作家
GSでじーえすと読む
DONEその⑤児童文学作家V×高校生ハウスキーパーWから始まる、年の差現代パラレルで好き勝手している台牧小説
時間系列無視で書きたいとこだけ書いているので、今回は結婚して1年ちょっとぐらいの大学生🐺の時間軸です!
フィギアと言えど公式でエッチなチョーカーを着けるジャンルって凄いよね。 5800
しちゃたろう🌙゜
MAIKING初投稿+新人作家なので変なところがあるかもしれませんがご了承ください。悪役令嬢に転生したので楽しんでみることにしたはぁ、やっと休みだ…。なのになんで…
「ナノちゃ~ん。これよろしくね♡」
「え?なんで…」
そう、私、中野菜乃 21歳 普通の会社員だが気になる人が一人…。よく、こうやって仕事を押し付けては、ミスしたら私のせいにして…。わがまま会社員、君島きらら(きみしま きらら)。この子が私の一番の天敵。
「中野さん。ここまたミスってるよ。しっかりしてね。」
「え、でもこれは私じゃないです。」
「いや、これ作ったの中野さんだって…ここにあるけど?」
え?なんで?こんなとこに私サインしてないのに…。まさか⁉
ガタッ
「あの!これ書いたの君島さんだよね⁉」
「え?どうしたの、菜乃ちゃん。私こんなことやってないよ。」
え?なんで…。私やってないのに…。
12255「ナノちゃ~ん。これよろしくね♡」
「え?なんで…」
そう、私、中野菜乃 21歳 普通の会社員だが気になる人が一人…。よく、こうやって仕事を押し付けては、ミスしたら私のせいにして…。わがまま会社員、君島きらら(きみしま きらら)。この子が私の一番の天敵。
「中野さん。ここまたミスってるよ。しっかりしてね。」
「え、でもこれは私じゃないです。」
「いや、これ作ったの中野さんだって…ここにあるけど?」
え?なんで?こんなとこに私サインしてないのに…。まさか⁉
ガタッ
「あの!これ書いたの君島さんだよね⁉」
「え?どうしたの、菜乃ちゃん。私こんなことやってないよ。」
え?なんで…。私やってないのに…。
GSでじーえすと読む
DONEその③児童文学作家V×高校生ハウスキーパーWから始まる、歳の差現代パラレル好きで勝手している台牧小説。
時系列無視で書きたいとこだけ書いているので、急に結婚10年目とかに飛びました!
社会人している🐺と周囲の人たちがちょっと出てきます。 5943
70Eli5
DONE冰秋まんが「レンタル彼氏と同人作家」①描き貯まったらそのうち本にまとめられたらいいなというゆっくり連載。
続きできました→②https://poipiku.com/2228424/7858328.html 8
なまたまご
TRAININGラノベ作家大倶利伽羅先生と家事代行にょたんばちゃの話2ndシーズンドキドキ温泉旅行編序です。
※この話はますおさんによる設定をもとにした三次創作です。
山姥切と初めて会った日、鶴丸は山姥切を俺に舞い降りた天使だと形容した。今となって考えると、それもあながち間違いではなかったかもしれない。
◇
山姥切と出会ってから気づけば2年ほど経っていた。俺の初めてのヒット作、『俺ん家のエロすぎる無表情エルフメイドをどうにかしてくれないか』通称えるどうはアニメ化が決まった。毎度頭を悩ませられるお色気や、恋愛要素を増やしたことが功を奏したのだ。巻数は8巻に届き、発行部数も伸びて毎月の貯金額が少しだけ増えた。全ては順調、なのだろう。そう全く思えないのは2年もこの女と居るというのに、いつまでも振り回されているままであるからだ。それは恐らく…俺がこの女に好意を抱いているらしいと自覚したからという原因も関係しているだろう。誠に遺憾である。しかし、だから何だというのだ。俺はそれをあいつに告げる気はなかった。言ってどうなる?あの女が作る飯は嫌いじゃない。あの女がただこの部屋にいる時間がもはや当たり前だ。無闇にそれを壊すくらいなら、何もしないほうがいい。
3830◇
