伽羅
永劫ミカン
TRAININGくりんばワンドロワンライ一本勝負(@krnb_1dr1wr)様よりお題をお借りしました第2回より『節分』『豆まき』
大倶利伽羅目線、モダモダとじれったいくりんば(笑)
【節分】 とある本丸。月が冴える如月の夜空を見上げる影が二つ。
今日は節分。昼間は本丸総出で豆まき大会、日が暮れてからは燭台切や歌仙の指揮の下、彩り良く仕上げられた太巻きと御神酒が供され、宴のただ中。一時の間抜け出してきた大倶利伽羅と山姥切国広だった。
特に言葉を交わさずとも、大倶利伽羅は傍らに国広の気配を感じながらの静寂を愉しんでいた。
その時予測だにしなかった事が起こった。
「…大倶利伽羅?」
おや?という様子で大倶利伽羅に視線を向けた国広がそっとうなじの辺りの髪、そう癖が強いその辺りに手を差し入れてきたのだ
ざわり
瞬間、大倶利伽羅は自分でも訳が分からないほどに込み上げてきた感覚に動揺し、身を固くした。それは国広にも伝わってしまい、
1418今日は節分。昼間は本丸総出で豆まき大会、日が暮れてからは燭台切や歌仙の指揮の下、彩り良く仕上げられた太巻きと御神酒が供され、宴のただ中。一時の間抜け出してきた大倶利伽羅と山姥切国広だった。
特に言葉を交わさずとも、大倶利伽羅は傍らに国広の気配を感じながらの静寂を愉しんでいた。
その時予測だにしなかった事が起こった。
「…大倶利伽羅?」
おや?という様子で大倶利伽羅に視線を向けた国広がそっとうなじの辺りの髪、そう癖が強いその辺りに手を差し入れてきたのだ
ざわり
瞬間、大倶利伽羅は自分でも訳が分からないほどに込み上げてきた感覚に動揺し、身を固くした。それは国広にも伝わってしまい、
佐々本
DOODLE刀ステ映画義伝見に行った勢いで黒鶴さんと黒伽羅ちゃん妄想あそこで鶴さんがヲンドリャアってしてなければ黒伽羅が生まれたのかな…って妄想してみたけど
元々黒めの格好だからインパクトほとんどなかった… 2
Norskskogkatta
DOODLE猫になった大倶利伽羅が主のところに結局来てしまう話大倶利伽羅、猫になったってよ「大倶利伽羅が猫になってしまったらしい……」
「……今度は猫かぁ」
刀剣男士はなにかと不安定なのだろうか。女の子の次は猫になったらしい。
「その当事者はどうした?」
「主に面会するよう言ったのだけど、どうせ言葉は話せないのだからと断られてしまったよ」
初期刀が申し訳なさそうにするのをあいつだから仕方ないさと肩を叩く。
運がいいのか悪いのか、今日は大倶利伽羅は出陣部隊ではなかった。顔を見せてくれないのは信頼されてないのかとほんの少し胸の内がもやつくが、この本丸の古参で伊達男の打刀だ。無様な姿を晒したくないと考えているのかもしれない。
「あとで俺のほうから様子を見に行くからさ、そこまで気にするなよ蜂須賀」
「そうだね、まずは今日の仕事を片付けてしまおう」
3440「……今度は猫かぁ」
刀剣男士はなにかと不安定なのだろうか。女の子の次は猫になったらしい。
「その当事者はどうした?」
「主に面会するよう言ったのだけど、どうせ言葉は話せないのだからと断られてしまったよ」
初期刀が申し訳なさそうにするのをあいつだから仕方ないさと肩を叩く。
運がいいのか悪いのか、今日は大倶利伽羅は出陣部隊ではなかった。顔を見せてくれないのは信頼されてないのかとほんの少し胸の内がもやつくが、この本丸の古参で伊達男の打刀だ。無様な姿を晒したくないと考えているのかもしれない。
「あとで俺のほうから様子を見に行くからさ、そこまで気にするなよ蜂須賀」
「そうだね、まずは今日の仕事を片付けてしまおう」
榛野🌸
DONE某たまごっち本丸の男士をお世話している伽羅ちゃんとその彼氏さん「ねえからち…」
「今みつただっちとさだむねっちを鍛錬に送り出すところだ。忙しい」
「……」
伽羅ちゃんは僕の方を振り向きもせず、てのひらの上の2つの球体を食い入るように見ている。
「そうだ、今日は畑当番だな。ああ…天気も良いな。体力づくりにも畑仕事は適している。さだむねっち、さぼるのは粋じゃないぞ。みつただっちを見習え」
