カンペキなトモダチ因縁の組織が壊滅して三ヶ月。
怒涛の報告書(反省文含む)を乗り越え、ようやく組織の残党狩りに本腰を入れられるようになった僕の元へ耳を疑うようなニュースが飛び込んできた。
「赤井が倒れた?」
「ええ……床に膝をつかれてからすぐに立ち上がられたので、立ち眩みだとは思うのですが」
僕にそう報告をする風見はツチノコでも見たような顔をしていた。
きっと僕も同じような顔をしているだろう。
赤井たちFBIと日本の警察は合同捜査本部を立ち上げ、逮捕した組織の幹部を取り調べ、散り散りになった残党を追っている。
赤井が倒れたのは、捜査会議が終わった直後だったという。
僕はまだバーボンとしてやることがあるため、その捜査本部には参加しておらず、こうして風見から進捗状況を聞いていた。
9141