serize7b2
DONE⚠️BL/ジェネセフィ小説【あらすじ】全年齢
もしも一年会えないとしたら?
珍しい問いをするS。廃墟の故郷でそのことを思い出すGは後悔とともに決心する──
D後Gの後悔。ジェネセフィいちゃラブ度は全然ありません。決別後の取り戻せない過去を悔いる話です。
雰囲気…シリアス 糖度なし
※web初出…2024年7月7日 4
koyakoya_yy
MAIKING真武の同人誌のサンプルになります。後日通販を行いますので、その際はX(Twitter)及びPixivにて告知いたします。子どもの真一郎君の下に武道君がタイムリープしてくる話。ハピエンです。
【真武】ヒーロー、君を守るよ【サンプル】ヒーロー、君を守るよ
履きなれた運動靴で地面を蹴る度、背中のランドセルがカタコトと音を立てる。中に放り込んだ筆箱の中身が暴れているようだったが、真一郎は耳に届く音を気にしてはいなかった。
はっはっ、と息を切らせて神社までの小道を走る。頭上から照り付ける日差しは九月に入って穏やかなものに変わってきていて、背中をぐっしょりと汗で濡らすようなことはなかった。それでも小学校から立ち止まることなく走り続ければ疲れは出てくる。真一郎はようやく神社の前までたどり着いたところで深呼吸した。荒くなっていた息を整え、ふぅぅっと大きく息を吐く。
住宅街の中にある神社は他の場所を知らない真一郎にはよくわからなかったが、大きい部類に入るらしい。真一郎の背の何倍もある鳥居がずんっと入り口に立っていて、そこから奥へと続く石畳の参道も幅が広い。数人なら並んで歩けそうな程だったが、平日の昼過ぎである今の時間に神社の中を歩いている人影はなかった。
19315履きなれた運動靴で地面を蹴る度、背中のランドセルがカタコトと音を立てる。中に放り込んだ筆箱の中身が暴れているようだったが、真一郎は耳に届く音を気にしてはいなかった。
はっはっ、と息を切らせて神社までの小道を走る。頭上から照り付ける日差しは九月に入って穏やかなものに変わってきていて、背中をぐっしょりと汗で濡らすようなことはなかった。それでも小学校から立ち止まることなく走り続ければ疲れは出てくる。真一郎はようやく神社の前までたどり着いたところで深呼吸した。荒くなっていた息を整え、ふぅぅっと大きく息を吐く。
住宅街の中にある神社は他の場所を知らない真一郎にはよくわからなかったが、大きい部類に入るらしい。真一郎の背の何倍もある鳥居がずんっと入り口に立っていて、そこから奥へと続く石畳の参道も幅が広い。数人なら並んで歩けそうな程だったが、平日の昼過ぎである今の時間に神社の中を歩いている人影はなかった。
suz
DONE2024.07.07 Lucky Card! 7 展示※ズユが駆けて抜けてきた過去の戦場捏造まとめ
※ベルギャーの文化・文明・戦術・戦力について本編から読み取れる範囲の独自解釈を含む
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22505956 24
serize7b2
DONE⚠️BL/ジェネセフィ小説【あらすじ】全年齢向け
今年の舞台開幕日は例年と決定的に違うことがある、それは──
この日に毎年祝えなかったから間に合って良かった〜!私の中で6/25は実質ジェネセフィデーです。そして6月といえばジュンブラということで!
※web初出…2024年6月25日 4
serize7b2
DONE⚠️BL/ロイクラ小説【あらすじ】全年齢向け
ク√で、ロくんが父クへ指輪を贈ってしまうロイ→クラ話。
雰囲気…シリアス(微暗)、背徳感
ロイクラ、昔から好きだったんですが初めて作品書きました。そしてこの日に間に合って良かった!以前、公式から指輪が出た時に思い付いたお話です。
※web初出…2024年6月19日 4
serize7b2
DONE⚠️BL/アンセフィ小説【あらすじ】全年齢向け
Aは自身を誰かに執着しない人間だと思っていたが、気が付けばSを誰にも渡したくないと思うようになっていた。左薬指に自分が贈る指輪がされることを願って──
雰囲気…シリアス(not暗) 真面目
愛の三角理論、ジェネセフィは情愛、アンセフィは親密性が高いからその反対にしてみよう!的な発想です。
※web初出…2024年6月2日 4
serize7b2
DONE⚠️BL/ジェネセフィ小説【あらすじ】全年齢向け
船の上、Gは決意する。Sへ想いを伝えようと。──姓がないと寂しそうに語ったおまえに俺の姓を刻んでほしい、そう望んで。
雰囲気…シリアス(not暗) 真面目
愛の三角理論、ジェネセフィは情愛、アンセフィは親密性が高いからその反対にしてみよう!的な発想です。
※web初出…2024年6月2日 5
serize7b2
DONE⚠️BL/アンセフィ小説【あらすじ】全年齢向け
『だって同じものを使ったから』の続きです。後輩のカにセと付き合っていることがバレたアは──
雰囲気……微ギャグ 微甘
おまけ程度で一瞬で終わらせるつもりだったけど、おまけじゃなくなってしまった。(短文と言えば短文なんだけど)
私はあの例の公式の少年期美麗絵で相当脳を狂わされたらしい。
※web初出…2024年5月30日 7
serize7b2
DONE⚠️BL/アンセフィ小説【あらすじ】全年齢向け
「すげぇ良い香りがする!」
後輩のそんな一言から、香りの正体隠しが始まる。「すげぇ良い香り」の正体とは?