「…………」
「ああ…よくやったな。随分とふくよかに実ったトマトだ。お前たちが日々頑張って世話した成果だ。このトマトはどうやって料理に使えば良い?みつただっち」
「今日はトマトたっぷりハヤシライスだよ」
「そうだハヤシラ………光忠、いたのか」
「ずいぶん前からね」
驚いたようにぼくを見つめる伽羅ちゃんの瞳は驚くほど澄んでいて、どうやら本気で僕の存在を今になって初めて認識したらしい。
1045「今みつただっちとさだむねっちを鍛錬に送り出すところだ。忙しい」
「……」
伽羅ちゃんは僕の方を振り向きもせず、てのひらの上の2つの球体を食い入るように見ている。
「そうだ、今日は畑当番だな。ああ…天気も良いな。体力づくりにも畑仕事は適している。さだむねっち、さぼるのは粋じゃないぞ。みつただっちを見習え」
「…………」
「ああ…よくやったな。随分とふくよかに実ったトマトだ。お前たちが日々頑張って世話した成果だ。このトマトはどうやって料理に使えば良い?みつただっち」
「今日はトマトたっぷりハヤシライスだよ」
「そうだハヤシラ………光忠、いたのか」
「ずいぶん前からね」
驚いたようにぼくを見つめる伽羅ちゃんの瞳は驚くほど澄んでいて、どうやら本気で僕の存在を今になって初めて認識したらしい。
mitsu_ame
DONEお付き合いしてるくりんばちゃん。伽羅さんの刀種変更ネタ(平成の記憶)
1/25 ちょっと追記しました。
『見えない』を愉しむ.
新月の晩、星灯だって心許ない夜。
そんなのは大俱利伽羅の視覚にはひどく煩わしい。鳥目という程のことはないけれど、総じて太刀の刀剣男士は暗闇に弱い。短刀らが容易く色形を識別する薄闇にも不便さを感じ、脇差達がスルリ侵入する屋根裏は体躯の問題だけでなく窮屈で。
そして打刀――山姥切国広が、先を行く暗闇の廊下を、その足音に頼って着いて回るより他なかった。
「おい、国広っ」
しんと冷えた廊下では、ひそめたはずの声は意外なほどよく響いた。だというのに、呼ばわった方は応えない。もしかしたら視線くらいは遣ったのかもしれないが、今の大俱利伽羅には知りようもなかった。なにせ物の輪郭がなんとか拾えるか、という程度の見え方なのだから。
3352新月の晩、星灯だって心許ない夜。
そんなのは大俱利伽羅の視覚にはひどく煩わしい。鳥目という程のことはないけれど、総じて太刀の刀剣男士は暗闇に弱い。短刀らが容易く色形を識別する薄闇にも不便さを感じ、脇差達がスルリ侵入する屋根裏は体躯の問題だけでなく窮屈で。
そして打刀――山姥切国広が、先を行く暗闇の廊下を、その足音に頼って着いて回るより他なかった。
「おい、国広っ」
しんと冷えた廊下では、ひそめたはずの声は意外なほどよく響いた。だというのに、呼ばわった方は応えない。もしかしたら視線くらいは遣ったのかもしれないが、今の大俱利伽羅には知りようもなかった。なにせ物の輪郭がなんとか拾えるか、という程度の見え方なのだから。
Norskskogkatta
DOODLE以前に書いた飲み会に残って主を待ってる大倶利伽羅の面倒を見ていた鶴丸、のその後の主くり酔っ払ってふにゃふにゃしてる大倶利伽羅がいます
だれのもの酔っ払った大倶利伽羅に肩を貸して大広間を抜け出す。体格差はほとんどないとはいえ、半分意識のない引き締まった肉体は重い。
「ほら、部屋帰るぞ」
鶴丸に知らない振りをしてくれと言ったが酔っ払い相手をどうこうするつもりはなかった。だから自室とは逆方向にある大倶利伽羅の部屋へと方向転換しようとしたのだが身体が動かない。ぐでんと力なくうなだれていると思った大倶利伽羅が足を踏ん張ったのだ。
「おーい、起きてるなら自分で歩けー」
「……やだ」
「やだって……」
「あんたのへやにいく」
子どもみたいにぐずり始めたが力は大倶利伽羅の方が強いし体幹が良すぎて引きずっていくこともできない。
口調はふにゃふにゃとしているのにぐいぐいとこちらを引っ張っていく。引きずられながらどうやってこの酔っ払いを寝かしつけようかと考えているうちに足が止まった。
2469「ほら、部屋帰るぞ」
