ムー(金魚の人)
SPOILERボイスドラマ後。酔いつぶれちゃったチェズを部屋に持ち帰ったモさん。チェズはほとんどしゃべってない。モさんの独白多め。メテオライトショーの1日、チェズは愉しげでそして寂しげだったのかなあ。 3209
nochimma
DOODLEモクチェズワンドロ『衣替え』「な……」
「お、おかえりチェズレイ~♪」
玄関から遠いこの部屋でも、訪れたひとの纏った冷たい外気はモクマの肌をひやりとくすぐった。
対してチェズレイは、耳と指先を赤くしながら、驚いた猫みたいに目をまんまるにしている。
おおきな仕事を終えて、しばらくの休暇となり。二人で旅立ってから一番の長い休みを過ごすのに、相棒が招いてくれたのは、ずいぶん前から所有しているという雪国にあるお屋敷であった。クラシカルで豪奢な調度品で揃えられたその内装は古いながらも手入れがゆき届いており、気にせずくつろいでくださいと言われたが昨日は借りた猫状態で、しかしこのままじゃ向こうにも気を遣わせてしまうと、チェズレイが買い物に出掛けた隙に自分の荷物をがさがさ漁っていたのだけれど……、
6285「お、おかえりチェズレイ~♪」
玄関から遠いこの部屋でも、訪れたひとの纏った冷たい外気はモクマの肌をひやりとくすぐった。
対してチェズレイは、耳と指先を赤くしながら、驚いた猫みたいに目をまんまるにしている。
おおきな仕事を終えて、しばらくの休暇となり。二人で旅立ってから一番の長い休みを過ごすのに、相棒が招いてくれたのは、ずいぶん前から所有しているという雪国にあるお屋敷であった。クラシカルで豪奢な調度品で揃えられたその内装は古いながらも手入れがゆき届いており、気にせずくつろいでくださいと言われたが昨日は借りた猫状態で、しかしこのままじゃ向こうにも気を遣わせてしまうと、チェズレイが買い物に出掛けた隙に自分の荷物をがさがさ漁っていたのだけれど……、
hnrmr4132
DONEフランケンの怪物×博士なハロウィン🎃モチェ※断面ないし元気だけど千切れてるので注意
「無茶はしないでくださいと何度言えば理解していただけるのでしょうかねェ?」
「でもチェズレイさえ生きてればまた治るし…」
nochimma
DOODLEきずとよくぼう 初夜後のチェの傷痕とモの欲望のはなし 初夜後だけどぜんぜんやらしいかんじではないです「……あのさ」
「はい……?」
喉から出た声は掠れてみにくかった。
けほ、と咳払いをすると、となりのおとこはぎょっと目を開いて、あわてて起き上がると水差しに手を伸ばした。……甲斐甲斐しいことだ。
寝転がったまま、緩慢な動きで首を傾ける。あわい間接照明が、おとこの背をぼんやり照らしている。発達した筋肉で覆われて、山みたいに凹凸のあるそこに、細く伸びる引っ掻き傷。
「……ごめん、無理させたね」
「いいえ……、私も、背中を」
起き上がるのにも手を借りなくてはならぬ体たらく。水の中にいるかのよう、芯の芯まで、身体が重たい。
差し出されたグラスの中の水はぬるかったが、痛む喉にはちょうどよかった。
飲み干してやや体裁をととのえた声で指差し言うと、自覚がなかったらしい、首を回してみとめて、「ああ」と笑った。
6466「はい……?」
喉から出た声は掠れてみにくかった。
けほ、と咳払いをすると、となりのおとこはぎょっと目を開いて、あわてて起き上がると水差しに手を伸ばした。……甲斐甲斐しいことだ。
寝転がったまま、緩慢な動きで首を傾ける。あわい間接照明が、おとこの背をぼんやり照らしている。発達した筋肉で覆われて、山みたいに凹凸のあるそこに、細く伸びる引っ掻き傷。
「……ごめん、無理させたね」
「いいえ……、私も、背中を」
起き上がるのにも手を借りなくてはならぬ体たらく。水の中にいるかのよう、芯の芯まで、身体が重たい。