山姥切と出会ってから気づけば2年ほど経っていた。俺の初めてのヒット作、『俺ん家のエロすぎる無表情エルフメイドをどうにかしてくれないか』通称えるどうはアニメ化が決まった。毎度頭を悩ませられるお色気や、恋愛要素を増やしたことが功を奏したのだ。巻数は8巻に届き、発行部数も伸びて毎月の貯金額が少しだけ増えた。全ては順調、なのだろう。そう全く思えないのは2年もこの女と居るというのに、いつまでも振り回されているままであるからだ。それは恐らく…俺がこの女に好意を抱いているらしいと自覚したからという原因も関係しているだろう。誠に遺憾である。しかし、だから何だというのだ。俺はそれをあいつに告げる気はなかった。言ってどうなる?あの女が作る飯は嫌いじゃない。あの女がただこの部屋にいる時間がもはや当たり前だ。無闇にそれを壊すくらいなら、何もしないほうがいい。
Ruu_neptune
SPOILER※※ネタバレ注意!!※※未通過・現行の方は見ないでください※※芸術は今日も首を吊るの日記絵
探偵のテイタくんと詩を書く作家の近江(おうみ)さんと、大学休学自分探し旅人の吾妻慎吾(あづましんご)で行ってきました!!たのしかったーーー!!!! 3
GSでじーえすと読む
DONEその①児童文学作家V×高校生ハウスキーパーWから始まる、歳の差現代パラレル好きで勝手している台牧小説。
取り合えず最初の顔合わせ。ここから紆余曲折あって結婚しますので、後は時系列無視で書きたいとこだけ書く予定! 3730
朝焼け
MOURNING好き作家さん鍋沢さん(https://www.pixiv.net/users/960505)のSSから。作品を探したのですが見つけられず……。
問題があれば下げます。
→追記:見つけてくださいました…!ありがとうございます!!https://mobile.twitter.com/a_a_yz/status/1153656478466600965
koga_hrt88
DONECoC:二廊 燕志(ジロウ エンシ)借金を抱えているが仕事も返済もまともにしないダメ漫画家。
作家名は志燕 二廊(シエン ジロウ)。
ふらっと抜け出してすぐ浪費するので、ついに自分の借金取りが担当編集も兼任し始めた。視力が悪く裸眼(実はnot糸目)。 6
koga_hrt88
DONECoC:涼森 昴文(スズモリタカフミ)23歳。雑誌記者。
くらくなるからKPC発。※ただしシナリオ要素は特に出さない。
元は作家志望だったが、EDU 18に対しINT 9ということで、どうしても創造性に欠ける部分があり、吹っ切れて雑誌記者になった。
生活感のあるレトロ好き。ラジオも聞くしたまに葉書送るタイプ。
ちょこちょこセンスが絶妙。
ex:嘘Tシャツ(セーター) 5
たまごやき@推し活
PAST現パロアンぐだ♀、童話作家(猫)とぐだち2021.2
猫が一人 うちの庭にはよく猫がやってくる。一匹でやってきて、我が物顔でくつろいでいるのだ。青色の目がとても綺麗。首輪をしていないから野良猫だと思う。
触ろうとするとどこかに逃げてしまうし、餌をあげてみても一切食べない。猫は一定距離を空けたままこちらを観察するように見ているだけだった。
何としても、懐いてほしい……! あわよくばうちの子になってくれないだろうか。
けれど数ヶ月の間試行錯誤を繰り返し、雪の降る季節になった頃――猫はぱたりと庭に現れなくなってしまった。
(もしかして野良猫じゃなかったのかな……)
現れなくなった理由を前向きに捉えるなら、寒くなってきたから外には出ず自分の家にいるということ。
(けど、野良猫だったら)
1999触ろうとするとどこかに逃げてしまうし、餌をあげてみても一切食べない。猫は一定距離を空けたままこちらを観察するように見ているだけだった。
何としても、懐いてほしい……! あわよくばうちの子になってくれないだろうか。
けれど数ヶ月の間試行錯誤を繰り返し、雪の降る季節になった頃――猫はぱたりと庭に現れなくなってしまった。
(もしかして野良猫じゃなかったのかな……)
現れなくなった理由を前向きに捉えるなら、寒くなってきたから外には出ず自分の家にいるということ。
(けど、野良猫だったら)
たまごやき@推し活
PAST現パロアンぐだ♀、転生後童話作家とぐだち2020.6
たった三文字の一悶着 ほぼ書庫と化した自室に用意されたささやかなソファとテーブル。安いコーヒーと菓子を広げれば手軽な休息セットのできあがり。どこからともなくやってきた彼女はついさっきまで喧しく囀っていたが今は夢の中。こうも無防備に眠るものなのか。今俺の膝を陣取っている猫の方がよほど警戒心が強いだろう。
単純に無防備さは『相手による』のだろうと思うが、それはそれで腹が立つ。いくら俺がこいつの趣味嗜好性癖に刺さらないのだとしても、目の前で眠って安全かどうかくらいは考えてほしいものだ。