雰囲気……微ギャグ
カのアに対する口調は敬語にしてみました。
※web初出…2024年5月29日 5
serize7b2
DONE⚠️BL/ヴィンセフィ小説【あらすじ】全年齢向け
優しいVは決してSには無理をさせない。長い葛藤を乗り越え、恋人同士になったVとS。野営中、隣に座るVから急に肩を抱き寄せられ──
雰囲気……甘 付き合いたての緊張感 少し大人な雰囲気
twitterで頂いたお題「甘らぶヴィンセフィ」を私なりに書いてみました。甘らぶ難しい!でも楽しかった!!
※web初出…2024年5月21日 5
serize7b2
DONE⚠️BL/ジェネセフィ小説【あらすじ】全年齢向け
少年は見知らぬ男とぶつかる。その男は鳶色の長い髪と赤いコートが印象的な大人だった。
雰囲気……切ない シリアス(not暗)
またもフィーバーテンションで移動時間に勢いで。イメージソングとして「はろ〜あげいん、むかしからあるばしょ」し〜し〜主題歌歌手カバー版を聴きながら書きました。
※web初出…2024年5月18日 5
serize7b2
DONE⚠️BL/アンセフィ小説【あらすじ】全年齢向け
Aに叱られることは嫌いじゃない、叱ってくれることが嬉しいSのお話。
雰囲気……甘 いちゃいちゃ?
アンセフィと言い張る。例の動画に歓喜して移動時間に勢いで書きました。原作で説教された時のことを楽しそうに語ってるの良いですよね。文中の「あの人」とはグの兄貴のことです。
※web初出…2024年5月17日 2
zeppei27
DONE企画4本目、加糖さんよりご指名頂いた黒田で、『分け合いっこ』です。豪快さと可愛さの合わせ技、黒田君はいろんなものを何の気なしに分け合ってくれるような気がします。多分他意はないんだ……あるって言って!リクエストありがとうございました!
太陽の共食い 薩摩藩上屋敷は夏真っ盛りだった。縁側をみっしりと埋め、前庭に敷いた筵一面に広がる夏の成果に、黒田清隆は目を疑った。江戸に来てから久しいが、このような異様な光景に出くわすのは初めてである。
「西瓜……だと?」
「その通りだ、黒田」
朋輩たちがわらわらと興味本位で群がる様に呆然としていると、のっそりと大きな影がさした。いついかなる時も沈着冷静な人は誰であろう、大久保利通である。流石に彼ならば事情を知っているに違いない。こちらの困惑を見て取ったのだろう、利通は淡々と続けた。
「篤姫様が、暑気払いにと御下賜されたのだ。京の都から取り寄せたらしい。……一人一つだ!欲張るでないぞ!」
「承知しもした!」
すかさずちょろまかそうとした輩がいたのだろう、利通の一喝ですぐさま場の空気が引き締まる。確かに、薩摩の暑さに比べれば江戸の夏など可愛らしいものだが、暑いには変わりない。西瓜のみずみずしい甘さは極上に感じられるだろう。篤姫も小粋な計らいをしてくれたものだ。
3277「西瓜……だと?」
「その通りだ、黒田」
朋輩たちがわらわらと興味本位で群がる様に呆然としていると、のっそりと大きな影がさした。いついかなる時も沈着冷静な人は誰であろう、大久保利通である。流石に彼ならば事情を知っているに違いない。こちらの困惑を見て取ったのだろう、利通は淡々と続けた。
「篤姫様が、暑気払いにと御下賜されたのだ。京の都から取り寄せたらしい。……一人一つだ!欲張るでないぞ!」
「承知しもした!」
すかさずちょろまかそうとした輩がいたのだろう、利通の一喝ですぐさま場の空気が引き締まる。確かに、薩摩の暑さに比べれば江戸の夏など可愛らしいものだが、暑いには変わりない。西瓜のみずみずしい甘さは極上に感じられるだろう。篤姫も小粋な計らいをしてくれたものだ。
zeppei27
DONE企画3本目、りひとさんからいただいたご指名の諭吉で、『バウムクーヘンエンド』です。完全に独立した単品だよ!史実で妻帯者だから、ばっちりですね!特に贈る側が気づかないのが好きなので……業が深い仕上がりになりました。リクエストありがとうございました!