差し出されたグラスの中の水はぬるかったが、痛む喉にはちょうどよかった。
飲み干してやや体裁をととのえた声で指差し言うと、自覚がなかったらしい、首を回してみとめて、「ああ」と笑った。
hnrmr4132
MOURNINGおいちゃ誕🎂だったIQ2のモチェ※全裸🎀のチェズがいます
誕生日っぽく祝われコーデにしたは良いがオフィナデでみんなに祝ってもらった後自室に戻ったらデザート用意されてたみたいになっちゃった…
オフィナデでプレイすな…となったので何だコレ…何も考えずに描くからこうなる……
さきょんのバミ
MOURNING多分マジで使えなくなるなコレ と形になりそうならそうしよう、と塩漬けしてたモクチェズプロットの一部投下
3月19日更新ってある 早いんよ 出した本はあんなのばっかなのに
こういうプロットは実は結構あるんよ
ちなみにこのテキストのファイル名は「わからセックス」である
プロット抜粋供養愛撫で高めるのに確信に触れないモさん
「2人になって随分立つのに、オジサンを勘定に入れてないことがあるのが腹が立つ」
お前が一人でなんでもできるのは知ってるし、認めてもいるんだけどね
自分を1人だなんて勘違いさせないから
どうしたってほかに手がない時もあるかもしれない
性分なんです
あなただって未だに不必要な時でさえ私を庇うでしょうに
たしかにそりゃおじさんの中々抜けない悪癖の一つかもしれんけどね
2人でなきゃ庇うこともできない
違うかい?
どんな時でも俺を勘定に入れろ
わ……(軽率に返事しようとして、逡巡
…善処、します…
キチンと考えたみたいだから今日のところは許してあげよう
301「2人になって随分立つのに、オジサンを勘定に入れてないことがあるのが腹が立つ」
お前が一人でなんでもできるのは知ってるし、認めてもいるんだけどね
自分を1人だなんて勘違いさせないから
どうしたってほかに手がない時もあるかもしれない
性分なんです
あなただって未だに不必要な時でさえ私を庇うでしょうに
たしかにそりゃおじさんの中々抜けない悪癖の一つかもしれんけどね
2人でなきゃ庇うこともできない
違うかい?
どんな時でも俺を勘定に入れろ
わ……(軽率に返事しようとして、逡巡
…善処、します…
キチンと考えたみたいだから今日のところは許してあげよう
nochimma
DOODLEワンドロの「リモート」で書こうとしてあんまりリモートしなくなってしまったらくがき モクチェズ バデオラ見た後だとチェの元気具合とかモさんの許容値とかこれくらいでもいいか…!?と思って書いた チェがすごくげんき 大きめのタブレットを横向きに机の上に置いて、アプリを起動してそわそわと待つ。その横には乾きものがメインのつまみとどぶろくの瓶がひとつ、おちょこにはなみなみと白い液体が注がれている。
時間は夜半、ひとりっきりのしんと静かなセーフハウスの二階の、大きな大きな窓から月明りがこうこうと覗く、ふたりでいつも晩酌をするダイニングに、無機質なコール音だけがしばらく空気を震わせて……、
『……お待たせしました』
ぱっと画面が切り替わって、そうして現れた顔と声に、モクマはぱっと表情を明るくした。
「チェズレイ!」
『モクマさん。お元気そうでなによりです』
「へへへ。元気元気。お前さんは何飲むの?」
『私はアイスワインを。一杯でやめておきますが』
6266時間は夜半、ひとりっきりのしんと静かなセーフハウスの二階の、大きな大きな窓から月明りがこうこうと覗く、ふたりでいつも晩酌をするダイニングに、無機質なコール音だけがしばらく空気を震わせて……、
『……お待たせしました』
ぱっと画面が切り替わって、そうして現れた顔と声に、モクマはぱっと表情を明るくした。
「チェズレイ!」
『モクマさん。お元気そうでなによりです』
「へへへ。元気元気。お前さんは何飲むの?」