「すー……」
「……間抜け面」
まぁ、考えた上でこうなのだろう。安全圏内、オールグリーン。実際、日常的に目の前でこうも無防備に眠りこける彼女の髪の毛、爪の一本たりとも触れたことがない。撫でをせがんでくる猫に応えてやりながら、ため息をつく。猫であればこんな風に触れるのは造作もない。ごろごろと喉を鳴らして機嫌が良さそうな様を見ながら、懐かれているのは分かっていても人と動物ではこうも違うかと思う。
1714単純に無防備さは『相手による』のだろうと思うが、それはそれで腹が立つ。いくら俺がこいつの趣味嗜好性癖に刺さらないのだとしても、目の前で眠って安全かどうかくらいは考えてほしいものだ。
「すー……」
「……間抜け面」
まぁ、考えた上でこうなのだろう。安全圏内、オールグリーン。実際、日常的に目の前でこうも無防備に眠りこける彼女の髪の毛、爪の一本たりとも触れたことがない。撫でをせがんでくる猫に応えてやりながら、ため息をつく。猫であればこんな風に触れるのは造作もない。ごろごろと喉を鳴らして機嫌が良さそうな様を見ながら、懐かれているのは分かっていても人と動物ではこうも違うかと思う。
たまごやき@推し活
PROGRESS大正ロマンパロアンぐだ♀、書生童話作家×お嬢さんのぐだち2020.8
機密保持特別契約「失礼いたします。夕餉の支度が整いましたよ」
「もうそんな時間か……ありがとう、お嬢さん」
「いえ……冷める前にいらしてくださいな」
地方の権力者とも言える藤丸家は今、一人の書生を受け入れている。すっと背筋を伸ばすと父の身長など悠々と超えてしまうような長身、細くて浮世離れした体格。少し話せば穏やかで知性があるとすぐに分かる、頭の良いお方だ。
学生として勉学に励むだけではなく、書生として家の雑務を手伝ってくれている。それがここに居候する条件なのだから、仕事のようなものではある。けれど、物腰は丁寧なのにどこかよそよそしい彼の態度はとっつきづらくて、同じ家で過ごしているのに何だか息が詰まる。
「ふう……もう長くこの家にいるのに、話しかけづらいなぁ」
3291「もうそんな時間か……ありがとう、お嬢さん」
「いえ……冷める前にいらしてくださいな」
地方の権力者とも言える藤丸家は今、一人の書生を受け入れている。すっと背筋を伸ばすと父の身長など悠々と超えてしまうような長身、細くて浮世離れした体格。少し話せば穏やかで知性があるとすぐに分かる、頭の良いお方だ。
学生として勉学に励むだけではなく、書生として家の雑務を手伝ってくれている。それがここに居候する条件なのだから、仕事のようなものではある。けれど、物腰は丁寧なのにどこかよそよそしい彼の態度はとっつきづらくて、同じ家で過ごしているのに何だか息が詰まる。
「ふう……もう長くこの家にいるのに、話しかけづらいなぁ」
たまごやき@推し活
PROGRESS現パロアンぐだ♀、となりんちの童話作家2022.10
閉まるドアにご注意ください 夕方、ちょっと遅めの講義の帰りに電車に乗る。とてつもない人の波に呑まれながら、当然席に座れるわけもなく、押し潰されそうになりながら家へと帰る。
(帰宅ラッシュ、いつもは時間被らないのに)
家はまだ遠い。住まいは大学から少し遠いけど綺麗なマンション。一限からだとちょっと辛い時もあるけど、騒音もなくて気に入っている。
ずっと車内の片隅で吊り革にすら掴まれずに脚を突っ張っている。どうにか扉のすぐ近くに立つことができたからまだ耐えられそう。
「…………?」
まだ人混みの多い車内でふと背後に強い違和感。混んでいるからだろうか、背後に立っている人が妙に近く感じる。ずっと続けば気になるのは当然だ。……満員電車ってこういうもの?
1401(帰宅ラッシュ、いつもは時間被らないのに)
家はまだ遠い。住まいは大学から少し遠いけど綺麗なマンション。一限からだとちょっと辛い時もあるけど、騒音もなくて気に入っている。
ずっと車内の片隅で吊り革にすら掴まれずに脚を突っ張っている。どうにか扉のすぐ近くに立つことができたからまだ耐えられそう。
「…………?」
まだ人混みの多い車内でふと背後に強い違和感。混んでいるからだろうか、背後に立っている人が妙に近く感じる。ずっと続けば気になるのは当然だ。……満員電車ってこういうもの?