輪違 めでたい話である。人と人が縁付き、新しい家門を形成し、将来の繁栄を子子孫孫まで伝えようとする。家族ができる、人生を共に歩む相手ができる、それだけでも十分喜ばしい。
そんなものは、畢竟自分には縁遠いものであったのだと隠し刀は痛感していた。家を持たず、自由に生き、己なりに人と人との縁を理解し不器用に繋いできたつもりであるが、所詮は枠外の存在である。
「おめでとう」
覚悟を決めるために口中で台詞を反芻しながら、長屋で一人、祝儀の品を作る。人生で初めて作るものが、一番の友人のためとは幸運だろう。自分がまた一つ、人らしくなった証だ——この胸をじくじくと痛ませるくだらない想いも含めて。
何もかも気づくのが遅く、全て手遅れだった。誰も悪くはない、強いていうならば己の不始末と言える。鮮やかな楓が染め抜かれた風呂敷の中に、秘蔵の葉巻をたっぷり詰め込み、仕入れたばかりのウヰスキーボンボンなる菓子を添えたところで、隠し刀は深々とため息をついた。どれほど作業が進もうとも、頭の中は遅々として回らない。数日前に勝海舟邸を訪れた時から、自分の時間は止まったままだった。
4395そんなものは、畢竟自分には縁遠いものであったのだと隠し刀は痛感していた。家を持たず、自由に生き、己なりに人と人との縁を理解し不器用に繋いできたつもりであるが、所詮は枠外の存在である。
「おめでとう」
覚悟を決めるために口中で台詞を反芻しながら、長屋で一人、祝儀の品を作る。人生で初めて作るものが、一番の友人のためとは幸運だろう。自分がまた一つ、人らしくなった証だ——この胸をじくじくと痛ませるくだらない想いも含めて。
何もかも気づくのが遅く、全て手遅れだった。誰も悪くはない、強いていうならば己の不始末と言える。鮮やかな楓が染め抜かれた風呂敷の中に、秘蔵の葉巻をたっぷり詰め込み、仕入れたばかりのウヰスキーボンボンなる菓子を添えたところで、隠し刀は深々とため息をついた。どれほど作業が進もうとも、頭の中は遅々として回らない。数日前に勝海舟邸を訪れた時から、自分の時間は止まったままだった。
suz
DONE2024.07.07 Lucky Card!7 無配べったーで書いていた鈍感ベルギャ男子に振り回される遊飛くんのお話をコピー本にしたものです。
https://privatter.net/p/10975411 16
suz
PAST2024.05.04 GRおまけ本(再録)某ラジオの「厳しい(優しい)上司」にテンションがぶちあがって、イベントでおまけ本としてつけていたもの。
当初の宣言通り Lucky Card! 7 開催にあわせて再録します。
https://privatter.net/p/11032835 4
zeppei27
DONE企画2本目、うさりさんよりいただいたご指名の龍馬で、『匂いを嗅ぐ』です。龍馬は湯屋に行かないのでなんというか……濃そうだな、などと具体的に想像してしまいました。香水をつけていることもあり、変化を楽しめる相手だと思います。リクエストありがとうございました!
