571 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。14_16R18 ↑18? y/n 8437 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。13_16R18 ↑18? y/n 8364 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。12_16R18 ↑18? y/n 8378 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。11_16R18 ↑18? y/n 8394 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。10_16R18 ↑18? y/n 8452 111strokes111MAIKINGラジオデアドラの第一話から第三話まではここです。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13857111第四話https://poipiku.com/1455236/6698868.html第五話https://poipiku.com/1455236/6864178.htmlラジオデアドラ第六話 マリアンヌとヒルダはヒルダの家に転がり込んでいるが始終一緒にいるわけではない。ふらふらと街を歩きがちなヒルダよりマリアンヌの方が早くラジオ局に着いていることが殆どだ。しかし今晩は珍しくヒルダは余計な寄り道をせず局内で調べ物をしていたらしい。今は目処がついた、とのことで気分転換なのか自分の席に座って夕刊に目を通している。へヴリングにある炭鉱が閉山するという記事が一面を飾っていた。確かに水上バスも蒸気船は減ってきている。 「おかえりマリアンヌちゃん」 「はい、ただいま戻りました。今から台本を書きます」 「これ、今日かける予定の曲一覧ね。曲紹介も台本に書いてあげて。レオニーちゃんもそのうち曲飛ばしとかするようになっちゃうのかなあ……。あれ地味に困るのよね、始末書書くの私だもの」 1972 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。9_16R18 ↑18? y/n 8474 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。8_16R18 ↑18? y/n 8377 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。7_16R18 ↑18? y/n 8437 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。6_16R18 ↑18? y/n(あんまり具体的ではないのですが一応……) 8476 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。5_165. クロードの兄弟は増減を経て現在は八人だ。姉妹を含めると十五人になる。パルミラの王家ではブリギットやフォドラと違い女子に継承権はない。王女が産んだ息子にも娘にも継承権はない。父親が王でなければ王にはなれないのだ。クロードの父は子供の数も妻の数も平均的で即位する際に幽閉せねばならない兄弟が存在しなかったこと以外、特に変わったことはない。母后として後宮内を取り仕切っている祖母の辣腕ぶりの現れと言えるだろう。 後宮で爪弾きにされているため血縁者を嫌うクロードだがそれでもお気に入りの先祖がいる。本人と話す機会がなく胡散臭い肖像画しか見たことがないから気に入ったのかもしれない。一人は曾祖父で彼は弟が王となってから三十年近く王宮に囚われていたが王位についた。軍事的な成功はおさめていないが法学校や巨大な公衆浴場を国中に作り今でも人々がそこに集っている。もう一人はクロードから数えて八代前の王だ。彼はパルミラ王家に伝わっていた"兄弟殺し"を廃止した。かつてパルミラでは王が即位する際、反乱を起こされないように王位継承権がある兄と弟を年齢を問わず全員殺す風習があった。乳児であろうと幼児であろうと例外はない。それを哀れに思った八代前の王は兄弟たちを全て王宮に閉じ込め彼らの子供たちから王位継承権を取り上げた。今では王子の息子も王にはなれない。王になれるのは王の息子だけだ。 8413 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。4_16R18 ↑18? y/nハート喘ぎクロードがフォドラに来なかったifもの 8526 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。3_16R18 ↑18? y/nハート喘ぎクロードがフォドラに来なかったifもの 8422 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。2_16クロードがフォドラに来なかったifもの2. 結果として祖母の思惑に乗ってしまったカリードだが最後の一線は越えなかった。どこかに冷静な部分はまだ残っていて、だからローレンツの不運をそこで終わりにしてやれたのかもしれない。あれならまだ戯れで済ませられる。 ローレンツは今、カリードの目の前で身支度を整えている。先程己が汚した彼の白い身体は見れば見るほどサーキの理想からは程遠い。そしてこちらで苦海に身を落とす前はどんな格好をしていたのか分からないが少なくとも奴隷商人が彼に与えた服は何だか似合っていなかった。 「何か持たされたか?」 「今身につけている物以外は何も」 フォドラ語で話しかけてやるとローレンツもフォドラ語で答えた。奴隷は給金を支払われるが主人の許可なしに物品を所有することが許されていない。身体一つ以外は全てが仮初めに過ぎないので給金を払っていたとしても食事も服も小物も主人が用意してやる必要がある。