鶴丸に知らない振りをしてくれと言ったが酔っ払い相手をどうこうするつもりはなかった。だから自室とは逆方向にある大倶利伽羅の部屋へと方向転換しようとしたのだが身体が動かない。ぐでんと力なくうなだれていると思った大倶利伽羅が足を踏ん張ったのだ。
「おーい、起きてるなら自分で歩けー」
「……やだ」
「やだって……」
「あんたのへやにいく」
子どもみたいにぐずり始めたが力は大倶利伽羅の方が強いし体幹が良すぎて引きずっていくこともできない。
口調はふにゃふにゃとしているのにぐいぐいとこちらを引っ張っていく。引きずられながらどうやってこの酔っ払いを寝かしつけようかと考えているうちに足が止まった。
榛野🌸
MAIKING御百度参りするDK伽羅くんとカフェオーナー光忠さん冬はなんだかそわそわと落ち着かない気持ちになる。
白くどよっとした薄曇りの空のせいかもしれないし、クリスマスや正月といった浮き足立つ行事を子どもの頃から繰り返しているせいかもしれない。なんにせよ、今年の冬は殊更胸がどきどきしていてもたってもいられない日々が続いていた。弟の貞宗が高校受験を控えているのだ。
志望校はすでに射程圏内に入っており、よほどのことがない限り合格は堅いだろうと貞は笑っていた。確かに見せられた模試の成績は合否のボーダーラインをゆうに超え、言葉の通りよほどのことがない限りは合格間違いなしだろう。だがその「よほどのこと」が起きないとも限らないと、伽羅は白い息を吐きながら目の前に広がる境内をぼんやりと見つめた。
1300白くどよっとした薄曇りの空のせいかもしれないし、クリスマスや正月といった浮き足立つ行事を子どもの頃から繰り返しているせいかもしれない。なんにせよ、今年の冬は殊更胸がどきどきしていてもたってもいられない日々が続いていた。弟の貞宗が高校受験を控えているのだ。
志望校はすでに射程圏内に入っており、よほどのことがない限り合格は堅いだろうと貞は笑っていた。確かに見せられた模試の成績は合否のボーダーラインをゆうに超え、言葉の通りよほどのことがない限りは合格間違いなしだろう。だがその「よほどのこと」が起きないとも限らないと、伽羅は白い息を吐きながら目の前に広がる境内をぼんやりと見つめた。
holic_comic
DONE社会人パロです。くりんばとにゃんちょぎが並行する世界観です。国広くんと長義くんは某メーカーのシステム部に所属しています。仲良しです。
国広くんと伽羅さんは中距離恋愛でお付き合いをしています。
宅配業者の南泉くんは、国広くんと長義くんの会社へ集荷へ行きます。
長義くんと南泉くんはお付き合いしています。
そんなパロディです。
情報システム部の国広くんと長義くんの話 マシンルームから帳票の束を持って戻ってくると、朝から挨拶周りで出ずっぱりだった長義がデスクに戻っていた。
「あれ。長義。もう終わりなのか」
俯いて何か作業をしているらしい長義のつむじに声をかける。キーボードを叩くときはいつも椅子の背にもたれかかって寝転ぶような姿勢だから、こんなふうに俯いているのはそういえば珍しい。一体何をやっているんだ……。
「げっ。字、書いてる」
「うるっさい。今、話しかけるな! 字が歪む」
「あんたの字、元々歪んで――、あいたっ」
新年早々同じパターンである。素早く手を伸ばした長義に、脇腹をグーパンされた。どうして長義は美人なのに口も回るのに、最終的には真っ先に手が出るのだろう。
3322「あれ。長義。もう終わりなのか」
俯いて何か作業をしているらしい長義のつむじに声をかける。キーボードを叩くときはいつも椅子の背にもたれかかって寝転ぶような姿勢だから、こんなふうに俯いているのはそういえば珍しい。一体何をやっているんだ……。
「げっ。字、書いてる」
「うるっさい。今、話しかけるな! 字が歪む」
「あんたの字、元々歪んで――、あいたっ」
新年早々同じパターンである。素早く手を伸ばした長義に、脇腹をグーパンされた。どうして長義は美人なのに口も回るのに、最終的には真っ先に手が出るのだろう。