聞香 千葉道場の帰り道は常に足取りが重い。それなりに鍛えている方だが、疲労は蓄積するものなのだと隠し刀は己の限界を実感していた。所詮は人の身である。男谷道場も講武館も、秘密の忍者屋敷もすいすいとこなしたところで、回を重ねれば疲れるのも道理だ。
が、千葉道場は中でも格別であった。理由の一つは毎度千葉佐那が突撃してくることで、一度は勝負しないと承知してくれない。そうでもなければ、「私に会いに来てくださったのではないですか」などとしおらしい物言いをされるので弱ってしまう。健気な少女を健全に支えたつもりが、妙な逆ねじを食わされている形だ。
佐那だけならばまだ良い。性懲りもなく絡んでくる清河八郎もまあ、どうにかなる。問題は最後の一つで、佐那が坂本龍馬と自分との手合わせを観たいとせがむところにあった。彼女は元々龍馬と浅からぬ因縁があり、ずるい男は逃げ回るばかりで年貢を納めようとしない。その癖、隠し刀の太刀筋が観たいだのなんだの言いながら道場までついてくる。佐那は龍馬と手合わせできないのであれば、二人が戦う様を観たいと譲歩してくれるというのが一連の流れだ。
3110が、千葉道場は中でも格別であった。理由の一つは毎度千葉佐那が突撃してくることで、一度は勝負しないと承知してくれない。そうでもなければ、「私に会いに来てくださったのではないですか」などとしおらしい物言いをされるので弱ってしまう。健気な少女を健全に支えたつもりが、妙な逆ねじを食わされている形だ。
佐那だけならばまだ良い。性懲りもなく絡んでくる清河八郎もまあ、どうにかなる。問題は最後の一つで、佐那が坂本龍馬と自分との手合わせを観たいとせがむところにあった。彼女は元々龍馬と浅からぬ因縁があり、ずるい男は逃げ回るばかりで年貢を納めようとしない。その癖、隠し刀の太刀筋が観たいだのなんだの言いながら道場までついてくる。佐那は龍馬と手合わせできないのであれば、二人が戦う様を観たいと譲歩してくれるというのが一連の流れだ。
てんていのねこ
DOODLEレイチュリのDX3rdパロ書き散らし。知恵喰らいと幸運喰らいのレイチュリ。
🛁はノイマン/ウロボロスの万能型、🦚はモルフェウス/ウロボロスの万能型で、二人でコンビ組むと打ち合わせ無しで戦闘方法とか変えてきそう。
欧州某国に本拠地を置く巨大企業スターピースカンパニー。その技術顧問として籍を置く博識学会の天才Dr.レイシオと、戦略投資部の長ダイアモンドの懐刀たる十人のオーヴァードのひとり“アベンチュリン”との仕事が決まった。
「やあ、“ヌースの愛子”サン。」
「その名で呼ぶなと伝えたはずだが。」
「あはは、ごめんね。コードネームで呼ぶのってマナーみたいなもんだろう?癖になっててさ。じゃあ、改めて名乗ろう。僕は同胞喰らいの“アベンチュリン”。カンパニーの技術顧問なら聞いたことあるだろう?僕は他者のレネゲイドを喰らい、己の幸運に変換するオーヴァードだ。人生を台無しにされないよう、気をつけて?」
「…ウロボロスか。問題ない。」
1038「やあ、“ヌースの愛子”サン。」
「その名で呼ぶなと伝えたはずだが。」
「あはは、ごめんね。コードネームで呼ぶのってマナーみたいなもんだろう?癖になっててさ。じゃあ、改めて名乗ろう。僕は同胞喰らいの“アベンチュリン”。カンパニーの技術顧問なら聞いたことあるだろう?僕は他者のレネゲイドを喰らい、己の幸運に変換するオーヴァードだ。人生を台無しにされないよう、気をつけて?」
「…ウロボロスか。問題ない。」
zeppei27
DONE企画1本目、ハレさんよりいただいたご指名の桂さんで、『ネクタイいじり』です。洋装がある人に当たったピッタリ具合にニコニコしました。靴紐結びも良い~ですが、命の危険性があるネクタイが一番好きです。蝶ネクタイ以外も色々おしゃれを楽しむ姿を……見たいよ!ネクタイが前からではなく後ろからしているのも込みで趣味です。
リクエストありがとうございました!
