独占欲の果てフリーナを自分のものにしたいと思ったのは何時からだろう?
彼女の表情存在全てが愛おしい。
だから私は彼女を自分の手の届く所に置きたかった。だがフリーナは休むと言ってパレ・メルモニアを去った。
手の届く場所から私の管轄外に彼女は……
最初はそれでも良かった。しかし日々を重ねるうちに思ってしまった。
『もし彼女が外の世界で汚いものを見たら?』
そう思うと耐えれなくなった。
そういえばメリュジーヌが言っていた。人は大切なものは箱に入れて保管するのだと。
なるほど…その手があったか……
そして私はフリーナを鳥籠の鳥にしようと決めたのだった。
「ヌヴィレット…どうして?どうしてこんなことするの?」
パレ・メルモニアの最上階。フリーナが使っていた部屋で今、彼女は目に涙を溜めて私を見つめている。
3278