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DONE伽羅ちゃんが年長さんくらいの謎時空ネタ2作目。何でも許せる方向けの遅刻クリスマス話。
かっこいい長谷部が好きな方には向かない傾向があります。
サンタクロースとからちゃんそれは師走のある日のことーーーー
「伽羅ちゃん?」
光忠は縁側で思いつめた顔で絵本を見つめる大倶利伽羅を見つけた。
手に持っている絵本は、図書館から借りてきたのだろうか。確か今日の午前中は短刀たちと図書館へ行っていたはずだ。
「光忠。」
手元の絵本から視線を上げると、ちいさな大倶利伽羅は、眉間にきゅっと皺を寄せて尋ねた。
「本丸にえんとつはあるだろうか。」
「サンタクロース?」
本丸内でも特に賑やかな伊達組の部屋であるが、今日はとびきり騒がしかった。
ちいさな大倶利伽羅を囲む面々は、聞きなれないその言葉に一様に首をかしげた。
「クリスマスに、プレゼントをくれるんだ。」
「栗をすます?ってのはなんなんだ??光坊。」
「クリスマスだぜ、鶴さん。確か切支丹のお祭りだよな、みっちゃん!」
4777「伽羅ちゃん?」
光忠は縁側で思いつめた顔で絵本を見つめる大倶利伽羅を見つけた。
手に持っている絵本は、図書館から借りてきたのだろうか。確か今日の午前中は短刀たちと図書館へ行っていたはずだ。
「光忠。」
手元の絵本から視線を上げると、ちいさな大倶利伽羅は、眉間にきゅっと皺を寄せて尋ねた。
「本丸にえんとつはあるだろうか。」
「サンタクロース?」
本丸内でも特に賑やかな伊達組の部屋であるが、今日はとびきり騒がしかった。
ちいさな大倶利伽羅を囲む面々は、聞きなれないその言葉に一様に首をかしげた。
「クリスマスに、プレゼントをくれるんだ。」
「栗をすます?ってのはなんなんだ??光坊。」
「クリスマスだぜ、鶴さん。確か切支丹のお祭りだよな、みっちゃん!」
er!
DONEメッセージ!羽柴さん本当ありがとうございます!読んでいただいてふたりを書いて下さったのも嬉しいし伽羅も見れたのが増して嬉しいです。漫画書く途中にはあったかい牛乳でも飲んでひと息ついてくださいね!(色ミスしてたので差し替えました)
nako
SPOILERパ🌊一番好きなシーン(背景は多分海じゃなかった気がする)伽羅ちゃんおちょくってキャッキャする鶴丸とそれにつきあってあげる伽羅ちゃん可愛すぎて泣いた〜〜〜一生キャッキャしててほしい
906
MEMO伽羅ちゃんが年長さんくらいの謎時空ネタ。ただワチャワチャした話が書きたかっただけの、何でも許せる方向けです。雨ふり龍の子明日はおでかけだからね。と、優しい言葉を胸に、今日を楽しみにして眠りについたのに…
空は生憎の雨模様で、ちいさな大倶利伽羅の心をどんよりと重くした。
しかし、大倶利伽羅の心が重いのは、何も天気のせいだけではなかった。
「もう、鶴さん!!なんでそんな趣味悪いの!」
普段柔らかく笑顔を見せてくれる光忠が叫んでいる。相手は鶴丸だ。
「なんだ、光坊。この鶴さんの選択が不服かい。」
いつもならのらりくらりと、相手の感情を受け流す鶴丸には珍しく、不敵な笑みを浮かべるそれは、まるで刀の切っ先だ。
二人はかれこれ半時、こんなやり取りを繰り返している。
「だから、伽羅ちゃんにはこれが一番似合うってば!」
「いやいや、こりゃ驚いた。光坊は伽羅坊に似合うものがなんにもわかってないとはな。」
1722空は生憎の雨模様で、ちいさな大倶利伽羅の心をどんよりと重くした。
しかし、大倶利伽羅の心が重いのは、何も天気のせいだけではなかった。
「もう、鶴さん!!なんでそんな趣味悪いの!」
普段柔らかく笑顔を見せてくれる光忠が叫んでいる。相手は鶴丸だ。
「なんだ、光坊。この鶴さんの選択が不服かい。」
いつもならのらりくらりと、相手の感情を受け流す鶴丸には珍しく、不敵な笑みを浮かべるそれは、まるで刀の切っ先だ。
二人はかれこれ半時、こんなやり取りを繰り返している。
「だから、伽羅ちゃんにはこれが一番似合うってば!」
「いやいや、こりゃ驚いた。光坊は伽羅坊に似合うものがなんにもわかってないとはな。」
嵩之のらくがき