戯れ 朝の支度は煩わしい。新政府が立ち上がってからというもの、ただでさえ目まぐるしい職務の始まりに、桂小五郎もとい木戸孝允は今日も翻弄されていた。顔を洗って寝間着を脱ぐ。ここまでは宜しい。
しかし、幼少期から慣れ親しんだ旧時代を置いてしまうと、途端に心もとなくなる。シャツ、靴下止めに靴下、ズボン、ズボン吊り、ベスト、ああ全くどうしてこんなにも身に着けるものが多いのだろう。小道具まで揃えると煩わしさは頂点に達する。
「おはよう。どうだ、順調か」
「おはよう。わかるだろう?恥ずかしながらこの体たらくだ」
するりと入り込んだ声に自室の戸口を見れば、苦楽を共にした隠し刀が顔を覗かせていた。昨晩まで同じ褥に入って暴れまわったというのに、方や前途多難、方や完璧に身なりを整えているとはどういうことだろう。思えば情人は、奇兵隊の影響を受けて出会って早々に洋装に切り替えていた。おまけに手先がひどく器用で、小五郎はしばしば髪結いなども手伝ってもらったものである。
3118しかし、幼少期から慣れ親しんだ旧時代を置いてしまうと、途端に心もとなくなる。シャツ、靴下止めに靴下、ズボン、ズボン吊り、ベスト、ああ全くどうしてこんなにも身に着けるものが多いのだろう。小道具まで揃えると煩わしさは頂点に達する。
「おはよう。どうだ、順調か」
「おはよう。わかるだろう?恥ずかしながらこの体たらくだ」
するりと入り込んだ声に自室の戸口を見れば、苦楽を共にした隠し刀が顔を覗かせていた。昨晩まで同じ褥に入って暴れまわったというのに、方や前途多難、方や完璧に身なりを整えているとはどういうことだろう。思えば情人は、奇兵隊の影響を受けて出会って早々に洋装に切り替えていた。おまけに手先がひどく器用で、小五郎はしばしば髪結いなども手伝ってもらったものである。
zeppei27
DONEなんとなく続きの主福で、単品でも読めます。ちょっと横浜の遠くまで、紅葉狩りデートをする二人のお話です。全く季節外れですが、どうしても書きたかったので!一緒にクエストで出かけたい人生でした……>前作(R18)https://poipiku.com/271957/10379583.html
秋遠からじ 朝の空気が一段と冷えるようになって、香りからも冬の訪れが近いことをひしひしと感じさせる。晩秋も終わりに近づき、あれほど横浜の街を賑わせていた色とりどりの木々は葉を落とし、寒々とした木肌をなす術もなく晒していた。落ち葉をかく人々だけがただ忙しい。そうして掃き清められた道にいずれ冬が訪れ、雪が全てを覆うだろう。貸布団屋に夏布団を返しに行く道すがら、隠し刀は世の移ろいを新鮮な面持ちで眺めて目を見張った。
「秋が、終わるんだな」
至極当然の自然の摂理である。これまでも幾度もの春を、夏を、そして秋やこれから来る冬を延々繰り返し眺めていた。季節は人間がどうこうするものでもなく、ただただ流れてゆく川にも似ている。せいぜい農作物やこんな布団の交換の目安くらいでしか見ておらず、花見の楽しみさえ我関せずであった隠し刀だが、横浜で迎える初めての秋は格別に去り難く、また引き止めたい心地にさせていた。
9598「秋が、終わるんだな」
至極当然の自然の摂理である。これまでも幾度もの春を、夏を、そして秋やこれから来る冬を延々繰り返し眺めていた。季節は人間がどうこうするものでもなく、ただただ流れてゆく川にも似ている。せいぜい農作物やこんな布団の交換の目安くらいでしか見ておらず、花見の楽しみさえ我関せずであった隠し刀だが、横浜で迎える初めての秋は格別に去り難く、また引き止めたい心地にさせていた。
海老(小説)白玉(絵)
PASTスタゼノハマって二本目に書いた作品で、以下文章はpixivに貼っているままです。石化前の二人です。
25巻まで読んでないと、ネタバレ含むかもです。
五年ぶりの創作なんで温かい目で見て頂ければ幸いです。
とりあえず、ファンブックでるまでにピクシブ登録出来てよかった。
ナニモナイヨル 深夜、解錠の音と共に玄関扉が勢い良く開くと、部屋に一人の男が入って来た。
「よっ、久しぶり」
「来る前に、何故一言連絡を寄越さない。僕はこれから寝る所何だが」
暗がりの中、男は家人に構わずソファー横の間接照明を灯す。
すると、誰もが息を飲むような美しい顔が浮かび上がり、さらに鍛え上げられた肉体は服の上からでもわかる。ラフな黒シャツとカーゴパンツだが、それすらも絵になる男だ。
ただ家人であるゼノは既にパジャマ姿で、上掛けをめくり正にキングサイズのベッドに入ろうとしていた為か、苛立った様子だ。
普段オールバックにされた前髪は、両サイドに軽く流され誤魔化しているベビーフェイスを際立たせている。
