Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    独白

    tknk_bl

    DONE猗窩煉鬼化if/無理やり👹にされて幼児退行した🔥さんのお話/🌈 の独白です。
    猗窩煉鬼化if/R-18はコチラ↓
    https://poipiku.com/1622268/3444049.html
    「猗窩座殿は、わかってないのかなあ」

    無限城に誂えられた自室で、童磨はつまらなさそうに頬杖をつきながらぽつりと呟いた。

    横に控えていた信者が、顔を上げる。

    「教祖様、何か仰いましたか」

    「んーん、なんにも」

    そしてまた沈黙。

    やけに派手な髪色をした男を猗窩座が連れ帰って数日。地下の座敷牢に幽閉して更に数日、童磨の興味が薄れた頃、その男は鬼となってこの無限城に居座っていた。と言っても、猗窩座の自室として用意された部屋から出てくることはなかったし、猗窩座が望んで閉じ込めているようだった。

    聞いた話では、人間の頃鬼殺隊の柱だった男らしい。下弦ノ壱が鬼殺隊の面々の手にかけられたあの夜、命令によりその場に足を運んだ猗窩座が闘った炎柱。

    猗窩座はその男の強さが酷く気に入ったようで、鬼になれと何度も勧誘したらしい。鬼殺隊の人間は責務とか誇りだとか、そんなもののために命を擲つような連中だ。そんな人たちが鬼の勧誘に頷くなんて到底有り得ない話だ。

    どういう形で鬼になったかなどはいくら考えても想像の域を出ることはない。すぐ様思考を放棄した童磨の興味は、すぐに別の事へ移る。

    猗窩座はあの鬼 1488

    kumo72783924

    PROGRESS「僕」目線。「俺」は独白調なのに対し、「僕」は『君』へ語りかけるスタイルにしてみた。月曜の朝は、いつも少し気が重い。これから退屈な一週間が始まるのかという思いと、また君に触れられなかったという後悔でいっぱいだからだろう。週末には狭い位だったこのベッドも、君が居ないと広く感じられて仕方がない。わざと大きく伸びをして、やっとのことで身体を引きずり出す。
    『すごいな。ヘッドハンティングってやつか』
     そう言って煙草に火を着ける横顔に、動揺の色を探してしまう自分が居た。一言でいい。行くなと言って欲しかった。君には僕が必要だと言って欲しかった。ただそれだけだったんだ。
     君が僕という人間を認識するずっと前から、僕は君を見ていた。艶のある黒髪の短髪に、切れ長な奥二重の目。その目がこちらに向くことを願うようになったのは、いつからだろう。
     君はいつも煙草の香りをまとっている。出会ったばかりの頃は、かなり年季の入った孤独と疲労の香りも一緒に。不器用な人なのかと思っていたけど、それは僕の思い違いだったみたいだ。仕事は滞りなく進めていたし、むしろ他人の分までこなす勢いだった。これは僕の憶測だけど、そうやって自分のキャパシティを意図的に埋めて行き、他者が入る空間を空けないようにしていたんじ 1857

    mlw_hysns

    MOURNING明るくない モモの独白?ねえねえ、みんなは魔法が解ける瞬間って見たことある?
     それはまるでしゃぼん玉が弾けるみたいに、音もなくいきなり訪れるけど、でもいつかこうなることをちゃんと予感してたような。そんな不思議な一瞬を。
     オレはね、あるよ。出くわしたときは、それはもう驚いちゃった。こんなにくっきりと、絶対的に、「終わっちゃうんだ」って。

     爛々と煌めいている世界にはもう戻れない。なのに解けた後の世界で振り返るその場所は息も詰まるほどきれいなんだ。さっきまで当たり前のようにオレが立ってたはずの場所なのに。そうだね、たぶんシンデレラが王子様の持ってきた硝子の靴を見たときもこんな気持ちになったんだろうな。「まるで不釣り合いかもしれない、でもそれは私のものなの」って。

    「気に病まなくていい」
     オレよりよっぽど気に病んでるユキは、言葉数こそ少ないけどオレに優しくなった。ただでさえ優しい人だったのに、それ以上に。
     参ったなあ。オレさあ、てっきりもっと無様なもんだと思ってたから、こんな出来の良い物語みたいな終わり方をされちゃうとまだ続きがあるんじゃないかって疑っちゃう。そんな都合の良いこと、起こるわけないよね。─ 867

    KichiTanu

    PASTオートファジーくんの独白っぽいやつ
    初めて曲を聞いて色々滾った結果。副人格を怖がる主人格パターン
    締め切った薄暗いワンルーム。漂う淀んだ空気。酸素さえ薄く感じられて犬のような息遣いになる。記憶が保てなくて、意識さえも曖昧だ。
     鏡を見れば生きているのかさえ怪しい、陰気で奇妙な男が映る。自分が知っている自分ではない。自分は、本当はこんな姿ではなかった。
     泣きはらして血が滲む眼窩、翳りを増すのはやつれきった手指のせいだ。趣味ではない指輪、右腕内側の刺青を経て、デコルテに這う悪魔めいた文字列。
     記憶が保てなくて、自我さえも曖昧で。それでも何とかつなぎとめているのは、自分ではない確かな存在をどうにか追い出そうとする執念だけだった。
     タップダンス。調子ハズレなベースライン。跳ね回るようなピアノの旋律。遠慮なしに頭蓋に響きわたるこれらは、そいつが繰り広げる劇場だった。
     脳髄に住み着いたそいつは、今や部屋の真ん中で笑い転げている。
    「やっていない。僕は、やってないのに」
     違和感を覚えたのは、周りに合わせて生きようとした時だ。仲間にして欲しかった集団、外れたくなかった部屋、遅れたくなかった季節や流行……。対峙して僕らしくもない冗談を言って、笑おうとして、その度々に胸を引っ掻くうちなる何か 1489