掌中之珠 二掌中之珠 二
りんごちゃんの背に乗って鼻歌を歌いながら空を見上げる、時折御剣で空を飛ぶ仙師を見る。
「やっぱ速いなーって、りんごちゃんは今の速度のままでいいからな」
ここ数日のりんごちゃんは暴れる事もなく俺の言う事を聞いて速度を遅くして歩いてくれる、後突然暴れたりもしなくなった動物は分かるというのは本当なんだなと・・・感心した。
「りんごちゃん俺のお腹の中に赤ちゃんいるみたいだ」
お腹をさすりながらりんごちゃんに話しかけると顔を近づけてきて匂いを嗅いだり耳を近づけいつもより控えめなの音量で鳴いた。
「だからゆっくりな、後飛び跳ねるのも禁止」
旅の途中で寄った場所で邪推退治したり壊れかけた結界を直して路銀を稼ぐ、薬や食料は藍先生から貰ったお金を使う、そして出店で買った林檎を食べさせて撫でてやる、これが日課で宿など借りずに野営する、雨の日は、里の人に許可をとって物置小屋を使わせてもらう。
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