伽羅
ちゅきこ
DONE脳神経内科医・光忠さんと、脳神経外科医・伽羅ちゃん、伊達組+αのみんなが脳血管センターのドクターとして働いている話。今回も初期設定オンタイム。
㉑環状
㉒折紙付
の続きです。
【刀×医パロ(🍯🌰)】㉓納刀SCUの夜勤帯が終わる時間になり、日中のコアメンバーへの申し送りを済ませ、シャワーを浴びに行く。
一昨夜は当直、今朝まで夜勤、半日休んでオペ、明日がやっとオフ。よくあることだ。外勤と重なったり会議とぶつかったりして休まず眠れず勤務が続くこともある。
着替えるついでにシャワーを浴び、ロッカー室へ戻る頃に日勤の病棟メンバーに合う。
貞宗の姿を見かけたので声をかけた。
「貞、午前どこだ」
「伽羅!おはよ!今日は普通に病棟にいるぜ!午後、中央手術室だよな?」
「11時にピッチ鳴らして起こせ。当直室で寝る」
私服に着替えているので手にぶら下げたPHSを見せると、貞宗の元気な快諾が返ってきた。
「今度プリンくれよー!」
医局に立ち寄り、冷蔵庫に入れておいたフルーツサンドを袋ごと引っ張りだして当直室に向かう。
4576一昨夜は当直、今朝まで夜勤、半日休んでオペ、明日がやっとオフ。よくあることだ。外勤と重なったり会議とぶつかったりして休まず眠れず勤務が続くこともある。
着替えるついでにシャワーを浴び、ロッカー室へ戻る頃に日勤の病棟メンバーに合う。
貞宗の姿を見かけたので声をかけた。
「貞、午前どこだ」
「伽羅!おはよ!今日は普通に病棟にいるぜ!午後、中央手術室だよな?」
「11時にピッチ鳴らして起こせ。当直室で寝る」
私服に着替えているので手にぶら下げたPHSを見せると、貞宗の元気な快諾が返ってきた。
「今度プリンくれよー!」
医局に立ち寄り、冷蔵庫に入れておいたフルーツサンドを袋ごと引っ張りだして当直室に向かう。
ちゅきこ
DONE脳神経内科医・光忠さんと、脳神経外科医・伽羅ちゃん、伊達組+αのみんなが脳血管センターのドクターとして働いている話。今回も初期設定オンタイム。
㉑環状 の続きです。
【刀×医パロ(🍯🌰)】㉒折紙付鍵を回す音を聞きながらドアを開ける。入った部屋の中が暗闇で沈んでいる。
この仕事をしていると月に何度かこんな夜がある。今夜は伽羅ちゃんが当直だ。
ここに引っ越す時、広さも立地も一番いいのはカード式の鍵がついている別の部屋だった。部屋の条件を何も言わなかった伽羅ちゃんが、差し込む鍵がいいと言ったのでここの部屋にしたのだ。カード式の部屋を鍵に変えることもできたけど、彼がこの部屋を気に入ったので今はここに住んでいる。
伽羅ちゃんが一緒にいる時はドアを大きく開けると先にするりと入っていき、僕が後から帰る日はひたひたと玄関まで静かに歩いてきて迎えてくれる。
そんな日々をどれくらい繰り返してきただろう。僕はもう何年も前から伽羅ちゃんと月に数回、すれ違いの生活をしているけれど、まだこの独りの夜を始めるのには少し勇気がいる。
5782この仕事をしていると月に何度かこんな夜がある。今夜は伽羅ちゃんが当直だ。
ここに引っ越す時、広さも立地も一番いいのはカード式の鍵がついている別の部屋だった。部屋の条件を何も言わなかった伽羅ちゃんが、差し込む鍵がいいと言ったのでここの部屋にしたのだ。カード式の部屋を鍵に変えることもできたけど、彼がこの部屋を気に入ったので今はここに住んでいる。
伽羅ちゃんが一緒にいる時はドアを大きく開けると先にするりと入っていき、僕が後から帰る日はひたひたと玄関まで静かに歩いてきて迎えてくれる。
そんな日々をどれくらい繰り返してきただろう。僕はもう何年も前から伽羅ちゃんと月に数回、すれ違いの生活をしているけれど、まだこの独りの夜を始めるのには少し勇気がいる。
ちゅきこ
DONE脳神経内科医・光忠さんと、脳神経外科医・伽羅ちゃん、伊達組+αのみんなが脳血管センターのドクターとして働いている話。今回は初期設定オンタイム。
本番プロポーズ前の拗らせ書きたかった。
時間軸はこの話のあとです。
➉おいしいきもち
【刀×医パロ(🍯🌰)】㉑環状目が覚めると、珍しく隣に光忠の姿があった。
「おはよう伽羅ちゃん」
「…ん」
伸びをしながらこたえると、光忠はちょっと寝坊しちゃった、と言って髪をかきあげた。睡眠中にも義眼を入れているので、黒い分厚い髪の隙間から造り物の眼球が一瞬だけ見える。
「せっかくだからお散歩しながらお外でご飯食べる?ちょっと作業もできるようにパソコン持って」
光忠の提案に頷いて
「白い怒った犬の店」
とロゴマークを思い出して、起き上がりながら携帯を手にとった。調べて画面を見せようと思ったが光忠はすぐに思い出したようだ。
