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    ぐぐ

    メモ帳

    DONE10月に書きたかった話を今更完成させたやつ。月一公式の燃料から膨らませた話。詳しく知りたい人は「sdvx 2021 10月 エンドシーン」でググって。そして気になったら公式のキャラ紹介ページ(https://p.eagate.573.jp/game/sdvx/vi/chara/index.html)見て。ついでにゲーセン行ってゲームやって。頼む。
    ザクロと君の色 あーん、と可愛らしい声とともに、白い指が眼前に迫る。ふとした拍子に折れてしまうのではないかと不安になるほど細い指先には、小さな赤があった。不格好な多角形のそれは、毒々しいほど鮮やかだ。透き通り、光を受けてどこかきらめく様はガラスの欠片を思わせた。
     差し出されたそれに、恋刃は小さく眉をひそめる。健康的な色をした唇が引き結ばれ、口角が悩ましげに下がる。きらめく粒と同じほど赤い瞳は、いつだって真っ直ぐに相手を見据える彼女らしくもなくうろうろと宙を彷徨っていた。逡巡、少女は震える口を小さく開き、指の持ち主に向けてわずかに身を乗り出す。あーん、と再び愛らしい声。あーん、とかすかに震え掠れた復唱。白を飾る透る赤は、血肉の色をした舌の上に乗せられ口内へと消えた。華奢な顎が動き、少女は迎え入れたそれを咀嚼する。瞬間、紅玉の瞳が険しげに細められた。
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    masasi9991

    DONEおやすみ前にいちゃいちゃしているデググラ
    ごきげんなので 今日はごきげんな日だ。もう寝る時間だというのがもったないくらいの素晴らしい胸のワクワク。眠りたくない。しかしこうしてお布団の中に沈み込んでいるこの時間も含めて、今日というとってもいい日の一部なのだ。
     少し冷えるような秋の夜だがお布団の中はとてもとても暖かい。あと少し重い。胸の上にグランツが乗っかっているのだ。そしてこの重さがまた、非常にちょうどいい。安心する重さだ……、とても暖かいし。それはさっきも考えたか。しかし何度考えたっていいじゃないか。おれの胸の上に乗っかってゴロゴロしているグランツは暖かくてちょうどいい重さで、とてもすごい。
     こんないい日の夜に、本日の採掘で見つけた宝石のカケラを指につまんで覗き込んでいる。爪の先より小さなトルマリンの原石は売ってもあまり高い値は付きそうになかった。この小ささなのに中心に黒鉄鋼らしき不純物も入っているし。しかしそれが何かの目のような、優しい形にも見える。特にこうしてランプに透かしてみていると、なおのことだ。キラキラ。どこかで見たことのある青いキラキラが、ランプの灯りを静かに反射している。
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