DONE秋でも朝夕には息が白くなる時期になってきたのでこんなのを小夜の内番服が寒そうだからって今着てない自分のジャージ貸してあげてる大倶利伽羅の図
たぶんちゃんと着たら膝より下にいくだろうからそのままよりはまだ暖かいだろうとふんでの貸し与え
ちゅきこ
DONE脳神経内科医・光忠さんと、脳神経外科医・伽羅ちゃん、伊達組+αのみんなが脳血管センターのドクターとして働いている話。今回は光忠入局2年目、大倶利伽羅研修医2年目の話。
光忠の実家を訪れ、二人の関係を報告します。
上中下の3部構成の中、燭台切父の独白から始まります。
【刀×医パロ(🍯🌰)】㉕鍔際(中)父は僕と伽羅ちゃんを見つめたまま、いつも以上に落ち着き払って、淡々と回顧を始めた。
*****
相州という男は私の理想だった。
私と彼は刀医の同期で、1年の時から何をするのも一緒、ずっといい級友だった。私は二世医者で親の七光りという感じだったから、常に自らの意思があって邁進する彼がとても眩しかった。
彼は熱心で研究も好きだったし、臨床では脳をやりたいと言って外科医になった。
私もそれは面白いと思って一緒になってやってたら、いつの間にか神経内科医になっていたよ。
当時は臨床研修医制度もなくて、卒後に入局したらそれっきりだったから、私も相州も若手で入局したての頃はそれこそ馬車馬のように働いた。
そのうち相州は論文をよく書くようになり、海外の学術誌にも掲載され、脳波計の開発で産学の橋渡しをするようになった。
7216*****
相州という男は私の理想だった。
私と彼は刀医の同期で、1年の時から何をするのも一緒、ずっといい級友だった。私は二世医者で親の七光りという感じだったから、常に自らの意思があって邁進する彼がとても眩しかった。
彼は熱心で研究も好きだったし、臨床では脳をやりたいと言って外科医になった。
私もそれは面白いと思って一緒になってやってたら、いつの間にか神経内科医になっていたよ。
当時は臨床研修医制度もなくて、卒後に入局したらそれっきりだったから、私も相州も若手で入局したての頃はそれこそ馬車馬のように働いた。
そのうち相州は論文をよく書くようになり、海外の学術誌にも掲載され、脳波計の開発で産学の橋渡しをするようになった。
ちゅきこ
DONE脳神経内科医・光忠さんと、脳神経外科医・伽羅ちゃん、伊達組+αのみんなが脳血管センターのドクターとして働いている話。今回は光忠入局2年目、大倶利伽羅研修医2年目の話。
光忠の実家を訪れ、二人の関係を報告します。
上中下の3部構成の予定。
【刀×医パロ(🍯🌰)】㉕鍔際(上)「光忠、もう休憩させろ…」
「待って!ごめん忘れてた、これ選んだら終わりだよ!ほら、3つしかないからすぐ決まると思う…お願い伽羅ちゃん、座ってて!」
伽羅ちゃんは今日、たまのオフに僕に付き合わされてスーツの新調に来ている。1時間で終わるかと思っていたけど、彼の様子で分かる通り、信じられないくらい時間があっという間に過ぎていた。
僕は店員さんに出してもらったカフスを通したり手首のところに当てたりして、4つに絞ったネクタイと一緒に見比べて吟味する。
「伽羅ちゃん、強いて言うなら何色がいいとかあるかい?」
「…赤」
「そっか!それを先に聞いておけばよかったね。オーケー、じゃあ赤コーデでいこう。
あっ、そういえばジャケットの裏地って赤に替えてもらえるのかな?」
7416「待って!ごめん忘れてた、これ選んだら終わりだよ!ほら、3つしかないからすぐ決まると思う…お願い伽羅ちゃん、座ってて!」
伽羅ちゃんは今日、たまのオフに僕に付き合わされてスーツの新調に来ている。1時間で終わるかと思っていたけど、彼の様子で分かる通り、信じられないくらい時間があっという間に過ぎていた。
僕は店員さんに出してもらったカフスを通したり手首のところに当てたりして、4つに絞ったネクタイと一緒に見比べて吟味する。
「伽羅ちゃん、強いて言うなら何色がいいとかあるかい?」
「…赤」
「そっか!それを先に聞いておけばよかったね。オーケー、じゃあ赤コーデでいこう。
あっ、そういえばジャケットの裏地って赤に替えてもらえるのかな?」