ムスリッとして相手を睨むも、彼は涼しい顔で合鍵をカーゴパンツのポケットへしまいソファーに腰掛けた。
2541「よっ、久しぶり」
「来る前に、何故一言連絡を寄越さない。僕はこれから寝る所何だが」
暗がりの中、男は家人に構わずソファー横の間接照明を灯す。
すると、誰もが息を飲むような美しい顔が浮かび上がり、さらに鍛え上げられた肉体は服の上からでもわかる。ラフな黒シャツとカーゴパンツだが、それすらも絵になる男だ。
ただ家人であるゼノは既にパジャマ姿で、上掛けをめくり正にキングサイズのベッドに入ろうとしていた為か、苛立った様子だ。
普段オールバックにされた前髪は、両サイドに軽く流され誤魔化しているベビーフェイスを際立たせている。
ムスリッとして相手を睨むも、彼は涼しい顔で合鍵をカーゴパンツのポケットへしまいソファーに腰掛けた。
てんていのねこ
MAIKING今度は天才クラブ鍾離×高級幹部タルタリヤの鍾タル。おまけでテウセル。
あと個人的なノートもつけておきます。
「どこかへ行くのか?」
天才クラブのメンバー「貴金の神」鍾離は自らの監視者に問いかけた。
かつて人々が夢見た『真の錬金術』を実現し、それを以て神の一瞥を受けた天才は現在スターピースカンパニーの監視下に置かれている。呼吸のような気軽さで希少金属を造られては星間市場に悪影響が出ると判断されての処置だ。
「調和セレモニーに招待されてね。俺が行くことになった。」
監視者…戦略投資部の高級幹部タルタリヤは答える。
海に沈む夕陽を思わせる橙の髪と深い海の底のような瞳。かつて雪に閉ざされた星に暮らした『海屑の民』の特徴だった。その民も民族抗争で殆どが死亡。タルタリヤは現在確認された唯一と言っていい生き残りであった。
1894天才クラブのメンバー「貴金の神」鍾離は自らの監視者に問いかけた。
かつて人々が夢見た『真の錬金術』を実現し、それを以て神の一瞥を受けた天才は現在スターピースカンパニーの監視下に置かれている。呼吸のような気軽さで希少金属を造られては星間市場に悪影響が出ると判断されての処置だ。
「調和セレモニーに招待されてね。俺が行くことになった。」
監視者…戦略投資部の高級幹部タルタリヤは答える。
海に沈む夕陽を思わせる橙の髪と深い海の底のような瞳。かつて雪に閉ざされた星に暮らした『海屑の民』の特徴だった。その民も民族抗争で殆どが死亡。タルタリヤは現在確認された唯一と言っていい生き残りであった。
てんていのねこ
TRAINING自分だけが楽しい鐘タル⇔レイチュリで立場交換したパロディのレイチュリ側スケッチ。いずれ岩神🛀✕「公子」🦚になるやつ。
立場は同じでも微妙に話は変わっていく予定。
女皇があの天才なのは趣味です。
綴命の氷国と称される極寒の地で、二柱の神が密約を交わしていた。
「頃合いだ。僕の国民に『卒業試験』を行う。」
教授と伝搬の岩国の神ベリタス・レイシオは言った。
「それと私に、何の関係が?」
氷国の女皇ルアン・メェイは静かに口を開いた。
「僕の神の心を譲渡する。その代わり課題として君の貴石を譲ってもらいたい。そうだな…砂金石がいい。」
「彼ですか。構いませんよ。」
砂金石。見目麗しい奴隷上がりの博徒で、女皇のためならば命を賭してでも必ず成果を上げる優秀な貴石。
有能で忠誠心のある部下であっても、興味の外にあれば手放すことに何の躊躇もない女神はあっさりと取引に応じた。
「譲渡の条件は『卒業試験』の終了および合格基準への到達。国が壊滅するような事態にならない限り、僕は人間としての名を名乗り、市井に潜伏する。そのための身分もすでに用意した。」
425「頃合いだ。僕の国民に『卒業試験』を行う。」
教授と伝搬の岩国の神ベリタス・レイシオは言った。
「それと私に、何の関係が?」
氷国の女皇ルアン・メェイは静かに口を開いた。
「僕の神の心を譲渡する。その代わり課題として君の貴石を譲ってもらいたい。そうだな…砂金石がいい。」
「彼ですか。構いませんよ。」
砂金石。見目麗しい奴隷上がりの博徒で、女皇のためならば命を賭してでも必ず成果を上げる優秀な貴石。
有能で忠誠心のある部下であっても、興味の外にあれば手放すことに何の躊躇もない女神はあっさりと取引に応じた。
「譲渡の条件は『卒業試験』の終了および合格基準への到達。国が壊滅するような事態にならない限り、僕は人間としての名を名乗り、市井に潜伏する。そのための身分もすでに用意した。」
zeppei27