たまごやき@推し活
PROGRESS現パロアンぐだ♀、童話作家(猫)×社会人ぐだち2023.2
秋の雨が降れば 最近は暑かった夏もようやく終わり、過ごしやすい気温になってきた。秋の長雨の中、少し冷えるような感覚。あまり湿度が高くなると髪がうねって困る。
家への近道のために公園の中を横切る。早く帰ってシャワーを浴びたい。心の中でああだこうだと雨に文句を言いながら歩く。
……ふと視界に入る、公園のベンチ。誰かが寝転がっている。
公園のベンチに寝転がる人間とは大体目を合わせない方がいい。今までの人生で学習したことだ。
パーカー、スウェット、サンダル。一人暮らしの人間が深夜適当にコンビニに行くときの格好。けれど、明らかに小柄な体躯が見えたものだから。何か、そう……例えば警察に通報が必要な事態なのかと思って目を逸らすのが遅れた。
804家への近道のために公園の中を横切る。早く帰ってシャワーを浴びたい。心の中でああだこうだと雨に文句を言いながら歩く。
……ふと視界に入る、公園のベンチ。誰かが寝転がっている。
公園のベンチに寝転がる人間とは大体目を合わせない方がいい。今までの人生で学習したことだ。
パーカー、スウェット、サンダル。一人暮らしの人間が深夜適当にコンビニに行くときの格好。けれど、明らかに小柄な体躯が見えたものだから。何か、そう……例えば警察に通報が必要な事態なのかと思って目を逸らすのが遅れた。
たまごやき@推し活
PASTカルデアアンぐだ♀、付き合ってる時空童話作家すっぴん派なんじゃないかと勝手に思ってる時空
2019.12
紅を差すのは頬だけに 己の美しさに自信を持つサーヴァントが多々いるこのカルデアでは、質の良い化粧品が豊富に揃う。わたしではさっぱりわからない何とかのブランドのファンデがどうのこうの、アイシャドウが、ルージュが。そんな会話を聞くことも珍しくない。昼食後の食堂で賑やかな話題が広がる。わたしにはあんまり縁のない、アイテム。
「マスター、ちょっと顔を貸してほしいのだけれど」
……わたしは一体どこの校舎裏に呼び出されるんだろう。
勝手にベッドの上でくつろいでいると、部屋の主がくたびれた顔で帰ってきた。こちらには目もくれず、ふらふらとベッドに倒れ込んでくる。
「皮膚が息してない……」
「皮膚呼吸など元々していないだろうが」
1477「マスター、ちょっと顔を貸してほしいのだけれど」
……わたしは一体どこの校舎裏に呼び出されるんだろう。
勝手にベッドの上でくつろいでいると、部屋の主がくたびれた顔で帰ってきた。こちらには目もくれず、ふらふらとベッドに倒れ込んでくる。
「皮膚が息してない……」
「皮膚呼吸など元々していないだろうが」
たまごやき@推し活
PROGRESS異世界パロアンぐだ♀、家庭教師童話作家×お嬢様のぐだち私の性癖「ピアノが弾ける男」「家庭教師」「世間知らずのお嬢様」全部無造作すし詰め
多様な世界観への理解に造詣が広い人向け、ピアノが弾ける男はいつの時代も魅力五割増し。
レンアイケッコン、はじめました! 貴族は生まれた時から結婚相手が決まっている。
わたしの婚姻は三ヶ月後、式の打ち合わせまでは顔を合わせることもない。「お嬢様」はそんな環境に疑問を持たないように、世間知らずに育てられる。テレビ、本、服…勉強ではなく娯楽に当てはまる類の全てに触れないようにして結婚までを過ごす。まるで生かされているだけの人形。それが昔から気に入らなかった。
外へ出たい。例えばそう、顔も知らない婚約者じゃなくて好きな人と結婚できる空間に私も生きたい。そんな不満をぶつけるようにピアノの鍵盤を叩く。
「下手くそ」
人を小馬鹿にする態度がサマになる私の家庭教師。こんな悪い顔が格好良いで済むなんてずるい大人だ。
2280わたしの婚姻は三ヶ月後、式の打ち合わせまでは顔を合わせることもない。「お嬢様」はそんな環境に疑問を持たないように、世間知らずに育てられる。テレビ、本、服…勉強ではなく娯楽に当てはまる類の全てに触れないようにして結婚までを過ごす。まるで生かされているだけの人形。それが昔から気に入らなかった。
外へ出たい。例えばそう、顔も知らない婚約者じゃなくて好きな人と結婚できる空間に私も生きたい。そんな不満をぶつけるようにピアノの鍵盤を叩く。
「下手くそ」
人を小馬鹿にする態度がサマになる私の家庭教師。こんな悪い顔が格好良いで済むなんてずるい大人だ。
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PROGRESS現パロアンぐだ♀、ブラックリーマン童話作家×お惣菜屋さんのぐだち2020.9
お惣菜のふじまるの彼女 ブラック企業。
劣悪な労働条件や就業環境の中で従業員に過重な負担を強いる企業のこと。無論、長時間労働や過剰なノルマの常態化など日常茶飯事で云々以下省略。ーー平たく言えば、それは今俺が置かれている環境のことを言う。