「ああ、伽羅ちゃん『アヂト』気に入ったんだね。お天気もいいし、バスには乗らないで歩こうか」
にこにこして、俺の髪を優しくくしゃくしゃにする。
5885「おはよう伽羅ちゃん」
「…ん」
伸びをしながらこたえると、光忠はちょっと寝坊しちゃった、と言って髪をかきあげた。睡眠中にも義眼を入れているので、黒い分厚い髪の隙間から造り物の眼球が一瞬だけ見える。
「せっかくだからお散歩しながらお外でご飯食べる?ちょっと作業もできるようにパソコン持って」
光忠の提案に頷いて
「白い怒った犬の店」
とロゴマークを思い出して、起き上がりながら携帯を手にとった。調べて画面を見せようと思ったが光忠はすぐに思い出したようだ。
「ああ、伽羅ちゃん『アヂト』気に入ったんだね。お天気もいいし、バスには乗らないで歩こうか」
にこにこして、俺の髪を優しくくしゃくしゃにする。
hydroxidestar
DONEパライソを見てのぶぜまつ(登場するのは大倶利伽羅と豊前江です)山に来ていた大倶利伽羅は、豊前江とばったり遭遇する。一緒に秋の味覚を味わうことになった二人だが、大倶利伽羅は島原のことを聞いてみようと思い……
君のために謡う歌大倶利伽羅は秋の味覚を味わうために山に来ていた。さて、今日はなにを食べようか。握り飯も持ってきたから、七輪であぶって焼きおにぎりにするのもいい。準備をしていると、目の前に顔のいい男――豊前江が歩いてくるのが見えた。
「……豊前江」
「おお、大倶利伽羅さんよ。島原以外だな」
「そうだな」
「なにしてんだ?」
「お前も食べるか?秋の味覚祭りだ」
「お、いいねえ!さっき、下の川で魚釣ったからこれも食べようぜ!」
豊前江の肩には活きのいい魚がびちびちと跳ねている。男前は服が濡れても気にしないのだろうか。不思議な男だ。
豊前江は最初は大倶利伽羅を「くりさん」と呼んでいたのだが、恥ずかしいから「大倶利伽羅でいい」と伝えてある。
1215「……豊前江」
「おお、大倶利伽羅さんよ。島原以外だな」
「そうだな」
「なにしてんだ?」
「お前も食べるか?秋の味覚祭りだ」
「お、いいねえ!さっき、下の川で魚釣ったからこれも食べようぜ!」
豊前江の肩には活きのいい魚がびちびちと跳ねている。男前は服が濡れても気にしないのだろうか。不思議な男だ。
豊前江は最初は大倶利伽羅を「くりさん」と呼んでいたのだが、恥ずかしいから「大倶利伽羅でいい」と伝えてある。
mitsu_ame
DONED/sAUくりんば。Dom伽羅ちゃんとsubんばちゃん。もうだいぶお付き合いの長くなったふたり。
煽り煽られキャンディキス。
みつみつつくようすい黄金色。半透明。親指の爪ほどの大きさ。ゆびさきでそっと摘まむのにちょうどよい。
大俱利伽羅の手指でそうすると、褐色の肌に淡い色がよく映えた。
灯りは窓からの月光ばかり。まるく満つ月夜の晩。薄明るい光に浮かぶ、きらきらとかわいらしい、切り出したばかりの宝石のような飴玉ひとつ。
「舐めて」
蜜のように甘い命令。視線を上げる。満月色の瞳が飴玉よりよっぽど甘く光っている。
「このまま?」
「このまま」
すこしだけ牙見せるみたく笑う。試されてる。ならば挑んでやろう。
負けん気がくすぐられてしまう。たぶん、自分だっておんなじように笑っている。
口を開く。差し出された飴玉を迎え入れるために。含む一歩手前、止まって、目を合わす。大俱利伽羅はじっとこちらを見ていた。舌先を伸ばす。摘まむ指は避けて、金色だけを捉える。甘い。
1020大俱利伽羅の手指でそうすると、褐色の肌に淡い色がよく映えた。
灯りは窓からの月光ばかり。まるく満つ月夜の晩。薄明るい光に浮かぶ、きらきらとかわいらしい、切り出したばかりの宝石のような飴玉ひとつ。
「舐めて」
蜜のように甘い命令。視線を上げる。満月色の瞳が飴玉よりよっぽど甘く光っている。
「このまま?」
「このまま」
すこしだけ牙見せるみたく笑う。試されてる。ならば挑んでやろう。
負けん気がくすぐられてしまう。たぶん、自分だっておんなじように笑っている。
口を開く。差し出された飴玉を迎え入れるために。含む一歩手前、止まって、目を合わす。大俱利伽羅はじっとこちらを見ていた。舌先を伸ばす。摘まむ指は避けて、金色だけを捉える。甘い。
mitsu_ame
DONEくりんばの日おめでとー!D/sAUのふたり。伽羅ちゃんがDom、んばちゃがsub。
まだつがいになってからそんなに経ってない頃の話。
※月の満ち欠けがダイナミクスに影響を及ぼす独自設定を採用してます。
※人間のかたちの審神者が出てきてちょっと喋る。
そのこころ未申告につき.
