体操服 その2 噴水広場は、今日も人で溢れていた。平日の昼間だというのに、周囲は話し声でざわめいている。休日になるともっと人が溢れるのだから、待ち合わせとは大変だ。正面のベンチの近くに佇むと、僕は目的の人物を待った。
待ち合わせの相手は、当然のようにルチアーノだった。町に知り合いはたくさんいるが、待ち合わせをするほどの仲となると、ポッポタイムの住人とルチアーノくらいしかいないのである。最近は遊星たちも忙しそうにしてるから、ほとんど会う機会もなかった。
大通りを眺めながら、僕は大きく深呼吸をする。本来なら、ルチアーノは待ち合わせなど必要としないのだ。彼には僕の居場所が筒抜けだし、ワープ機能でどこにでも飛んでいける。わざわざ待ち合わせを要求するときは、必ず何かを企んでいた。
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