『私はアイスワインを。一杯でやめておきますが』
tototake
DONE【EXTRA MISSION!】ペーパーラリーでネップリ登録していた漫画4Pとコッソリ追加したオマケ1Pです。
モクチェズ前提でおチェズとフウガが推しについて語ってるだけの謎時空漫画となっています。頭を空っぽにしてご覧下さい。 5
rio_bmb
MOURNINGプチオンリーのペーパーラリーに参加させていただきました!字が細かすぎるのでテキスト版。モクチェズ前提のオールキャラ、アナザーエンド後のSSです。(モクチェズ以外は全て非恋愛関係として書いてます)Catch Me If You Can【B】
「クソ詐欺師の居場所なんざ知るわけねえだろ」
『だよなあ。僕もそう思ったんだけど、チェズレイのことだから、逆に裏をかいて君のところにいるって可能性も捨てきれなくて』
タブレット越しのルークが照れたように言う。
まったく、相変わらず妙なところで冴えてやがる。刑事の勘ってやつか?
アーロンはその推理がそう的外れもないことを相棒に教えてやることにした。あの詐欺師に義理立てする必要もないからだ。
「惜しかったな。つい昨日まで確かにあいつはハスマリーにいたぜ」
ほんと!? と叫んだのはルークではなくモクマだった。血相を変えてルークとタブレットの間に割り込む。部屋にいるのはわかっていたが、気配を隠そうとしていたようなので無視していた。慌て方からして、チェズレイを探しているのはルークではなくモクマなのだろう。
4700「クソ詐欺師の居場所なんざ知るわけねえだろ」
『だよなあ。僕もそう思ったんだけど、チェズレイのことだから、逆に裏をかいて君のところにいるって可能性も捨てきれなくて』
タブレット越しのルークが照れたように言う。
まったく、相変わらず妙なところで冴えてやがる。刑事の勘ってやつか?
アーロンはその推理がそう的外れもないことを相棒に教えてやることにした。あの詐欺師に義理立てする必要もないからだ。
「惜しかったな。つい昨日まで確かにあいつはハスマリーにいたぜ」
ほんと!? と叫んだのはルークではなくモクマだった。血相を変えてルークとタブレットの間に割り込む。部屋にいるのはわかっていたが、気配を隠そうとしていたようなので無視していた。慌て方からして、チェズレイを探しているのはルークではなくモクマなのだろう。
motomura_3
DONE9/19新刊のモクチェズ本『eating repulsive things』のおまけSSです。えっちシーンの第2ラウンドですが一応これ単体でも読めます。でも本もよろしくね!
ちょっとだけ攻めフェラ(というほどでもないレベル)あり、本の続きなのでゴムなしです。
※バディオラより前に書いたものです。
18↑? 3540
pieesuke_kun
DONE絵本風味のお話です名前は出てこないです
でもモクチェズです……
モクチェズ絵本 あるところに、それはそれは美しいお姫さまがいました。
お姫さまは左目に紫色の美しい花を咲かせていました。その花からは甘く珍しい蜜が取れるので、お姫さまの周りにはその蜜を求める人達であふれかえっていました。
しかしその花はお姫さまが最初から持っていたものではありません。
お姫さまがはじめて恋をして、そして想いが通じなかった相手から送られたものでした。
お姫さまはそれがどうしても許せませんでした。自分を手酷く振っておいて、なのにこのような花を送るなんて!と、どういうつもりなのかと、会って一言二言いってやらないと、気がすまなくなったのです。
お姫さまは左目に花を咲かせてから丁度一年経った日に、お城の離れにある塔へ閉じこもりました。
10726お姫さまは左目に紫色の美しい花を咲かせていました。その花からは甘く珍しい蜜が取れるので、お姫さまの周りにはその蜜を求める人達であふれかえっていました。
