あなたに絡みつく(アサガオ)/グルアオ「好き、なんです。グルーシャ先輩のことが…。
…だからあなたのことをちゃんと見れるはず、ないじゃないですか」
一緒にいるのに目線が合わないどころか存在すら忘れられていたことに腹が立って、多少強引にひまわり畑の巨大迷路まで連れていった。
歩いている間も終始無言で、どうしてぼくだけにはあんな楽しそうな雰囲気を出してくれないんだと憤りを感じて、だからこそアオイにとってぼくはどんな存在なのかを問いただした。
聞いたところでどうするのかなんて考えてはいなかった。
それでも、こんな頑なにぼくを見てくれない態度が気に食わなくて。
その結果、彼女から出てきた言葉は予想外のもので心底驚いた。
え、ぼくのことが好きだったの?
そう思った瞬間、アオイは叫び声を上げるとぼくを突き飛ばして来た道を逆走していく。
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