やれどもやれども終わらない仕事の山、残業どころか朝も始発で電車に揺られて、タイムカードだけが定時を刻んでいる。俺は企業に勤めて金を稼ぎながら執筆をしているが、こんな企業では執筆は滞るばかり。執筆が軌道に乗ったら会社を辞めてそれ一本で暮らしたい。とは言えまず先立つものがなければここを辞めるわけにもいかない、負のスパイラル。日々の食事ですらままならない、第一こんな都会じゃヘタクソな自炊よりもコンビニのカップ麺の方が安上がりだ。
7834劣悪な労働条件や就業環境の中で従業員に過重な負担を強いる企業のこと。無論、長時間労働や過剰なノルマの常態化など日常茶飯事で云々以下省略。ーー平たく言えば、それは今俺が置かれている環境のことを言う。
やれどもやれども終わらない仕事の山、残業どころか朝も始発で電車に揺られて、タイムカードだけが定時を刻んでいる。俺は企業に勤めて金を稼ぎながら執筆をしているが、こんな企業では執筆は滞るばかり。執筆が軌道に乗ったら会社を辞めてそれ一本で暮らしたい。とは言えまず先立つものがなければここを辞めるわけにもいかない、負のスパイラル。日々の食事ですらままならない、第一こんな都会じゃヘタクソな自炊よりもコンビニのカップ麺の方が安上がりだ。
たまごやき@推し活
PAST現パロアンぐだ♀、学生童話作家と親戚のぐだち2020.7
人生一回目のモテ期について「彼女はいないの? それなら紹介したい人がいてね……」
「結構だ。見合いをするつもりはない」
またコレか。親戚の集まりなんぞ、寿司が出るからといって出席するものではない。レポートで忙しいと適当にごまかしてしまえば良かった。そもそも俺はまだ結婚に焦るような歳じゃあない。
さらに俺には都合の悪いことに、無駄に多い親戚の中には歳の離れた小さな子供が多いのだ。近寄っては来ないものの、遠くからそれとなく観察されるのは気に食わない。ついでに遠くからでも喧しく泣き叫ぶ子供の多さときたら、もう勘弁してくれと言いたくなる。
夏の暑さと窮屈なスーツのせいもあり、苛つきに襲われる。早く終わってくれ。一人暮らしを初めて正解だった。自分の家に一人の方がどれほど過ごしやすいか。
1522「結構だ。見合いをするつもりはない」
またコレか。親戚の集まりなんぞ、寿司が出るからといって出席するものではない。レポートで忙しいと適当にごまかしてしまえば良かった。そもそも俺はまだ結婚に焦るような歳じゃあない。
さらに俺には都合の悪いことに、無駄に多い親戚の中には歳の離れた小さな子供が多いのだ。近寄っては来ないものの、遠くからそれとなく観察されるのは気に食わない。ついでに遠くからでも喧しく泣き叫ぶ子供の多さときたら、もう勘弁してくれと言いたくなる。
夏の暑さと窮屈なスーツのせいもあり、苛つきに襲われる。早く終わってくれ。一人暮らしを初めて正解だった。自分の家に一人の方がどれほど過ごしやすいか。
たまごやき@推し活
PROGRESS現パロアンぐだ♀、歳下童話作家×歳上ぐだち転生譚2050.4
歳上の男の子 高校の正門前には少し不似合いな、門より低い背丈。私の可愛い弟分はいつも放課後になるとそこで待っている。
「また来てたの? 遅くなるかもしれな言っていったのに」
「俺がここに来たらお前は早く帰れるだろう?」
今ではすっかり校門の前で待つ彼の姿は名物になってしまった。有名になったせいで芋づる式に私も目立ってしまう。校門の前に青い髪を見かけた人たちがわたしに声をかけてくるようになってしまった。この将来有望そうな可愛らしい見た目の彼は学園の女の子達に気に入られているのだ。「あんまり待たせたら可哀想だよ」だなんて何回聞いたか分からない。
「もう、こんなに毎日来たら私がショタコンだと思われるでしょ!」
「何を言ってる。俺の方が実質年上だ。しかも五歳しか離れてない! 同じ、この世界に生きる人間だ」
3355「また来てたの? 遅くなるかもしれな言っていったのに」
「俺がここに来たらお前は早く帰れるだろう?」
今ではすっかり校門の前で待つ彼の姿は名物になってしまった。有名になったせいで芋づる式に私も目立ってしまう。校門の前に青い髪を見かけた人たちがわたしに声をかけてくるようになってしまった。この将来有望そうな可愛らしい見た目の彼は学園の女の子達に気に入られているのだ。「あんまり待たせたら可哀想だよ」だなんて何回聞いたか分からない。
「もう、こんなに毎日来たら私がショタコンだと思われるでしょ!」
「何を言ってる。俺の方が実質年上だ。しかも五歳しか離れてない! 同じ、この世界に生きる人間だ」
たまごやき@推し活
PASTカルデアアンぐだ♀、童話作家分身事変2020.9
天使と悪魔も瓜二つ「立香、俺は明日出撃はしないぞ。この部屋のベッドを借りて昼までのんびりする。構わないだろう?」
「馬鹿なことを言うな! お前にはあてがわれた部屋がある。マスター、お前もこいつに乗せられるなよ」