しかしその花はお姫さまが最初から持っていたものではありません。
お姫さまがはじめて恋をして、そして想いが通じなかった相手から送られたものでした。
お姫さまはそれがどうしても許せませんでした。自分を手酷く振っておいて、なのにこのような花を送るなんて!と、どういうつもりなのかと、会って一言二言いってやらないと、気がすまなくなったのです。
お姫さまは左目に花を咲かせてから丁度一年経った日に、お城の離れにある塔へ閉じこもりました。
AmatsuBmb
DONE守ってあげたいDomなモと、構って欲しいsubなチェのどむさぶパロです。前半モ視点、後半チェ視点。
画像(新書ページメーカー版)はツイッターで↓
https://twitter.com/AmatsuBmb/status/1424922544155414530?s=20
https://twitter.com/AmatsuBmb/status/1432684512656310281?s=20
Dom/subユニバースなモクチェズ***
「私たちもそろそろ、パートナーになることを考えませんか」
二人が生活するセーフハウスの一室でなされたチェズレイの提案に、モクマは思考も動作も停止した。
夕食を終え、二人は並んでソファに座っている。時折晩酌に付き合ってくれる相棒に、今日は酒は無し、と言われていたので、何か大事が話があるのだろうと思ってはいたのだが。
パートナー? 俺たちは、すでに唯一無二の相棒だと思っていたのだが、違ったのだろうか。落胆しかけてすぐに、いや、違う意味なのだとわかった。
「……おじさん、これでもDomなんだけど」
「それが何か問題でも?」
「へっ? ってことは――お前さん、subだったの!?」
「ええ」
男や女という身体的あるいは精神的な性別の他に、人間は第二の性別をもつ。それが、DomとSubだ。一般的に、Domは支配したい性、subは支配されたい性、と理解されている。欲求が満たされない状態が長く続くと、Domもsubも抑うつ症状などの体調不良を起こすため、特定のパートナーがいない場合は、一時的なパートナーとの行為に及ぶか、抑制剤を服用する場合が多い。
5253「私たちもそろそろ、パートナーになることを考えませんか」
二人が生活するセーフハウスの一室でなされたチェズレイの提案に、モクマは思考も動作も停止した。
夕食を終え、二人は並んでソファに座っている。時折晩酌に付き合ってくれる相棒に、今日は酒は無し、と言われていたので、何か大事が話があるのだろうと思ってはいたのだが。
パートナー? 俺たちは、すでに唯一無二の相棒だと思っていたのだが、違ったのだろうか。落胆しかけてすぐに、いや、違う意味なのだとわかった。
「……おじさん、これでもDomなんだけど」
「それが何か問題でも?」
「へっ? ってことは――お前さん、subだったの!?」
「ええ」
男や女という身体的あるいは精神的な性別の他に、人間は第二の性別をもつ。それが、DomとSubだ。一般的に、Domは支配したい性、subは支配されたい性、と理解されている。欲求が満たされない状態が長く続くと、Domもsubも抑うつ症状などの体調不良を起こすため、特定のパートナーがいない場合は、一時的なパートナーとの行為に及ぶか、抑制剤を服用する場合が多い。
💤💤💤
INFO『シュガーコート・パラディーゾ』(文庫/152P/1,000円前後)9/19発行予定のモクチェズ小説新刊のサンプルです。
同道後すぐに恋愛という意味で好きと意思表示してきたチェズレイに対して、返事を躊躇うモクマの話。サンプルはちょっと不穏なところで終わってますが、最後はハッピーエンドです。