そして奴隷商人の中には買い上げた側の手間を省くため販売価格に着替えや小物の代金を上乗せして予め用意する者もいるがローレンツを扱っていた商人はそうではなかったようだ。 8502 111strokes111MAIKING@karaka_mayoさんのイラストを拝見して思いついた話です。1_16R18 ↑18? y/nハート喘ぎクロードがフォドラに来なかったifもの 8394 111strokes111DONEクロロレ60min参加作品加筆https://www.pixiv.net/novel/series/7292454この話のその後のつもりです↑18?y/n 2636 111strokes111DONE7/23金鹿男女!ワンドロワンライ参加作品「テーマ」ペアエンドhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17484168クロヒルとロレマリの支援C〜ペアエンドまで書いたこちらの作品の番外編ですペアエンドまであとすこし1.ヒルダ 戦後、級友達はそれぞれに忙しく会う機会は減り季節の変わり目に便りをもらう程度となっていた。ヒルダも兄ホルストの補佐をしたり戦時中は我慢していた豪華な宝飾品作りに熱中したりとそれなりに忙しくしている。 クロードがガルグ=マクで新生軍を立ち上げる前、帝国軍と戦うにあたって無駄飯食いを抱え込む余裕はないと言う彼の意向で何度か捕虜交換式が行われ捕虜は全て戻してしまった。しかし最近また首飾り近辺でパルミラ軍との小競り合いが起きているせいかパルミラ兵の捕虜が増えている。 ヒルダは彼らの面倒を見ていた。戦後すぐに姿を消したクロードを偲ぶのに丁度いい。 「それで"絶対に許さない"はパルミラ語でなんていうの?」 4646 111strokes111MAIKINGクロロレ60min参加作品花冠「ローレンツ兄様、お誕生日おめでとうございます」 一目見た瞬間にグロスタール家縁の者だと分かるその少女はローレンツの又従兄弟の娘らしい。紋章保持者は十傑の子孫といえども年々減少しておりグロスタール家の中でローレンツより幼い紋章保持者はその少女だけだ。恐らくローレンツと同じく厳しく躾けられている。しかし今日は誕生日だ。 パルミラ育ちのクロードはその風習に中々馴染めなかった。学生時代は級友の誕生日を蔑ろにしてはならない、特に平民の学生にとって名家の者から直接祝福されることは一生の思い出になるのだから、とローレンツからきつくたしなめられている。当時は鬱陶しいと思っていたがおかげできちんと義理を果たすことが出来た。 1011 111strokes111MAIKINGラジオデアドラの第一話から第三話まではここです。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13857111第四話https://poipiku.com/1455236/6698868.htmlラジオデアドラ第五話 マリアンヌはガルグ=マクの士官学校を出て軍で数年過ごし人間関係に躓いて除隊している。軍にいた頃にも軍用放送は聞いていたが音楽ばかりだったので大して印象に残っていない。だが軍を辞め何となく働いていたダイナーが一日中ラジオを流していた。そんな些細なことがマリアンヌの人生を変えている。自分のしくじりや店にやってきたおかしな客について様々な番組宛の手紙や葉書に書いて出してみるとそこそこ読まれた。士官学校時代も軍にいた時も話下手で共感してもらえることなど滅多になかったのに全く違う。初めて社会とつながることが出来たような、そんな気がした。 怠け者のアシスタントディレクターのヒルダ、としていろんな番組でしょっちゅう名前が出てきていたので女性のスタッフがいることはラジオデアドラのリスナーなら皆知っている。だが目の前にいるピンク色の髪をした小柄な愛らしい女性がそのヒルダであると言われても俄に信じがたい。それに怠け者だというのにマリアンヌが今までラジオ局に出した葉書や手紙を読み込んで推理して働いているダイナーを探し当てていた。呆気に取られて渡された名刺とヒルダの顔を何度も見比べてしまう。 2045 111strokes111DONE2022.5.22クロロレウェブオンリーイベント当日企画参加作品です。名無しにするのが面倒になったので従僕くんに名前が付いています。☆☆☆☆以降はこの話( https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=14710445 )の番外編かつR18です。オメガバースと♡喘ぎがあるので苦手な方はご注意ください↑18?y/n 3614 111strokes111MOURNING今書かないと矛盾が生じるよなと思って全てを放って書き散らかしました。現パロの後クロと無双ロレが新婚であらすじは全くありません。某さんと某さんが読んだら引っ込めます。↑18?y/n 2804 111strokes111MAIKINGラジオデアドラの第一話から第三話まではここです。https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13857111ラジオデアドラ第四話「それでは皆様、今日もよい1日を」 レオニーは番組の内容がどれだけ荒れようと最後に必ずこう言って番組を終える。マイクのスイッチをオフにしてレオニーは首を回しマリアンヌを睨みつけた。目の前には矢車菊の花が積まれている。 「矢車菊の花言葉で誤魔化せるわけないだろうが!」 「ええー!私たちの女の子らしさが出せてよかったと思うんだけど??」 ディレクターのヒルダが選んだ今晩のテーマは"過大評価されていると思うレストランはどこか、何故過大評価されていると思ったのか"だった。当然度を超えた内容の葉書がリスナーから寄せられる。 「大丈夫です。この時間帯の番組を好んで聴いているリスナーなら気にしません」 2089 23456