「男と同衾する趣味はない! あの部屋にはベッドは一つだけだろう。ただでさえ狭いベッドですし詰めになれというのか?」
「そんなに嫌ならお前はソファでも使え! 大体この部屋にもベッドは一つだけだ、マスターを抱き枕にでもするつもりか」
右から、左から、喧しく同じ声が響いている。
正確に言うと声の調子は右からの方が少し甘えた感じで、左からの方が少し事務的な感じだ。わたしを真ん中において言い合いをしているのは、もとは一人のサーヴァント……。
4585「馬鹿なことを言うな! お前にはあてがわれた部屋がある。マスター、お前もこいつに乗せられるなよ」
「男と同衾する趣味はない! あの部屋にはベッドは一つだけだろう。ただでさえ狭いベッドですし詰めになれというのか?」
「そんなに嫌ならお前はソファでも使え! 大体この部屋にもベッドは一つだけだ、マスターを抱き枕にでもするつもりか」
右から、左から、喧しく同じ声が響いている。
正確に言うと声の調子は右からの方が少し甘えた感じで、左からの方が少し事務的な感じだ。わたしを真ん中において言い合いをしているのは、もとは一人のサーヴァント……。
たまごやき@推し活
PASTカルデアアンぐだ♀童話作家モーション改修と物語の使役のこと考えてる
夢の灯りを消さないで サーヴァントの自分が使える力は生前に書いた物語に由来する。生き物に限らない。――ちっぽけなマッチ一本とて、相手を惑わすアイテムだ。
「しつこい、俺は魔術師ではないと言っているだろう」
「そう言わずに! 私にも効くのか知りたいの」
彼女がせがんでいるのは『マッチ』一本の奇跡。都合の良い幻覚を見せる小さな灯り。作家に依頼するものではないだろう。だがしつこく頼まれると、さっさと願いを叶えて終わらせたい気持ちの方が強い。
「……仕方のないやつだ」
それにいざ彼女にねだられるとそう悪い気はしない。魔力を込めたマッチを一本、彼女の前で取り出す。
「何が見えるのかな……豪華な料理とか?」
「灯りはお前の心を映す鏡だ。ただ欲望を忠実に反映するだろうよ。叶わない夢を目の前に焼き付けるだけだ」
1807「しつこい、俺は魔術師ではないと言っているだろう」
「そう言わずに! 私にも効くのか知りたいの」
彼女がせがんでいるのは『マッチ』一本の奇跡。都合の良い幻覚を見せる小さな灯り。作家に依頼するものではないだろう。だがしつこく頼まれると、さっさと願いを叶えて終わらせたい気持ちの方が強い。
「……仕方のないやつだ」
それにいざ彼女にねだられるとそう悪い気はしない。魔力を込めたマッチを一本、彼女の前で取り出す。
「何が見えるのかな……豪華な料理とか?」
「灯りはお前の心を映す鏡だ。ただ欲望を忠実に反映するだろうよ。叶わない夢を目の前に焼き付けるだけだ」
たまごやき@推し活
PAST現パロアンぐだ♀、付き合ってる時空冬の風物詩中華まんの半分こ
多分居候童話作家×実家暮らし(親は今海外勤務)ぐだち
2020.1
来年もきっと手袋を買わない コンビニの中華まんは冬になると無性に食べたくなって、つい買ってしまう。
でも夕飯の前だから買うのは一個だけ。
「また買ったのか?そろそろ店員に顔を覚えられる。面倒だから店を変えるぞ」
「じゃあ、明日は駅の向こう側のコンビニにしよう」
「わざわざ遠回りするのか?……まぁいい。いつもありがとうございます、なんて聞かなくて済むからな」
わたしにはよくわからないけど、彼はコンビニの店員に顔を覚えられるのが嫌らしい。
買った中華まんを半分こして食べながら歩く。でも半分にした中華まんはすぐになくなってしまって、温められていた手もすぐ冷えてしまう。
「最近寒くなってきたね。手が冷たくなっちゃった」
「こんなに冷えるのに手袋を買っておかないお前が悪い」
839でも夕飯の前だから買うのは一個だけ。
「また買ったのか?そろそろ店員に顔を覚えられる。面倒だから店を変えるぞ」
「じゃあ、明日は駅の向こう側のコンビニにしよう」
「わざわざ遠回りするのか?……まぁいい。いつもありがとうございます、なんて聞かなくて済むからな」
わたしにはよくわからないけど、彼はコンビニの店員に顔を覚えられるのが嫌らしい。
買った中華まんを半分こして食べながら歩く。でも半分にした中華まんはすぐになくなってしまって、温められていた手もすぐ冷えてしまう。
「最近寒くなってきたね。手が冷たくなっちゃった」
「こんなに冷えるのに手袋を買っておかないお前が悪い」
たまごやき@推し活
PAST現パロアンぐだ♀、健康ランド常連童話作家×バイトのぐだちこの冬私の脳内で発売するはずの健康ランド乙女ゲーの話
みんなの好感度を教えてくれるお助けキャラの童話作家、
全員の√をクリアしないと童話作家√は出現しない
遅れてやってくる真打隠し攻略キャラ童話作家
2020.1
すぺしゃる☆りらくぜーしょん――恋の温泉ハプニング――「採用だ!この大アマゾネス温泉物語でイニシアティブを握り続けろ!」