【本文サンプル】『シュガーコート・パラディーゾ』 昼夜を問わず渋滞になりやすい空港のロータリーを慣れたように颯爽と走り去っていく一台の車——小さくなっていくそれを見送る。
(…………らしいなぁ)
ごくシンプルだった別れの言葉を思い出してると、後ろから声がかかった。
「良いのですか?」
「うん? 何が」
「いえ、随分とあっさりとした別れでしたので」
チェズレイは言う。俺は肩を竦めて笑った。
「酒も飲めたし言うことないよ。それに別にこれが最後ってわけじゃなし」
御膳立てありがとね、と付け足すと、チェズレイは少し微笑んだ。自動扉をくぐって正面にある時計を見上げると、もうチェックインを済まさなきゃならん頃合いになっている。
ナデシコちゃんとの別れも済ませた今、ここからは本格的にこいつと二人きりの行き道だ。あの事件を通してお互いにお互いの人生を縛りつける選択をしたものの、こっちとしてはこいつを離さないでいるために賭けに出ざるを得なかった部分もあったわけで、言ってみれば完全な見切り発車だ。これからの生活を想像し切れてるわけじゃなく、寧ろ何もかもが未知数——まぁそれでも、今までの生活に比べりゃ格段に前向きな話ではある。
30575(…………らしいなぁ)
ごくシンプルだった別れの言葉を思い出してると、後ろから声がかかった。
「良いのですか?」
「うん? 何が」
「いえ、随分とあっさりとした別れでしたので」
チェズレイは言う。俺は肩を竦めて笑った。
「酒も飲めたし言うことないよ。それに別にこれが最後ってわけじゃなし」
御膳立てありがとね、と付け足すと、チェズレイは少し微笑んだ。自動扉をくぐって正面にある時計を見上げると、もうチェックインを済まさなきゃならん頃合いになっている。
ナデシコちゃんとの別れも済ませた今、ここからは本格的にこいつと二人きりの行き道だ。あの事件を通してお互いにお互いの人生を縛りつける選択をしたものの、こっちとしてはこいつを離さないでいるために賭けに出ざるを得なかった部分もあったわけで、言ってみれば完全な見切り発車だ。これからの生活を想像し切れてるわけじゃなく、寧ろ何もかもが未知数——まぁそれでも、今までの生活に比べりゃ格段に前向きな話ではある。
💤💤💤
SPUR ME『シュガーコート・パラディーゾ』(文庫/130P前後/価格未定)9/19発行予定のモクチェズ小説新刊です。同道後すぐの時間軸の話。
表紙まだいじるかもしれないですが、一旦登録だけします…(推敲など諸々がんばります…
rio_bmb
DOODLE原稿が煮詰まってるので軽いノリのイチャラブなどを書いて元気になろうとしたんだけどなんだろうなこれ…夜明けのスキャット/モクチェズ ちぇーずれい、と節をつけるように名前を呼ばれた。こんな気が抜けた声で己を呼ぶのはこの相棒ぐらいのものである。
僅かに目線を上げると、前を歩いていたモクマがこちらを振り向いて手招きをしているところだった。
何か興味深いものでも見つけたのだろうか。――こんな寂れた、夜明け前の廃線跡で?
疑問に思いながらも、チェズレイは相棒のもとへと歩を進める。
二人が歩いているのはもう使われなくなって久しい古びたレールの上だ。廃駅の地下をアジトとしていたマフィアをひとつ潰した帰り道だった。車を手配しても良かったのだが、廃駅から伸びた線路を眺めながら「少し散歩して帰ろうよ」とモクマが言い出したのだ。夜明け前の涼やかな風が心地よく、相棒の珍しい我が儘に付き合うのも悪くないかと思えた。海中の坑道を走るトロッコを思い出して懐かしくなったというのもある。おそらくモクマも同じことを思い出したのだろう。
1940僅かに目線を上げると、前を歩いていたモクマがこちらを振り向いて手招きをしているところだった。
何か興味深いものでも見つけたのだろうか。――こんな寂れた、夜明け前の廃線跡で?
