Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    友情出演

    Satsuki

    DONEエアスケブいただいていた「レトユリの結婚前夜」です。青√後の二人が結婚前夜というか直前に色々考えている話。友情出演のシルヴァン。エアスケブリクエストありがとうございました!お待たせしてすみません!!230620
    大聖堂内の瓦礫が撤去され、人々はまたそこに集い、敬虔に祈りを捧げるようになった。まだ壊れたままの屋根からは優しい陽の光が差し込み、職人たちは汗を拭って修復作業を急いでいる。新しい大司教猊下が伴侶を迎えるという報は、瞬く間にフォドラを駆けた。戦争の英雄であり、元士官学校教師にして、傭兵産まれ。そんな型破りな彼が娶る花嫁は、共に戦い抜いた将兵の一人。誰よりも義侠心に厚く、美しくて、聡明な男性。その名も、ユーリス=ルクレール。民衆は喜び、一部の貴族は眼を剥いた。だが、誰も彼も口を開けば祝福の詞だけが躍り出る。それでよかった。
    「俺の過去の知り合いについては、一応手を打ってある」
     ユーリスはそう言って唇の端をクッと上げて見せたし、ベレトもそれで納得した。尤も、ユーリスの生まれや裏稼業のことをベレトに吹き込み、彼を貶めようとする者がいたとしたら、大司教として丁重に裁きを下すつもりだったのだが。
    4243

    hbnho210

    DONE『キミとじゃなければ』参加作品◆タチアナがサティアと出逢い、本編、ヴィン愛へ至るまでを回顧しながら現在へと辿りつく物語。ネタばれあり。捏造設定あり。チェズレイも友情出演しています。◆事前参加のチェズレイとサティアの話と世界観がリンクしています。
    『地獄の一丁目で逢いましょう』 大嫌い
     はじめて目があったその瞬間、ひとめで彼女を大嫌いになった。午后の陽光のなかで菫色の双眸が瞬きをするたびに、その瞳からは夜が生まれた。頬はヴィンウェイに降る初雪のように白く、微笑むと春を待ちこがれて山野に咲く名もなき花のように色づくけれど、すぐに蒼褪めて雪よりも白くなり、ふれなばわれてしまう薄氷のように透きとおった。月の光でそめたような髪は青い額をヴェールのようにおおい隠し頬を流れて肩に堕ち、腰までとどくほどに長い髪のそのひと房は呼吸をするたびに胸の上でゆれた。唇は、噛みしめると朱が刺すけれどその朱はすぐに散ってしまう花弁のように儚く、白い肉色の唇はまるで血の通っていない人形のよう。胸元には宝石もなく、あつらえられた上等な絹のドレスを着ている肉体は憂い、まるで此処ではない何処か遠くに在るような、彼女は、蜃気楼だった。
    8906

    melrose_E

    DONEうちよそ自己紹介のつもりで書いていたんですが、どちらかというとうちの子が抱える悩みとか、うちよその関係が変わるターニングポイントみたいな話になってしまいましたとさ。

    友情出演にフレンドのお二人。
    快諾いただきありがとうございます!
    わらにもすがるおもいだったのです それはダンジョン探索を終えて、宝箱の中から手に入れた装備品のうち自分では使わないものを黒渦団の軍令部に納品に向かっていた時のことだ。楽しそうな女の子達の声が聞こえてきた。別に聞こうと思っていたわけじゃなくて。彼女達の近くを通ったら聞こえてきてしまっただけ。断じて盗み聞きしたわけじゃない。
    「彼も大事に思っているって言ってもらえたから、私頑張る!」
    「あ、例の占い師? 行ってきたんだ!」
    「そうなの。誕生日しか教えてないのにウソみたいに当たるのよ!」
    「ララフェルの二人組でしょう? 私も行ったわ!」
     占い。相性とかみてもらったのかな。冒険者としての占星術師ではなく。街中でカードを使ったり星の巡りを見たりして運勢を占ったりすることを生業としている人がいるのは知っていた。悩みを聞いてくれることも。でも私みたいに日々の生活にやっとな人間にはちょっと手が出ないお値段なことが多くて。悩んでいることはあっても死ぬような内容ではないのだからと極力考えないようにして過すなどお茶を濁していた。
    5136