ここは大アマゾネス温泉物語……またの名を、健康ランドとも言う。
人手不足だか何だかですぐに採用が決まったアルバイト。バイトを始めてすぐに知識として叩き込まれたのは数名の常連客についてだった。
「一週間のうち半分くらいはここにきてる客なんで、顔とか覚えておいた方がいいッスよ」
先輩についてまわって仕事を覚えるとき、そう言われて覚えようとした顔の中でも一際気になる人物。
(あっ、今日もあの人来てる)
青い髪、わたしよりも小さな背丈の小柄な人影。先輩によると、時々零時を越して朝までここにいることもあるみたいだ。
零時を過ぎて新しく料金を回収するときに保護者確認をする必要はないと念入りに先輩に言われている。……何かトラブルでもあったんだろうか。
2463ここは大アマゾネス温泉物語……またの名を、健康ランドとも言う。
人手不足だか何だかですぐに採用が決まったアルバイト。バイトを始めてすぐに知識として叩き込まれたのは数名の常連客についてだった。
「一週間のうち半分くらいはここにきてる客なんで、顔とか覚えておいた方がいいッスよ」
先輩についてまわって仕事を覚えるとき、そう言われて覚えようとした顔の中でも一際気になる人物。
(あっ、今日もあの人来てる)
青い髪、わたしよりも小さな背丈の小柄な人影。先輩によると、時々零時を越して朝までここにいることもあるみたいだ。
零時を過ぎて新しく料金を回収するときに保護者確認をする必要はないと念入りに先輩に言われている。……何かトラブルでもあったんだろうか。
たまごやき@推し活
PASTカルデアアンぐだ♀、恒常童話作家と青年実験実装時空2022.6
あともう一枚、もう一分 カルデアに、二人目のハンス・クリスチャン・アンデルセンが召喚された。
微小特異点で縁を結んだことがきっかけとなったのだろうか。召喚された当人はわたしと会った記憶など持っていなかった。
彼とはじめまして、これからよろしくと挨拶を交わして数日。カルデアではちょっとした問題が起きていた。
自室でのんびり休んでいるところに付き合いの長い方のアンデルセンがやってきた。いつものことだ。気まぐれな猫のように勝手にわたしのベッドに横になってくつろぎ始める。
ところが、機嫌の良かった彼がテーブルの上を見た途端に雰囲気を変えた。目線の先にはクッキーの缶。
「……これはどうしたんだ、マスター」
「あぁ、それ? それはもう一人のアンデルセンがくれたやつだよ。すごく美味しいの」
2514微小特異点で縁を結んだことがきっかけとなったのだろうか。召喚された当人はわたしと会った記憶など持っていなかった。
彼とはじめまして、これからよろしくと挨拶を交わして数日。カルデアではちょっとした問題が起きていた。
自室でのんびり休んでいるところに付き合いの長い方のアンデルセンがやってきた。いつものことだ。気まぐれな猫のように勝手にわたしのベッドに横になってくつろぎ始める。
ところが、機嫌の良かった彼がテーブルの上を見た途端に雰囲気を変えた。目線の先にはクッキーの缶。
「……これはどうしたんだ、マスター」
「あぁ、それ? それはもう一人のアンデルセンがくれたやつだよ。すごく美味しいの」
たまごやき@推し活
PROGRESSカルデア時空アンぐだ♀、霊基調整童話作家(大)×マスターぐだちの特異点攻略疑似夫婦生活2022.3
模倣家族集団幻想〜藤丸家〜「アンデルセン、潜入チームを頼めるかな?」
声をかけられたのは木陰で休息をとっていた時だった。
俺達は特異点の問題を解決するため、一軒家に潜入することになった。サーヴァントであるのを偽り、あたかも生身の人間が暮らしているように装う案。
マスターを中心に、ここに越してきた普通の家族と見せかけて現地の人間に怪しまれないように振る舞う。外に偵察や調査に出る別働隊とは別に情報をまとめて対策を練るチームを作ることになったのだ。
一時的ではあるもののマスターの擬似的な家族として街への潜入を頼まれるのは、そう体験することのない貴重なサンプルケースだろう。
「仕方ない、別働隊として外で肉体労働をさせられるよりはマシだ、引き受けてやる」
3030声をかけられたのは木陰で休息をとっていた時だった。
俺達は特異点の問題を解決するため、一軒家に潜入することになった。サーヴァントであるのを偽り、あたかも生身の人間が暮らしているように装う案。
マスターを中心に、ここに越してきた普通の家族と見せかけて現地の人間に怪しまれないように振る舞う。外に偵察や調査に出る別働隊とは別に情報をまとめて対策を練るチームを作ることになったのだ。
一時的ではあるもののマスターの擬似的な家族として街への潜入を頼まれるのは、そう体験することのない貴重なサンプルケースだろう。
「仕方ない、別働隊として外で肉体労働をさせられるよりはマシだ、引き受けてやる」
たまごやき@推し活