疑問に思いながらも、チェズレイは相棒のもとへと歩を進める。
二人が歩いているのはもう使われなくなって久しい古びたレールの上だ。廃駅の地下をアジトとしていたマフィアをひとつ潰した帰り道だった。車を手配しても良かったのだが、廃駅から伸びた線路を眺めながら「少し散歩して帰ろうよ」とモクマが言い出したのだ。夜明け前の涼やかな風が心地よく、相棒の珍しい我が儘に付き合うのも悪くないかと思えた。海中の坑道を走るトロッコを思い出して懐かしくなったというのもある。おそらくモクマも同じことを思い出したのだろう。
AmatsuBmb
DONEモのためならセッくらい我慢するつもりのチェと、チェの下ごしらえに余念がないモ。#モクチェズ版ワンドロワンライ
8/8お題「素肌」でした。ちょっと過去のお題「征服」も交じってる。 4
tobari_2p
DONEモクチェズ版ワンライお題「怪談」もはやワンライじゃねえんですけど…っていう恒例の遅刻魔ぶり…。
ゲストにリモートなアとル。諸君はミカグラ後も定期的にオンライン会合してるとよいなっていう願望を詰めました。チェが名前しか出てこないけどモチェです、と言い張る。
それにしてもお題怪談なのにぜんぜん怖くないな!
憑いているのは……?里を出て二十数年になるが、外界の技術の進歩は目覚ましいものがある。
出奔した先で便利な道具に触れるたび、モクマは目を瞠ったものだ。
そして今もその便利な道具に助けられ、大切な仲間と定期的に連絡を取り合えている。
『……で、ですね、署内の人間の間で噂になっているんですけど、遅くまで残業していると必ずどこかから呻き声が聞こえてくるんです……僕もこないだ残業してたときに聞いてしまって……』
分割されたPC画面の向こう側でルーク・ウィリアムズが落とし気味の声で囁く。
モクマは神妙な面持ちのルークにどう返したものか、といつものへらりとした笑みを崩さぬまま考える。
『……なんだそれ。寝ぼけてんのか』
と、モクマが返答する前に、分割されたもう一方の画面に表示されたアーロンが呆れた様子を隠しもせず言い放つ。
2683出奔した先で便利な道具に触れるたび、モクマは目を瞠ったものだ。
そして今もその便利な道具に助けられ、大切な仲間と定期的に連絡を取り合えている。
『……で、ですね、署内の人間の間で噂になっているんですけど、遅くまで残業していると必ずどこかから呻き声が聞こえてくるんです……僕もこないだ残業してたときに聞いてしまって……』
分割されたPC画面の向こう側でルーク・ウィリアムズが落とし気味の声で囁く。
モクマは神妙な面持ちのルークにどう返したものか、といつものへらりとした笑みを崩さぬまま考える。
『……なんだそれ。寝ぼけてんのか』
と、モクマが返答する前に、分割されたもう一方の画面に表示されたアーロンが呆れた様子を隠しもせず言い放つ。
nochimma
DOODLEモクチェズワンドロ お題かき氷 照り付ける太陽が、ちょっと見たことないくらいに鮮やかでまぶしい。
ざざん、ざざん、静かなビーチサイドに響くのは、寄せては返す波の音と――、
「わ、見てくれアーロン! 舌が青い!」
「うっわ……、まずそうな色だな」
「僕の舌を見て牛タン的な発想しないで欲しいな……、そんなこと言ってアーロンも……って赤か、普通だ!」
「……かわいいねえ、ヒーローズ」
「あれでは年端のいかない子どものようですが……」
波打ち際でプラコップを手に水着姿できゃいきゃい騒ぐふたりを眺めながら、そこからもう少しだけ遠く。
パラソルで完全に遮光したビーチチェアに寝転んだアロハシャツのモクマはほのぼのと目を細めるけれど、隣でタブレットに視線を落とすチェズレイの声はいささか呆れ気味だ。
4002ざざん、ざざん、静かなビーチサイドに響くのは、寄せては返す波の音と――、
「わ、見てくれアーロン! 舌が青い!」
「うっわ……、まずそうな色だな」
