Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    入学

    足田おし

    DOODLE向日岳人と忍足侑士がおともだちしているだけ。
    親友な2人の入学式次の日エピソード的な。
    忍足侑士は、困っていた。

    「なぁオシタリってなんで関西弁?」

    「ねー!ユウシくんって何かスポーツやってる?やってそう!」

    転校日初日。というか入学式の次の日。
    入学式には来なかったが、式後に非公式で行われたテニス部での試合。
    そこで入学初日から学園(ほぼ)全員に慕われていた『跡部様』と熱戦を繰り広げた彼は案の定注目の的だった。

    平均より高い身長。
    独特の雰囲気を醸し出すセミロングと丸眼鏡。
    そして何より関西弁という、こちらの地方ではメディアを通さないと聞かないような不思議な言葉遣い。

    新入生といえど周りはほぼエスカレーター式で上がってくる学生ばかりだ。転校生とほぼ変わらない。

    こうして”珍しい人間”扱いされるに十分すぎる要素を揃えた忍足侑士の周りには人が集まるようになっていた。もっとも、野次馬のようなものだが。

    わいわい周りに話しかけられるのには慣れている。転校6回。珍しさに寄ってくる人間の対応などお茶の子さいさいである。

    と、思ったのに。

    ここの人間はどうやら一筋縄じゃいかないらしい。

    「跡部様とはどんな関係なの?」

    「もしかして一緒にイギリスからきたの!?」
    1648

    ytd524

    DONE貴方とカメラで想い出を。

    ※伏入学後・虎入学前
    ※初任給でカメラを買った伏の話

    フォロー様のお誕生日記念に書いた、五伏の短編小話です。
    こっちに上げるの忘れてたことに気がついたので、今更ですがぽいぽい!
    「カメラを買いました」
    「……んんん?」
    「いや、アンタが聞いてきたんでしょうが。なんでそんな面白い顔すんですか」
    「だって恵とカメラって組み合わせがあまりにも噛み合わなくて……え、高校デビュー? あっ、高専デビュー?」
    「違います。てか相当失礼だな」
    「えー、でもそうじゃん。らしくないって自分でも思ってるでしょ」
    「……まぁ、はい」

     そう言いながらカメラを持つ恵に、僕はやっぱり疑問符を浮かべてしまう。だってカメラ。このご時世、スマートフォンのカメラ機能も発達してる中でわざわざカメラを買うなんて、余程こだわりのある奴か、何か『撮りたい物』のある奴以外いないだろう。加えて恵が今持っているカメラはデジカメじゃなく、いわゆる『一眼レフ』というタイプのものだ。カメラ本体とレンズが分かれてて、用途に合わせて望遠レンズとか接写用のマクロレンズとかに付け替えれるタイプ。まぁつまり、ゴツくてお高いタイプのもの。
     そんな本格的なカメラを、大して写真に興味のない恵が買ったと言うのだ。しかも呪術師としての初任給を、ほかでもない『それ』に当てたと言うのだ。そんなの疑問に思って然るべきだろう、面白い顔と言 2560

    たんごのあーる

    TRAINING「君と羊と青」

    呪専に入学したての、さしす。前向きな青い春を書きたかった。あと、爺や。
    BGM:RADWINPS/君と羊と青
    正直、呪術高専なんて行きたくなかった。学ぶ、なんてことが必要だなんて思えなかった。事実、呪術なら誰にも負けない自信はあったし、机にかじりついて勉強なんてかったるい。どう考えても、群れて囲われているだけのあの場所に行く意味があるとは、とても思えなかった。でも、爺やが文字通り泣いて頼むから、まー行ってみるか、嫌ならすぐに辞めればいいし、ぐらいの気持ちだった。
     入学式にいたのは、小柄な女が一人と変な前髪のデカい男が一人。
    「変な前髪。」
     と思わず口に出したら、
    「これだから、お坊っちゃまは。口の聞き方も知らないのかい?」
     と、売り言葉に買い言葉、挙げ句の果てに大喧嘩になって、教室を半壊させて大騒ぎになった。で、早速初日から夜蛾先生にがっつり怒られた。もちろんしばらくお互いに口もきかなかった。
     
    「なのに、なんで一緒にいるかねー。」
     校舎の屋上で、硝子が煙草片手に俺を見上げる。昼休みに決まって喫煙している二人を見つけてからは、置いてかれないように、もしくは先回りしてここに来る。右手側に傑、左手側に硝子、真ん中に俺、が定位置となっていた。
    「ほんとだよ。煙草臭いの嫌だー、とか言うくせに 1972

    ばったもん

    PROGRESS【始まりの春】第一話
     今ではツーカー(古)な戸上さんと浅桐さんも、入学したての一年生の時には上手く連携出来なかったりしたのかなという妄想です。
    (2021.03.28)
    桜が舞う。
     満開の桜道の下、学び舎の門をくぐる若者達に今年もまた幼さの残る顔立ちが混じる季節になった。
     柔らかな春の日差しの中をはらはらと降り注ぐ薄紅の一片が、真新しい制服の肩へと舞い落ちる。
     桜が咲き誇る校庭を、戸上宗一郎もまだ身体になじまない赤錆色のブレザー姿で校舎へと歩いて行く。長身の宗一郎はゆっくり歩いていても歩幅の広さから進みは早く、その肩で一休みした花弁が風に浚われる様に飛んでいった。

    『ほら、あいつだよ。白星から来たっていうさ……』
    『ヒーローなんだろ? なんでわざわざ白星から?』
    『白星じゃレギュラーになれないからだろ。崖っぷちの崖縁なら誰でもなれるもんな』

     すれ違う生徒達の中に、時折そんな聞こえよがしの声がするが、宗一郎の歩みは変わらない。宗一郎がエスカレーター式に進学出来たはずのヒーローの名門高、白星第一学園の付属中学から崖縁工業へと外部進学する事を決めた時、それなりにゴタゴタも有り、仲間達やとりわけ後輩には迷惑をかけてしまった。そのことで古巣の白星でも宗一郎の選んだ道を快く思わない者も少なからず居た。
     だが、共にヒーローを目指して訓練していた仲間達の 7533

    もろごりら

    CAN’T MAKE独歩が母校の中学校の入学式の挨拶に呼ばれる話。
    やまなし
    おちなし
    いみなし

    続きは書けない。何をしようとしたのか覚えていない。
    桜の木

    温かい陽射しが降り注いでいる。道は新学期に胸を躍らせる新中学生の声で溢れていた。
    「眩しい…」
    観音坂独歩は、若いチルドレンのエネルギッシュさにすでに参っていた。
    「なんで俺がこんなことを…」
    独歩は母校の中学から入学式の祝辞を頼まれた。当時の俺を覚えてるやつなんて居ないくせに。シンジュク代表になってディビジョンバトルで優勝した途端これである。馬鹿馬鹿しい。校長からは「これから明るく楽しい学生生活が待っている学生たちに先輩としてエールを贈ってやってください」なんて言われたが、俺が『明るく楽しい学生生活』を送ったように見えるか?もっと適任者がいるだろ。一二三とか一二三とか一二三とか…。いや、あいつも真に『明るく楽しい学生生活』は送れてなかったな。女性恐怖症が発症したのってこのぐらいの時期だったか。今はなんとかコントロールが出来ているが、ここに来てフラッシュバックしてしまったら…ジャケットが効かなくなったらあいつの努力が水の泡だ。やはり俺がやるしかないのか…。
    独歩はたいしてこの学校が好きではなかった。学区として定められているから通っていたのであって、スクールモットーには 1080