PAST現パロアンぐだ♀、竹中先生童話作家×学生ぐだち同居生活2021.2
おはようからおやすみまでの独占権「――なら、僕のところに住めばいいだろう」
提案は疾しい打算よりも先に、彼女の生活を保護するために口に出したのだと一言だけ言い訳をしたい。
まだ雪も降り止まない寒い冬のある日。年頃の女がひとり、僕のところに転がり込んできたのはつい最近のことだ。
「アンデルセン、これから洗濯するから洗濯物全部出してね」
「君の仕事は料理と掃除だけだと何度も言っているだろう。洗濯は担当の範囲外だ」
「えっ、でも一緒に洗った方が早いよ」
「いいから。自分の分だけ勝手に洗いなさい」
少し不満そうに諦める彼女を見送る。
ああそういえば部屋の洗濯カゴの中身が増えてきたなと思い出し、それはまぁ明日の夜にでも洗濯すればいいだろうと思い直す。
1535提案は疾しい打算よりも先に、彼女の生活を保護するために口に出したのだと一言だけ言い訳をしたい。
まだ雪も降り止まない寒い冬のある日。年頃の女がひとり、僕のところに転がり込んできたのはつい最近のことだ。
「アンデルセン、これから洗濯するから洗濯物全部出してね」
「君の仕事は料理と掃除だけだと何度も言っているだろう。洗濯は担当の範囲外だ」
「えっ、でも一緒に洗った方が早いよ」
「いいから。自分の分だけ勝手に洗いなさい」
少し不満そうに諦める彼女を見送る。
ああそういえば部屋の洗濯カゴの中身が増えてきたなと思い出し、それはまぁ明日の夜にでも洗濯すればいいだろうと思い直す。
たまごやき@推し活
PASTカルデアアンぐだ♀、付き合ってる時空ぐいぐいきたりこなかったりする童話作家の手指の色香について考えてる
2021.5
水面下の恋人らしさ「アンデルセンと手を繋ぎたい」
「やめておけ。引率の保護者になりたいのか?」
「引率って……恋人なのに!」
そっけない。部屋に二人きり、隣に座っている今しかないと思ったのに。
「実状はどうあれ世間の評価ではせいぜい良くて姉弟といったところだ」
「評価とか別に気にしないのに」
彼は普段、「批評は飯のタネ」とか言ってるくせにこんな時ばかり世間体の話をするのだ。
「馬鹿を言うな。少しは気にしろ」
「脱稿後に脱ぎ散らかす人に言われても」
「お前、今日はやけにこだわるな」
「だって! あの、わたし達付き合い始めて結構、長くなるし……」
お付き合いを始めて三ヶ月以上経っている。そんなに経てば色々、少なくとも手を繋ぐくらいみんなする。……多分そうに違いないのだ。
1594「やめておけ。引率の保護者になりたいのか?」
「引率って……恋人なのに!」
そっけない。部屋に二人きり、隣に座っている今しかないと思ったのに。
「実状はどうあれ世間の評価ではせいぜい良くて姉弟といったところだ」
「評価とか別に気にしないのに」
彼は普段、「批評は飯のタネ」とか言ってるくせにこんな時ばかり世間体の話をするのだ。
「馬鹿を言うな。少しは気にしろ」
「脱稿後に脱ぎ散らかす人に言われても」
「お前、今日はやけにこだわるな」
「だって! あの、わたし達付き合い始めて結構、長くなるし……」
お付き合いを始めて三ヶ月以上経っている。そんなに経てば色々、少なくとも手を繋ぐくらいみんなする。……多分そうに違いないのだ。
たまごやき@推し活
PROGRESS異世界パロアンぐだ♀、童話作家(神)と生贄ぐだちの生活2021.10
神のまします社にて ――農作物が不作の年、雨乞いの儀式も豊作の儀式も効果が出ない年。
そんな時、周囲の村の中から若い娘が神様の生贄に捧げられる。生贄が神様に気に入られれば来年は豊かな暮らしが約束されるのだ。
辺境の村にはよくある習慣。今回はついにこの村から生贄を出すことになったらしい。
この村の子どもはわたしと、もう一人しかいないのだ。今回白羽の矢が立ったのは友達の方だった。……けれどわたしは大事な友達が神様のところに連れて行かれるのが嫌で、生贄に志願した。
「私の代わりに行くだなんて先輩、そんな……!」
「大丈夫だよ、きっと神様を説得して帰ってくるからね。豊作になるようにちゃんとお願いもするし」
彼女を安心させるのが半分、残りの半分は何とかやらなければ、という気持ちだった。
2574そんな時、周囲の村の中から若い娘が神様の生贄に捧げられる。生贄が神様に気に入られれば来年は豊かな暮らしが約束されるのだ。
辺境の村にはよくある習慣。今回はついにこの村から生贄を出すことになったらしい。
この村の子どもはわたしと、もう一人しかいないのだ。今回白羽の矢が立ったのは友達の方だった。……けれどわたしは大事な友達が神様のところに連れて行かれるのが嫌で、生贄に志願した。
「私の代わりに行くだなんて先輩、そんな……!」
「大丈夫だよ、きっと神様を説得して帰ってくるからね。豊作になるようにちゃんとお願いもするし」
彼女を安心させるのが半分、残りの半分は何とかやらなければ、という気持ちだった。