「僕の舌を見て牛タン的な発想しないで欲しいな……、そんなこと言ってアーロンも……って赤か、普通だ!」
「……かわいいねえ、ヒーローズ」
「あれでは年端のいかない子どものようですが……」
波打ち際でプラコップを手に水着姿できゃいきゃい騒ぐふたりを眺めながら、そこからもう少しだけ遠く。
パラソルで完全に遮光したビーチチェアに寝転んだアロハシャツのモクマはほのぼのと目を細めるけれど、隣でタブレットに視線を落とすチェズレイの声はいささか呆れ気味だ。
nochimma
DOODLEモクチェズ/割れ鍋に綴じ蓋の話 セーフハウスにふたりきりのしずかな夜更け。
だだっ広いリビングのソファに腰掛けて、お気に入りの濁り酒を口に含む。あまく喉を焼くアルコールが、身体を巡ってゆるやかに頭を溶かしていく。
そこに、罪悪感も忘れたい想いも存在しないなんて。
まさかこんな気持ちで酒が飲める日が来るとは想像もしていなかった。
(それもこれも、全て――)
「モクマさん、どうですか?」
ちょうど思い描いていた声に呼ばれて振り向くと、長い髪をひっかけてむきだしになった薄い耳たぶの上で、ちいさな赤い石が嵌まったカフスは、まるでそこにいるのが当たり前のような顔をしていた。
「おお~……」
お猪口を置いてきちんと向き直る。次回の潜入向けに開発された超小型の発信機は、見た目だけではまったくそうとは見えないし……、
3688だだっ広いリビングのソファに腰掛けて、お気に入りの濁り酒を口に含む。あまく喉を焼くアルコールが、身体を巡ってゆるやかに頭を溶かしていく。
そこに、罪悪感も忘れたい想いも存在しないなんて。
まさかこんな気持ちで酒が飲める日が来るとは想像もしていなかった。
(それもこれも、全て――)
「モクマさん、どうですか?」
ちょうど思い描いていた声に呼ばれて振り向くと、長い髪をひっかけてむきだしになった薄い耳たぶの上で、ちいさな赤い石が嵌まったカフスは、まるでそこにいるのが当たり前のような顔をしていた。
「おお~……」
お猪口を置いてきちんと向き直る。次回の潜入向けに開発された超小型の発信機は、見た目だけではまったくそうとは見えないし……、
pieesuke_kun
CAN’T MAKEセリフが多いので横文字の方が見やすいかなと思って、試しにポイピクを使ってみています。モクおじのセリフ回しがどうにも難しくて、練習のためにセリフ多めのやつを書きました。
モクマとモブと謎の美女 美しい女が花のように佇んでいた。
彼女は今宵のレセプションの主役ではないが、その美しさは周囲の目を引いて、常に人だかりの中心になっている。その人だかりの中には主催者である警備会社の社長までいたので、モクマはなんだか複雑な気持ちになりながら遠目でそれを見ていた。
モクマは今、潜入中である。目的はとあるセキュリティの弱点を探ること。そのセキュリティの大元である警備会社のレセプションに“お呼ばれ”したので、これ幸いとパーティに赴いている。無論、チェズレイと二人で。
そのチェズレイは随分と忙しそうにしているので、パーティが終盤に差し掛かって暇を持て余したモクマは、ひとり隅の方で酒を飲み続けている、タキシードの似合わないどうにも場違いな男に声をかけた。
3676彼女は今宵のレセプションの主役ではないが、その美しさは周囲の目を引いて、常に人だかりの中心になっている。その人だかりの中には主催者である警備会社の社長までいたので、モクマはなんだか複雑な気持ちになりながら遠目でそれを見ていた。
モクマは今、潜入中である。目的はとあるセキュリティの弱点を探ること。そのセキュリティの大元である警備会社のレセプションに“お呼ばれ”したので、これ幸いとパーティに赴いている。無論、チェズレイと二人で。
そのチェズレイは随分と忙しそうにしているので、パーティが終盤に差し掛かって暇を持て余したモクマは、ひとり隅の方で酒を飲み続けている、タキシードの似合わないどうにも場違いな男に声をかけた。