雨が続くと、どうにも眠たくなる。
ぼぅっとすることが増えて何も手に着かない時間が目立つ。めまいが、頭痛が、不意に身体の自由を奪っていく。そうしてそれは、例え分厚い雨雲に隠れていようと満月の頃に顕著だった。
ざぁざぁと雨音が室内に溶け込むほどの雨脚。室内灯を灯してもどこか薄暗く感じる昼日中。国広は敷布に懐くみたくぐたりと横たわっている。時折上掛けを引き寄せたり手繰ったりするほかは何もしていない。できない。眠気はあるのに、目を閉じると眠れない。めまいがするからだ。
ぷぁぷぁと浮いているような、はたまたひたすらに落下し続けているような。そんな心地を床で味わう羽目になっている。
「ノびてるねぇ」
障子戸の隙間から顔を覗かせた審神者はのんびりとそう宣った。起き上がろうとすると「いい、いい」と手のひらで制された。それに甘えて再び床に就く。拳ほどの高さ頭を上げ下げしただけなのに、ぐわん、と視界が揺れる。気持ち悪い。
5759雨が続くと、どうにも眠たくなる。
ぼぅっとすることが増えて何も手に着かない時間が目立つ。めまいが、頭痛が、不意に身体の自由を奪っていく。そうしてそれは、例え分厚い雨雲に隠れていようと満月の頃に顕著だった。
ざぁざぁと雨音が室内に溶け込むほどの雨脚。室内灯を灯してもどこか薄暗く感じる昼日中。国広は敷布に懐くみたくぐたりと横たわっている。時折上掛けを引き寄せたり手繰ったりするほかは何もしていない。できない。眠気はあるのに、目を閉じると眠れない。めまいがするからだ。
ぷぁぷぁと浮いているような、はたまたひたすらに落下し続けているような。そんな心地を床で味わう羽目になっている。
「ノびてるねぇ」
障子戸の隙間から顔を覗かせた審神者はのんびりとそう宣った。起き上がろうとすると「いい、いい」と手のひらで制された。それに甘えて再び床に就く。拳ほどの高さ頭を上げ下げしただけなのに、ぐわん、と視界が揺れる。気持ち悪い。
クラフネ
MOURNING六年前の過去絵供養。画像整理してたら、昔描いたイナゴが発生して戦ってる弊本丸の鶯丸と大倶利伽羅を見つけた。未だにこれ同人誌にできないかなって思ってる。
(資料全然見てなかったからバッタの顔は適当) 3
6RyoukosaaaN9
PAST過去絵超加筆修正。くりみつ※2017年のみほとせ現地で2部大倶利伽羅くんの日替わり台詞が「俺は脱がない。脱がせたいなら…」だったのです。
くりみつにするしかなかった。 2
raichi_k
DONE7/11くりみつハニーフェスのエアスケブです。①新刊(大倶利伽羅×狼光忠)の光忠の軽装
②猫耳尻尾くりみつ
③女装メイド光忠
④狼大倶利伽羅くん
リクエストありがとうございました! 4
lien_lapin
MOURNING受けが悶々するガチャ//https://odaibako.net/gacha/1769【お題】
色々な練習に良いと聞き思い切ってディルドを買ってみたが、なんだか浮気をしているような気がしてしまい結局タンスの奥にしまう山姥切国広♀。正直に大倶利伽羅に色々教えてもらおう…。
内緒の買い物。この本丸では、週に一度通販できるシステムがある。購入したものは主が開示を求めなければ他の誰かに見られるわけでもないし、重いものはそのまま玄関横の倉庫に直接届けられるおかげで、急ぎでなければ通販に頼ることが増えた。今まで主から開示をさせられたのは燭台切のキッチングッズを買い漁ってできた山のときと歌仙が他のものに給金を借りて買おうとした茶器の時くらいか。歌仙にいたっては随時小夜と篭手切が小遣い帳を確認することでどうにか落ち着いたようだったけれど。
