かぷかぷ 結局ベッドに連れ戻されたおれは、背中にグースのぬくもりを感じながらその時を静かに待っていた。ぎゅう、と後ろから抱きしめられて、グースの吐息が耳や首筋を掠める感覚にゾクゾクする。
ドキドキして息が乱れそうになるのを意識的な呼吸で誤魔化そうとするけれど全く上手くいかない。むしろグースが熱い呼気と共に囁いた「マーヴ」の音が鼓膜から脳を揺さぶって、一層呼吸が乱れた。
「……ッ」
かぷ、と犬歯を突き立てるようにうなじを噛まれる。そのままグッと力を込められ、グースの歯が押し付けられた。本能的な恐怖が、快感に変換される。
「っ、は、……ぁ、ぁ、ぐーす……」
ちゅう、と強い吸い付きにチリとした痛みを感じた。離された唇が、その場所をもう一度なぞった感覚にビクンと体が震える。
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