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    巨人

    よあけな

    TRAINING2023/8/6 谷ブチョ(受)の話を書こうと思ったらKに憧れる谷ブチョの話になりました。性描写無し。也(人先生)←谷、後半に「神」と某巨人の話。
    秀才 たくましい大胸筋、その真ん中あたりをめがけて人差し指を奴につきつけた。鉄筋のように硬いだろうと思っていた筋肉の層は意外にも柔らかかった。黒須一也の第一印象は何故かそれになってしまった。

     スーパードクターK・西城KAZUYA、その『写し』。
     親父から、高品院長から話を聞く度に「そんなことはあり得ない」と思いつつ、まるで特撮ヒーローのようだと心を躍らせている自分が居た。現在「K」を襲名している神代一人──彼は「表」には滅多に出てこないが、西城KAZUYAと同じく、この業界では名の知れた人物であった。
     地頭が良いのねぇ章さん。医大に入った際ご近所の婦人にそう言われた。冗談じゃ無い、オレ達「普通」の人間がどれだけ苦労して医学の道を歩もうとしているか、天才ではない、秀才の頭だ、凡才の頭だ、ひたすら努力を重ねなければ天才には遠く及ばない、それをわかっちゃいない、地頭がいい、なんて言葉だけで片付けようとするんじゃない。飛び出てしまいそうな言葉をグッと飲み込んだのを思い出した。
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    niesugiyasio

    PAST原作軸エルリ連作短編集『花』から再録15『空』
    終尾の巨人の骨から姿を表したジーク。
    体が軽い。解放されたみたいだ。俺はこれまで何かに囚われていたのか? 空はこんなに青かっただろうか?
    殺されてやるよ、リヴァイ。
    意図はきっと伝わっただろう。
    地鳴らしは、止めなくてはならない。もとより望んだことはなく、地鳴らしは威嚇の手段のつもりだった。媒介となる王家の血を引く巨人がいなくなれば、行進は止まるはずだ。これは俺にしかできないことだ。
    エレン、とんだことをやらかしてくれたもんだ。すっかり信じ切っていたよ。俺も甘いな。
    また生まれてきたら、何よりクサヴァーさんとキャッチボールをしたいけれど、エレンとも遊びたいな。子どもの頃、弟が欲しかったんだよ。もし弟ができたら、いっぱい一緒に遊ぶんだ。おじいちゃんとおばあちゃんが俺達を可愛がってくれる。そんなことを思っていた。これ以上エレンに人殺しをさせたくないよ。俺も、親父も、お袋も、クサヴァーさんも、生まれてこなきゃよかったのにって思う。だけどエレン、お前が生まれてきてくれて良かったなって思うんだ。いい友達を持ったね。きっとお前がいい子だからだろう。お前のことを、ものすごく好きみたいな女の子がいるという話だったよな。ちゃんと紹介して貰わず終いだ。残念だな。
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    niesugiyasio

    PAST原作軸エルリ連作短編集『花』から再録⑩『善』
    巨人化のおそれに直面するナイル。
    ナイルは左腕に巻かれた黒い布を見る。ジークの脊髄液入りワインを飲んだ印だ。ジークの「叫び」により巨人化する。知らされる前のことだが、一瞬全身が痺れた。どこかで「叫び」があったということだ。ただ距離が離れていたため、シガンシナにいるナイル達にはその力は及ばなかった。ではどこでジークは叫んだのか。勾留地に決まっている。具体的な場所は知らないが、リヴァイと三十人の兵士が監視している。では、リヴァイと三十人の兵士が巨人化してしまったということか? まさか、あのリヴァイに限って——。ナイルは信じまいとする。
    ジークについて、リヴァイと話したことがあった。三年ほど前のことになる。調査兵団に鹵獲されたマーレの艦船の乗組員の一部が反マーレ派義勇兵を名乗り、エルディア人の解放を目的としてパラディ島との提携を求めてきた。首領は獣の巨人ジーク・イェーガー。ジークをパラディ島に受け入れ、腹違いの弟エレン・イェーガーに会わせろという。ジークには秘策があり、そのためには王家の血を引く巨人と始祖を有する巨人が揃わねばならないというのだ。調査兵団はジークの要求を呑む方向性で話を進めたがっているように見えた。
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