そうして今週分の通販の荷物が配達係によって各部屋に配られて。小さな段ボールを前にこれほど緊張したことがあっただろうか。満身創痍で検非違使にあった時ですらこんなに緊張しなかっただろう。
2610そうして今週分の通販の荷物が配達係によって各部屋に配られて。小さな段ボールを前にこれほど緊張したことがあっただろうか。満身創痍で検非違使にあった時ですらこんなに緊張しなかっただろう。
橘 いづみ
MOURNING以前ポメガバースって少し流行ってたんでニャメガバースとして大倶利伽羅が疲れると猫になってまんばちゃんに可愛いがってよしよしされると元に戻るっての書こうと思ってた。
くりんば×ニャメガバースふざけんな。
付喪神として意識が宿り肉体を得てかれこれ数年。これ程真剣に、マジで、そう思った事はない。何故か?今の俺は多分、猫だからだ。まだ全身を見て無い(見たくもないが)から課程だが、この両手の肉球の形と毛だらけの白い腹、両眼の端にチラチラ写りバッタバッタと畳の上を暴れ回る細く長い焦茶の尻尾。
チッ喧しい。いい加減収まれ!
俺は思わず自分の尾を抑え様とソレを視界に入れてしまった。そう猫の本能は動く物に反応する……後は推して知るべし。気が付いたのは自分の尾を追ってひと暴れした後だった。
247付喪神として意識が宿り肉体を得てかれこれ数年。これ程真剣に、マジで、そう思った事はない。何故か?今の俺は多分、猫だからだ。まだ全身を見て無い(見たくもないが)から課程だが、この両手の肉球の形と毛だらけの白い腹、両眼の端にチラチラ写りバッタバッタと畳の上を暴れ回る細く長い焦茶の尻尾。
チッ喧しい。いい加減収まれ!
俺は思わず自分の尾を抑え様とソレを視界に入れてしまった。そう猫の本能は動く物に反応する……後は推して知るべし。気が付いたのは自分の尾を追ってひと暴れした後だった。
Norskskogkatta
MOURNING花冷えの答え合わせらしきものを書きたかったとりあえず機嫌のいい大倶利伽羅の主くり
偽善ぽいと悩む主とそれすら愛おしくなってる大倶利伽羅
夜桜に酔いませんか夜桜とくれば宴会になるのは当然だった。大広間の廊下側の戸を開け放し、満開の桜が月明かりに照らされ発光しているかのように輝いている。
ほとんどのやつらが舞い散る花弁に見とれているうちに回避しようにもがっつりと両脇を光忠と国永に押さえられてしまえばそれまでだった。
だがもう宴もたけなわになる頃合いだ。この騒がしさに俺ひとりがいなくなっても文句は言われないはずだ。
「ひとりで花を見てくる」
わいわいと賑やかな広間の中でつぶやき立ち上がれば大広間を一周して飲み歩いてきた国永が仰ぎ見た。
「なんだ、もういくのか」
「もう十分付き合っただろう」
「まあ、伽羅坊にしちゃあ辛抱したほうだよな」
けたけた笑いながら徳利を傾ける白い刀はすでに首まで赤い。だが酔ってはいないこの老獪は口角をあげた。
1692ほとんどのやつらが舞い散る花弁に見とれているうちに回避しようにもがっつりと両脇を光忠と国永に押さえられてしまえばそれまでだった。
だがもう宴もたけなわになる頃合いだ。この騒がしさに俺ひとりがいなくなっても文句は言われないはずだ。
「ひとりで花を見てくる」
わいわいと賑やかな広間の中でつぶやき立ち上がれば大広間を一周して飲み歩いてきた国永が仰ぎ見た。
「なんだ、もういくのか」
「もう十分付き合っただろう」
「まあ、伽羅坊にしちゃあ辛抱したほうだよな」
けたけた笑いながら徳利を傾ける白い刀はすでに首まで赤い。だが酔ってはいないこの老獪は口角をあげた。