DONEなんとなく続きの主福で、単品でも読めます。付き合ってから積極性を増す諭吉にドギマギする隠し刀と、見守る櫻屋・勝のお話です。物覚えがいい人に教えたら思いもよらぬ反撃を受けるって良いですね!多生之縁 とんでもない人物に、とんでもないことを教えてしまった。罪悪感と背徳感から、隠し刀は柄にもなく深い悔恨の念を抱いていた。まさかこんなことになるとは、まるで予想がつかなかったと言えば嘘になる。それでも可能性は低いと思っていたのだ。何しろ隠し刀が己の手腕を染み込ませた相手は、かの理性の人・福沢諭吉なのである。
「考え事ですか?」
ひそりとした声に思考の波から戻ると、隠し刀は小首を傾げる諭吉の頬を手の甲で撫でた。すりり、とすかさず寄って顔を綻ばせる情人は可愛いと同時に末恐ろしい。付き合いたての頃であれば、何をするんです!などと恥ずかしがって逃げ出していただろうに、今では危うくこちらが取り込まれそうになる。人通りが少ないとはいえ、二人がいる場所は横浜貴賓館の図書室なのだ。
13754「考え事ですか?」
ひそりとした声に思考の波から戻ると、隠し刀は小首を傾げる諭吉の頬を手の甲で撫でた。すりり、とすかさず寄って顔を綻ばせる情人は可愛いと同時に末恐ろしい。付き合いたての頃であれば、何をするんです!などと恥ずかしがって逃げ出していただろうに、今では危うくこちらが取り込まれそうになる。人通りが少ないとはいえ、二人がいる場所は横浜貴賓館の図書室なのだ。
浅葱とろ
MAIKINGモブシャイからの双子シャイの予定「んっ……そんなに乱暴にしないでください」
罪人のように腕を拘束されたシャイロックを兵士たちが囲む。
処刑でも行われるのかと誤解されかねない数の兵士たちだが、行われるのは処刑ではなく、身体検査。
シャイロック一人を身体検査するにしては兵士たちを集めすぎだと思うが、それ程に魔法使いであるシャイロックを警戒しているのである。
「今から貴様の身体検査をする!妙な真似はするなよ!」
「こんなに囲まれては抵抗する気もおきませんよ」
「どうだか。魔法使いは嘘つきだからな!おい!こいつに口枷をして、詠唱を口に出せないようにしろ!」
「はっ!」
指揮をとる男の言葉に近くにいた兵士が動き、少し怯えながらもシャイロックの上品な口に不似合いな口枷が咥えさせらる。
369罪人のように腕を拘束されたシャイロックを兵士たちが囲む。
処刑でも行われるのかと誤解されかねない数の兵士たちだが、行われるのは処刑ではなく、身体検査。
シャイロック一人を身体検査するにしては兵士たちを集めすぎだと思うが、それ程に魔法使いであるシャイロックを警戒しているのである。
「今から貴様の身体検査をする!妙な真似はするなよ!」
「こんなに囲まれては抵抗する気もおきませんよ」
「どうだか。魔法使いは嘘つきだからな!おい!こいつに口枷をして、詠唱を口に出せないようにしろ!」
「はっ!」
指揮をとる男の言葉に近くにいた兵士が動き、少し怯えながらもシャイロックの上品な口に不似合いな口枷が咥えさせらる。
てんていのねこ
MOURNINGうちのアベンチュリンがすり抜けでジェパードを連れてきて、ゼーバルとリンクスも完凸にしたので「もうこれはランドゥー家のカカワーシャですわ」と思い立って書いた小説です。レイチュリでサンジェパ。
開拓者はどちら前提でも読める。多分。
あとプーマンの名前は毛玉。かわいい。
ランドゥー家のカカワーシャ1.
古のシルバーメインの符号で記された暗号文。その答えを求めてセーバルの工房に足を運んだが、手応えはなかった。
「だったらジェパードに聞いたらわかるかな?」
「あははっ、ジェイちゃんに聞くくらいなら自分で解いた方が早いよ!あっ、でもワーちゃんならわかるかも。」
「ワーちゃん?」
「二人目の弟。博物館の館長でね。人懐っこくて優しい、いい子だよ。今の時間ならまだ向こうだと思うし、行っておいで。」
セーバルに言われ、開拓者達は歴史文化博物館へと向かう。受付の女性に目的の人物のことを尋ねると、奥から小柄で細身な男性が姿を現した。
歳の頃はジェパードと同じくらいだろうか。髪の色こそセーバル達のような金髪だが、顔立ちがあまり似ていない。それに細いフレームの眼鏡の奥から覗くネオンのような瞳が異彩を放っている。
3111古のシルバーメインの符号で記された暗号文。その答えを求めてセーバルの工房に足を運んだが、手応えはなかった。
「だったらジェパードに聞いたらわかるかな?」
「あははっ、ジェイちゃんに聞くくらいなら自分で解いた方が早いよ!あっ、でもワーちゃんならわかるかも。」
「ワーちゃん?」
「二人目の弟。博物館の館長でね。人懐っこくて優しい、いい子だよ。今の時間ならまだ向こうだと思うし、行っておいで。」
セーバルに言われ、開拓者達は歴史文化博物館へと向かう。受付の女性に目的の人物のことを尋ねると、奥から小柄で細身な男性が姿を現した。
歳の頃はジェパードと同じくらいだろうか。髪の色こそセーバル達のような金髪だが、顔立ちがあまり似ていない。それに細いフレームの眼鏡の奥から覗くネオンのような瞳が異彩を放っている。
てんていのねこ
MAIKING私だけが楽しかったペラの小説きっかけにレイチュリが始まる小説の残骸。どんどんペラがメインになっていくし、ゲストのKさんが楽しすぎて脱線したので諦めました。
こうしてメインカプの脇でわちゃわちゃしている人びとが大好きです。 3964
てんていのねこ
MAIKINGテイワットにレイチュリ放り込んだ。そして鍾タルに巻き込ませた。
ここから4Pにしようかどうか考えて力尽きた。
なお恋愛の先輩ヅラしているがアベの貞操はレイチュリするまでガチガチに存護されていたものとし、鍾タルはどっちも恋愛初心者の童貞処女とする。
更にレイチュリもそうだったとする。癖。 2654
zeppei27
DONE何となく続きの主福で、清い添い寝を終えた朝に二人で湯屋にお出かけするお話です。単独でも読めます!好奇心が旺盛な人間は、純粋な気持ちで夢中になっているうちに地雷を踏むことがままあるでしょうが、踏んで爆発する様もまた良い眺めだと思います。
前作>
https://poipiku.com/271957/10317103.html
もみづる色 情人と添い遂げた後の朝とは、一体どんなものだろうか。遥か昔の後朝の文に遡らなくとも、それは特別なひとときに違いない。理性の人である福沢諭吉も同様で、好きになってしまった人と付き合うようになってからというもの、あれやこれやと幾度となく想像を巡らせてきた。寄り添い合うようにして行儀良く寝たまま起きて笑い合うだろうか?それとも、決して隙を見せることのない隠し刀のあどけない寝顔を見ることが叶うだろうか。貪られるのか貪るのか、彼我の境目を失うように溶け合ったとしたらば離れがたく寂しいものかもしれない。
では現実はどうであったかというと、諭吉は窮屈な体をうんと伸ばしてゆるゆると目を覚ました。はたと瞳を開き、光を捉えた瞬間頭をよぎったのは、すわ寝坊したろうかという不吉な予感だった。味噌汁のふわりとした香りが空きっ腹をくすぐる。見覚えのない部屋だ。己の身を確認すれば、シャツと下穿きだけという半端な格好である。普段は米国で入手した寝巻を身につけているのだが、よそ行きのままということは、ここは出先なのだろう。それにしたって中途半端だ――
9065では現実はどうであったかというと、諭吉は窮屈な体をうんと伸ばしてゆるゆると目を覚ました。はたと瞳を開き、光を捉えた瞬間頭をよぎったのは、すわ寝坊したろうかという不吉な予感だった。味噌汁のふわりとした香りが空きっ腹をくすぐる。見覚えのない部屋だ。己の身を確認すれば、シャツと下穿きだけという半端な格好である。普段は米国で入手した寝巻を身につけているのだが、よそ行きのままということは、ここは出先なのだろう。それにしたって中途半端だ――
海老(小説)白玉(絵)
REHABILIポイピク登録しました。文字書きの海老と、お絵描きの白玉です。使い方分からないからアワアワしてます。小説頁は挿絵差し込みできないみたいなんで、こっちに貼ってみた。 4zeppei27
DONE遅くなりましたが、傭泥『ご親切にどうもありがとう』の続きです。何故スパダリが誕生したのか、傭兵という一匹の虎の胸の内です。あともう少し続きます……!前作>
https://poipiku.com/271957/10154086.html
どういたしまして/1 生まれついてからこの方、優しさというものは特別持ち合わせていなかった。父母の愛情はそれなりに受けていたし、生活は豊かでなくとも最低限満たされていたが、端的に言って余裕が不足していた。否、好奇心とでも言おうか。将来自分の役に立つと諭された武芸や拙い読み書きをする気概はあったのだし、家族のために骨を折ることは少しも厭わなかった。
優しさとは生まれついての素質ではなく、習慣である。赤の他人に進んで手を貸し、身を切る行動原理は理性によるものではない。そうあるべきだと、そうありたいと思わせる土壌あってこそと言える。父母は他者に優しかったかもしれないが、ナワーブにそれを強いることはなかった。当然ながら、発展途上にある子供が己の不足に気づく由もない。
6587優しさとは生まれついての素質ではなく、習慣である。赤の他人に進んで手を貸し、身を切る行動原理は理性によるものではない。そうあるべきだと、そうありたいと思わせる土壌あってこそと言える。父母は他者に優しかったかもしれないが、ナワーブにそれを強いることはなかった。当然ながら、発展途上にある子供が己の不足に気づく由もない。